深化する鼓童 “入破”を期待して 原田敬子(作曲家)

鼓童の代表的演目《モノクローム》、《モノプリズム》(石井眞木作曲)は、2026年に初演50周年を迎えます。そして鼓童は創立45周年。この節目となる機会に作曲家の原田敬子さんからメッセージをいただきました。

photo: 岡本隆史

個々の才能が煌めくエネルギッシュな舞台、さわやかな汗、満面の笑顔、客席への語りかけ、喜びと興奮、そして喝采。ああ、これが長年愛され、世界中のファンを魅了してきた鼓童さん(以下敬称略)の魅力なのだろうと、近年の国内ツアーを見て感じる。それは、私が新曲《鬼》を書き下ろして鼓童と初めて協働した、 NOISM × 鼓童《鬼》(2020-22年 (公財)新潟市芸術文化振興財団委嘱、金森穣氏による振付演出)の舞台とは全く違う、鼓童本来の楽しい舞台なのだが、実は気づいた事がある。《鬼》の直後に制作された新作以来、何か、新鮮かつ異なる深化もしているようなのだ。それは響きや音楽の“間”など、ディテールに聴きとれる。鼓童ファンの皆さんも感じているだろうか。

Noism × Kodo 《Oni》(2024年)
Photo by Yuichi Kayano

本稿では、2026年の国内ツアーで再演される、石井眞木(1936-2003)作曲《モノクローム》(1976年作曲、世界初演 ベルリン)の魅力、同じく再演される筆者の作品《鬼》、そして鼓童への期待などについてお伝えしたい。

さて、鼓童の前身である「佐渡の國 鬼太鼓座」が《モノクローム》(1976)を初演して50年。今の鼓童にとって、この曲はどのように映るのだろう。筆者は作曲者の石井氏に思いを巡らせる。1970年代の半ば、日本の作曲界は高度成長期と共に活発だった。石井氏はドイツと日本を行き来し、欧州で流行した「前衛」を日本に伝える重要な一人だったが、石井氏自身は、いわゆる西洋の前衛とは異なる、原始的な素直さのような何か、そう、“自然現象に近いような作風”を持つ、豪快で異色の作曲家。7名で演奏する《モノクローム》には、その石井氏が50年以上前に鼓童の前身である「鬼太鼓座」に出会って感じた事が、凝縮されているように思えてならない野心作にして快作。ところで当時、「鬼太鼓座」のために作曲されたオリジナル音楽は無かった。それもそのはず、和太鼓をメインとする、地元の民俗芸能継承としてではない新たな方向を目指した団体なのだから。その頃、大雑把に言えば、日に20キロを走り身体を鍛え、とにかく大きな音で太鼓を連打する集団だったそうだ。

《輝夜姫》のリハーサル、奥が石井眞木氏(1983年)

それが、この作品では、殆ど聴こえないような音を、独奏で、締め太鼓の速打ちにより開始、その後、残りの6名が徐々に、全く同じリズム(ユニゾン)の速打ちで重なっていく。そして7名が揃った後に30秒弱かけてフォルテッシシモfffまで徐々に強くなる。ここに石井氏の美学と挑戦を感じる。石井氏のHPによると「石井は、彼らにとって全く新しい打法を考案し、その新打法が、彼らの<血となり肉となる>までの訓練を要求し実践した。当初の訓練は、いわゆるスパルタ的な厳しいものだった。(中略)まるで仏教の求道者の<行>に近いものであった。この成果は、(中略)信じられないような、演奏の異常な<正確さと力動感>を獲得することになる。(中略)」

《Oni》の稽古風景、右奥が原田氏(2021年)

