「道」ブログリレー16: 鼓童の唄「沖揚げ音頭」/見留知弘

鼓童の唄「沖揚げ音頭」/見留知弘

鼓童の「沖揚げ音頭」は2つあり、初期から唄われている「沖揚げ音頭」は日高地方のもので、岡田京子先生から、ご指導頂いたもの。

今回唄う「沖揚げ音頭」は、伊藤多喜雄さんからご指導を頂いたもので、積丹郡美国町の鰊場にしんば音頭を多喜雄さんが舞台用にアレンジしたものを鼓童の研修生が習い、それを鼓童が今回の舞台に上げています。

網を上げるために、音頭取りがいて、
その声に、皆が息を合わせ、そして力を合わせて、網を引く身体のうねりを、稽古の際には取り入れて唄いました。

唄にうねりが感じられるよう、息を合わせて、三宅に向けて気合を込めて唄います。

Photo: Takashi Okamoto

Photo: Takashi Okamoto

 

公演詳細:

https://www.kodo.or.jp/performance/performance_kodo/16691

9月以降のスケジュール

待望の新作DVD発売中!

Photo: Erika Ueda

この日を楽しみにしてくださっていた方も、「え‼そうなの!?知らなかった!」という方も、ぜひ1枚。見応えある94分、ノーカットライブ収録です。

発売日:2019年5月24日(金)
価格:4,860円(税込)

商品の詳細はこちらから。
http://store.kodo.or.jp/?pid=141745460

公演会場、鼓童オンラインストアにて販売中

大井キヨ子の刺し子作品が「第44回日本手工芸美術展覧会」に入選/本間康子

大井キヨ子の刺し子作品が「第44回日本手工芸美術展覧会」に入選しました。

「佳作」に入賞したのは「雪女(ゆきめ)」と題した2作品で、9月16日まで東京・上野公園内の東京都美術館で展示されております。

入館料: 一般700円、大学生600円、高校生300円、中学生以下無料

小木港祭り/三浦友恵

Photo: Ryotaro Leo Ikenaga

8月24日(土)、25日(日)に拠点の佐渡・小木地区で「小木港祭り」が開催されました。

Photo: Ryo Tamura

毎年、鼓童は小木の皆さんにアース・セレブレーションのお礼の気持ちを込め、祭りに参加させていただいています。

山車を引き、太鼓を打ちながら小木の町をまわり最後に木崎神社に奉納演奏します。木崎神社に入る前は、祭りを終わらせたくない人と早く木崎神社に入りたい人との攻防戦。戦いは長期戦でした・・・。

今年は山車のロープ、キャスター、花飾り用の竹を新調し、小木祭り太鼓の会としても新鮮な気持ちで参加しました。

Photo: Ryoma Tsurumi

Photo: Ryotaro Leo Ikenaga

小木町の皆さんから声をいただくと、鼓童は本当にたくさんの方に支えられているんだなと再確認するとともに、気持ちを新たに9月からのツアーも頑張ろう!という気持ちになりました。

Photo: Ryotaro Leo Ikenaga

「春風」配信から1ヶ月!/住吉佑太

少しずつ、朝夕が涼しく感じられるようになってきました。アツい夏も、もうすぐ終わりですね。鼓童はすでに、新たな作品や舞台に向かって進み始めています。

鼓童提供楽曲の第一弾「春風」が配信されてから、約1ヶ月が経ちました。

予想以上の反響に、私たちも驚いています。本当にありがとうございます。

今日は、この「春風」という曲について、私たちが大切にしていることを、音楽的な解説も踏まえながら、少しお伝えできればと思っています。

まず、この曲を作るときに心がけたのは、「誰もがやりたい!そして、できそう!」と思えるキャッチーなものでありながら、尚且つやってみると意外と難しくて、やりがいを感じられる曲にすることです。

この曲を難しいと思うかどうか、それがアンサンブルの質を左右する、大きなターニングポイントになるかと思います。リズムやメロディーを追って演奏できるようになる、そこがスタート地点です。

この曲の基本のノリは、三つ打ち、ドンドコと呼ばれるもので、いかにも和太鼓らしいリズムでもあります。

ドンドコとドンツンだけで聴かせられるようになって一人前
by 今海一樹(元プレイヤー 現舞台監督) ※ドンツンというのは、この曲の韻パートがやっているような、4分音符の強拍を打ちながら、8分音符の裏間に弱打を入れるフレーズのこと。

