チャッパ職人さんのもとへ/平田裕貴

鼓童の舞台で使用しているチャッパは、素材や厚さ、形状、リングなど、細部にわたり職人さんと試行錯誤しながら作り上げた鼓童オリジナルの仕様になっています。

先日、そのチャッパを作ってくださっている職人さんを訪ねてまいりました。

工場に入ると早速、チャッパ製造の真っ最中。

まるくて平らな金属のプレートが、職人さんの手作業によって、1枚1枚大切にチャッパの姿に加工されていきます。

加工には「ヘラ絞り」といって、金属板を回転させながら、“へら“と呼ばれる道具を押し当てて成形していく技術を用います。板厚にムラを出さず、一定に加工できるのが特徴です。

成形した後は場所を移して、研磨工場へ。ここで綺麗に磨かれ、金属の棒から削り出した つなぎめの無いリングを装着して、鼓童の舞台へ、皆様の元へと渡ります。

職人さんたちと直接お会いして感じたのは「熱意」。

いいものを作る。今の自分にできる最高の仕事をする。

より良いものを作るために、どう工夫できるか。もっとよくできる。

私たち演奏者が舞台をつくるとき、太鼓に向かうときと同じ熱意やエネルギーを感じました。

「私も “一生懸命” 作ります」

そう言って私たちを見送ってくれた職人さん。

Photo: Erika Ueda

職人さんたちに負けないように、私たちも“一生懸命“いい音を鳴らそうと誓ったチャッパ工場見学でした。

 

鼓童オンラインストア|チャッパ 5寸(直径 約15cm)
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