三宅/中込健太
「大太鼓」はもちろん思い入れが強いけど
「三宅」もまた自分にとって大事な太鼓だなと改めて思いました。
新人の頃なんとかツアーについて舞台に上がるきっかけをもらったのは「三宅」という演目だったし、他の稽古全然しないで三宅ばっかり叩いてて他の曲に全然入れない時期もあった。
三宅のソロをやる中で自分を爆発させる、野生化させる事に目覚めたのかもしれない。
(見留)知弘さんや(小田)洋介さんがこの演目を通じてなんもできない新人の自分を目覚めさせた。
挫折感を味わって、なんもできないとき、研修生同期で三宅島芸能同志会のカズが『一緒に三宅叩こうぜ』と誘ってくれて、津村さん一家にお世話になり叩きまくる中で自分が再生していった。
彼らの炸裂する音にまた目を覚まされた。
身体の調子が悪い時は「三宅」叩いてると治る。
何かがはじまろうとしているときには「三宅」を叩く機会がどこからともなくやってくる。
佑太が新しく、演出をすることになり、一緒にやろうと言ってくれたとき、その演出のなかで「三宅」をまた新たにアレンジして叩いてほしいと頼まれ今回「祭宴」というタイトルで自分たちなりの三宅を作った。
これまでふりかえれば太鼓が自分を鍛えあげ、導いてきた。
今回新たな気持ちで巡という作品に向かっていますが
また「三宅」が、自分の肉体と精神を侵食しはじめています。
Photos: Takashi Okamoto, Heday Masuda, Erika Ueda
中込健太
Kenta Nakagome
2004年研修所入所、2007年よりメンバーとして活動。舞台では主に太鼓を担当。「大太鼓」や「屋台囃子」など力強い太鼓を得意とし、パワフルでエネルギー漲る演奏が魅力。心優しく、幅広いお客様に慕われている正統派の太鼓打ち。2015年「アース・セレブレーション」ではイラストレーターの黒田征太郎氏、ドラマーの中村達也氏とライブペインティング「炎」を開催、2016年「鼓童村コンサート」の演出を務めた。
2017年、「道」「交流公演」「初音ミク×鼓童スペシャルライブ」出演。「アース・セレブレーション」でBRAHMAN、梶原徹也氏、EIJI SUZUKI氏と共演。「幽玄」「坂東玉三郎がいざなう鼓童の世界」で玉三郎氏と共演。2018年「Evolution」ヨーロッパツアー参加。若手メンバー指導にも力を注ぎ、作曲も行う。
中込健太プロフィール
https://www.kodo.or.jp/meguru/member/kenta
僕らも巡る!/鶴見龍馬
新作舞台「巡 -MEGURU-」の全国ツアーが始まりましたね!
近い先輩が演出をしている舞台なので全国の皆さんにどのように受け取られるのか僕もとても興味があります!
そんな中僕は今、交流公演班として学校での芸術鑑賞を中心とした公演を行なっております。
学校での公演は劇場での公演と違うところが多くあります。舞台と客席という線引きも体育館ではあまりなく空気感を作ってくれるような照明もありません。
そして何より劇場と違うのは、見ているのは興味を持って、お金を払って見にきてくださったお客様ではなく、授業の一部として鑑賞をする多感な子ども達だという事です。
僕はこの学校で行う公演には様々な意味があると思っています。日本伝統の和太鼓という楽器を今の子ども達に知ってもらう事。
好きなものと本気で向き合ってそれを仕事にしている人達の姿を見てもらいそこから自分の将来を考える一つのきっかけにしてもらう事。
そして何より僕達「鼓童」を1人でも多くの人に知ってもらう事!
インターネットで興味のある事は何でも知る事が出来るようになった現代ですが、逆に興味を持たない情報については調べなければ情報が入ってこないというデメリットもあると思います。またテレビやパソコンで何でも見聞き出来てしまうのでそれで満足してしまいがちです。
演技、演奏、インターネットでの買い物だって、何でもそうだと思いますが、画面越しに見るのと生で見るのは感じ方が全然違います。
特に和太鼓はそうだと僕は思っています。どんなに凄いサラウンドシステムを用意しても生の太鼓の身体に響くあの音を、あの感覚を再現するのは無理だと思います。
だからこそ僕達が足を運び「鼓童ってなに? 和太鼓ってお祭り?」と思っている子ども達に直接見てもらい、生の音を聞いてもらう、その事に大きな意味があると思います!
そして演奏を聞いた子ども達が和太鼓や僕達に興味をもってくれたら本当に嬉しいです。
僕達は常により良い舞台、演奏を考え挑戦しています。
しかしどんなに良いものが出来ても、どんなに悪いものが出来ても、興味をもって見てくださる方々がいなければそれが良いのか悪いのかも分かりません。

なので、1人でも多くの人に興味をもって見ていただくために、僕達はこれからも全国を巡り、演奏を続けていきます!

