[おくやみ]ジョニ・ウェルズさん
鼓童の友人で佐渡在住のイラストレーターのジョニ・ウェルズさんが、9月6日ご逝去されました。
ジョニさんとの出会いは、前身の鬼太鼓座時代にさかのぼります。
以来、通訳、翻訳、舞台照明、イラストレーター、カメラマン、編集者、木彫師等々、長年にわたり多方面から鼓童の仕事に関わっていただきました。
謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

(ジョニさんのFacebookより)
ジョニ・ウェルズ(Johnny Wales)さんについて
イラストレーター、アニメーター、木彫師、人形遣い、作家。
1953年、カナダ・トロント生まれ。トロント大学卒業(学士号取得)。
1975年、初めて日本を旅行した際に訪れた佐渡で、鼓童の前身である「佐渡の國 鬼太鼓座」に出会う。また文弥人形の師匠である浜田守太郎氏にも出会う。
1976年カナダに帰国、鬼太鼓座の初めてのカナダツアーの制作を担当。
1977~78年、佐渡に住み文弥人形を学ぶ。
1984年、鼓童が初めて行った、10の国と地域を半年間かけて巡る「ワン・アース・ツアー」にスタッフ(照明&通訳)として参加。

1984年ワン・アース・ツアー中のジョニさん。右は山口幹文(撮影:富田和明氏)

1984年6月ワン・アース・ツアー中のロサンゼルスにて、現地の友人の皆さんと鼓童メンバー。中央がジョニさん(鼓童村の食堂に飾られているパネル。撮影:富田和明氏)
1985年、鼓童のツアー中にイタリアで出会った寄立智恵子さんと結婚。共に佐渡に移住。(智恵子さんも鼓童のスタッフとして事務所を支えていただきました)
1987年、 『The Kodo Beat』(英文ニュースレター、2011年春に終刊)の最初の編集者として活躍。また、同年に開催された「鼓童スペシャル-追悼 河内敏夫」佐渡公演のポスターのイラストを担当。

ジョニさんによる「鼓童スペシャル」公演ポスターのイラスト。機関誌「月刊鼓童」1987年9月号の表紙にも掲載した。
1989年1月、3年間暮らした佐渡からカナダへ帰国。
カナダでは6冊の児童向け作品の挿絵を描き、その中の一冊『Gruntle Piggle Takes Off』(Viking Childrens Books出版)において、1996年、カナダの文学作品賞であるThe Governor General’s Awardの候補となる。
1995年日本へ戻り、東京で生活。イラストレーター、絵本作家として活動。本年まで続いている「読売新聞」東京版への風景画コラムの連載や、個展などを開催。
1998年、鼓童文化財団の事業として、エジンバラ・フェスティバルで佐渡の文弥人形「猿八座」を紹介。その際、文弥人形の遣い手・通訳として参加。
2000年、11年ぶりに佐渡へ。
「Kodo eNews」(英文電子ニュースレター、2013年12月に終刊)や、鼓童ブログに写真家、イラストレーター、インタビュアー等として関わる。
音大工カタログの表紙イラスト(2000年)、鼓童の機関誌の表紙のイラストを年4回担当(2000年〜2010年)

音大工カタログの表紙に描いた「小木港祭り」(byジョニ・ウェルズ)
2010年、「鼓童うぶすな」公演で使用する仮面を、鼓童村で育った桐の木を用いて制作。
佐渡島内で何度か転居の末、佐渡市貝塚に居を定め、妻・智恵子さんと秋田犬のKyla (カイラ)と共に生活。

妻の智恵子さん、愛犬のカイラとともに(ジョニさんのFacebookより)
佐渡の文化を愛し、佐渡の多くの友人に愛され、「古しい物」を自分流にアレンジして生活と創作活動を楽しむ人生でした。

吉利、栄一とともに(ジョニさんのFacebookより)
Website: www.johnny-wales.com (英語・日本語)