この冬はたたこう館に行こう!/赤澤京

2月のたたこう館企画「ぽっかぽかでわっくわくな旅」の料理教室のメニュー試作会を行いました。

食事のテーマは、「佐渡の食材を使った、食べてほっとする食事」

今回のメニューは、冬野菜を使ったほっこりカレー。財団の活動の一環である「エクサドン」にもつながるメニューづくりをしました。メンバーは、鼓童文化財団より、高津万理、宮﨑正美、赤澤京、汐彩クリニックより森本貴子副院長も参加してくださいました。

カレールーはスパイスから作った、手作りのルーです。

ベジブロスも使って野菜のうまみがぎゅぎゅっと凝縮されています。具材は大根・レンコン・さつまいもなど冬の食材をサイコロ型に切り、歯ごたえのある食感を意識して作りました。よく噛んで食べることで、脳の発達や胃腸の働きが促進されます。子供の知育や、高齢者の認知症予防にもつながり、満腹感も得られます。

見た目にもこだわり、太鼓をイメージした盛り付けをしました。

中には、可愛らしい女の子のカレーも…
子どもも大人も見て楽しい気持ちや、ワクワクする気持ちになれたらと工夫をしました。

たたこう館スタッフにも試食してもらい、皆んなの意見を聞きました。次へのチャレンジも見つかり、更に美味しくしたい意欲が湧きました。見て楽しい、食べて美味しい、そして健康になれる。そんな素敵なメニューを目指します!

2月の料理教室のメニューは、このほっこりカレー。(3月は佐渡の伝統料理を予定) 宿泊企画もございます、島外からのご参加も大歓迎!!!

料理教室に加え、たたこう館では2月3月の毎週土日、ものづくり体験、太鼓体験とお楽しみ盛りだくさんな、プログラムになっております。

皆さま、2月、3月の週末は是非たたこう館へお越しください!

たたこう館企画「ぽっかぽかでわっくわくな1泊2日の旅 〜こころもからだも癒す2月の佐渡〜」参加者募集!

 

アイルランドへの旅/西田太郎

2024年の鼓童のヨーロッパツアー。ロンドン公演からの流れで船橋裕一郎のワークショップが実現することとなり、2人で北アイルランドを訪れました。

 ロンドン・ヒースロー空港から約1時間30分のフライトでアイルランド島へ。海岸沿いを飛ぶ飛行機の窓から見下ろすと、霧雨の合間からどこまでも続く緑の丘が現れます。訪ねるのは、北アイルランド第2の都市デリー/ロンドンデリーのフィオナさん(Fiona Umetsuさん)。400年以上もの間、宗教的、政治的、経済的に分断され、今も根深い対立が続いている北アイルランドで、太鼓や盆踊り、折り紙など日本の文化を通じて相互が気軽に交流できる環境作りを続けておられます。

彼女が主宰しているObon on the Foyle Festival Groupでは、毎年「フォイル・オボン Foyle Obon」という日本の「お盆」にちなんだ日本文化のイベントを開催。ちなみにこの町の名前(デリー/ロンドンデリー)は、政治的、宗教的立場によって異なる呼び方となるため、中立の立場を表明するために街を流れるフォイル川をその名称にしているとのことです。

Foyle Obon ウェブサイトより

太鼓の活動では、大人のメンバーによるグループ(IBUKI TAIKO)や、プロテスタント系とカトリック系の小学校の子どもたち両方のための太鼓のクラス(YUJO TAIKO)、10代のLGBTQの若者による太鼓グループ(IRODORI TAIKO)のほか、ケアラー(介護従事者)やメンタルヘルスに問題を抱えた方々のためのクラスを毎週開催されているとのこと。純粋に演奏を楽しむだけでなく、現代社会のさまざまな局面で太鼓の力が役に立っていることを教えていただきました。

 


スタジオに到着し、まずは太鼓を拝見。長くいい音で叩けるよう、日常の手入れについて船橋からアドバイスをさせていただきました。

 


ワークショップでは、基本の打ち方のクリニックに始まり、初挑戦だという「担ぎ桶」のワークショップと、鼓童提供楽曲「うねり」の締太鼓と長胴太鼓のパートをレッスン。担ぐことで打面が動くため、普段の台に載せた太鼓との違いに始めは戸惑う様子もありましたが、皆さんすぐに慣れて楽しそうに叩き始めます。さすが若い人は飲み込みが早いですね。

 


フィオナさんと私は去年「鼓童 太鼓の学校」を通じて出会いました。元々は1996年に英会話講師として初来日し、日本の太鼓の魅力に触れてこの活動を始められたとのこと。山形県出身のパートナーのKatsuさんと二人三脚で団体を運営されています。鼓童の舞台もお好きだそうで、チームの名前をよくよく見たら「IBUKI」も「IRODORI」も鼓童の曲のタイトルにありましたね。「現在はスタジオを間借りして太鼓の活動をしているけれど、いつかは自分たちの拠点を持ちたい」瞳を輝かせて力強くこれからの計画を語るお二人、早く夢が叶いますように。

