大井キヨ子が「東京2020オリンピック聖火ランナー」に内定!/本間康子
キヨ子さんが、聖火ランナーとして佐渡を走ります!
新潟県内の聖火リレーは、6月5日・6日の二日。糸魚川市大規模火災からの復興が進む糸魚川市から出発し、佐渡では金山から北沢浮遊選鉱場までがコースとして設定されています。
「新潟県の聖火ランナー公募があると知ったとき、日本女子マラソンのパイオニアとして是非走りたい。応募して走りたいと胸が高鳴りました。41年前1978年ボストンで6位入賞し2時間52分34秒で入賞したときも扱いは小さかった。1979年2月に日本記録を出したときも男子と一緒に走って出した記録だから参考記録という扱いだった。女子の真のちからを信じてもらえない。今回、内定をいただいたとき『パイオニアとしてようやく認めてもらえたんだ。』と、確信できたことはものすごく嬉しかったです。」(大井キヨ子)
走ることへの特別な思いをずっと持ち続けてきたキヨ子さん。
佐渡にも聖火がやってくると知り、絶対にキヨ子さんに走ってほしい!と思っていた私は、キヨ子さんから「内定した!」と知らせていただいた時、自分のことのように嬉しく思いました。
下の写真は2011年、鼓童結成30周年を記念して、鼓童メンバー・スタッフ全員で行った「鼓童結成30周年記念・南佐渡一周駅伝」のアンカーとして走るキヨ子さん。
この駅伝もキヨ子さんの発案によるものでした。
大井キヨ子(旧姓:小幡)略歴
1957年 新潟県広神村に生まれる。高校で陸上部に所属。
1975年 鼓童の前身「佐渡の國鬼太鼓座」にランナーとしてスカウトされ入座。舞台稽古と共に、ランニングのトレーニングを積む。ボストンマラソンに同行し、前年優勝者のゴーマン美智子氏に出会う。
1976年 ボストンマラソンに初参加。以後毎年、計5回参加。
1978年 ボストンマラソン女子の部6位入賞。
1979年 別府大分毎日マラソンに女子として初めて参加し、女子マラソンの最初の日本記録(2時間48分52秒)を樹立。
1980年 女子マラソンの功績を認められて、「森田たまパイオニア賞」を受賞。
1981年 「鼓童」結成に参加、「双蓮華(そうれんげ)」などの演目で鼓童初公演に参加。
1982年 舞台メンバー(当時)の大井良明と結婚、独身者ばかりのグループの中で初めて家庭を築いた。舞台活動を離れてスタッフ業務に取り組む傍ら、3人の子供を育てる。
2007年頃より 地元の民謡団体「小木さざ波会」に所属。「佐渡おけさ」「小木おけさ」「相川音頭」など佐渡民謡の踊り手となる。近年は地元の小中学校の生徒への踊りの指導も行っている。
佐渡で防寒用の着物などにほどこされた「刺し子」に出会い、長年にわたり巾着などの小物をはじめ、のれん、タペストリーや舞台衣装など様々な刺し子作品を制作。佐渡島内の愛好者を対象として、定期的に刺し子教室を開催している。
2009年 「佐渡が育んだ木綿文化の海外交流事業」としてイギリスで刺し子の展示や、キルト研究者との交流を行う。
2012年 山口県周防大島で刺し子のワークショップと講演を行う。
2019年 第44回日本手工芸美術展覧会にて「雪女(ゆきめ)」と題した刺し子作品2点が入賞。
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機関誌『季刊鼓童』2019年11月秋号より、Free Talk『継続は力なり』大井キヨ子