KASAMIX2018/神谷唯

先日、2年に一度行われるKASAMIXという海外の方向け合宿プログラムが佐渡で開催されました。

Photo: Yui Kamiya
20年ほど続いているこのプログラムは鼓童の研修所で研修生と共に文化交流をしながら合宿を行う他、佐渡の魅力やモノづくりを体験して頂く内容となっております。

今年は過去最多の7か国から、22名の参加者が世界中から集まりました!

Photo: Yui Kamiya
アメリカ、カナダ、オーストラリア、ドイツ、イギリス、イタリア、シンガポールと世界各地、様々な形で和太鼓をやっている元気いっぱいの方々でした。

Photo: Yui Kamiya

はじめは金沢で集合。一緒に観光をする他、白山市の浅野太鼓さんにもお邪魔させて頂き、工房の見学やワークショップを行いました。

その後佐渡へ移動して、鼓童の研修所へ向かいました。
研修生は皆さんが到着する前からドキドキ。

「英語が話せない」

「どうコミュニケーションを取ったらいいか分からない」

そんな悩みを抱えながらもお迎えしたKASAMIXの皆さんは笑顔とエネルギーに満ち溢れ、一瞬にして暖かい空気感に包まれました。

Photo: Yui Kamiya

研修所で共に過ごすのは3泊4日。

参加者が受けるワークショップは鼓童の舞台メンバーが講師を勤めました。

Photo: Yui Kamiya
藤本容子のヴォイスサークルで世界中から来る参加者の声と気持ちを一つにし、

Photo: Yui KamiyaPhoto: Yui Kamiya
見留知弘の大太鼓のバチ作りと太鼓の基礎を学び、

モノづくりや太鼓を打つことを再度見直す時間が出来ました。


阿部好江とは担ぎ桶を使った演奏だけでなく、

しなやかに動く事を学び、

Photo: Yui Kamiya Photo: Yui Kamiya
最後は藤本吉利と一緒に大太鼓を沢山叩きました。

Photo: Yui Kamiya

期間中は研修生と一緒に早朝からランニングをし、

Photo: Yui Kamiya

佐渡の自然や空気を沢山感じて頂き、

Photo: Yui Kamiya
ゲームで遊んだり、一緒に食卓を囲み、毎食楽しく一緒にご飯を食べたりしました。

Photo: Yui Kamiya Photo: Yui Kamiya
研修生も毎日辛い掃除の時間も皆でやれば楽しい時間に変わりました。

Photo: Yui Kamiya

夜になれば各国から来られた参加者から世界中の和太鼓の話をして頂き、

Photo: Yui Kamiya
一対一になって絞り出す英語やボディーランゲージを使いながら頑張って沢山お互いの事や太鼓について語り合いました。

Photo: Yui Kamiya
太鼓を通して、気持ちを通して、言葉の垣根を超えた交流は研修生にとってどれほど刺激的な日々だった事でしょうか。

Photo: Yui Kamiya
Photo: Yui Kamiya

「和太鼓」は日本の楽器ですが、今では世界各国で「Taiko」を楽しまれている方が大勢いらっしゃいます。


そんな「Taiko」を通した国際交流が出来るKASAMIXは2年に一度。
本当に貴重な体験だったと思います。

Photo: Yui Kamiya

Photo: Yui Kamiya

もちろん、今鼓童の舞台に上がっているほとんどのメンバーも同じように研修期間中に一度だけこのKASAMIXを経験しています。

今の研修生もいつか舞台メンバーになって世界中を旅し、広い世界でこれからも太鼓の輪を広げていって欲しいですね。

今回参加して下さいました皆様、
とっても楽しかったです。

ありがとうございました!

またどこかで会いましょう!

Photo: Yui Kamiya

See you again soon!

Photo: Yui Kamiya

KASAMIXスタッフ・神谷唯

鼓童文化財団研修所
https://www.kodo.or.jp/apr

Gallery

研修生、メンバーとの合同稽古/内田依利

Photo: Yasuhiko Ishihara

今回の研修生との合同稽古は若手メンバーがたくさん参加してくれました。

ほぼマンツーマンで研修生一人一人に丁寧にアドバイス。

Photo: Yasuhiko Ishihara

Photo: Yasuhiko Ishihara

それぞれのメンバーが「道」、「鼓童若手連中」や各公演で自ら感じ、悩み、必死に稽古してきたものを、研修生に受け渡してくれています。

「気持ちは感じるが、それが音として伝わらない」

「”なんとなくできている” が一番まずい」

「鼓童に入って何がしたいのか」

厳しい言葉の根本にあるのは、一緒に楽しく太鼓を叩いて世界を回ろうということです。

Photo: Yasuhiko Ishihara

楽しいのはお客様が喜んでくださるから。
喜んでくださるのは、魂のこもった音が届くから。
ここで何をしたいのか、太鼓で何を届けたいのか。

具体的なものではないかもしれません。

しかし日々打ち込んで、太鼓が響いて届く音を研究し、限界に挑んでいく中で、みんなの魂がむき出しになって音になっていくのかもしれない。ズンズン成長し研修生に伝えてくれている頼もしい若手を見て、そんなことを感じました。

Photo: Yasuhiko Ishihara

必死に食らいついて、頑張れ研修生!

