思い出の地「シカゴ」/住吉佑太

皆さん、お元気でいらっしゃいますか?

こちらはマイナス10度を下回る日があるほど
寒い日々ではございますが、皆元気にやっております!

Photo: Yuki Hirata

今回で4度目のシカゴ。
シカゴにはたくさんの思い出があります。

Photo: Eri Uchida

初アメリカツアーのときに
「Blue Chicago」で聴いたブルースの衝撃にはじまり、

Photo: Yuki Hirata

3年前には、ソロとしてもシカゴに数日滞在して、

こちらの太鼓コミュニティの皆さんとワークショップや小公演などで交流し

大変お世話になった思い出もあります。

そのときのメンバーが、終演後に駆けつけてくれました。

Photo: Koji Miyagi

こういったツアー先での再会は、とても嬉しいものです。

年々、各地での繋がりが増えていくのも、とても嬉しいことですし
皆さんに会う度に、長いツアーを乗り越える元気を頂いています。

Photo: Takashi Okamoto

今回のシカゴ公演も
始まる前から
「今日、超楽しみにしてるよ!」
「佑太の曲やるの!?」
などと、たくさんのメッセージを頂いて

これもまた、「よし!頑張るぞ!」という気持ちにさせてくれます。

Photo: Takashi Okamoto

だいたいそういう日は、力みすぎる傾向にあるんですが…笑

長いツアーも折り返し。

また各地での皆との再会を心待ちにしながら
怪我なく元気に、ツアーをまわります!

Photo: Takashi Okamoto

Thank you, everyone!!

Photo: Ami

 

鼓童・北米ツアーメンバーは今ここ!
アメリカ、コネチカット州 フェアフィールド

2019.03.08(金) 〜2019.03.09(土) アメリカ、コネチカット州 フェアフィールド Quick Center at Fairfield University

「鼓童ワン・アース・ツアー2019〜Evolution」北米ツアー(Kodo One Earth Tour 2019 Evolution)


 

「初音ミク×鼓童」スペシャルライブレポート/伊達なつめ(演劇ジャーナリスト)

Photo: Maiko Miyagawa

昨年大好評を博した This is NIPPON プレミアムシアター「初音ミク×鼓童」のスペシャルライブが、グレードアップして帰ってきた。会場のNHKホールは、衿に「初音」「鼓童」と名前の入ったライブ・ハッピを着た人たちでいっぱい。

Photo: Maiko Miyagawa

オープニングとともに地鳴りのような歓声が起き、オールスタンディングとなった客席に、いっせいに太鼓型ペンライトの光が揺れ出した。

Photo: Maiko Miyagawa

(※6/1 リハーサル写真)

「去年はにぎやかな曲と穏やかな曲を交互に入れていたんですが、今年はミクさん側からの『もっとアゲアゲで!』というリクエストで、体力的にもハードな曲が続くんです」と選曲担当の石塚充が言うように、ミクのナンバーを太鼓と鳴物で盛り上げ、リン・レンのデュエットでは、鳴物担当が彼らのダンスを完コピして一緒に踊り、『三宅』『巴』など鼓童の大曲では、3~4分ずつにまとめた濃縮ハイライト版を惜しげもなく演奏と、大忙しのフル稼働。

Photo: Maiko MiyagawaPhoto: Maiko MiyagawaPhoto: Maiko Miyagawa驚いたのは、こうした鼓童の緩急に富む複雑なビートを刻む楽曲にも、観客が手拍子やかけ声で、しっかり伴走してみせること。

 

Photo: Maiko Miyagawa

今年初参加の住吉佑太は、
「ミク・ファンは音楽が好きで、曲を聴きに来ている人が多い感じがしますね。こちらが何を振ってもついてきてくれるので、もう”闘い”みたいにテンションが上がって、すごく楽しいです。『巡』では、前の方のお客さん、めっちゃ踊ってくれてましたし(笑)」と、今秋の新作舞台にも、十分な手応えを感じた様子。

Photo: Maiko Miyagawa

「巡 -MEGURU-」(※6/1 リハーサル写真)