という言葉があるように 笑

ドンドコのノリには、とても奥深いものがあります。

地域によっても、いろいろなニュアンスがありますし、世界中の民族音楽の中にも、ドンドコに似たリズムがたくさんあります。

では「春風」の場合、どういうドンドコを打つべきなのか。
それは打ち手のセンスに任せられているわけですが 笑

まず、担ぎ桶以外のリズムをよく聴いてみましょう。

韻パートのドンツン、それから締太鼓のツクテケ、そこに大間のキメが入ってきます。

音像としては、ドンツンの方が前にあって、ツクテケが軽やかにバックに流れている中で、低音のキメが入ってくる感じですね。

それを包括したドンドコのニュアンスにしていく必要があります。

意外と大切なのが、ドンドコの間に入ってくるドンドンという8分音符です。

ドンドコ ドンドコ ドンドコ ドンドン
というフレーズが続きますね。

このドンドンの裏拍のニュアンスが軽くなりすぎると、曲としても滑っていってしまうし、キメのリズムとも馴染みが悪くなってしまいます。

この裏拍を、しっかり重めに入れていくことが、この曲の推進力に繋がります。

私たちはよく「重めに入れる」という言い方をします。それは「遅めに入れる」のとは違います。太鼓というのは、『ドン』の組み合わせでしかありません。

その一音にどれだけの情報を詰められるか、ということが演奏の充実に繋がっていくわけですが、『ドン』の情報というのは、意外にもその音が出てくる以前のプロセスや、音と音の間にあったりします。

表拍にくる『ドン』と、裏拍にくる『ドン』をしっかり打ち分けるためには、どうすればいいか。

口唱歌で書くならば
『ドン』『スットン』となりますね。

ここで大切になってくるのが、「重心」と「踏み」です。

自分の重心が、重力方向に対して下がっていく途中にアタックのタイミングがあるのか、上がっていく途中にあるのか、それによって「音の向き」が決まってきます。

表拍に『ドン』とくるときは、重心が下がっていく途中にアタックがあると言えます。(厳密には違うんですけど、文字だとそこまでお伝えできないので、そういう書き方をさせて頂きます。詳しくは実際にお会いできるときに!笑)

裏拍に『スットン』とくるときは、逆に重心が上がっていく途中にアタックがあることになります。

この『スッ』の部分は「踏み」になるわけです。この「踏み」をしっかりとることで、音を「重めに入れる」ことができます。キメのリズムは、まさにそのことが大切になってきます。

ドン ウン ウン スットン スットン ウン ウン ト ドン
と続いていくわけですが、この休符の部分にこそ、音を充実させていく秘密が隠れています。

この一音一音の「音の向き」と質感について考えてみると、また新しい価値観が見えてくるかもしれません。

アンサンブルを揃えるというのは、音が出ている部分だけを揃えることではありません。そうすれば自ずと、それぞれのリズムのニュアンスが見えてきます。

例えば、[A2]の担ぎ桶の4拍目の裏、
ドンドコ ドンドコ ドンドコ ドンドン

キメのリズムの4拍目の裏
ドン ウン ウン スットン

同じタイミングで鳴っています。

よっぽどの事情がない限り、そこの「音の向き」は揃えたいですね。そういうふうにして、アンサンブルの質を高めていきます。それに加えて、どういった表現をするか、ということも大切になってきます。

目線は?意識のベクトルは?

今このシーンは誰を見せたいのか?

体の中心の開き具合や、胸の角度を少し変えるだけでも、見えてくる印象が大きく変わります。

前に出てくるときに、体の中心(眉間や胸)を開きながら出てくると、実際の距離以上に前に出てきた感を出せます。逆にバッキングにいるときは、いい意味で背景としてそこに存在できれば、見た目の奥行きにも繋がります。

そうすると、フォーカスがはっきりしてきますね。

全体的にぼやっと伝えるのではなく、シーンの切り替わりをはっきりさせることで、メリハリのある演奏になっていきます。

他にも、私たちが大切にしていることはたくさんあるのですが、文字でお伝えするのも難しいので、今日はこのへんで…

引き続き「春風」を、楽しみながら深めて頂けると嬉しいです。

私たちも、毎日深めていく稽古ばかりです。

「これでできた!」ということはありません。

だから、いつまでもやり続けられるのかもしれませんね!

