2月26日ベルリン公演/蓑輪真弥
ドイツ、ベルリン。37年前、『鼓童』はまさにこの地でデビュー。
そんな鼓童にとって思い入れの地。今回はベルリンフィルハーモニーホールで公演をさせていただきました。
世界最高峰の音響を誇るというホール。和太鼓の音もとてもクリアにそしてリアルに良い響きを届けてくれます。どの席からもその良い音は届いてきました。
「佐渡の国 鬼太鼓座」から「鼓童」に転進しようとした37年前にこの地を訪れた先輩方はどんな想いで太鼓を打っていたのだろうか、、、想像もできない程の苦悩があっただろう。
それから進化し続ける鼓童の舞台。
太鼓に向かう魂、太鼓と共鳴する魂だけは変わらずでありたい。そしてその音を世界中に届けていきたいです。
- 2018.02.26(月) ドイツ、ベルリン Philharmonie
- 2018.03.02(金) ドイツ、ハノーファー Kuppelsaal
- 2018.03.04(日) ドイツ、シュトゥットガルト Liederhalle
- 2018.03.06(火) ドイツ、デュッセルドルフ Tonhalle
- 2018.03.09(金) イタリア、ローマ Parco della Musica – Sala Santa Cecilia
- 2018.03.11(日) 〜2018.03.12(月) イタリア、ミラノ Teatro Dal Verme
- 2018.03.14(水) スイス、ジュネーブ Théâtre du Léman Geneve
- 2018.03.16(金) スイス、バーゼル Musical Theater Basel
- 2018.03.17(土) スイス、チューリッヒ Samsung Hall Zurich
- 2018.03.18(日) 〜2018.03.19(月) スイス、ルツェルン KKL Lucerne
- 2018.03.22(木) エストニア、タリン Nordea Concert Hall
- 2018.03.24(土) 〜2018.03.25(日) フィンランド、ヘルシンキ Savoy Theatre
- 2018.03.29(木) ロシア、サンクトペテルブルク BKZ Oktyabrskiy Big Concert Hall
- 2018.03.31(土) ロシア、モスクワ Crocus City Hall
エネルギー/大塚勇渡
聖ペーター教会の塔の頂上からの景色と鐘の音
塔の頂上に着いた瞬間に、街の教会の鐘がどこもかしこも一斉に鳴り出しました。
自分の立ってる場所も鐘の遠心力で揺れ、その凄まじい音圧には耳鳴りがするほど。まるで鐘の音のシャワーを浴びているような感覚になります。街の隅々にまでこの音を届かせようという意志をも感じさせる偉大な音。
信教がこうして人々の生活リズムをも作っている姿を垣間見るような感じがしました。
聖ペーター教会
心を打つモノには大きなエネルギーを感じます。
ミュンヘン新市庁舎
ミュンヘン・レジデンツ
塔で感じた鐘の音には遠心力を具体的に感じましたが、ネオゴシック様式の市庁舎、旧バイエルン王国の王宮レジデンツに行った際にも、そこに大きく引き込まれたり、圧倒的なパワーを感じたり、そんな瞬間がありました。
ミュンヘンの劇場は空間が非常に大きく、客席のキャパも2000人を超えています。
和太鼓の持つエネルギー、そして私たちの持つエネルギーをどう合わせるか、そしてどういう音を紡いでいき、空間隅々まで届けるか、、、毎日が勉強です。
公演スケジュール
- 2018.02.18(日) 〜2018.02.19(月) ドイツ、ミュンヘン Philharmonie
- 2018.02.21(水) ドイツ、フランクフルト Alte Oper
- 2018.02.22(木) ドイツ、ニュルンベルク Meistersingerhalle
- 2018.02.24(土) ドイツ、ドレスデン Kulturpalast Dresden
- 2018.02.26(月) ドイツ、ベルリン Philharmonie
- 2018.03.02(金) ドイツ、ハノーファー Kuppelsaal
- 2018.03.04(日) ドイツ、シュトゥットガルト Liederhalle
- 2018.03.06(火) ドイツ、デュッセルドルフ Tonhalle