フィナーレでいったん幕が閉まると「コドオ・ミーク」「コドオ・ミーク」のアンコール大合唱。コラボ2度目にして、ミクはもちろん、ミク・ファンと鼓童も、ガチで相思相愛の関係になったことを確認できた。

文:伊達なつめ(演劇ジャーナリスト)

▼今回演奏の「巡 -MEGURU-」MVはこちら

This is NIPPON プレミアムシアター「初音ミク×鼓童 スペシャルライブ2018」

「バックハー」との再演/菅野敦司

「アース・セレブレーション2016」で初共演をした、ベトナムの伝統音楽芸能集団「バックハー」が2年ぶりに来日します。

Photo: Atsushi Suganoこの写真は、演出を担当する住吉佑太が、昨年12月に初めてハノイを訪ね、現地の空気に触れ、リハーサルと交流とを行った時の様子です。Photo: Atsushi Sugano

Photo: Atsushi Sugano

旅先で出会ったアーティストを日本で紹介できることは、私たちにとって何よりの喜びです。バックハーは5月21日来日し、鼓童村でのリハーサルを経て、5月26日に新潟での再演が実現します。

どうぞ、お楽しみに。

2018年5月26日(土)鼓童特別編成で出演「NST開局50周年 りゅーとぴあ開館20周年 日越外交関係樹立45周年 アース・セレブレーションコラボイベント『鼓童&バックハー』」(新潟県新潟市)

雅幸・佑太コンビ/住吉佑太

Photo: Takashi Okamoto

坂本雅幸という大先輩と、住吉佑太という新人のコンビ。
始まりはアマテラスの「草分け」という曲から。それに続いて「炯々」「霹靂」「カデン」「段」と、五年間一番近くで雅幸さんの姿を見てきました。

Photo: Takashi Okamoto

ありがたいことに僕はいつも、雅幸さんの対で演奏することが多かったんです。

Photo: Mayumi Hirata

「草分け」に関しては、アマテラス、金丸座、神秘、打男……

人前で演奏した数だけでも400回は越えているかもしれません。

「いったい、あと何回やるんだろうな」と雅幸さんはよく言いました。

「それもあと2回ですよ」と心の中で答えてみると、なかなか感慨深い思いが湧いてきます。

Photo: Takashi Okamoto

僕が鼓童に入って間もない頃、雅幸さんがヨーロッパツアーから帰ってきた春、初めて稽古をつけてもらいました。

演目は「SHAKE」の締獅子だったかと思います。

しかし稽古の内容は、フレージングでもストロークでもなく「打つ前の空気感」について。

「SHAKE」という曲をご存知の方はお分かりかと思いますが、締獅子のフィルインから始まります。その一打を打つ前に、何百人もの観衆の目や耳を、自分の手元に集める気持ちでと雅幸さんは教えて下さいました。

「エネルギーを発散したいときと集中させたいとき、胸の角度で自分を表現するんだよ」

今でも舞台に立つとき、この言葉を思い返します。

Photo: Takashi Okamoto自分が前へ出るときは胸を開き、バッキングにまわるときは胸を落とす。音の強弱と胸の表現、まさに音楽と身体言語を一致させるということ。

雅幸さんとはよく酒を飲みました。国内でも海外でも、よく飲みに連れていってくれました。(というよりも僕が行きましょう!と声をかけることの方が多かった気もしますが)

初めて雅幸さんが住居棟(若手の独身寮)に飲みに来てくれたときは、嬉し過ぎて30分で酔いつぶれてしまい、雅幸さんを困らせました。

雅幸さんが30歳になる誕生日のときは、僕が企画して鼓童村の中庭で盛大にバーベキューをしました。

Photo: Takashi Okamoto

酒を飲みながら、本当に取り留めのない話から太鼓の話まで、たくさん話し込みました。雅幸さんの性格と人柄を知り、大事にしているモットーを学び、馬鹿なこともたくさんしました。