今日お伝えしたのは、あくまで私の価値観です。

絶対にこの通りやった方がいい!というわけではありません。
正解や不正解という話ではなく、太鼓を通じて、お互いの価値観や感覚をすり合わせていくことが大切だと思っています。

そのとき、皆が共有できる話題やきっかけに「春風」が為り変われたなら…
それ以上に嬉しいことはありません!!

また皆さんと、太鼓の話ができる日を心待ちにしています!

プレイリスト|春風

 

<メイン動画>
春風 Shunpuu(正面)https://youtu.be/ojhbnndvkBI
春風 Shunpuu(アングル色々 ver.)https://youtu.be/JnuYwpJUY7w

↓ぜひ演奏の仕方など研究してください🎵
春風 全パートMIX: https://youtu.be/RDZsrXYmA78
春風 平胴太鼓・締太鼓 https://youtu.be/gyFiQIuZdwA
春風 篠笛 https://youtu.be/AfKe7fZJi_U
春風 長胴太鼓 https://youtu.be/RNIPtl6rsWE
春風 担ぎ桶・ジャンガラ https://youtu.be/SsAgjwaF8BY

鼓童提供楽曲とは

鼓童提供楽曲、始めます

EC2019 おぎ扇の市、天南荘でお待ちしております !/住吉麻梨子

おぎ扇の市、天南荘でお待ちしております

今年もECの季節がやってきました!

『鼓童メンバー・スタッフの意外な面が見られる‥』と評判のくらす・まなぶ・つくる展、今年も開催いたします。

Photo: Mariko Sumiyoshi

『くらす・まなぶ・つくる』とは、鼓童創設時の代表、故・河内敏夫が提唱している鼓童の活動の根底にある理念です。

河内の言葉〈一部抜粋〉

私達は、これからの活動の軸を「生活(くらす)研究(まなぶ)創造(つくる)」の3つにおいています。これは、まなび、つくる中から自らの可能性を発掘し、“生”の充実をはかると同時に、自らのライフスタイルを作り上げ、永続性のある活動の場にしていこうというものです。それは“人間として“生きようという内部エネルギーの発現であり、人間の鼓動、宇宙の鼓動ともいえます。

この理念は今も鼓童の大切な軸となっています。

今回の作品展も、旅で訪れた土地で刺激され、佐渡で育まれた感性たちの結晶(作品)が集まっています。

鼓童メンバーとスタッフによる太鼓バチ・曲や公演のアイデアノート・曲をイメージした絵画・刺し子作品・旅先スケッチ・旅先写真などなど見所満載。

そして、天南荘限定販売グッズもあります。

オリジナル手ぬぐい(赤と青)と なんと‥中込健太の手書きTシャツ!(もちろん洗濯可)

Photo: Mariko Sumiyoshi

1枚1枚心をこめて書いています。こどもサイズもございます。

どちらも限定品なので、ご用意は少なめ‥。お早めに‥。

ぜひ、EC期間(17日・18日)は「おぎ扇の市」そして【くらす・つくる・まなぶ展】に足をお運びください。

詳細→https://www.earthcelebration.jp/eventinfo/17106/

 

ケンタタクユウタタク2019/住吉佑太

ケンタタクユウタタク2019

Photo: Erika Ueda

「タタク」という行為

ただそれだけをむき出しにしたようなパフォーマンス

何を「タタク」か、という外的要因に捉われず、
「タタク」行為そのものにおける内的要因
自分たちの魂の震えを表現することだけを目的とした

完全即興演奏

自分たちが何を「タタク」か分からない

https://www.kodo.or.jp/cms/wp-content/uploads/2019/08/IMG_0536.mov

そして、それをただ面白がる

無邪気で粗暴でありながらも
家族への愛を忘れない、2人のパパたちによる音楽…笑

Photo: Erika Ueda

ケンタタクユウタタク2019
遊びに来てください!!
踊っていいよ!!

 

特別フリンジ「ケンタタクユウタタク2019」

EC2日目 ハーバーマーケットライヴ/住吉佑太

EC2019 2日目 ハーバーマーケットライヴ

初日、3日目のハーバーマーケットライヴの稽古が順調に進んでいる中、一番、謎に包まれている2日目…笑

ついに稽古が始まりました。

Photo: Mariko Sumiyoshi

Photo: Mariko Sumiyoshi

今回のゲストは
韓国から金徳洙さん率いるサムルノリの皆様!