ここで、筆者が鼓童に作曲した《鬼》の制作プロセスを思い出した。作曲家 石井氏は、鼓童に特別な訓練を要求したが、その約45年後、筆者の新曲《鬼》の練習に際して、鼓童の演奏メンバー自らが、《鬼》のために“エチュード”なるものを考案し、毎回のリハーサル前に行っていたのだ。理由を尋ねると「こういう曲は初めてなので。音を出す直前の集中を高めるために」旨、初演時のリーダーが冷静に答えた。筆者は感銘を受けた。なぜなら、筆者の音楽の最大の特徴の一つは「予兆」だから、その音を発する直前までの、身体内部のエネルギーのコントロールが極めて大切。鼓童は、初めて協働する作曲家(筆者)の音楽の特徴を、真摯さ、繊細さ、そして直観力で、既につかんでいたのだ。実は筆者が、《鬼》の作曲以前に佐渡の鼓童村を訪ね、目の前で演奏を聴いた時に「これは凄い可能性を持った団体。でもポテンシャルの2割くらいしか使っていないのでは」と感じていた。そして、振付演出の金森氏が「これまでの鼓童さんとは違う何かを聴きたい」と言った。筆者は、’90年代半ばから「何か新しい挑戦をするには、先ず音楽の媒体(演奏家自身)の内部が変わることが必要だ。そうでなければ表面的な音の面白さや技術の披露になりがちで、真の新鮮さが聴き手に届くことは無い」という考えで作曲してきた。それで《鬼》では、鼓童の身体の内部を変えてしまうような、そんな音楽を作りたいと思った。完成の数ヶ月後には、筆者の期待をはるかに上回る演奏に仕上がってきており、《鬼》は作曲者の手を離れ、鼓童の内部に彼らなりの方法で宿った、という感じがしたのだ。こんな嬉しいことは、作曲家の人生でそう頻繁に起こることではない。

《入破》初演時のリハーサル、右端が石井眞木氏(1981年ケルン)
Photo: 富田和明

あっという間に本稿のむすびになるが、前述の石井氏は1981年、鼓童結成時の祝いに作品《入破》を贈り、HPの楽曲解説に次のように書いている

入破は<新しい領域>に入ることを意味し、また「雅楽」では一種の<変化の形式>を表している。(中略)新生「鼓童」を祝い、新たな飛翔を希って、それまでに書いた「モノクローム」、「モノプリズム」とは異なる<太鼓の世界>を現出させようと意図した。

《モノクローム》photo:岡本隆史

筆者は、あの日《鬼》“エチュード”の誕生を目撃し、石井氏の思いが、現在の鼓童に継承されていると感じた。いま現在、鼓童の演奏技術は高度に洗練され、例えばヤニス・クセナキスの打楽器曲だって暗譜で演奏できるだろう。しかし筆者は、輝かしい演奏技術を披露するだけの音楽ではなく、今の鼓童の音楽的な身体が、更に深化するような音楽を作ってみたいと思う。歴代の作曲家たちは、同時代を生きる素晴らしい演奏家との出会いによって刺激を受け、良質の音楽を創造するモチベーションを得てきた。目下、AIの時代に入って音楽も随分と変化した。それでも、自らの身体の内部―それは有限で常に変化する―を繊細に感じとり、自らと他者を同時に聴きとることのできる、生身の人間の心によって打ちだされる響きは、AIには真似できないと思う。そして願わくば100年後にも新鮮に響くような音楽を作ってみたいと思う。今後も続く鼓童の深化と“入破”を期待しつつ。

2025年11月16日 東京にて

 

原田敬子
作曲家。「演奏家の演奏に際する内的状況」に着目し、独自の作曲語法を探求している。
2012年に研究活動をベースとした創作を開始、日本の地域で育まれた楽器や声のフィールドワークをベースに地域独特の音文化を、新たな響きと身体表現により発信するプロジェクト「伝統の身体・ 創造の呼吸」で、鹿児島伝統の薩摩琵琶にとって約130年ぶりとなる新曲を継承者と共作し初演した。
異分野との創作活動も多く、第9回シアター・オリンピックス委嘱作曲家として、舞踊振付家の金森穣氏と新作を発表。2022年には金森氏が芸術総監督を務める舞踊団Noismと鼓童の共演作品《鬼》を作曲。
これまでに日本音楽コンクール第1位、芥川作曲賞、中島健蔵音楽賞、尾高賞、輝く女性賞ほか受賞。現在、東京音楽大学(作曲芸術)教授、鹿児島大学客員教授、同大学国際島嶼教育研究センター客員研究員。
公式サイト: https://www.tokyo-concerts.co.jp/artists/keiko-harada/