 


街の中央を流れるフォイル川、その西岸にはカトリック系、東岸にはプロテスタント系の住民が多く住んでいます。この川に架けられた一番新しい橋は「ピース・ブリッジ」という名の歩行者専用の橋で、二つの地区を結び、人々が新たに出会い、一つとなることへの願いがこめられています。最後の夜、私も自分の足で渡りながらこの街の歴史と将来に想いを馳せてみました。

高いフェンスで隔てられた居住区や暴動の記念碑を目の当たりにしてもなお、この街の現状は日本から来た私たちには安易に語れぬ重さがあります。そんな中、よりよい未来のために活動を続けておられるフィオナさんや街の方々に改めて感服し、今回わずかながらお手伝いができたことを誇らしく思いました。

「鼓童 太鼓の学校」が始まって3年。試行錯誤の中ですが少しずつ太鼓の輪が広がっています。オンラインで鼓童の太鼓をお伝えするこの学校を通じて、世界の太鼓コミュニティの方々と手を携えれば、それぞれの場所で人々を結び社会を良くするお手伝いができるかもしれない。それも一つの「ワン・アース」への旅(ツアー)なのでしょう。

そんな光を感じたアイルランドへの旅でした。

Foyle Obon ウェブサイト: https://foyleobon.com

祝・開館10周年!たたこう館まつり/赤澤京

エクサドンステップアップ講座受講生の皆さん。50〜70代の皆さんのパワフルな太鼓に、元気をいただきました。

おかげ様で今年、佐渡太鼓体験交流館(たたこう館)は開館10周年を迎えることができました。感謝を込めて、今年も「たたこう館まつり」を開催しました。

10周年を記念した特別企画のちんどん体操には、名誉団員の小島千絵子や横浜からちんどん芸人さんもゲスト参加! 会場のみんなで体を動かし、ぽかぽか温かい時間を過ごしました。

節目のお祝い「お菓子まき」では、たくさんの子どもたちが夢中になって参加してくださいました。

下げ紙づくりでは、縁起物やたたこう館オリジナルの図柄をお楽しみいただきました。たたこう館では引き続き下げ紙の販売を行っております。

島内で活動する様々な音楽グループの皆さんによる演奏のほか、お正月飾り「下げ紙」づくり体験や、島内の飲食店「Un Grand Pas」さんが考案した原木太鼓やまいもくんとぶたばなちゃんにちなんだ10周年スペシャルメニューの提供、

原木太鼓のやまいもくん、ぶたばなちゃんにちなんだ10周年スペシャルメニュー豚肉ロース燻製丼 山芋ピクルス添え

特産品や手作り品などのお買い物コーナーなど、盛りだくさんの内容でお届けしました。

小さなお子さまからご年配の方まで、300名以上のお客さまにお越しいただき、盛況のうちに終えることができました。

住吉集落出身女性のグループ「姐樽」の皆さんからは樽太鼓の軽快なリズムに合わせて演奏を披露していただきました!

島内で活動するバンドグループ「明暗順応」さん。佐渡にちなんだ歌詞が登場するオリジナルソングなどをご披露いただきました。

ご来場の皆さま、出演・出店の皆さま、講師の方々、大変ありがとうございました!

研修生も元気よく演奏を披露!

日々皆さまの応援のおかげで我々も活動ができるのだと実感できた1日でした。来年もさらに、楽しい企画を目指します。

これからもたたこう館をどうぞよろしくお願いします!

鼓童文化財団スタッフによる「佐渡太鼓倶楽部」の演奏。数日前からスタッフも太鼓の練習に励みました!

そば打ち&太鼓体験/本間康子

2017年12月9日、たたこう館に新潟県職員労働組合佐渡支部の皆さまが親子で来館され、「そば打ち&太鼓体験」を行いました。本日の先生は、地元・小木の佐藤政明さん。私はアシスタントとかけ汁作りを担当しました。

まずは、そば粉の感触をさわって確かめていただきました。蕎麦粉は新そば100%の「十割そば」です。水を少しづつ加え、まとまってきたら体重をかけてこねていきます。

3つの班に分かれていただき、麺棒を使って丸く伸ばすところを順番に体験。

ほとんど初めての方でしたが、大人も子どもも皆さん上手!うすーく、まるく伸ばすことができました。

切り終えたところで、太鼓体験へ。1時間後のランチタイムには、皆さんご自身でおそばをゆでて食べていただきました。自分で打ったおそばの味は格別だったことでしょう!