鼓童若手連中⑨ 「Passion & Energy!」/地代純

私が寝泊まりをさせて頂いている宿舎の隣にはですね、なんと、馬小屋があるんです。

Photo: Koji Miyagi

朝、彼らの高らかなる鳴き声が1日の始まりを告げると、私は寝床から起き上がり、顔を洗い、歯を磨き、無造作についた寝癖を直し、外に出て太陽の光を浴びます。そして軽く朝食を食べ、みんなより少しだけ早く楽器たちが待つ舞台上に向かいました。

昨夜、初日を迎えた、「Kodo Next Generation」。緊張と興奮が織り混ざった私たちの音は一体どんな風に届いたのだろう。

Photo: Mio Takashiro

本日は午前中に太陽劇団の皆さんに向けて太鼓のワークショップが予定されていました。時間は2時間。同じ芸術家、表現者の皆さんと太鼓を叩けることにワクワクしていました。

Photo: Takuro Susaki

私はフランス語を話すことができません。英語もあまり話せません。言葉の壁はもちろんあります。ですが太鼓という楽器は不思議なもので、いざみんなで叩けばそんなこと全く問題にはならないんですね。

Photo: Takuro Susaki

“Passion & Energy”

太鼓を通じてその空間にいるみんなが一つになったように感じた感覚。それは言葉で説明しようとするととても難しいのですが、その空間にいた人達は確かに感じることができた、素敵な感覚でした。

Photo: Takuro Susaki

Photo: Takuro Susaki

昔々、太鼓の音が聞こえる範囲が一つの村であり、一つの共同体であったと言われています。

今、私たちは太鼓と一緒に世界を周り、私たちの太鼓の音を聞いてくださった人々が、ある意味一つの共同体のようになれたら、それは素敵なことだなと思います。

そんな夢のように思えることを目指せるのが「太鼓」という楽器であり「鼓童」という集団なんだなと私は信じていますし、より背中を押してくれるようなそんな時間でした。

Photo: Takuro Susaki

ちょっとワイン飲んできます。

2018年7月17日(火)〜22日(日)Kodo Next Generation(フランス・パリ)

Photo: Takashi Okamoto

鼓童若手連中⑦『見えたい』背景/三浦康暉

photo: Takuro Susaki

パリに来て早や5日が経ち、初日に向け稽古も大詰めです。

稽古終わりには太陽劇団の方々と一緒にワールドカップ観戦をしたり、セッションなどして、スポーツや音楽のボーダレスを再認識しております。

Photo: koji Miyagiさて今回再演となる「若手連中」。

前回は稽古日もほほ無く、勢いだけと言っても過言ではない舞台でした。

ただ熱量は凄まじかった。

Photo: Erika Ueda

しかし、今後の鼓童の舞台を担っていくにはそれだけでは足りません。

今回の若手連中では鼓童演奏者のとしての覚悟、これからの鼓童を担っていくという決意のようなものが演奏者の背景に感じられるようなそんな舞台であり、自分自身もそうで在りたい思っています。

見えたい・・・・」背景。

自分の太鼓に対する思いなのか、滲み出てくる人となりか、はたまた見えてくるのは佐渡の風景なのかもしれません。

photo: Takuro Susaki

太鼓、笛、鳴り物を演奏してるだけで、いや立っているだけ背景が見えてくるそんな舞台であり、演奏者でありたいと思います。

先ずは200%でぶつかってきます!

2018年7月17日(火)〜22日(日)Kodo Next Generation(フランス・パリ)

Photo: Takashi Okamoto

鼓童若手連中⑧「新たな幕開け」/米山水木

ボンジュール!!