 

2026年、新年あけましておめでとうございます。

新年を迎え、謹んでご挨拶申し上げます。
昨年も国内外の多くの皆様に鼓童グループの活動をご支援いただき、心より感謝申し上げます。2025年はワン・アース・ツアーをはじめ、交流学校公演、アース・セレブレーションなど、多彩な舞台をお届けすることができました。各地で皆様と鼓童の“今”を共有できたことは、私たちにとって大きな励みとなりました。

一方で、世界では気候変動や紛争、災害など不安定な状況が続き、日本の地域社会でも少子高齢化や産業の担い手不足、地域行事の継承など、課題が深刻化しています。私たちの暮らす佐渡も同様に、多くの課題に直面する地域です。こうした環境の中で、「太鼓打ちとしてどうあるべきか」「鼓童は社会とどのように寄り添い、関わっていけるのか」を、改めて深く見つめ直した一年でもありました。

鼓童の原点とも言える鼓童研修所では、太鼓の技術のみならず、暮らしや自然、人とのつながりを通して学ぶことを大切にしています。掃除や炊事、農作業、集落の共同作業──一見すると太鼓から離れた営みの中にこそ、確かな響きの源が宿っています。鼓童創立以来の歩みが教えてくれたこの学びを、次の世代へ丁寧に手渡していきたいと考えています。

また、太鼓打ちの身体性──しなやかさ、ぶれない軸、相手の気配を感じとる感性──を、舞台づくりだけでなく組織づくりにも生かし、地域・世代・文化の境界を越えて開かれた鼓童でありたいと願っています。高いと思われがちな敷居を少しずつ取り払い、より多くの方々とつながれる存在を目指してまいります。

2026年、鼓童は45周年を迎えました。この節目を「次の45年」への新たな出発点と捉え、記念公演、国内外ツアー、佐渡での企画やワークショップ、研修所のさらなる充実に向けて歩みを続けます。

太鼓の響きが皆様の日々にそっと力を添えられますよう、引き続き一同精進してまいります。私自身も様々な挑戦を楽しみながら、皆と共に歩んでまいります。

本年も変わらぬご指導ご鞭撻のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

2026年元旦
太鼓芸能集団 鼓童
代表 船橋裕一郎

「新潟日報」で研修所をご紹介いただきました。

「夢舞台への原点」として、本年9月に3回にわたってご紹介いただきました。

佐渡市を拠点に世界的に活躍する太鼓芸能集団「鼓童」の演奏者やスタッフを養成し、組織の土台を支えてきた研修制度が丸40年の節目を迎えた。近年は応募者減少で変化も迫られている。制度の歩みとこれからを見つめた。(取材:新潟日報佐渡総局・長尾胡春さん)

<上>

携帯電話は禁止、箸は利き手と逆の手で…「生活即舞台」の理念とは?稽古に励む研修生の1日に密着

<中>

舞台メンバーは狭き門…ただ門戸広げ目指す道の選択肢拡大!社会に必要とされる人材育成

<下>

地域と仲間、「体温が伝わる距離」で絆培った研修生の”その後”は…佐渡で新たな道歩む人も!

 

※全文をお読みいただくには、新潟日報パスポート等の会員登録が必要です。

 

鼓童文化財団研修所について

こちらのページもぜひご覧ください。

鼓童文化財団研修所について

鼓童研修生育成支援について

12月は「寄付月間」。研修所より皆様へ、感謝を込めて。

 

2025年秋の新商品のお知らせ/鼓童オンラインストア

鼓童オンラインストアより秋の新商品のお知らせです。

11月13日よりご注文いただけます!