そして、大阪のアンダーグラウンドミュージックシーンから、YPYこと、日野浩志郎さん!

そして、精鋭7人の鼓童メンバー!

男率100%でお送りする舞台!笑

まだ2日しか稽古できていませんが、この世界のどこにもない、新しい音楽が生まれそうな予感です!

サムルノリの皆さんの音楽には、昔から多大なる影響を受けています。

あのグルーヴィーでアツいリズムたち、独特の打法や両面打ちなどは語るまでもありませんね。

鼓童の楽曲はもちろん、オリジナル楽器たちのアイディアも、サムルノリにインスパイアされた要素が多くあります。

ECには過去2回出演して頂いていて、今年で3回目、19年ぶりのご出演となります。

サムルノリの皆様は、本番前々日に入られるので、まだ一緒に音を出せていませんが…

ドキドキが止まりません!いろんな意味で!笑

サムルノリの皆様の激アツなサウンドに負けないように、私たちも目一杯打ち込みます!

Photo: Mariko Sumiyoshi
Photo: Mariko Sumiyoshi

「サムルノリ VS 鼓童」みたいなシーンもありますので、お見逃しなく!

そしてもうお一方、日野浩志郎さんは、多角的で実験的な音楽活動をされている方で、ライヴはもちろん、作曲家としても数多くの作品を生み出し続けています。

YPYというソロの名義では、カセットMTRを2台使ったライヴパフォーマンスを展開していて、日本だけでなく、海外でも高い評価を得ている、日本のアンダーグラウンドミュージックシーンで、今もっとも注目すべき音楽家の1人です。

もともと、私の一方的なラブコールから始まり、お互いのライヴに足を運んだり、自分たちの音楽観を話し合う中で意気投合し、今回の共演に至りました。

Photo: Mariko Sumiyoshi

そしてなんと!なんと!!
鼓童のために作曲までして頂きました。

今までにない、とても新しい鼓童の音楽が生まれたなと実感しています。

様々な拍子が同時に進行しながらも、これまでのポリリズムの概念とはまた違っていて、まるでモアレを見ているかのような、不思議と気持ちよく高まってくる曲です。

これまためちゃめちゃ難しい!
けど気持ちいい!
みたいな、感情を無茶苦茶にされる曲でもあります!笑

日野さんのパフォーマンスも鳥肌もんです。

その一音が出た瞬間、鼓童の稽古場が一気に日野さんの世界に染まりました。

Photo: Mariko Sumiyoshi

音のうねりに飲み込まれていく…

ここにサムルノリの皆さんの音まで加わったら…

音に溺れてしまうかもしれない!!笑

2日目は別に見なくていいや〜って思っているそこのあなた!

見ないと一生損しますよ!笑

Photo: Mariko Sumiyoshi

まだライヴの全貌は見えておりませんが
必ず素敵な舞台に仕上げますので
ぜひ、お越しくださいませ!!

Photo: Mitsuru Ishizuka

ハーバーマーケットライブ「金徳洙サムルノリ×鼓童×YPY」

韓国の世界的打楽器集団「金徳洙サムルノリ」が19年振りにECに帰って来る!更に多角的・実験的なアプローチをもって国内外から注目を集める音楽家、日野浩志郎(YPY)をゲストに迎える見逃せない一夜。東アジアの音楽で盛りあがろう!

日時:8月17日(土)19:00開演/20:45終演(予定) ※雨天決行

会場:小木みなと公園 特設ステージ

料金:
Sエリア 大人 5,500円、小中学生2,000円(当日+300円)
Aエリア 大人 4,500円、小中学生1,000円(当日+300円)
3日間通し券 15,000円(Sエリアのみ)[3日間通し券完売しました]
※未就学のお客様は無料でご入場頂けます。

▶︎ハーバーマーケットライブのチケットこちら!
https://www.earthcelebration.jp/ticket/live/

▶︎エリア制と入場方法の詳細はこちらをご覧ください(EC Q&A)

演出:住吉佑太(鼓童)

出演:金徳洙サムルノリ、日野浩志郎(YPY)、鼓童(齊藤栄一石塚充中込健太小松崎正吾住吉佑太鶴見龍馬前田順康

詳細https://www.earthcelebration.jp/event/saturday/

 

EC2019稽古スタート!/住吉麻梨子

8月に入りました!

