交流公演とワン・アース・ツアーと/平田裕貴
只今「ワン・アース・ツアー」でヨーロッパ各国を巡っています。
昨年一年間の僕は「交流公演」ツアーで、
小中学校や高校をまわって演奏していました。
そして今回、初めての「ワン・アース・ツアー」。
そこにあったのはあの時と同じ感覚。
リハーサル後、開場を待つホールは
演奏者のエネルギーで満ちている。
開場して、そこにお客様が様々なエネルギーを
持ってやってくる。
そのエネルギーに満ちた空間で
僕たちは音を鳴らす。
演奏者が投げたエネルギーのボールを、
お客様は拍手や歓声で投げ返してくれる。
それを受けて、さらに僕たちが
次のボールを投げる。
舞台と客席とのキャッチボールの繰り返し。
あれっ、これって、
体育館で子どもたちと感じていた、
あの感じと同じ…!
ワン・アース・ツアーと、交流公演。
2000人の大劇場と、学校の体育館。
スタイリッシュな白い衣装と、
馴染みの濃紺の半纏。
チケットを買って劇場に
足を運んでくださるお客様と、
なんだかよくわからないけど
突然やって来た太鼓のお兄さんお姉さんたちの
演奏を観る児童・生徒の皆さん。
かっこよくライティングされる舞台上と、
数台の照明があてられるだけの
シンプルな体育館。
パッとみた感じ、いろいろな違いがある
それぞれの空間。
でもそこにあるのは、私たち演奏者と
観てくださるお客様の
エネルギーのキャッチボールの繰り返し。
それが渦巻いて、さらに大きな大きなエネルギーが
生まれる、あの感じ。
そこには違いも、特別なことも何もない。
どんなスタイルの舞台でも変わらないものを
大切にして、今日も音を鳴らします。
鼓童交流学校公演のご依頼フォーム
学校のほか、劇場での交流公演もあります!
https://www.kodo.or.jp/performance/performance_kodo/8426
交流公演(一般向け劇場公演)スケジュール
只今ツアー中!
一期一笑/大塚勇渡
公演前日、タリンでの休日。中世の街並みがそのまま残るとても可愛い街。
凝ったディテールが各所に見られました。
レストランでも、細やかな気遣いが。
身も心もお腹いっぱいです。
公演も、たくさんのお客さんに喜んで頂けました。
スイスでの連続公演から、今回のエストニアでの公演を経て、フィンランドへ向かう今日、旅は本当に一期一会だと痛感している所です。
古くからお世話になっているエージェントの方を始めとして、
多くの素晴らしいサポーターの方々と共に公演が出来ている事、
熱狂的な反応で歓迎して下さるお客様、
劇場の持ってる空気と歴史、
国の土地柄と時代背景、
演奏者と太鼓、
そして紡ぎ出される音色。
まずここで息をしてる事も、
当たり前な事は何一つなく、
舞台にはその場限りでしか出会えない、
キラキラした化学反応が生まれます。
時には必然性を感じる事さえもありますが、
どの舞台にも必ず新鮮さと驚きがあります。
だからこそ、一瞬の価値を噛み締めて、
その時間をこれからも感じていきたいです。
そして、それはそこにいる
みんなが笑顔になれる時間でもあります。
スイス4連続公演終了!/内田依利
スイス4連続公演を終えました! ジュネーブ、バーゼル、チューリッヒは鼓童としては久しぶりでしたが、毎回ほぼ満席で迎えていただき、感無量です。ご来場の皆様、大変ありがとうございました。
最後の街ルツェルンは鼓童が毎回訪れているお馴染みの街。観光名所も多く、湖も美しく、この真冬でもたくさんの観光客が国内外から訪れているようでした。
私たちが演奏したKKLというホールは、ヨーロッパでも屈指の音響を誇るコンサートホール。太鼓の音の幅は、どんなジャンルの舞台芸術も飛び越えているので、お手本になるものはありません。
一つとして同じ響きのところはなく、丁寧にサウンドチェックをしながら、それぞれの会場のベストの音や届け方を探していきます。
五階席は足のすくむような高さですが、1番小さい音から最大音まで、客席の隅々までしっかり届けてくれるホールでした。太鼓と、会場と、そしてお客様に毎回成長させてもらっています。
ヨーロッパツアーも残すところあと10日! これから北上します! 最後までevolution(進化)して参ります!