【鼓童グッズ】

鼓童ミニアルバム「鼓童撰集Ⅳ」/価格:¥2,000(税込)

11月24日(月・振休)発売/予約受付中※発送は11月24日以降となります。

鼓童撰集シリーズの第4弾!

三宅島芸能同志会の皆様をゲストに迎え、 近年「祭音」公演で披露してきた「海流」を待望の音源化!

今年1年を彩る、旬な楽曲たちを中心に選曲した、全5曲入りのミニアルバムです。

お得なセット販売もございます。

▶︎CD 鼓童撰集Ⅳ & 鼓童カレンダー2026 セット/価格:¥3,000(税込)

通常価格より500円お得なセット販売となっております!

 

鼓童パーカー(UROKO)/価格:¥6,500(税込)

11月24日(月・振休)発売/予約受付中※発送は11月24日以降となります。

日常でも、さりげなく鼓童を楽しめるアイテムです。

 春・秋・冬と、長い季節で心地よく着ていただけます。

 


鼓童×岡本太郎NEWグッズ

メッシュバッグ/価格:¥2,500(税込)

通気性の良いメッシュ素材。A4サイズの荷物もすっぽり入ります。

普段の移動やお出かけにも活躍する、頼れる巾着バッグです。

 

木製キーホルダー/価格:¥1,500(税込)

木の温もりを感じられるキーホルダー。

木製ならではの経年変化をお楽しみいただけます。

 


【鼓童創立45周年記念グッズ】

鼓童カレンダー2026/価格:¥1,500(税込)

躍動感あふれる演奏や、メンバーの逞しさ、美しさなど、ありとあらゆる鼓童の表情が楽しめる2026年版カレンダー。

鼓童とともに歩む一年をお届けします。

 

「鼓童×岡本太郎」45周年手ぬぐい/価格:¥2,000(税込)

人気色の赤を基調とした手ぬぐい。

45周年にふさわしい、力強い世界観を感じられる一枚です。

 

「鼓童×岡本太郎」45周年ステッカー/価格:¥500(税込)

45周年Ver.の「鼓童×岡本太郎」ステッカーが登場しました。

ミラーシルバー素材で耐水仕様。バッグや小物にも安心して貼れます。

 


 

詳細は、鼓童オンラインストアをご覧下さいませ。

鼓童オンラインストア
Tel. 0259-86-3630
http://store.kodo.or.jp/

12月は「寄付月間」。研修所より皆様へ、感謝を込めて。

 

鼓童は、寄付文化を日本中で広めるための「寄付月間」という全国キャンペーンに、賛同パートナーとして参加しています。

「寄付月間2025」公式サイト https://giving12.jp/

本年も、ご寄附をいただきました皆様に深く感謝申し上げます。
皆様からのご支援、そして応援のお言葉が、鼓童の活動を続けていく大きな力となっております。

「研修生育成支援」ご協力のお願い

研修生が自然と向き合いながら心身を育む農作業を支える「農機具」や、収穫した米を安全に保管する「保管庫」などの購入を検討しています。

研修所は、佐渡でも少子高齢化や人口減少、離農など、日本の社会課題が顕著に表れている地域にあります。祭りなどの行事に携わる方々も年々減少しておりますが、地域の皆様と関わりながら学べる環境の大切さは、鼓童の舞台をご覧いただいた方なら、どなたでも感じ取っていただけることと思います。

今後も研修所の維持・運営を続けていくためには多くの費用がかかります。研修所の設備をより充実させるため、どうか皆さまのご理解とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

鼓童 代表、鼓童文化財団研修所 所長 船橋裕一郎

 

支援者の皆様へプレゼント

寄付月間にちなみ、鼓童と鼓童研修生を応援してくださる皆様に感謝の気持ちをお伝えするため、研修所からのお礼状をお送りいたします。

また、対象期間内に1万円以上のご寄付をいただいた方には、研修生が育てた「研修所米」(3合・約450g)をプレゼントいたします。

対象期間:2025年11月10日(月)〜2026年1月12日(月・祝)