佐渡では8/16(金)〜8/18(日)に開催されるEarth Celebration(EC)の稽古が始まりました。

Photo: Mariko Sumiyoshiいつもに増して、活気溢れる・熱気むんむんな稽古場です。

8/18(日)の鼓童オールスタースペシャルライブはすでに完売!ですが、
その他のコンサート、イベントはまだチケットございます。

Photo: Mariko Sumiyoshi

どうぞ、佐渡に「夏を感じに」お越しください!

一同、お待ちしています。

home トップページ

大きな扉/梅垣晶子

Photo: Akiko Umegaki

今回、19年振りに中国本土で公演を行うことになりました。日本のお隣にあって、そして太鼓も含め、文化的にも歴史的にもたくさんの影響を受けているにも関わらず、実際のことろ、あまりよくわからない、近いようで遠い国、それが中国に対する正直な印象でした。

実際、公演までの約9ヶ月間、準備を進めて行く中で、物の見方や考え方、仕事の進め方など、欧米や日本のツアーではこれまで自分が「普通」だと思っていたことが通じないことや尺度の違い、というものを度々思い知らされてきました。

人口は日本の10倍、国土は25倍、歴史は2倍以上ある国です。当たり前のことですが、中国のエージェントを信頼し、そのやり方を尊重し、提案に寄り添い、このプロジェクトを推し進めていくことが、最良の策であり、19年間閉じられていた扉を開く鍵になる、ということを痛感しました。

広州タワーと私達のトラック/北京の劇場入り口

実際に行ってみた中国は、日本より進んでいるシステム、食の豊かさ、日本語を話せる人の多さ、仕事の速さや丁寧さなど、驚きの連続でした。

進んでいるシステム

Photo: Akiko Umegaki

その1、大きな画面のチケットシステムで、携帯をかざして、お支払い&チケット受け取り

Photo: Akiko Umegakiその2、遅れてくるお客様用のチケット取り置きロッカー

Photo: Akiko Umegaki
その3、センスの良いプログラム

そして、日本のメディアでは、滅多に取り上げられることがない、多くの人の優しさやサポートにより、3都市6公演、プラス、沢山のメディア対応やイベント出演を行うことができました。同時に中国という国が急成長している理由も良くわかりました。

上海公演2日目。在上海日本国総領事館にお招きいただき、上海の今、そして日本と中国のこれからについて、貴重なお話を伺うことができました。

北京公演では、19年前の公演をご覧になった李長鎖さん(写真上)という写真家の方にお会いすることが出来ました。19年前は、反日感情が強く、今のように中国人が自由に海外旅行をする前だったため、当時の客席は、非常にピリピリしていたそうです。

それが、19年経って、若い世代の人たちが、こんなにも大きな拍手や歓声で、鼓童の公演を楽しんでくれたこと、李さんも感動していましたし、私も本当に嬉しく思いました。

Photo: Wilson Tong

Photo: Wilson Tong

Photo: Wilson Tong

こうしてまた一つ、One Earth の輪が広がったこと。

19年振りということで、ほぼ何の実績も無い中国で、ゼロからスタートし、大きな扉を一緒に開いてくれた鼓童のメンバー、スタッフ、そして私たちを暖かく迎えてくれた中国側のスタッフ、そして、お客様に心より感謝します。

Photo: Akiko Umegaki

上海の野外公演、細やかで力強いサポートをしてくださった中国のスタッフの皆さんと

Photo: Hayato Otsuka

スナオと、北京の劇場の映えスポットで。

2019年7月鼓童ワン・アース・ツアー2019〜螺旋(中国)

響き合う/石原泰彦

最後の公演地、北京。街には新旧さまざまなビルがたち並び、駅舎も手の込んだ作りで壮観。

Photo: Yasuhiko Ishihara

道路には、きれいなバスも走っていれば、昔ながらの三輪バイクも健在です。

Photo: Yasuhiko Ishihara

近くの公園では、明るくなると人が集まり始め、思い思いに体を動かしています。私も早起きして「朝活」、思い切って卓球の仲間に入れてもらいました。(石原は写真上・左) 

