太鼓を通じた交歓/川村真悟
世間はゴールデンウィーク真っ只中。鼓童村稽古場では新作舞台『幽玄』の幕開けに向けて、熱のこもった稽古が続いております。そんな鼓童村に、九州は大分県からはるばる長谷川義さん、長谷川準さん、小出翔五さんの3名がいらして下さいました。
長谷川さんが主宰している豊の国ゆふいん源流太鼓さんと鼓童とのご縁は、記憶に新しいもので昨年1月の大分市での共演がありました。(https://www.kodo.or.jp/news/20160129premiumconcert_ja.html)
他にも、伊勢市で毎年行われる日本太鼓祭など、様々な太鼓演奏シーンでご一緒しております。
それぞれ太鼓に命を懸けてきた日々が今日まで続いて、お互いを刺激し合い成長させていくようなエネルギーのぶつかり合いの延長線上に、こうして仲間として認め合える関係性が存在しています。
多くを語り合わずとも、互いに心が通じ合っている大先輩たちの語り合う場は大いに盛り上がりました!
長谷川さんたちは二日間の滞在でしたが、新作舞台幽玄の稽古をご覧頂いたり鼓童佐渡宿根木公演をご覧頂いたりと、鼓童での滞在を存分に味わって頂きました。また、それぞれの若手メンバー同士の稽古時間もあり、そこには玉三郎さんにも立ち会って頂いて、お互いにとって興味深く掛け替えのない時間になったのではないでしょうか。こうしたきっかけを元に太鼓を通じた交歓がこの先も続いていって欲しいです。
和太鼓を通じてこの先出会える様々な人、場所、時間、現象…。
これらと真剣に向かい合う事の価値は、昔も未来も変わらないと思います。
時代は大きく変わり鼓童の先輩方が体験された苦労のほとんどが、今となっては既に味わえない時代なのかもしれませんが、太鼓を打つ心意気だけはこの先も誇れる鼓童で在り続けたいと願ってやみません。長谷川さんとお話ししながらそんな事を考えておりました。
濃密で刺激的な二日間を本当にありがとうございました。