期間内の目標額:50万円

ご送金先

[郵便振替]

加入者名:(公財)鼓童文化財団
口座番号:00690-9-25829
通信欄に「研修生育成支援」と明記の上ご送金ください。
おそれいりますが、郵便局に備え付けの払込用紙をご利用ください。

[インターネット]

鼓童サイト「ご支援お申込みフォーム」ではクレジットカードをご利用いただけます。
フォームで銀行振込をご希望いただくと、振込先(口座情報)をメールでお知らせいたします。

都度の寄付は1口1,000円より、マンスリーサポーターは毎月500円から、任意の金額をお選びください。

  • お礼状、お米はいずれも2026年2月中にお届けする予定です。
    (お米のお届け先は国内に限らせていただきます)
  • 都度の寄付、マンスリーサポーター(毎月の寄付)、アニュアルサポーター(年1回の寄付)のいずれも対象となります。「研修生育成支援」をお選びください。
  • 郵便振替用紙の通信欄、ご支援お申込みフォームの備考欄に、鼓童や研修生への応援メッセージをお寄せください。

新商品のお知らせ/鼓童オンラインストア

鼓童オンラインストアより 本日より発売の新商品のお知らせです。

▪︎EC2025 オーガニックコットンTシャツ

今年も画家・イラストレーターの小川温子さんによる、描き下ろしデザインTシャツが新登場!!

柔らかく着心地が良い、オーガニックコットンで、バリエーション豊かな3色展開です。

その他にも、手ぬぐいや昨年に引き続きカトラリーセットジュートバッグなども販売しております。

 


▪︎鼓童 Kids’ Tシャツ(コドウさん) 130サイズ

 

今年の春より発売を開始した鼓童Tシャツ(コドウさん)にKids’130サイズが新登場!!

優しい色合いのスカイブルー、ライトイエローの2色展開。

家族でのお揃いコーデいかがでしょうか♪

 


詳細は、鼓童オンラインストアをご覧下さいませ。

鼓童オンラインストア
Tel. 0259-86-3630
http://store.kodo.or.jp/

 

浅草公会堂で、バックステージツアーを開催しました

鼓童浅草公演2025「とこしえ」公演期間中の6月27日に、「鼓童の会」会員限定の「バックステージツアー」を開催いたしました。
今回のバックステージツアーを中心となって受け入れたのは、地代純、三枝晴太、渡辺ちひろの3名のメンバー。

客席で鑑賞いただくいつもの鼓童とは一味違った側面をお楽しみいただきたいと、アイデアを練って当日を迎えました。

舞台に上がっていただき、客席からは絶対に見ることの出来ない舞台袖の中をご覧いただいたり…

 

大太鼓の載っている屋台を、皆さんと一緒に動かしてみたり!

終了後の皆さんの表情から、特別な時間をご提供できたのではないかと思います。

これからも、鼓童の会会員として私たちの活動を応援してくださる皆様より、様々なお声をお寄せいただきながら、楽しい催しを企画してまいります。
ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました!

アイルランドへの旅2025/小野田太陽

デリー/ロンドンデリー上空。フォイル河畔の手前側に古い町並みや城塞が残っています。

昨年の船橋裕一郎のワークショップに続き、今年も鼓童は北アイルランド、デリー/ロンドンデリーに行って参りました!今回は齊藤栄一、西田太郎、私の3名での渡航となりました。
私自身初の北アイルランド(栄一さんは何と4回目!)。この時季のアイルランドは数分おきに土砂降りから晴れになったり、移り変わりの激しいお天気でした。「虹のふもとにレプラコーンの金壺が埋まってる」みたいな伝説が生まれるのも納得。今までに見た事が無いくらいにくっきりとした虹を何度も見ました。

街角に貼られたイベントのポスター

昨年同様、「Ibuki Taiko」のフィオナ・ウメツさんとのご縁で招待頂きました。今回は「フォイル・オボン・フェスティバル」への出演とワークショップをさせていただきました。

