10月のモスクワ。黄金の秋/小松崎正吾

これまでモスクワには何度か訪れていますが、毎回寒さの厳しい3月下旬。毎日曇り空で寒すぎて、出歩くのも一苦労。重く冷たくどんよりとした印象でした。

しかし10月のモスクワは3月とは打って変わって、気持ちの良い秋晴れと秋風で我々を迎えてくれました。
Photo: Shogo Komatsuzaki

今回は日本大使館、クレムリン大宮殿内のホールでの演奏、

そしてモスクワ音楽院の生徒さんやモスクワの太鼓チームの皆さんに向けた約2時間ワークショップと懇親会を行ってきました。

関係者の皆さんの素晴らしいサポート、3月には感じる事の出来なかったモスクワの美しい街並み、ワークショップに参加してくれた皆さんの笑顔と真剣な眼差しから、音楽や芸術に対する熱い想いを感じました。

何から何まで大変充実した一週間となり、また来たい、また皆に会いたいと、帰る頃にはモスクワがとても好きになっておりました。

お世話になった皆様本当にありがとうございました。

この御縁が末永く続きますように。

僕とアメリカ/小野田太陽(準メンバー)

Photo: Yui Kamiya

アメリカ太鼓界は今年で50周年。その始まりはパイオニアである田中誠一先生が1968年に立ち上げたサンフランシスコ太鼓道場です。

Photo: Yui Kamiya

僕はそこで8歳から太鼓を習い始めました。太鼓を学んで行く中でアメリカ太鼓界の様々な先駆者に繋がっていきました。そんな方々の後押しもあり22歳の時、鼓童の研修所に入るべく試験を受ける決意をしました。

アメリカを飛び出て3年目となり、この度は鼓童の準団員として11月10日、11日に開催されたサンフランシスコ太鼓道場50周年コンサートに参加させて頂きました。各地で田中先生とゆかりのあるパフォーマーの方々含めゲスト盛りだくさんの、なんと4時間半のコンサートでした。

Photo: Yui Kamiya

なんといっても、フィナーレに大太鼓のソロ回しをする曲があるのですが、回せど回せど演奏者の想い溢れて伸びていった結果、45分を超える大曲となっていました。

コンサートの他には、鼓童がお世話になっているサンノゼ太鼓、KASAの皆様と交流いたしました。

Photo: Yui Kamiya

3年ぶりに地元で太鼓を打つのはとても緊張しました。成長したところを見せなきゃ、と思いリハーサルで気合いを入れすぎて偏頭痛を起こしたりもしました…でも本番は落ち着いて等身大の自分を見せられたのではないかと思います。

Photo: Yui Kamiya

終演後、お世話になった方々から熱いエールと優しいハグを沢山もらって帰ってきました。メンバー選考まであと数ヶ月。みんなにもらった元気で、もう一踏ん張り。アメリカツアーでまた笑顔で会えるのを楽しみに頑張ります。

Photo: Yui Kamiya
2018年11月10日(土)、11日(日)小野田太陽ゲスト出演「50th Anniversary International Taiko Festival」(アメリカ、カリフォルニア州 サンマテオ市)
https://www.kodo.or.jp/performance/performance_solo/15711

クルーズ船、ようこそ佐渡へ!/米谷友宏


初夏を迎えた佐渡には今、海外からのお客様を乗せたクルーズ船が数多く寄港します。今年は小木港に7隻のクルーズ船が寄港する予定で、そのお客様の多くがたたこう館に訪れます。

たたこう館では太鼓体験講師のサミーちゃん(宮﨑正美)とよねちゃん(米谷友宏)による約1時間の太鼓体験を行っています。


海外のお客様は陽気な方が多く、体験中はいつも賑やか。たとえ英語が出来なくても、太鼓に向かい、音で会話をするうちに自然と笑顔が生まれ、音楽に国境は関係ない!と身をもって感じています。

そして5月26日にはたたこう館で鼓童の貸切公演も行い、1日2回公演で約200名のお客様がご覧下さいました。


普段耳にしない大音量の太鼓の音にびっくりする方もいましたが、最後にはスタンディングオベーションを頂きました! 約30分の演奏の他、鼓童メンバーへの質問コーナーもあり、太鼓や鼓童の歴史、研修所についてなど様々な質問が飛び交いました。

今年も佐渡では8月17〜19日にかけて、アース・セレブレーションを行い、多くの海外からのお客様をお迎えします。太鼓を通じて佐渡を楽しんで頂けるよう、これからも笑顔で太鼓体験講師として頑張ります!

home トップページ

「初音ミク×鼓童」スペシャルライブレポート/伊達なつめ(演劇ジャーナリスト)

Photo: Maiko Miyagawa

昨年大好評を博した This is NIPPON プレミアムシアター「初音ミク×鼓童」のスペシャルライブが、グレードアップして帰ってきた。会場のNHKホールは、衿に「初音」「鼓童」と名前の入ったライブ・ハッピを着た人たちでいっぱい。

Photo: Maiko Miyagawa

オープニングとともに地鳴りのような歓声が起き、オールスタンディングとなった客席に、いっせいに太鼓型ペンライトの光が揺れ出した。

Photo: Maiko Miyagawa

(※6/1 リハーサル写真)

「去年はにぎやかな曲と穏やかな曲を交互に入れていたんですが、今年はミクさん側からの『もっとアゲアゲで!』というリクエストで、体力的にもハードな曲が続くんです」と選曲担当の石塚充が言うように、ミクのナンバーを太鼓と鳴物で盛り上げ、リン・レンのデュエットでは、鳴物担当が彼らのダンスを完コピして一緒に踊り、『三宅』『巴』など鼓童の大曲では、3~4分ずつにまとめた濃縮ハイライト版を惜しげもなく演奏と、大忙しのフル稼働。

Photo: Maiko MiyagawaPhoto: Maiko MiyagawaPhoto: Maiko Miyagawa驚いたのは、こうした鼓童の緩急に富む複雑なビートを刻む楽曲にも、観客が手拍子やかけ声で、しっかり伴走してみせること。

 

Photo: Maiko Miyagawa

今年初参加の住吉佑太は、
「ミク・ファンは音楽が好きで、曲を聴きに来ている人が多い感じがしますね。こちらが何を振ってもついてきてくれるので、もう”闘い”みたいにテンションが上がって、すごく楽しいです。『巡』では、前の方のお客さん、めっちゃ踊ってくれてましたし(笑)」と、今秋の新作舞台にも、十分な手応えを感じた様子。

Photo: Maiko Miyagawa

「巡 -MEGURU-」(※6/1 リハーサル写真)

フィナーレでいったん幕が閉まると「コドオ・ミーク」「コドオ・ミーク」のアンコール大合唱。コラボ2度目にして、ミクはもちろん、ミク・ファンと鼓童も、ガチで相思相愛の関係になったことを確認できた。

文:伊達なつめ(演劇ジャーナリスト)

▼今回演奏の「巡 -MEGURU-」MVはこちら

This is NIPPON プレミアムシアター「初音ミク×鼓童 スペシャルライブ2018」