鼓童の音のはじまり/内田依利
研修生新一年生を迎え、17人で新たなスタートを切った柿野浦研修所。今年の初日はバチ作りと研ぎでした。
見留知弘指導の元、何故自分でバチを作るかから、材の選び方、削り方の工程1つ1つを丁寧に教えてもらいます。教えてもらっていることは、見留が自ら身体を動かして試し、おそらく失敗もし、蓄積されてきた知恵の宝が詰まっています。
「バチを作るのは自分の音を作ること」
研ぎを教えてくださった地元の大工さんも、
「道具が切れると、仕事もキレる」
改めて自分にとっても耳が痛い言葉です。
いくらわかりやすく教えられても、1日でできるようなことではありません。
これからどんどん忙しくなる研修生活の中で、どれだけ自分で時間を作って、言われていることを身体で覚えていけるか。
研修所で学ぶ根っこの部分。物事の大本、本質。
どれだけ世界に行こうが、華やかなことをしようが、忘れてはいけないことだと思いました。