食べ放題じゃない焼肉に行って、すさまじい金額に恐れ慄いたり

優柔不断な雅幸さんのために、一緒に行ってギターを選んであげたり

二人で海へ飛び込んで、あまりに強い日本海の波力で岩に打ち上げられたり

僕がウクレレで雅幸さんがギターのブルースとも言えないセッションにハマったり

ドイツビールを飲みに行く前に二人で走り込んで「これじゃプラマイゼロですね」というと「定点的なゼロと、行って帰ってきたゼロは質が違う」という格言が生まれたり……

その1つ1つの思い出が、僕たちの音をピタリと合わせるための糧になっていきました。

雅幸さんは、やせ我慢を現実に変える男でした。

どんなに薄着で寒そうでも「寒くない」と言い、どんなに顔が真っ青できつそうでも「余裕や」という。

変なところが負けず嫌いで、どんなに乗り気じゃなくても煽るとやってくれる

Photo: Ryotaro Leo Ikenagaそんな雅幸さんを心から尊敬していて、今も憧れています。

それでいながら飾らず気さくで、いつもそばにいたいなと思わせてくれる先輩。

Photo: Takashi Okamoto雅幸さんが鼓童から卒業するということは、僕が雅幸さんから卒業するということでもあります。

いつだって目標にしてきた、雅幸さんより目立ちたい!という一心で、並んで舞台に立ってきた日々から。

あと2公演。新潟と佐渡。

打男ツアーは12月まで続きますが、後半戦は(石塚)充さんとダブルキャストで交代になるので、雅幸さんと一緒に舞台に立つのはあと2回です。

泣いても笑ってもあと2回です。

ぜひ、新潟公演へ!

ぜひ、佐渡公演へ!

 

奇才、中込健太/住吉佑太

彼は演奏者でありながら、作曲家である。
その独自の音楽性と魂は、
多くの人を魅了してやまない。

彼の楽譜は常に斬新で、前衛的である。

例えば、この強弱記号。

「おとこっしも(漢ッシモ)」

通常は「ff フォルテシモ(最も強く)」という音楽記号が用いられるが

その数百倍の音量と魂をもって、
演奏してもらいたい。

そんなときに用いられるのが、
♂(オス)の形を使った記号
「おとこっしも」である。

これは音響学的な音量だけでなく、
精神面や太鼓との向き合い方を考えさせられる
そんな記号なのかもしれない。

最終的にはこんな感じになる。

おとこっししししししも!

単純計算でも
何億倍、何兆倍もの音量を!ということなのだが
これまた、音響学的な問題ではなく
精神性を問われているのだ。

真摯に太鼓と向き合い
全身全霊で
死ぬ気で打ってほしい。

メゾピアノからの音量レンジの幅は計り知れない。

もう1つ
彼の楽譜における最大の特徴を挙げてみよう。

例えばこの譜面。

まさかの、休符にまで「アクセント」が
ついているのだ。

彼曰く「能のコミという概念から着想を得た」
とのことだ。

「コミ(込み)」というのは
能において、次の演奏や動きに移るときに、
気を込めて取る、沈黙の間や呼吸
ある種の「タメ」のようなもので、
「コミをとる」というふうに用いられる。

このアクセントがつけられた休符は、
ただの休みではない。
ドンドン ウン!
ここで強く、この休符に気を込めてほしい。

音と音の間に音楽がある。

そのことを痛感させられる楽譜表現である。

ちなみに彼の曲は
ほぼすべての拍にアクセントがついている。

アクセント記号を書く手間1つにしても
楽譜からすでに彼の魂が感じられるのだ。

彼の楽譜には
様々な挿絵が用いられている。

楽譜をめくるのが楽しくなるような
ストイックで強烈な曲調とは、
いい意味で関係のない挿絵たちは
演奏者の気持ちを和らげてくれるだろう。

ちなみにこの犬は
ほぼすべての楽譜に登場している。

かなり思い入れのあるキャラクター
なのかもしれない。

そんな奇才、中込健太の曲が
今年の夏もECで披露されます!

ぜひ、夏は佐渡へ!
お待ちしてます!!

 

アース・セレブレーション
https://www.earthcelebration.jp/

ほかイベント盛りだくさん!