 

鼓童文化財団研修所について:

鼓童文化財団研修所

【研修生募集中!】2018年7月6日(金)〜2018年11月9日(金) ※必着

【募集要項】https://www.kodo.or.jp/apr/research_students

 

研修生野外稽古/内田依利

Photo: Yasuhiko Ishihara

昨日午後の稽古後、研修所・所長のガンさん(石原泰彦)に連れられて研修生が向かった先は素浜海水浴場。

と言っても遊びに来たわけではありません。

Photo: Yasuhiko Ishiharaまずは砂浜を走る走る。砂に足を取られてなかなか前に進みませんが、いつもと違う景色、足元に寄せる波、毎朝のトレーニングとはまた違う気分。

Photo: Eri Uchida

その後は全員で鬼剣舞。砂の上で、いつもより体力的にかなり大変なはずでも、外の開放感の中、みんなで踊るのはなんだか楽しそう。

Photo: Yasuhiko Ishihara

そこまで追い込んでからの自由時間は、みんな一斉に海に飛び込んでいきました。

Photo: Yasuhiko Ishihara

研修所では、大変なことも、辛いことも沢山あるかもしれません。

でもだからこそ、楽しいことや嬉しいことを感じる振り幅も大きくなっていくのかなあ。こんな僅かな時間でも、目一杯遊ぶ姿を見てそんなことを思いました。

Photo: Eri Uchidaこの開放感はこの環境だから、生まれるものでもあるのでしょう。
佐渡は本当に自然豊かな島です。

鼓童が佐渡にあってよかった。日々この島に育てられています。

 

鼓童文化財団研修所について:

鼓童文化財団研修所

【研修生募集中!】2018年7月6日(金)〜2018年11月9日(金) ※必着

【募集要項】https://www.kodo.or.jp/apr/research_students

 

研修生・琉球舞踊「群星」集中稽古/阿部好江

Photo: Mariko Sumiyoshi

研修生2年目の6月は、琉球舞踊「群星むりぶし」の集中稽古期間です。

歴代研修生に20年以上ご指導してくださるのは、琉球舞踊家・太圭流華の会師範の金城光枝先生です。

Photo: Mariko Sumiyoshi

稽古の中で一番出てくる言葉は「腹(丹田たんでん)」。

腹で座り、腹で足を上げ、腹で押す、、、。そこから生まれる動きや型には、力強く、勇ましく、揺るがないものが見えます。

Photo: Mariko Sumiyoshi

しかし、研修生にとって簡単なことではありません。必死で食らいつき、見えないものをわかろうと努力しなければ、得られるものは少ないでしょう。

Photo: Mariko Sumiyoshi

厳しい修行を積んで来られた先生の言葉に嘘偽りはなく、研修生の心に日々問いかけています。この稽古期間を通して、本当にわかってもらいたいことは何か。。。

、、、彼らは今、何を学んでいるのでしょう。

Photo: Mariko Sumiyoshi

稽古も終盤、もう直ぐ発表会を迎えます。

「群星」という名のように彼ら一人一人はまだ小さな星のような存在で、お互いが競い合うライバルでもありますが、

だからこそ、一丸となった時の強さを見せて欲しい。

頑張れ、研修生。

Photo: Mariko Sumiyoshi

 

鼓童文化財団研修所について:

鼓童文化財団研修所

【間もなく募集開始!】2018年7月6日(金)〜2018年11月9日(金) ※必着

【募集要項】https://www.kodo.or.jp/apr/research_students

 

6月20日「研修生合同稽古」/内田依利

Photo: Mariko Sumiyoshi

研修生の中間発表と合同稽古が鼓童村で行われました。

Photo: Mariko Sumiyoshi舞台の最前線に立っている舞台メンバーから、直接指導してもらえる貴重な時間です。

「気持ちがあるのはわかったが、それだけでは何もできない」

やはりそこで立ち返るのは、基本稽古。綺麗で、芯のある一発の音をしっかり出すことです。

普段より見てもらえる目が多く、細やかな指導に一瞬たりとも気が抜けません。

研修生が目指す舞台に立つメンバーから出てくる言葉は、具体的で、シンプルに重みがあります。

Photo: Mariko Sumiyoshi

丁寧な稽古のくり返しが、あの音を、あの舞台を作っています。

「お客様に届く音」目指す先がまた明確になった、充実した合同稽古の時間でした。

 

鼓童文化財団研修所について:

鼓童文化財団研修所

【間もなく募集開始!】2018年7月6日(金)〜2018年11月9日(金) ※必着

【募集要項】https://www.kodo.or.jp/apr/research_students