【”千の舞”への道】〜ウズメと清姫〜 (一幕 編)/小島千絵子

小島千絵子芸歴40周年記念公演 鼓童「千の舞」
〜ウズメと清姫〜

念願の舞台が、もうすぐ開かれます。

「佐渡の國鬼太鼓座」の舞台に立ち鼓童を経て、ほぼ40年が過ぎました。佐渡という地に育てられ、太鼓の響きに包まれ独立独歩で舞い踊って打った年月がぎゅっと詰まった、千絵子40年の最先端の舞台です。

私の記念の会ではありますが、これからの鼓童を担う才能溢れる若者と一緒に作り上げる、この夜限り唯一無二の舞台でもあります。

Photo: Koji

先日、ゲストの木村俊介さんを迎えてのリハが行われ、確かな手応えを得ることができました。

これからどんどん深めてまいりますが、素晴らしい作品になりそうで、この舞台を皆様にご覧頂けることが今から本当に楽しみで仕方がありません!どうぞご期待ください!!!

Photo: Erika

この舞台では私が心惹かれてきた二つの物語を取り上げました。本ブログにて、舞台の見どころ、聴きどころ、千絵子の思いを交えご紹介致します。

「千の舞」二部構成
鼓童の音仕立て ドラマチック音楽劇!

一幕 古事記より「天の岩戸開き」

古事記、日本書紀に芸能の始まりと記されている、天の岩戸前の祭宴の場。

光の再生を願いアメノウズメ、ウケの上で足を踏み鳴らし神がかりし、その時神々大いに笑い再び世に光が蘇る、あのシーン。

Photo: Maiko Miyagawa

たくさんの出逢いに導かれて佐渡に渡り、止むに止まれず舞い踊りしている意味を自らに問うた時、岩戸の前の祀りの庭にたどり着きました。

八百万の神々の輪のなかで、神々の囃す楽に誘われて、舞い踊り狂うウズメ、、、そんなウズメの舞に憧れて、1999年に鼓童の太鼓とともに作った創作舞、「KAGURA」。2006年、2007年には 坂東玉三郎さん演出主演の「アマテラス」に取り上げて頂き、壮大な舞台で初代アメノウズメとして舞わせていただく幸運を得ました。

その岩戸前の祭宴を再び、新しいアレンジや新曲を加え蘇らせます。

Photo: Koji

日本の民俗芸能は、古事記よりもっともっと以前の太古の昔、人間が自然とともに暮らして来た原始の頃より、祈りの作業として舞い打ち鳴らし奏で、その時代時代に人々の身体を借り、変化し整いながら連綿と受け継がれてきた「生命」そのものだと思います。

Photo: koji

様々な自然災害に見舞われている昨今、人は自然のなかで生かされている、と今まで以上に思う日々に、我々がその「生命」の先端にいるのなら、神饌になり、満身の力を込めて踏み鳴らし叩き唄い舞いたいと思うのです。自然に祈り、そして皆様の心の岩戸を開けるべく!!! 

(→二幕 編 ブログに続く

鼓童「千の舞」 〜小島千絵子芸歴40周年記念公演(東京都文京区)