本日、「Kodo Next Generation」初日をむかえました。昨年のECから、今回のパリ公演まであっという間に時間が経ちました。

パリでの公演が決まった時、驚きと喜びもありましたが、逆に不安も感じました。けれども、「若手」という事に囚われず「自分と太鼓」と考えた時に、太鼓に対する思いが溢れ出てきて、それをこの同世代と「同じ音の空間」にいる感覚がたまらなく気持ち良くて、なんだか自分が太鼓を始めた頃のことを、思い出すんです。

Photo: Takuro Susaki
初日を迎え、お客様の「拍手」「歓声」「呼吸」全てが自分の身体の中に入ってきて、お客様と一緒にひとつの舞台に立っているような感覚でした。そして、お客様からの「拍手、歓声、呼吸」が「ありがとう。精進して頑張りなさい。」というメッセージにも感じました。最後はスタンディング・オベーション、拍手で包まれました。

Photo: Takashi Okamoto

公演後、お客様が思い思いに話している姿を見て、感じました。「自分⇔太鼓⇔観客」、お客様はその人の太鼓を観て「今までの太鼓人生」を感じるからそこに感動が生まれて、技術などはそれについてくるものであると思いました。どれだけ自分が太鼓と向き合えるのか、まだまだ幕は開いたばかりです。現状に満足することなく残りの公演も勤めて参ります。

Photo: Takuro Susaki

2018年7月17日(火)〜22日(日)Kodo Next Generation(フランス・パリ)

Photo: Takashi Okamoto

鼓童若手連中③ 「パリに息づくこと」/大塚勇渡

 

Photo: Hayato Otsuka爽やかな朝日で木漏れ日が溢れるパリ郊外、ヴァンセンヌの森。

シンプルな暮らしの中に、そこにしか見えない豊かさを感じた昨夜。
今日はリハーサル前、束の間のオフ。皆で街を見てまわりました。

ノスタルジックな街並みですが、確かに伝統が息づいていました。

Photo: Hayato Otsuka

工学の美しさが細部まで施されている、エッフェル塔。
緑溢れる並木道を抱える、シャンゼリゼ通り。
パリの真ん中を、南北に横断するセーヌ川。
戦勝記念に創られた、雄大な凱旋門。
素晴らしい伝統美に圧倒された、オペラ・ガルニエ。

Photo: Hayato Otsuka

華やかな中にも職人の技を感じる街でした。
パリの街や自然に、生き方を問われるような気がします。

Photo: Hayato Otsuka

Photo: Hayato Otsuka

明日から仕込み、そしてリハーサル。
受けた刺激を創造性に還元して、精進します。

2018年7月17日(火)〜22日(日)Kodo Next Generation(フランス・パリ)

Photo: Takashi Okamoto

鼓童若手連中④「あつく。」/小平一誠

Photo: Koji Miyagi

本日は太陽劇団の劇場に、私達の相棒の太鼓達が無事到着しました。日本から送ったもの、2月からのヨーロッパツアーより続けて来たもの、どちらも無事に来てくれました。

Photo: Takuro Susaki

Photo: Takuro Susaki

「長旅お疲れ様。共に良い音を届けようね」という思いで、楽器を用意しました。

Photo: Takuro Susaki

明日からは本格的に太鼓の音を出していき、初日に向けてまだまだ磨いていきます。

私にとっても、「Kodo Next Generation」は、自分のすべてを懸けてぶつかっていきたいと思っています。今回、太鼓も出番を頂き、チャッパでも使って頂けるという貴重なチャンスを頂きました。

Photo: Takashi Okamoto

自分を信じて使ってくれている演出の遼太郎さんを絶対に裏切るわけにはいかない。まさに全身全霊で、熱く熱くぶちかましていこうと思います。

Photo: Erika Ueda

私は、手先も器用ではないですし、まだまだ若手の中の若手。でも、せめて気持ちだけは負けたくない。藁だろうがなんでもつかんで、泥臭くてもいいから、諦めずにチャレンジしていきます。

Photo: Erika Ueda

世代の近い先輩、後輩とつくる舞台。本当に充実しています。最高の時間になるよう、あつい気持ちで。

Photo: Hayato Otsuka

パリに、鼓童の音を響かせます。

Photo: Takuro Susaki

2018年7月17日(火)〜22日(日)Kodo Next Generation(フランス・パリ)

Photo: Takashi Okamoto