「鼓童 太鼓の学校」開校にあたって

日本の太鼓が劇場の舞台で演奏されるようになったのは、1964年の東京オリンピックが契機だといわれています。それ以前は、各地の郷土芸能、神社や寺社の行事、能楽や歌舞伎などで使われていた日本古来の打楽器が、約60年間で国境を超えて広まり、「Taiko」として、世界の人たちが楽しむまでになりました。

太鼓芸能集団 鼓童の、前身の「佐渡の國鬼太鼓座」の時代から50年近くにわたり、世界各地で演奏活動を行い、「ひとつの地球(ワン・アース)」をテーマに、太鼓の持つ可能性や、演奏の魅力を伝えてきました。私たちの歩みは、太鼓の発展とともにあったと言ってもいいと思います。
鼓童創立40周年を迎える2021年、地球に新たに生まれたこの「太鼓文化」を、未来に向けてさらに豊かなものにするために、「鼓童 太鼓の学校」を開校することといたしました。そして鼓童がこれまで培ってきた太鼓のさまざまな知識やノウハウを広く共有し、太鼓の世界の豊さと多様性に貢献し、響きの輪を広げていきたいと考えています。

この学校は、単に演奏技術を学ぶ場ではありません。「くらす・まなぶ・つくる」という、鼓童の活動理念を基本に、太鼓を叩く以前の、バチづくり、太鼓のメンテナンス、身体作り、所作の指導から始まり、曲の稽古を通した一音、アンサンブルの大切さを教えていきます。
講座は、少人数のグループ単位での対面でのオンラインで行うことから、自宅にいながら、太鼓を通じて、国内外の太鼓愛好者との出逢いの場を提供してまいります。

まだまだ初めての試みで、正直手探りなところもあるのですが、皆さんと一緒に楽しく、有意義な場に育てて行きたいと思っています。

公益財団法人 鼓童文化財団
専務理事 菅野敦司

2020年12月

 

鼓童 太鼓の学校