- 2018.03.14(水) スイス、ジュネーブ Théâtre du Léman Geneve
- 2018.03.16(金) スイス、バーゼル Musical Theater Basel
- 2018.03.17(土) スイス、チューリッヒ Samsung Hall Zurich
- 2018.03.18(日) 〜2018.03.19(月) スイス、ルツェルン KKL Lucerne
- 2018.03.22(木) エストニア、タリン Nordea Concert Hall
- 2018.03.24(土) 〜2018.03.25(日) フィンランド、ヘルシンキ Savoy Theatre
- 2018.03.29(木) ロシア、サンクトペテルブルク BKZ Oktyabrskiy Big Concert Hall
- 2018.03.31(土) ロシア、モスクワ Crocus City Hall
9年ぶりの壮大なローマ/内田依利
駅から出た途端、目の前にそびえ立つ巨大建造物に思わず震えました。
推定収容人数が7万人にもなるというコロッセオ。
2000年も前に電気も機械もない時代に、こんなものを人の手で作り上げたなんて。人の知恵と、力と、欲と、執念に驚愕せずにはいられません。
見世物を面白くする「迫り」での登場や、客がスムーズに入退場できる通路の工夫など、どれも緻密でダイナミック。
中で行われていた催しは、剣闘、つまり人同士か人と獣の殺し合い。当時の人々はそれに熱狂していたと聞き、現代の自分たちはそこから本当に根本的に違うのだろうかと少し恐ろしくなりました。
私にとってローマは、2009年に初ツアーのヨーロッパ夏のフェスティバルツアーで訪れて以来。一週間ほど滞在したはずのローマも、私はひどい花粉症と、まだ初ツアーという緊張で、出歩いたのはバチカン市国へ観光した1日だけ。それでも、ECに向けた a Filetta との稽古があったり、聖チェチーリア交響楽団とのモノプリズム公演があったりと思い出深い土地です。
当時はこのホールがとてつもなく巨大に見え、選抜メンバーのモノプリズムを見ながら、誇りに思うのと同時に、自分があの舞台に立つのかと怖かったのを思い出しました。
今回、まだお客様の入っていない客席を舞台から見ると、(あれ? こんなに小さかったかしら?)と不思議に思っていました。
しかし、本番の幕が開き、ほぼ満席のお客様に埋め尽くされた会場は、気が充満していて、音も吸われ、1番遠くの客席が随分遠く感じるようでした。
それでも全員でそれぞれのベストを尽くし、最後にはスタンディングオベーションがおこり、喜んでいただけたようです。
メンバーも皆、オフに一日中ローマをしっかり見て回りそれを舞台のエネルギーに変えているようでした。またこの果てしないスケールのローマに戻って来られる日を楽しみに。次は、ミラノで2連続公演です!
- 2018.03.09(金) イタリア、ローマ Parco della Musica – Sala Santa Cecilia
- 2018.03.11(日) 〜2018.03.12(月) イタリア、ミラノ Teatro Dal Verme
- 2018.03.14(水) スイス、ジュネーブ Théâtre du Léman Geneve
- 2018.03.16(金) スイス、バーゼル Musical Theater Basel
- 2018.03.17(土) スイス、チューリッヒ Samsung Hall Zurich
- 2018.03.18(日) 〜2018.03.19(月) スイス、ルツェルン KKL Lucerne
- 2018.03.22(木) エストニア、タリン Nordea Concert Hall
- 2018.03.24(土) 〜2018.03.25(日) フィンランド、ヘルシンキ Savoy Theatre
- 2018.03.29(木) ロシア、サンクトペテルブルク BKZ Oktyabrskiy Big Concert Hall
- 2018.03.31(土) ロシア、モスクワ Crocus City Hall