鼓童若手連中② 「やるだけ」/木村佑太

「明日の若手だけでの稽古、見にいっても良いですか?」

Photo: Erika Ueda

1年前、演出を担当することになっていた遼太郎さんに勇気を出して言ったのが僕の『若手連中』の始まりです。研修生時代に1番僕に声をかけて下さったのが遼太郎さんでした。その人の初演出の作品に内心めちゃくちゃ出たいと思っていました。

Photo: Erika Ueda稽古終了後に集まった時に「きむを若手連中に入れます」と。嬉しかったな〜

稽古は基本的に普段の稽古の合間を縫ってやりました。本当に限られた時間でしたが、曲作りをみんなでやっている時は子どもの頃の秘密基地を作っている感覚と似た感じがあって、非常にワクワクしていました。

Photo: Erika Ueda

本番前の最後のリハーサル。それはもうボロボロでした。焦りました。これ出来るのか?と本気で思いました。その後のミーティングで言葉は覚えていませんがここまで来たら腹を括ってやろうと言うのを全員で再確認し本番に挑んだのを覚えています。

Photo: Takashi Okamoto

思いっきり全力でやった昨年の『若手連中』。すごくお客様に喜んで頂きました。今年は一味違うのを、、、と言いたいところですが僕にはまだ大人な味なんて出せません。やれるだけの事をやるだけです!

全力でやってきます!!

Photo: Erika Ueda

2018年7月17日(火)〜22日(日)Kodo Next Generation(フランス・パリ)

Photo: Takashi Okamoto

道 〜終わりと始まり〜/吉田航大

Photo: Erika Ueda

1つの舞台が終わり、また次へと向かう。それは鼓童人としての宿命。終わりなき挑戦なのである。

Photo: Erika Ueda「今いるところに安心してはならない。外の世界にはもっとすごい奴がいるぞ」

そんな事を言われたことがある。

1つの物事が終わる度に安心してしまう自分がいた。

そんな時にこの言葉をかけられ、何だかとても腹が立った。

それに気付いていながらも素通りしていた自分に。

Photo: Erika Uedaこの「道」という作品で強く感じた。

決して立ち止まる事を許されず、「出来た」と思ったら次の壁が待っている。

その壁は本当に大きくて先が見えない。この先にどれくらい大きな壁があるのかもわからない。

Photo: Erika Ueda

いつもそんな不安に駆られながらよじ登っていた。

時には振り出しに戻ってみたり、蹴落とされたりしながら。またこれからも壁を登り続けるのだろう。いったいどこまで。

Photo: Erika Ueda…それは、自分次第なんだな。

さて、また壁をよじ登ろう。

 

約2ヶ月にわたる「道」国内ツアー無事に幕を降ろしました
ご声援を有難うございました

Photo: Takashi Okamoto

「道」稽古場より④/見留知弘

Photo: Erika Ueda

こんにちは、鼓童の見留知弘です。間もなく、「道」後半ツアーがスタートいたします。6月の前半ツアーはすでに盛況に終了しましたが、私自身、本格的なツアーは、実に6年ぶりになります。

道の公演には、初演の2015年、そして昨年の公演と、出演させていただいております。この道の公演内容は、鼓童の創設から、30周年までの公演で行われてきた演目が主で、まさに鼓童の王道の演目が柱となっている公演内容です。

Photo: Takashi Okamoto

今回の出演者は、半分のメンバーが、鼓童のクラシック的な演目でのツアーは初めてで、研修所では「屋台囃子」も「三宅」も「大太鼓」も稽古はしますが、劇場作品として先輩たちとがっつり取り組むのは、初めてのことになるのだと思います。

上記にも書きました演目は、鼓童を長年作ってきたとても重要な演目で、私が新人で入ってきた頃には先輩の中に入って、その中で鍛えられて成長していく環境がありました。

しかし今の若いメンバーにはそのような経験もなく、脈々と連なってきたDNAを引き継いで行く事が難しい環境もあったかもしれません。

それには舞台のマンネリ化や新しいグループの台頭など、鼓童が変わらなければならない時期があり、いろいろな経験をし、一周回って原点に回帰して、新しい感覚を持って、鼓童が昔から大切にしてきた演目と新しい演目の共存として、この「道」の公演があると思っています。

Photo: Takashi Okamoto

私の役回りは、昔の大切にしてきたものを、今の現役のメンバーに引き継いでいく事かと思っています。

Photo: Erika Ueda

その中の演目の一つ「三宅」は、長年ソロを張ってきた自負もありますし、鼓童の三宅はこういうもんだ!というのを、一緒に打つ事で、地打ちのニュアンス、打ち方、ソロの持って行き方など、0からの稽古を、一緒に汗して積み上げてきています。

Photo: Erika Ueda

Photo: Erika Ueda

今年に入って、体操選手の内村航平さんのTV特集がありました。
「どれだけ泥臭く練習できるか」という話を聞き、その練習の並大抵の量ではないものが、支えている事に感銘を受けました。

「道」後半ツアーの三宅のソロは、若手が務め、中堅とベテランがその土台となって、彼らを時には支え、時には追い込み、一曲として昇華させていきます。技術・経験などもまだまだですが、太鼓に向かう姿勢や、100%の本気、そこに立つ覚悟など、泥臭さい稽古で積み上げた、今出来る全部と、この先の成長を見ていただきたいと思います。

