2023年度の研修生募集を開始しました!
今年は10月と翌年1月の2回、実施致します。
どちらかご都合のよい日程を選んでご応募ください。
(どちらの面接に参加いただいても、研修は2023年の4月から始まります。)
また、応募方法は鼓童サイト内からフォームで送信していただく形になります。
さて…「実地面接」って、どんなことをやるんだろう?と気になる方もいらっしゃると思います。
今回は、2021年11月6日〜7日に1泊2日で行った今年の面接の様子をご紹介します。
初日
夕方頃佐渡に着く船に乗り、集合場所である両津港から研修所へ向かい、まずは簡単なオリエンテーションから始まります。
その後は、研修所に関わる鼓童メンバーやスタッフが見ている中、ウォーミングアップ、太鼓、踊りと、1つひとつ研修所講師がリードしながら進んでいきます。
太鼓は、簡単なリズムをゲーム的にたたいたり、地打ちのリズムにのって、一人ずつ順番にソロの手をたたいたりしてもらいます。
踊りは、メンバーが見本となって立ち座りなどの所作を通して、身体のくせを見ることもします。
研修所講師は、もちろん鼓童のメンバーや名誉団員です。
始めは緊張していた面接参加者も、やっていく中で少しずつ気持ちがほぐれ、笑顔が見えるようになっていきます。
食事作りの担当になった研修生は、自分たちが作ったお米や野菜を使って美味いご飯でおもてなしができるように腕を振るいます。
夕食は、面接参加者、研修生、鼓童メンバー、スタッフが入り混じって座り、一緒に食事をとりました。メンバーにとっても、面接参加者と直接話ができる大事な時間です。
(写真は2019年に撮影したものです)
夕食後は唄の時間。
その場で民謡の掛け声の声出しや、自分の歌いたい曲を自由曲として歌ってもらいます。
一人ひとりが持っている「声」に耳を澄ませます。
面接参加者をサポートするのは現役の研修生。
ウォーミングアップでは見本として先頭に立ち、太鼓の準備など、メンバーやスタッフの指示のもときびきびと動きます。
実技が終わった後は研修生が稽古をする様子を見てもらう時間もあります。
2日目
研修所のいつものスケジュールに従って拍子木の音で起床。
体操、掃除。そして研修生と一緒にトレー二ング。
運が良ければ海沿いを走るときに日本海に昇る朝日を見ることができます。
体力に自信がある人も、さすがに研修所の坂は厳しく、ラストの坂道ダッシュ5本では最後の力を振り絞ります。
朝食後は、皆が注目している「アピールタイム」。
3分間の中で自分がアピールしたい特技などを見せる時間です。
今回も、絵を描いたり自分についての話をしたり、古典フラや創作の舞踊などと様々。
太鼓、唄、踊りの時間だけでは出てこない、その人自身の感性が現れたり、可能性を感じられる、興味深い時間です。
アピールタイムが終わった後は、研修生の稽古発表。
研修生一人ひとりの思いを太鼓の音で、自分の言葉で面接参加者に伝える時間でもあります。
その後、緊張と正座に耐えながらのグループ面接。自分の意思を言葉にして伝え、その場にいる鼓童メンバーに聞きたいことがあれば質問もできます。
最後には面接参加者同士も打ち解け、皆と校庭で記念撮影。
また春、この地に帰って来ることができるように…そんな思いを抱いて柿野浦からバスに乗って帰っていきました。
皆さんも自分の夢に挑戦してみませんか?経験の有無は問いません。
大切なのは「太鼓が好き」という気持ちです。
ご応募お待ちしております!
研修生への応募を迷っている方へ、鼓童メンバーからのメッセージ
鼓童に、研修所に入れば、一歩ずつ、着実に太鼓の技術は向上します。
その環境は整っています。
しかし、その為に必要なのは「強い意志・体力・思いやり」
なぜ太鼓打ちを目指したいのか、なぜ鼓童なのか、を考え、覚悟を貫く「強い意志」
ハードな研修生活を送る為、そしてその先の舞台に立つ為に不可欠な「体力」
集団生活において、そして舞台上の意志疎通の為、人の立場に立って考える事ができる「思いやりの心」
そう私は考えて、面接試験に来てくれた皆さんと向き合っています。
鼓童は、そして研修所は、自分はここまでできるのか!と可能性を最大に広げてくれる場所です。
自分と、人と、太鼓と、集中してどっぷり向き合うことで、本当の自分が見えてきます。
研修所所長より
2年間の研修を経て、一番変わるのは表情です。
時に迷い、もがきながらも、自分の中に確かに信じられるものをつかむ。そのことが内から表情を変えてくれるのだと思います。
表情からは、資格も何も得られませんが、そこには「一生を生きていく力」が宿っています。
あふれるモノの世界から、一度少し離れてみる。シンプルに暮らし、物事の本質を見つめる。自然と人に囲まれ、太鼓にとことん向かい合う中で、鼓童の舞台を目指す2年間。
共に鼓童の音を紡ぎ、未来へ繋いでいく若い力をお待ちしています!
※なお、実地面接については、今回行ったものとはスケジュールや内容が少し変わるかもしれません。あらかじめご了承ください。