太鼓芸能集団 鼓童 代表 船橋裕一郎

船橋裕一郎

謹んで新年のお慶びを申し上げます。
旧年中は、多くの皆様のご支援を賜り、改めて感謝と御礼を申し上げます。
昨年は、ワン・アース・ツアーにてヨーロッパ各地を巡り、国内では「交流学校公演」、「童」、三年ぶりの浅草公会堂での新作「翔走」、住吉佑太音楽監督のもと様々な音楽的挑戦のあった最新作「ミチカケ」、そして念願でもあった同じ新潟を拠点とするダンスカンパニー、Noism(ノイズム)さんとの共演作品「Noismx鼓童『鬼』」や、ギタリストMIYAVIさんと三味線奏者上妻宏光さんをお迎えした「アース・セレブレーション」など、多種多彩な公演をお届けすることができました。また、CD、DVD、映像や音源製作、配信なども積極的に展開して参りました。
今もなお続くコロナ禍の中、多くの出会いや経験を糧に個々の能力を磨き、積み重ねてきた甲斐を実感した一年となりました。
さて、本年は年明け早々より、五年ぶりとなる坂東玉三郎氏との共演作品「幽玄」を皮切りに、提供楽曲を中心に高校生と共演をする新企画公演「ワン・アース・ミュージック・フェスティバル」、ワン・アース・ツアーは四年ぶりに北米を、国内にて「ミチカケ」や新作「いのちもやして」、年末には阿部好江が演出を担う作品など、各地にて様々な公演が目白押しです。また、「アース・セレブレーション」や「佐渡宿根木公演」、太鼓体験、ワークショップをはじめ、拠点佐渡島での活動もさらに充実させて参ります。
佐渡島から世界へ、世界から佐渡島へと太鼓の音が響き合い、私たちの理念「ひとつの地球」をより多くの方々に感じていただけるよう、本年も喜びと笑顔あふれる時と場を創り出して参ります。
皆様にとって良い年になりますよう、心よりお祈り申し上げます。
癸卯となる二〇二三年、さらなる飛躍を目指し精進いたします。
鼓童の未来に向け、引き続きご指導ご鞭撻のほどお願い申し上げます。

2023年1月
太鼓芸能集団 鼓童
代表 船橋裕一郎

 

株式会社北前船 代表取締役社長 洲﨑拓郎

明けましておめでとうございます。
昨年も多くの皆様に鼓童への応援をいただきましたこと、心より御礼申し上げます。収束が見えないコロナ禍、ロシアによるウクライナ侵攻が続く中でしたが、お陰様をもって活動を行うことが出来ました。
二〇二〇年からの三年間を振り返りますと、その時々で初めての事態に直面し、目の前のことで精一杯だったように思います。しかしそうした中だからこそ、変わらないものに改めて気づくこともありました。それは佐渡の自然であったり、お互いの存在であったり、黙々といただく毎日の食事であったり、太鼓の音であったりします。
太鼓はシンプルな楽器ですので、叩き手の内面がストレートに伝わります。上手く叩こうと思うと、上手く見せようとする思いが伝わります。自分のことばかり考えていると、足下にポトリと落ちるような音が出てきます。顔を上げ、「変わらないもの」のように淡々と、かつ一生懸命に叩き続け、その果てに太鼓とひとつになることが出来れば、と思います。
私たちは「ワン・アース(ひとつの地球)」を掲げ、太鼓とともに世界をめぐり、多様な文化や生き方が響き合う「ひとつの地球」を目指しています。その実現が困難と思える時代になりつつある今だからこそ、自我の殻を脱ぎ捨て太鼓の音そのものとなって飛び回り、多様な響き合いのひとつになれたらと願っています。
どうか変わらぬご支援のほど、お願い申し上げます。

2023年1月
株式会社北前船
代表取締役社長
洲﨑拓郎

 

公益財団法人 鼓童文化財団 理事長 五十嵐実

五十嵐実
新年、明けましておめでとうございます。
昨年は鼓童グループにたくさんのご厚情を賜りましたこと、心より御礼申し上げます。昨年はコロナ禍がなお続く中、少しづつ活動を再開して参りました。
特に夏の佐渡でのアース・セレブレーションは観客制限を行いながらも、リアルで開催する事ができました。これも皆様のご支援の賜物でございます。改めて「アース・セレブレーション、地球の祝祭」の野外フェスティバルとしての意義を実感できました。
また、たたこう館(佐渡太鼓体験交流館)にカフェも開店して、イベント時は賑わっております。修学旅行の学生さんに太鼓を体験していただける機会も大幅に増えました。
鼓童と医療専門家と共同開発した健康増進・介護予防プログラム「エクサドン」の普及に力を入れて、普及の中心となるファシリテーター育成も行なっています。これからも更なる普及に努めていきたいと思います。高齢化社会を見据え、太鼓で社会を元気にすると言う、私たちの社会への重要な貢献と捉えております。
鼓童研修所におきましても、鼓童の未来を担う人材の育成にさらに励みたいと思います。コロナ禍での研修所運営は大変困難でありましたが、これからも若い力を日本の太鼓界に送り出したいと思います。
太鼓は人と人、人と自然を繋ぐ楽器です。ロシアのウクライナ侵攻が起きた今、改めて世界平和の為、太鼓芸能の果たす役割を実感しております。「ワン・アース」、一つの地球を守る事。これは鼓童グループ全体の理念と考えています。
本年はコロナも普通の病気となり、私たちの社会が当たり前の生活ができる様祈念しております。
皆様におかれましても、くれぐれもご健康に留意され、良い年をお過ごしください。
また、鼓童グループに更なるご支援、ご鞭撻を賜ります様、心からお願いいたします。

2023年1月
公益財団法人 鼓童文化財団 理事長
五十嵐実