Photo: Erika Ueda

Photo: Takashi Okamoto

「道」国内ツアー7-8月

Photo: Takashi Okamoto

出演(7-8月)

山口幹文齊藤栄一見留知弘中込健太蓑輪真弥小松崎正吾前田順康吉田航大三枝晴太平田裕貴渡辺ちひろ小野田太陽詫間俊
※栃木公演、山形公演につきましては、山口幹文に替わり住吉佑太が出演いたします。

2018. 鼓童『道』/米山水木

Photo: Taro Nishita

鼓童村のあじさい

皆様、梅雨の季節に入りジメジメとした日が続いておりますが、いかがお過ごしですか?

Photo: Takashi Okamoto

私は、6月から鼓童『道』のツアーで全国に参加しておりました。初演は京都府綾部市から始まり、浅草公演も終え、無事に佐渡へと帰って参りました。

Photo: Naomi Iseki

浅草期間、地元の皆様には大変お世話になりました。
恒例となりました浅草公会堂での鼓童公演は6年目。私は、2016『若い夏』と2018『道』の2回、出演しました。皆さん本当に心が熱い方達で、顔を合わせると「おかえり。」と言ってくれて。新たな、故郷という感じです。

そして、なんと浅草期間中私の誕生日だったこともあり、浅草の方からプレゼントも頂いたり。本当にありがとうございました。浅草の皆さん!大好きです!! これからも、よろしくお願いします。

Photo: Takashi Okamoto

私は、今回で『道』への参加は3回目になります。

1回目は準メンバーの時で、『道』が鼓童初舞台でした。
その時も今も変わらず思うのは、「自分が憧れていた舞台に立てる」「鼓童のDNAを持った大先輩方と音で会話ができる」ということです。

Photo: Takashi Okamoto

Photo: Takashi Okamoto

この2つの気持ちの中には、「嬉しさ・興奮・安心・涙・恐怖・怒り」が、私の身体の中でいつも渦を巻くように現れます。常に、もう一人の私と闘っている感じです。

Photo: Takashi Okamoto

過去・現在・未来、様々な「私」がいますが、次々と現れる壁を離さずむしろ一緒にまとめて、私の太鼓のグルーヴの世界に巻き込む。そんなふうになると、また見える世界も変わって来るのかなっ!って思います。

Photo: Takashi Okamoto

『道』の舞台は私にとって、「自分超え」の空間です。いつもいつも応援してくださる方々皆様に感謝を込めて、これからも精進して参ります。

Photo: Takashi Okamoto7月は、パリでの「若手連中(Kodo Next Generation)」〜「FUJI ROCK FESTIVAL」そして8月は「アース・セブレーション」と、全力疾走で頑張ります!

「道」国内ツアー7-8月

Photo: Takashi Okamoto

出演(7-8月)

山口幹文齊藤栄一見留知弘中込健太蓑輪真弥小松崎正吾前田順康吉田航大三枝晴太平田裕貴渡辺ちひろ小野田太陽詫間俊
※栃木公演、山形公演につきましては、山口幹文に替わり住吉佑太が出演いたします。

Photo: Takashi Okamoto

2018年7月17日(火)〜22日(日)Kodo Next Generation(フランス・パリ)

2018年7月29日(日)鼓童出演「FUJI ROCK FESTIVAL’18」(新潟県湯沢町)

2018年8月17日(金)〜19日(日)アース・セレブレーション2018(新潟県佐渡市)

「道」稽古場より③/吉田航大

Photo: Erika UedaPhoto: Erika Ueda

連日の雨、雨、雨でジメジメした日々が続いている最中、鼓童村の稽古場では「道」国内ツアーに向けての稽古が行われております。

Photo: Erika Ueda

関西方面、浅草連続公演にて大盛況だった鼓童特別公演「道」。先月の「道」公演に出演していた一部メンバーから襷を受け取り、私を含め新たに6人の若手メンバーが「道」に出演します。(※栃木公演、山形公演につきましては、山口幹文に替わり住吉佑太が出演いたします)

Photo: Erika Ueda

基本的な姿勢、歩き方、舞台所作、太鼓の打ち方、声の出し方などを1から見直し、太鼓打ちとして、鼓童として舞台に立つ意味を改めて考えさせられています。

Photo: Erika UedaPhoto: Erika Ueda

大先輩の背中を見ながら必死に喰らいつき、時には背中を守られながら力の限り打ち込む、、、

Photo: Erika Ueda

熱く、張り詰めた空気、しかしどこか温もりも感じられる、そんな稽古場です。このメンバーで、また新たな道を作ります。

Photo: Erika Ueda

「道」国内ツアー7-8月

Photo: Takashi Okamoto

出演(7-8月)

山口幹文齊藤栄一見留知弘中込健太蓑輪真弥小松崎正吾前田順康吉田航大三枝晴太平田裕貴渡辺ちひろ小野田太陽詫間俊
※栃木公演、山形公演につきましては、山口幹文に替わり住吉佑太が出演いたします。