皆さんもぜひ鼓童の舞台を見に来てくださいね。その時しか味わえない空気を楽しんでください。ご意見、ご感想もお待ちしております!
よっしゃーー!! 頑張るどーーー!!!
僕とアメリカ/小野田太陽(準メンバー)
アメリカ太鼓界は今年で50周年。その始まりはパイオニアである田中誠一先生が1968年に立ち上げたサンフランシスコ太鼓道場です。
僕はそこで8歳から太鼓を習い始めました。太鼓を学んで行く中でアメリカ太鼓界の様々な先駆者に繋がっていきました。そんな方々の後押しもあり22歳の時、鼓童の研修所に入るべく試験を受ける決意をしました。
アメリカを飛び出て3年目となり、この度は鼓童の準団員として11月10日、11日に開催されたサンフランシスコ太鼓道場50周年コンサートに参加させて頂きました。各地で田中先生とゆかりのあるパフォーマーの方々含めゲスト盛りだくさんの、なんと4時間半のコンサートでした。
なんといっても、フィナーレに大太鼓のソロ回しをする曲があるのですが、回せど回せど演奏者の想い溢れて伸びていった結果、45分を超える大曲となっていました。
コンサートの他には、鼓童がお世話になっているサンノゼ太鼓、KASAの皆様と交流いたしました。
3年ぶりに地元で太鼓を打つのはとても緊張しました。成長したところを見せなきゃ、と思いリハーサルで気合いを入れすぎて偏頭痛を起こしたりもしました…でも本番は落ち着いて等身大の自分を見せられたのではないかと思います。
終演後、お世話になった方々から熱いエールと優しいハグを沢山もらって帰ってきました。メンバー選考まであと数ヶ月。みんなにもらった元気で、もう一踏ん張り。アメリカツアーでまた笑顔で会えるのを楽しみに頑張ります。


2018年11月10日(土)、11日(日)小野田太陽ゲスト出演「50th Anniversary International Taiko Festival」(アメリカ、カリフォルニア州 サンマテオ市)
https://www.kodo.or.jp/performance/performance_solo/15711
チャッパ職人さんのもとへ/平田裕貴
鼓童の舞台で使用しているチャッパは、素材や厚さ、形状、リングなど、細部にわたり職人さんと試行錯誤しながら作り上げた鼓童オリジナルの仕様になっています。
先日、そのチャッパを作ってくださっている職人さんを訪ねてまいりました。
工場に入ると早速、チャッパ製造の真っ最中。
まるくて平らな金属のプレートが、職人さんの手作業によって、1枚1枚大切にチャッパの姿に加工されていきます。

加工には「ヘラ絞り」といって、金属板を回転させながら、“へら“と呼ばれる道具を押し当てて成形していく技術を用います。板厚にムラを出さず、一定に加工できるのが特徴です。
成形した後は場所を移して、研磨工場へ。ここで綺麗に磨かれ、金属の棒から削り出した つなぎめの無いリングを装着して、鼓童の舞台へ、皆様の元へと渡ります。
職人さんたちと直接お会いして感じたのは「熱意」。
いいものを作る。今の自分にできる最高の仕事をする。
より良いものを作るために、どう工夫できるか。もっとよくできる。
私たち演奏者が舞台をつくるとき、太鼓に向かうときと同じ熱意やエネルギーを感じました。
「私も “一生懸命” 作ります」
そう言って私たちを見送ってくれた職人さん。
職人さんたちに負けないように、私たちも“一生懸命“いい音を鳴らそうと誓ったチャッパ工場見学でした。
鼓童オンラインストア|チャッパ 5寸(直径 約15cm)
http://store.kodo.or.jp/?pid=127942726


























