新企画「Roots of Kodo」/内田依利

メンバーが歌舞伎座で幽玄や、各地で小編成に忙しくしていた9月、私は佐渡で行った新しい試みに奔走しておりました。

「Roots of Kodo」と名付けたこのプログラムは、9月10日〜18日の9日間佐渡で行った、海外の方向けの合宿型ワークショップです。

Photo: Yui Kawamoto

2017年に自分で企画したヨーロッパWSツアーで出会った、大勢のエネルギーに溢れた勉強熱心な海外の太鼓打ちたち。もっともっと真剣に学びたい!できることなら研修所で勉強したい!という声を各国で聞き、その声に応えたいという思いがこの企画を生みました。

Photo: Yui Kawamoto

鼓童が太鼓で新しい表現を探し続けているようにまた、海外の太鼓を叩いている方々も、太鼓で何ができるのかを探し続けています。

私は、鼓童が表現していることを教えるのではなく、自分たちが根っこで大切にしていることをシェアすることが、それぞれのホンモノを探求していける一番の方法ではないかと考えました。

Photo: Yui KawamotoPhoto: Yui KawamotoPhoto: Yui Kawamoto

私にできることは環境を整え、最良の学びの場を作ること。

その最良の場づくりの方法はすでに研修所で磨かれてきています。

 

Photo: Yui Kawamoto

自分たちで食事を作り、掃除をし、スケジュールを組み立てて生活をし、稽古時間を工夫し、稽古方法を探り、話し合い、、、

Photo: Yui Kawamoto太鼓のみでなく、踊りや茶道、祭りや農作業など。自分が鼓童の根っこになっていると思うプログラムを立てたら、太鼓以外のものが沢山入り、本当に伝わるのか不安でもありました。

Photo: Yui Kawamoto

参加者一人一人の能動的な学びの姿勢と、それを活かそうとする意欲なしにしては成り立たないプログラムです。

Photo: Yui Kawamoto

Photo: Yui Kawamoto

太鼓をたたくだけなのに、これは全て必要なんだろうか?とも問い続けましたが、「日本ではこうする」とか、「これはこういうもの」ということに片付けてしまわないように心がけました。そうすると国や文化などは関係なく、大切にしたいことはシンプルで、毎日発見がありました。一つ一つのことから自分自身が1番学ばせてもらっていたように思います。

Photo: Yui Kawamoto

終えてみて、このプログラムの目的は「答え」を得ることではないのだと思いました。

Photo: Yui Kawamoto

ここで得たものは「種」。その種が、この佐渡という土地で、このような人の中で、歴史の中で育つと、今の鼓童という花が咲いています。

Photo: Yui Kawamoto

渡した種をどう育てるかはそれぞれ次第。どんな土なのか、日光を当てるのか、水をあげるのか、どのような育て方がベストなのかは、場所によって変わってくるのだと思います。これからみなさんがそれぞれの国でどんな花を咲かせてくれるのか。

Photo: Yui Kawamoto

種が育ち花をつけ、また種をつけ少しずつ広がり、いつかこの思いが ONE EARTH となりますように。

Photo: Yui Kawamoto

スタッフの皆さん、参加者の皆さん、本当にありがとうございました。これからが楽しみです。

Photo: Yui Kawamoto

空の表情〜EC2018〜/地代純

Photo: Takashi Okamoto

EC2018終わっちゃいましたね。

御来場下さった皆様、本当にありがとうございます。

お気をつけて、そして佐渡での想い出をしっかりとお持ち帰りください。

Photo: Takashi Okamoto

三日間、色んな場所で色んな表情の舞台をやりました。

その全てが今の私たちの姿であり、等身大です。

普段の舞台では見せない顔や声。
見えない色。

そんな私たちを少しでも感じて頂けていたら嬉しいです。

Photo: Jun Jidai

空の表情が見る度変わる様に、私たち鼓童の表情も毎回変わって行きます。

Photo: Jun Jidai

もしかしたら半端ない振り幅かもしれませんが、そんな私たちを今後とも宜しくお願いします!

