株式会社北前船 代表取締役社長 青木孝夫

青木孝夫

鼓童グループが鼓童結成初期に掲げた「地球共同体の一員、世界市民の一人として世界の人々と交流し、多様な文化と多様な生き方をそれぞれに認めあう、一つの地球をつくっていきたいと思います。」という鼓童ムラ構想の理念は、「くらす・まなぶ・つくる」「ONE EARTH TOUR」の原点もここにあります。最近のインバウンドとか、聞きなれない言葉に戸惑いながらも、従来の国家や地域の垣根を越えて、地球規模で「魂」が行き来する道筋をつけていくことが、これからの人類にとっても、生きていくためにも、とても大切なことであり、鼓童の活動理念にも繋がるものと信じていました。

しかし、世界中に拡大している新型コロナウイルス感染症というこの未曾有の出来事は、人類に何かを気づかせよう、学ばせよう、とするための警鐘のような気がしてなりません。そして、人類の価値観を大きく変容させていかなくてはならない転換期になるのかもしれません。

私たち日本人は古来より多くの自然災害による惨劇を経験しながらも、謙虚にひたむきに、たえず自然と向かいあい、地道に努力を積み重ねて復興させ、革新性や生産性を生み出してきました。

しかし、明治以降、欧米型の価値観に追従し、マネーゲームのような資本主義社会に飲み込まれてしまい、その日本人に備わっていた謙虚さやひたむきさという日本人の生きる規範が希薄になっていないでしょうか。

これは自戒の意味を込めています。

私自身は戦時中の経験はないので、一日で真逆の価値観を強いられるような青天の霹靂の体験はありません。

しかし、今回の新型コロナウイルス感染症の影響によって、今まで当たり前だったことが当たり前ではなくなり、いとも簡単に日常が「破壊」されてしまうことを思い知らされました。

太鼓には人と人、人と神をつなぐ役割があると信じています。それが今は、人と人との接触を制限しなくてはならない現状です。

鼓童グループにとっても、大きな転換期になると思います。

「くらす・まなぶ・つくる」という活動理念に立ち返るチャンスと受け止め、鼓童グループの存在意義を改めて確認しあう時間にしたいと思います。

今は、自分たちが生き生きと感じられることを探す機会にして、足元をしっかりと見つめなおし、鼓童のひとりひとりの心をつつましく、安らかにして、短期の視点で考えるのではなく、長い視点での風景や物事を見ながら、自分たちに適した人生観や世界観を改めて自分たちの手で作り上げていかなくてはなりません。

私たちのような文化芸術団体は劇場にお客様がご来場いただけることで活動資金とさせていただいています、現在はその公演の収入源が断たれているのでとても厳しい現状です。今後の鼓童グループの運営に大きな影響を及ぼしています。

世界中の皆さんも同じような困難に見舞われている中でありながら、多くの方々からのご支援、ご声援に心から感謝を申し上げます。

皆様からのご支援にお応えできるように、鼓童グループ一丸となってこの困難を乗り越え、あらゆる打開策を見出し、できることをひとつひとつ全力で取り組んでまいります。

新たな「創造」力を発揮して、人間本来の生命力を回復させるために、鼓童と多くのお客様とが元気に呼応しあう場のチカラが必要とされ、未来に希望を持っていただけるようになる日が必ずくると信じています。

多くの方々が安心して劇場にご来場いただき、心から鼓童の舞台を楽しんでいただける日にむけて準備をしてまいります。

引き続き、ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。

2020年5月
株式会社北前船 代表取締役社長 青木孝夫


 

太鼓芸能集団 鼓童 代表 船橋裕一郎

船橋裕一郎

日頃、鼓童をご支援頂いている皆様、深く感謝申し上げます。

新型コロナウイルスの感染症拡大や、それに伴う様々な影響により、
不安な毎日をお過ごしのことと思います。
私たちもこの冬からの出来事に大きな影響を受けております。

この度の鼓童緊急支援の呼びかけに際して、
多くのご支援と応援のお言葉を賜り、改めて感謝申し上げます。

佐渡での生活、創作、稽古、日本各地の芸能や文化を学び、
旅を続け、太鼓の音を日本各地、世界各地へと届ける。
鼓童にとっての「日常」は、あっという間に失われ、
現在、様々な制約の中で、大幅に活動を抑えながら稽古や生活を続けています。

我々のような芸能を生業にする者は、こんな時に何ができるのか…
主たる活動の場であった、各地での公演の多くが無くなってしまった今、
我々にできうることは何なのか。
多くのメンバーが様々なアイディアを出し合い、
話し合い、動き出しつつあります。

鼓童の歴史は、広く深い繋がりの中で、
まもなく前身の佐渡の國鬼太鼓座から半世紀を迎えます。
各世代にわたる多くの先輩方、メンバーそして家族。
また、毎年4月には鼓童の舞台を夢見て、
自ら厳しい生活へと身を置くべく決心し、
各地から新研修生たちが集まり、その歴史は続いてきました。

『私たちは、太鼓とともに世界をめぐり、
多様な文化や生き方が響き合う「ひとつの地球」を目指します』

この、<ONE EARTH TOUR>という理念の歩みが止まらぬよう
多くの方々の生活が落ち着きを取り戻して
鼓童の生の音にまた触れたいと思って頂けた時、すぐに音を届けられるよう、また、太鼓の響き、音楽が人の心を豊かにする一助となりますよう、グループ一丸となり、頑張ってまいります。

引き続き多くの皆さまのご指導、ご鞭撻のほどお願い申し上げます。

2020年5月
太鼓芸能集団 鼓童 代表 船橋裕一郎


 

公益財団法人 鼓童文化財団 理事長 五十嵐実

五十嵐実

皆様、何時も鼓童文化財団に、ご支援、ご協力をいただき、誠にありがとうございます。今、新型コロナウイルス感染症の影響により様々な面で苦しまれている方々に、心よりお見舞い申し上げます。

この新型コロナウイルスの広がりとともに、私たち鼓童グループも大きな危機に直面しております。公演は今後予定を立てる事が困難となり、再開の目処も立たない状況です。かつて無い状況に大きな苦難を抱えております。公演、ワークショップ、エクサドンなどは延期または中止、アース・セレブレーションも無観客での実施となり、収入の目処が立ちません。この様な中で芸能の火を絶やさない為にも皆様のご支援をいただける事を切にお願いする次第です。
再び、皆様にお目にかかり、芸能で世界を繋ぐ為にも何卒お願い致します。

新型コロナウイルス感染症で苦しまれておられる方々の一刻も速い回復を心より祈るとともに、鼓童文化財団に対する熱いご厚情をお願いいたします。

2020年5月
公益財団法人 鼓童文化財団 理事長 五十嵐実