開かれた雰囲気の上海、エネルギー感溢れる広州。それに比べると少し落ち着いてどこか昔の中国を思わせる北京は、これまでの公演地ほどの盛り上がりはもしかしたらないのではないだろうか。そんな少し漠とした不安を、どこかで感じていました。

Photo: Yasuhiko Ishihara

ところが、蓋を開けてみるとアンコール曲中の拍手、そして歓声はこれまでの公演地を凌ぐのではないかと思われるほど。何ともまっすぐな中国の皆さんの感情表現は、ここにも健在でした。

 

 

今回の旅、普段は研修所を担当し佐渡で日々研修生に向き合っている私が、スタッフの一人として同行しました。

いつもは、鼓童の音を生み出すその「土台づくりの場所」にいる私。今回は「その音の届く先」に、2週間身を置きました。

その旅の中で、こうして太鼓を携えて世界を旅している活動の意味を、改めて五感で感じてみたい、と思っていました。

Photo: Akiko Umegaki

鼓童には、掲げている活動理念があり、その前半部分は「太鼓とともに世界をめぐり、・・・」で始まります。

今回は6公演、見てくださった方々は7千人余り。14億人近い中国の人口からするととても小さな一歩ですが、大きな大きな中国を、19年ぶりに太鼓とともにめぐることができました。

そして活動理念の後半は「・・・、多様な文化や生き方が響き合うひとつの地球を目指します」と続きます。

何か大きすぎて、何となくイメージで捉えて終わってしまいがちなこの部分も、実際の旅の中で感覚的に捉えてみたいと思いました。

街ゆく人々の様子、食べ物、生活習慣、仕事の進め方、などなど。その違いに、驚いたり、時に戸惑ったり。またそのつながりに、面白みを感じたり。

<中国で出会ったそんなこんな・・・:下向き指差し::下向き指差し:   5選> 

Photo: Yasuhiko Ishihara

①えっ?これも食べるの?(アヒルの口がスーパーに)

Photo: Yasuhiko Ishihara

②「朝から外食?」(朝の外食は日常/テイクアウトも)

Photo: Yasuhiko Ishihara③これがうわさの・・・北京ビキニ(暑さをしのぐため、シャツを半分あげてお腹を出す/鼓童メンバー健吾が再現。※おなかが引き締まりすぎていたので、膨らませてもらっています)

絵:石原雅美

④「そこまで言う?」(その場で言うべきことを言って、物ごとを進める。見ていて少しドキドキするけれど、お互い言い終わったら「試合終了〜」という感じ。オモシロイ・・・。)

Photo: Yasuhiko Ishihara

⑤入国の手荷物検査、舞台で使う「篠笛」を持っていたメンバー:欧米では「これは何だ?」とよく引っかかるんですけど、同じアジアだからすぐ分かってもらえました

自分の感覚と違うものとの出会いの連続、そこには「合う・合わない」「好き・苦手」といった感情が生まれることもあります。

ただ、その場所に身を置いてみると、「響き合う」という感覚は、何か無理に好きになったり、受け入れようとしたりというようなことではなく、単純に「互いに知る」ということ、そして「互いに自分でいる」ということのように思いました。

Photo: Akiko Umegaki

いろいろ(多様)だけど、もとは一緒(ひとつ)。

例えば、ひとつの細胞がそれぞれ違う役割に分化しながら、ひとりの人間となるように。

例えば、様々に進化した生き物が集まって、この世界を作っているように。

太鼓の原始的な音は、そんなことを感覚的に呼び覚ましてくれるように思います。

Photo: Akiko Umegaki

「あー、元々は一緒(ひとつ)なんだなあ」と感じながら、お互いの違い(多様)を知る(響き合う)こと。

そしてバランスが取れている状態が「ひとつの地球」なのかなあ、と。

この活動理念、壮大な感じもするけれど、まずは自分の身の回りでこんな感覚を持てるようになることが大事かな・・・。

<鼓童の活動理念>
私たちは、太鼓とともに世界をめぐり、多様な文化や生き方が響き合う「ひとつの地球」を目指します。

Photo: Akiko Umegaki

2019年7月鼓童ワン・アース・ツアー2019〜螺旋(中国)

鼓童文化財団研修所
https://www.kodo.or.jp/apr