- 2018.03.09(金) イタリア、ローマ Parco della Musica – Sala Santa Cecilia
- 2018.03.11(日) 〜2018.03.12(月) イタリア、ミラノ Teatro Dal Verme
- 2018.03.14(水) スイス、ジュネーブ Théâtre du Léman Geneve
- 2018.03.16(金) スイス、バーゼル Musical Theater Basel
- 2018.03.17(土) スイス、チューリッヒ Samsung Hall Zurich
- 2018.03.18(日) 〜2018.03.19(月) スイス、ルツェルン KKL Lucerne
- 2018.03.22(木) エストニア、タリン Nordea Concert Hall
- 2018.03.24(土) 〜2018.03.25(日) フィンランド、ヘルシンキ Savoy Theatre
- 2018.03.29(木) ロシア、サンクトペテルブルク BKZ Oktyabrskiy Big Concert Hall
- 2018.03.31(土) ロシア、モスクワ Crocus City Hall
ヨーロッパ太鼓WSツアー/船橋裕一郎
皆様、いかがお過ごしでしょうか? 私はこの3週間ほど、欧州螺旋ツアー班に帯同し、現地で太鼓のワークショップをしてまいりました。
▲マンチェスターでのWSの様子
ツアーと並行しながら公演地ごとに行うワークショップ(WS)は、これまでなかなか実現に至りませんでしたが、現地での太鼓を通した、ひと時の交流は、我々の活動や理念をより深く知っていただける機会にもなり、大変ありがたい場となりました。
今後もツアーと並行したこのような機会を充実していけたらと思っております。
▲ゲーツヘッドでのWSの様子
イギリスでは、ブライトン、マンチェスター、バーミンガム、ゲーツヘッドの4回、初めて太鼓を叩くという方ばかりという日もあれば、元気な男子中学生のみという日、現地の太鼓グループと初めての方が混合という日もあり、状況に応じた進め方をしながらその日、その時の音を楽しんでまいりました。
オーストリアではウィーン太鼓の皆様に招いて頂き、ハンガリーから参加された方々も加えた、計10名の方々との交流でした。太鼓が大好きという思いと真摯な姿勢で太鼓に向かう姿に、こちらも学ぶことが多い時間でした。
デンマークのコペンハーゲンでは、いつも当地でお世話になる、(今回は公演のご主催でもあります。)ピーターさんの率いる「生動太鼓」の若いメンバーに向けたWSでした(写真上)。当たり前ですが、会うたびに皆、大人になっていきます…1時間半ノンストップでも終始、元気な彼らの吸収力には驚くばかりでした。
体験された方々は、その日のコンサートにもご来場くださり、終演後はロビーにて気さくに声をかけて頂き、本当に嬉しそうに、公演の感想を伝えてくれました。
間も無く私は帰国の途につきますが、日本の太鼓に対する興味や真摯な姿勢、そしてその土地ならではの太鼓の表現を直接感じる貴重な時間でした。ひと時でも音の一体感を共有した現地のみなさまとの再会を心から楽しみにしています。
今回、ツアーマネージャーのみおさんには、発案から実現に至るまでの様々な動きを、イギリスではTaiko Meantimeのマークさんから無償で太鼓をお借りし、WS進行では赤嶺さんに、通訳プラスアルファのユーモアある補足で終始和やかな場を作り出して頂きました。遠い異国の地で、新たなチャレンジを行う際、国内以上にハードルも多くなりますが、多くの皆様のサポートにより実現できたことを感謝いたします。
▲講師・船橋(奥)と赤嶺さん(前)。バーミンガムWSの様子。
◉赤嶺さんは、鼓童の海外ツアー制作といえば!「Mr. AKAMINE」という存在でした。メンバーのこと、鼓童のことを第一に考える確固たる信念を持ち、皆の頼れる存在でしたが、新人の頃の私には、最も畏れ多い存在でもあり、正直怖かったです…。現在は、英国を拠点に鼓童の海外の活動をサポートしていただいています。今回、二人で過ごす時間も多く、色々なことをお話しすることができたのもとても幸せな時間でした。
ツアーはこの後、まだ一月以上続きます。太鼓の音色がとても心地の良い、多くの皆様に体感して頂きたい作品となっております。是非、各地の劇場に足を運んでいただけたらと思います。
ツアー班の皆さん、引き続き頑張ってね!