今回行ったワークショップは主に2種類でした。1種類目は楽曲のワークショップ。本番で演奏する提供楽曲などの演目のブラッシュアップに加え、本番を経て感じた事をベースに「Ibuki Taiko」の楽曲の編曲などを行いました。2種類目は「小木おけさ」の踊りでした。フィオナさんが夏の佐渡で体験した小木おけさの輪踊りを再現するために、リモートで事前に足運びなどをお伝えしてお祭り当日に飛び入りの参加者も交えて踊りました。1種類目の太鼓関係のワークショップは昨年のアメリカワークショップツアーを実施させて頂いたおかげで比較的落ち着いて進行できましたが、踊りのワークショップは経験がほぼなかったのでとても緊張しました。結果、どのワークショップも大盛況で、参加者の笑顔をたくさん見ることができて安心しました。

「Foyle Obon」での「小木おけさ」ワークショップ。

出発前にZoomで実施した「小木おけさ」のワークショップ。左は大井キヨ子。

鼓童の公演にはある程度の数の演奏者が必要で、今回のように2人で成り立たせるにはいろいろ工夫が必要でした。たとえば今回特別に「伊織」や「蒼き風」等の曲の2人バージョンを作ったり、個人をフィーチャーする演目をたっぷり盛り込んだセットリストを組みました。全てはフィオナさんの情熱に応えるため精一杯取り組みました。

私はフィオナさんとは約2年前から、「鼓童 太鼓の学校」を通じて関わらせて頂いてます。そのほかにも過去2回、佐渡でのワークショップもアシストしました。初めてお会いした時から一目瞭然で、とにかく太鼓を愛してやまない方なんです。勉強熱心でたくさん質問して下さいますし、太鼓を叩いている時はもちろんの事、太鼓にまつわる話をしている時も体全身から幸せオーラが溢れ出て、その場にいるみんなをも包み込み幸せにしてくれます。「フォイル・オボン」は彼女の想いにうたれ共鳴した方々が運営している地元民による地元民のためのお祭りです。

お祭りのテーマは「コミュニティ」です。地域の小学生にお祭りで飾る灯籠の絵を描いてもらったり、フィオナさんが率いる「Ibuki Taiko」、「Irodori Taiko」、「Himawari Taiko」による太鼓の演奏の他にも、盆踊りやよさこいなどを披露した踊り手チームや、太鼓とのコラボのために集まったケルト音楽家達など、地域の至るところから集まって一つのお祭りを作り上げていました。
アイルランド、特にデリー/ロンドンデリーではキリスト教のカトリック派とプロテスタント派の対立が根強く存在していて、信仰によりこの都市の名称が違ったり、ケルト音楽で使用する楽器も変わるとのことです。フィオナさんは日本で太鼓に出会って一目惚れし、以来デリー/ロンドンデリーに持ち帰って普及と探求に励んでおられます。宗派とは無関係の外国の楽器だったらみんなが楽しんで取り組めるはず。太鼓を身体全身で奏でて、音を浴びれば心も豊かになるはず。そんな信念のもと活動されています。

お祭り当日は雨模様でしたが、例年と変わらない、もしくはそれ以上のご参加がありました。それもそのはず、この日に向けてフィオナさんが目をキラキラさせて「鼓童が来るから絶対来なきゃダメ!」と会う人会う人に言って下さっていたそうです。日頃真剣に地域の方々と太鼓と向き合ってるフィオナさんだからこそ集まったのだと思います。
今回特に力をいれてくださったのが我々とのコラボ曲でした。「Inis (イニス)」というケルトの伝統的な音楽スタイルに日本の太鼓が加わった曲、そして鼓童提供楽曲の「うねり」に加え「遥か」も演奏しました。「遥か」はアイリッシュハープやボウラン(アイルランドの手持ちの太鼓)を加えた素敵なアレンジにしていただき、フィナーレに相応しい曲となりました。

