伊藤多喜雄さん追い込み稽古!〜研修生最終発表会/内田依利

伊藤多喜雄さん追い込み稽古!〜研修生最終発表会

毎年12月、最後の発表会直前の追い込みの時期に、研修所では民謡歌手の伊藤多喜雄さん稽古期間があります。

熱く熱く、研修生一人一人と向き合い、自らも歌い続けてくださる稽古が続きます。

お腹の中から叫びたくなるような歌を。内臓全体で歌うんだと。民謡にも色々な歌があり、その背景も実感とともに話しくださいます。自らの50年の民謡歌手人生を切り分けてくださる貴重な時間です。その時代や仕事の様子が目に浮かぶような話しぶり。

木造の研修所校舎に、外では雪が降っていて、ストーブ一つではなかなか暖まらない室内。そこに故郷への思い、辛い仕事も受け入れること、仕事の帰りを待ちわびる思い、そういう思いを重ねてみろと。毎日やることがたくさんあって、忙しい研修生も、この最後の発表会の時期に初心を思い出した様です。

1年生は進級発表会、2年生は最終発表会。この多喜雄さんの稽古期間を経て、研修生活の思いを音に込めて打ち込み、歌い、踊りました。技術的には未熟であっても、やはり原点はこの思いが本気であるかどうか、伝わるかどうか。発表会はいつも、見ているこちらも身が引き締まります。

この音で、今年一年を締めくくりました。ありがとうございました! お疲れ様でした!

研修所「収穫祭」20周年!/渡辺南風

研修所「収穫祭」20周年!

「彩」で20周年を賑やかに盛り上げました

研修生が普段お世話になっている地域の方々をお迎えしておもてなしする「収穫祭」を、今年も柿野浦集落の鼓童文化財団研修所で開催しました。

一打一打思いを込めて打ち込んだ「屋台囃子」

研修生の発案で始まった収穫祭も、今回で20年目を迎えました。今年は「祝20周年 大!大!!収穫祭」と題し、自分たちが育てた米や野菜などを使って食事を用意し、お茶席を設けたり、演奏をしたりと、例年以上の内容で皆さんをおもてなし。約160名、稽古場いっぱいの皆さまにお集まりいただきました。

今年は、柿野浦だけでなく、北田野浦集落や大小集落に研修所があった頃まで遡り、約30年間の元研修生からも有志が大集合。

元研修生による「三宅」の回し打ち

元研修生によるスペシャルコーナーでは、全員で三宅の回し打ちを行い、懐かしい面々に現役の鼓童メンバーも加わり大いに盛り上がりました。年齢も、すでに上は50代。久々に太鼓を打つメンバーもいれば、ソロで活躍しているメンバーも。それでもやはり「太鼓が好き!」という一点で繋がり、みな夢中でたたいていました。
とても楽しく、熱く、そして和やかな雰囲気となりました。

オープニングを飾った「一閃」。1、2年生合同で賑やかに演奏しました

収穫祭では、テーマづくりや、当日の内容、チラシづくりやお声かけなども全て研修生が自分たちで考えて行動します。ひとつのイベントを成り立たせるのに必要な準備や心遣いを、この収穫祭を通じて学びます。

長野県の民謡「ざんざ節」を元に研修生が案を出し合って作った「20周年ソング」

地域の皆さんにあたたかく見守られて、20回の節目を迎えることができた収穫祭。この日の思いを胸に、研修生たちはこれからも夢に向かって全力を尽くし進んでいきます。

鼓童文化財団研修所

研修生交流公演−新潟県立佐渡特別支援学校−/宮﨑正美

鼓童研修生の秋はいつにも増して忙しい。稲刈り、柿の収穫・発送、祭り参加、収穫祭、鼓童塾の準備、そして交流公演などなど。今年の研修生交流公演は、島内5校にて行われます。9月28日には新潟県立佐渡特別支援学校での「ふれあいコンサート」が行われました。

演奏に加え、今回は、生徒さん達に音楽に親しんでもらうためのワークショップの内容を、自分たちで考えます。2班に分かれ、作戦会議。楽器は何を使うのか。どのような進行にするのか。

問題点をあげ、何度も何度もやり直し、内容が固まってきたようです。

本番では、生徒さんも研修生もみんな一緒に楽しく合奏していました。

教室にて、生徒さんの演奏を聴かせてもらったり、お互い自己紹介をして楽しくおしゃべりをしたり、と交流を図りました。

研修生交流公演は、研修中の彼らにとって、人前で演奏する貴重な機会です。舞台に立つということはどういうことなのか、自分の音、思いを届けるためにはどうすればよいのか、そもそも自分が表現したいものは何か、しっかり自分たちで考える良い機会となっています。

 

来たれ!研修生
11月11日まで申し込み受付中
 
 

鼓童研修生「相川お茶会」に参加しました/高津万理

お点前:タイヨウ、半東はんとう:チカ

9月24日(日)に佐渡市の相川奉行所で行われました「佐渡鈍翁茶会 2017」に鼓童研修生が参加しました。当日はお天気もよく、夏のような陽気でした。

お運び:1、2年生

私は中の様子を見る事はできませんでしたが、研修生皆、自分の役割を果たしていたようです。お客様からも「立派でした」とのお声をいただき、先生と胸をなでおろしました。お客様がお帰りの時に、門の前で酒屋唄を歌ってお見送りしました。

このような貴重な経験をさせていただいたことは、研修生にとって大きな自信に繋がったのではないかと思います。

鼓童文化財団研修所

【オンデマンド放送中!】鼓童研修生の密着番組「Hometown Stories One Heart, One Beat」/2017年9月24日(日)〜10月9日(月)NHK WORLD Video On Demand以前、NHK新潟放送…

鼓童 Kodoさんの投稿 2017年9月26日

夏の体験入所–鼓童文化財団研修所–/宮﨑正美

8月9日から11日の2泊3日で、「夏の体験入所」が行われました。高校1年生から社会人まで、出身も九州、四国、関西、関東、そして地元新潟とバラエティに富んでいます。

それぞれの想いを持った若者18名が、朝のランニング、掃除、食事など、研修生とともに生活をしながら、その日常を体験していきます。

初日の晩は、研修生の稽古発表。じっと見つめる参加者の眼差しに、研修生もただただ持てるものを出し切るのみ。まっすぐに太鼓に向かい合い、精一杯の音を届けました。

2日目の午前中は、齊藤栄一による研修生への稽古を見学。稽古を見学する姿は真剣で、まるで自分が指導されているかのごとく頷く参加者もみられました。そして午後には、鼓童が大切にしていることをぎゅっと詰め込んだ、齊藤栄一のワークショップをみっちり3時間。

期間中、地元の方から捕りたてのサザエが届いたり、稽古場にツバメが入って来たりと、研修所の日常に参加者は大盛り上がり。

そして最終日。車で1時間程離れたところにある佐渡太鼓体験交流館で原木太鼓に触れ、さらに鼓童メンバーの稽古場を見学。また、交流公演に向けて若手が稽古に励む様子も見ていただきました。

実際、佐渡島での研修生活を体験した参加者の皆さん、たくさんの感想を残してくださいました。
研修生の「仲間なのにライバル」という不思議な関係のこと。
初対面の参加者同士で、心を一つにして太鼓の音を出せたこと。
研修生の姿に直接触れることで、様々に心が動いたこと、などなど。

それぞれが将来を見つめた2泊3日。皆さん、島を離れるときの想いはいかに・・・。

>>鼓童 研修所について