ある日の研修生/本間康子
研修所のカリキュラムは太鼓以外にも色々なものがあります。
今日の2年生の稽古は、「能」と「茶道(ちゃどう)」でした。
能も茶道も、地元の先生にご指導いただいています。
私は、能の稽古に立会うことは多いのですが、珍しく茶道にも立会うことになり、まるで「一日密着取材」のような感じで、終日彼らと行動を共にしました。
午前は能。
6月15日に行われる羽茂祭りで披露する「鞍馬天狗」の仕舞を、能舞台をお借りし、本番さながらに稽古させていただきました。
(着物はTシャツとジャージの上から着付けていますので、お見苦しい点がありますことご容赦ください。)
本物の能舞台での稽古。
ほかではあまり経験できないことかなと思います。
午後は茶道。
立礼(りゅうれい)という形式でのお点前を稽古しました。
交代でお点前をし、正客となった人がお茶をいただきます。
ちなみに、この立礼の台はスタッフの風間正文が製作したものです。
鼓童らしく「三つ巴」がかたどられています。
はたで見ている私にとっては心なごむ一時でしたが、先生に間近で見守られながら、ふくささばきや手順を思い出しつつお点前する研修生にとっては、冷や汗をかく場面もあったかもしれません。
稽古終了後、研修生が、先生と私に出してくれた一服は、なかなかのお味でした。