イベント前日のリハーサルでボウランに挑戦する齊藤栄一。

「私たちは、太鼓とともに世界をめぐり、多様な文化や生き方が響き合う『一つの地球』を目指します。」そんな鼓童の活動理念を噛み締めつつ、太鼓が持つ力を改めて感じる事ができた旅となりました。演奏者としても成長できる貴重な体験でもありました。まだまだ「一つの地球」までの道のりは遠いですが、せめてフォイル・オボンのように、太鼓の周りだけであっても幸せな空間に出来るよう、我々も旅を続けてまいります。

前列右がフィオナさん

「2024年、アイルランドワークショップツアー」の記事

小田原公演に向けて/野仲純平

6月6日(金)に行われる「鼓童<KODO>2025 in 箱根小田原」に向けて、4月22日(火)に事前訪問という形で相洋高校の和太鼓部さんに行ってきました。

今回の公演は1幕が相洋高校和太鼓部による演奏、そして2幕が鼓童の単独公演という相洋高校さんとの共同公演となっています。

今回相洋高校さんと一緒に舞台に立つと聞いてとても驚きました。というのも僕が高校生の時和太鼓部に所属していて相洋高校さんと合同練習をした思い出があったからです。そんな繋がりが鼓童に来てこういった形でまた共演できることを本当に嬉しく思っています。

事前訪問では相洋高校和太鼓部のエネルギッシュで高校生ならではのキラキラした演奏を見せてもらいとてもワクワクしました。

今回は1人だけでの訪問でしたが、鼓童の提供楽曲『春風』を通してアンサンブルの楽しさ、技術も大事ですが何より楽しんでやること、音の表現の幅など一緒に音を出すことでより共演への楽しみが高まっていくのを感じることができました。

相洋高校和太鼓部の皆さんと作る舞台、ぜひお楽しみください!

野仲純平

鼓童<KODO>2025 in 箱根小田原

交流も経た相洋高校の皆さんとのコラボも必見 ! チケット好評発売中。久しぶりの小田原での鼓童公演、どうぞお楽しみに !

◆三の丸ホール

・WEB https://ooo-hall.jp/event/entry/(24時間受付・予約開始初日は10:00〜 ※事前に会員登録(無料)が必要です。)
・窓口(10:00~20:00/第1・3月曜休 ※祝日の場合翌平日休、12/29~1/3休)

◆ハルネ小田原街かど案内所
◆チケットぴあ https://t.pia.jp/

◆鼓童チケットサービス(インターネットのみ。S席のみ販売。)https://piagettii.s2.e-get.jp/kodo/pt/

新商品のお知らせ/鼓童オンラインストア

鼓童オンラインストアより新商品のお知らせです。

▪︎「コドウさん」グッズ  

本日4月26日より、「コドウさん」グッズが新登場!!

線画タッチで親しみやすいデザインとなっております。

ラインナップはこちら!!

▪︎鼓童Tシャツ(コドウさん)

▪︎トートバッグ(コドウさん)

       


▪︎鼓童シール&ステッカー

鼓童のシール&ステッカー(3枚組)が新登場。

クリア携帯ケースの中に入れたり、身の回りの様々なものに貼ってカスタマイズをお楽しみください♪

〜 セット内容 〜

・半纏 ステッカー
・巴 ステッカー(剥離紙を剥がすと、巴以外は透明仕様)
・千社札 シール


▪︎EC2025 手ぬぐい

4月19日発売のEC2025手ぬぐい、現在好評発売中です!

アース・セレブレーションの賑わい・佐渡の自然をぎゅっと詰めこんだオリジナルデザインとなってお

ります。

ほかにも、昨年発売のカトラリーセットやジュートバッグなど環境に配慮したグッズもご用意しています。

アースセレブレーショングッズはこちらをチェック!


詳細は、鼓童オンラインストアをご覧下さいませ。

鼓童オンラインストア
Tel. 0259-86-3630
http://store.kodo.or.jp/