Photo: Maiko Miyagawa

はい。

次の顔になる前にひとまず休みますね。

9月2日(日)〜26日(水)
東京、歌舞伎座でお待ちしております。

歌舞伎座百三十年 秀山祭九月大歌舞伎 【夜の部】 新作歌舞伎「幽玄」(東京都中央区)

アース・セレブレーション2日目 奄美ナイト!/吉田航大

今年のハーバーマーケットライブ2日目は、「奄美ナイト」。

Photo: Minami Watanabe
ゲストに元ちとせさん、里アンナさん、里歩寿さんを迎え、鼓童名誉団員・山口幹文の演出でお届けします。

Photo: Minami Watanabe

今回私は、里歩寿さんが唄う奄美民謡「行きょうれ節」の太鼓アレンジを担当しています。別れの唄として古くから唄い継がれてきた大切な唄です。

Photo: Minami Watanabeその他にもたくさんの奄美民謡と鼓童がコラボします。
元ちとせさんの、あの名曲も、、、やる!、、、かも!

佐渡の夜空を奄美の星たちが美しく彩ります。

乞うご期待。

ハーバーマーケットライブ「奄美ナイト〜島の響き〜」

研修生、メンバーとの合同稽古/内田依利

Photo: Yasuhiko Ishihara

今回の研修生との合同稽古は若手メンバーがたくさん参加してくれました。

ほぼマンツーマンで研修生一人一人に丁寧にアドバイス。

Photo: Yasuhiko Ishihara

Photo: Yasuhiko Ishihara

それぞれのメンバーが「道」、「鼓童若手連中」や各公演で自ら感じ、悩み、必死に稽古してきたものを、研修生に受け渡してくれています。

「気持ちは感じるが、それが音として伝わらない」

「”なんとなくできている” が一番まずい」

「鼓童に入って何がしたいのか」

厳しい言葉の根本にあるのは、一緒に楽しく太鼓を叩いて世界を回ろうということです。

Photo: Yasuhiko Ishihara

楽しいのはお客様が喜んでくださるから。
喜んでくださるのは、魂のこもった音が届くから。
ここで何をしたいのか、太鼓で何を届けたいのか。

具体的なものではないかもしれません。

しかし日々打ち込んで、太鼓が響いて届く音を研究し、限界に挑んでいく中で、みんなの魂がむき出しになって音になっていくのかもしれない。ズンズン成長し研修生に伝えてくれている頼もしい若手を見て、そんなことを感じました。

Photo: Yasuhiko Ishihara

必死に食らいついて、頑張れ研修生!

 

鼓童文化財団研修所について:

鼓童文化財団研修所

【研修生募集中!】2018年7月6日(金)〜2018年11月9日(金) ※必着

【募集要項】https://www.kodo.or.jp/apr/research_students

 

研修生野外稽古/内田依利

Photo: Yasuhiko Ishihara

昨日午後の稽古後、研修所・所長のガンさん(石原泰彦)に連れられて研修生が向かった先は素浜海水浴場。

と言っても遊びに来たわけではありません。

Photo: Yasuhiko Ishiharaまずは砂浜を走る走る。砂に足を取られてなかなか前に進みませんが、いつもと違う景色、足元に寄せる波、毎朝のトレーニングとはまた違う気分。

Photo: Eri Uchida

その後は全員で鬼剣舞。砂の上で、いつもより体力的にかなり大変なはずでも、外の開放感の中、みんなで踊るのはなんだか楽しそう。

Photo: Yasuhiko Ishihara

そこまで追い込んでからの自由時間は、みんな一斉に海に飛び込んでいきました。

Photo: Yasuhiko Ishihara

研修所では、大変なことも、辛いことも沢山あるかもしれません。

でもだからこそ、楽しいことや嬉しいことを感じる振り幅も大きくなっていくのかなあ。こんな僅かな時間でも、目一杯遊ぶ姿を見てそんなことを思いました。

Photo: Eri Uchidaこの開放感はこの環境だから、生まれるものでもあるのでしょう。
佐渡は本当に自然豊かな島です。

鼓童が佐渡にあってよかった。日々この島に育てられています。

 

鼓童文化財団研修所について:

鼓童文化財団研修所

【研修生募集中!】2018年7月6日(金)〜2018年11月9日(金) ※必着

【募集要項】https://www.kodo.or.jp/apr/research_students