「鼓童ワン・アース・ツアー 2018 〜Evolution」ヨーロッパツアー(Kodo One Earth Tour 2018 : Evolution)
- 2018.02.18(日) 〜2018.02.19(月) ドイツ、ミュンヘン Philharmonie
- 2018.02.21(水) ドイツ、フランクフルト Alte Oper
- 2018.02.22(木) ドイツ、ニュルンベルク Meistersingerhalle
- 2018.02.24(土) ドイツ、ドレスデン Kulturpalast Dresden
- 2018.02.26(月) ドイツ、ベルリン Philharmonie
- 2018.03.02(金) ドイツ、ハノーファー Kuppelsaal
- 2018.03.04(日) ドイツ、シュトゥットガルト Liederhalle
- 2018.03.06(火) ドイツ、デュッセルドルフ Tonhalle
- 2018.03.09(金) イタリア、ローマ Parco della Musica – Sala Santa Cecilia
- 2018.03.11(日) 〜2018.03.12(月) イタリア、ミラノ Teatro Dal Verme
- 2018.03.14(水) スイス、ジュネーブ Théâtre du Léman Geneve
- 2018.03.16(金) スイス、バーゼル Musical Theater Basel
- 2018.03.17(土) スイス、チューリッヒ Samsung Hall Zurich
- 2018.03.18(日) 〜2018.03.19(月) スイス、ルツェルン KKL Lucerne
- 2018.03.22(木) エストニア、タリン Nordea Concert Hall
- 2018.03.24(土) 〜2018.03.25(日) フィンランド、ヘルシンキ Savoy Theatre
- 2018.03.29(木) ロシア、サンクトペテルブルク BKZ Oktyabrskiy Big Concert Hall
- 2018.03.31(土) ロシア、モスクワ Crocus City Hall
「なんだか、すっごくおもしろかった」/山脇千栄
太鼓を始めたのは、小学校2年生の時だった。
その年偶然にも、鼓童の交流公演が、香川県にやって来た。
覚えているのは、
屋台囃子や千里馬の演奏ではない。
「半纏をきた頭がつるピカの人がマイクでユーモア満載に喋っていた」ということ。
そしていちばんに「なんだか、すっごくおもしろかった」ということだ。
それから17年後。自分自身が鼓童の団員になり、交流公演ツアーにつくことになった。
鮮明に自分の中に残っていた
「なんだか、すっごくおもしろかった」
という記憶。
それを今度は自分自身が、届ける側になった。
が、なかなか難しい。
正解もない。
緊張していれば、
それは子ども達に説明しようのない波長で
伝わってしまう。
教科書のようなMCは、
もちろん子ども達からぽかーんとした表情が
返って来てしまう。
あの「なんだか、すっごくおもしろかった」の裏側に
何が隠されているのか。必死に考えた。
今日の公演は、
「なんだか、すっごくおもしろかった」のか?
毎日同じ道を通って、同じ制服を着て、
同じ友達に会って、
授業を受けて、昼休みがあって掃除をして…。
そこに、突然やって来た大きな太鼓たちと半纏姿のお兄さんお姉さん。
鼓童の交流公演は、
日常生活にとって、とてつもなく大きな”刺激”だと思う。
小学校2年の自分がそうだったように、
25歳の今の自分もそうあるべきなのである。
今日の演奏に向かう自分の心が楽しくて、本気で太鼓が面白くて。
だから、
「きょうはとてもおもしろかったし、たのしかったです。」
と言ってもらえる。感想文に、そう書いてもらえる。
エネルギーの相互作用。
エネルギーのプレゼント交換。
そのエネルギーは現場で作って間に合うものではない。
ツアーメンバーが稽古の初日から旅の途中も、
ずっと継続して作り上げていく緻密なものであった。
きっと、あの17年前に見た栄一さんは
本気で心が楽しくて、本気で太鼓が面白かったに違いない。
8歳の私に特大のエネルギーをプレゼントしてくれた。
今度は、私が負けないくらいのエネルギーをみんなにプレゼントしたい。
ツアーを終えて、また佐渡での稽古の日々。
千里馬の演奏前、バチを構えた時、
ふと交流公演の記憶が蘇って来て、
みんな元気にしてるかな、
なんて思い出したりしています。
学校での公演写真は2017年12月伊丹の中学校にて/撮影:岡本隆史
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学校のほか、劇場での交流公演もあります!
https://www.kodo.or.jp/performance/performance_kodo/8426