道 〜終わりと始まり〜/吉田航大
1つの舞台が終わり、また次へと向かう。それは鼓童人としての宿命。終わりなき挑戦なのである。
「今いるところに安心してはならない。外の世界にはもっとすごい奴がいるぞ」
そんな事を言われたことがある。
1つの物事が終わる度に安心してしまう自分がいた。
そんな時にこの言葉をかけられ、何だかとても腹が立った。
それに気付いていながらも素通りしていた自分に。
決して立ち止まる事を許されず、「出来た」と思ったら次の壁が待っている。
その壁は本当に大きくて先が見えない。この先にどれくらい大きな壁があるのかもわからない。
いつもそんな不安に駆られながらよじ登っていた。
時には振り出しに戻ってみたり、蹴落とされたりしながら。またこれからも壁を登り続けるのだろう。いったいどこまで。
さて、また壁をよじ登ろう。