鼓童ブログ Kodo Blog

2015年6月

竹が音を知るところ/漆久保晃佑


Photo: Kosuke Urushikubo

先日の君津公演を終え次の公演地へ移動する道中、蘭情さんの元を訪ねました。

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蘭情さんは、鼓童も長年お世話になっている笛師さんです。近ごろ篠笛を始める方が増えています。何とその内の九割の方が、蘭情さんの笛を使っているそうです。いまや国内だけではなく、海外でもその名を知られる蘭情さんに、自分に合った笛の選び方・奏で方を教えていただきました。

Photo: Kosuke Urushikubo

一管一管が竹という生き物で造られている篠笛。楽器の太さ、肉厚、歌口の口径や大きさ…一見同じように見えても、その性質は個々に異なります。

Photo: Kosuke Urushikubo

「自分がどのような音を求めるか」その心が笛選びには最も大事なことである、と教えていただきました。

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鼓童で主に篠笛を担当させていただいている私は、どのような音を皆様にお届けしたいのか。つまり、どのような想いを皆様の心にお届けしたいのか。そんなことを考えていました。ほかのメンバーも思い思いに笛を手にしていました。

Photo: Kosuke Urushikubo

さて、次に皆様にお届けできる心はどんな音色でしょうか。「永遠の舞台」でお逢いしましょう。

Photo: Takashi Okamoto

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「永遠」6〜7月、9〜10月国内ツアー
http://www.kodo.or.jp/news/20150606oet_ja.html

【6〜7月】新潟・神奈川・埼玉・群馬・千葉・大阪・長野・京都・愛媛・広島
【9〜10月】千葉・茨城・宮城・山形・岩手・秋田・静岡・愛知・兵庫・鳥取・山口・福岡・鹿児島

ディスコグラフィー | 永遠
http://www.kodo.or.jp/discography/od013014_ja.html


君津のきみぴょん/三浦康暉


梅雨入りかと思いきや、夏の様な暑い日があったり、搬入中にいきなり豪雨になったりと不思議な天候が続いてますが、永遠ツアーは順調に進んでおります。

さて、先日は千葉県君津市での公演だったのですが、そこにいたのは、なんと!

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君津のきみぴょん! 私達が来るということで、太鼓を持ってお出迎えしてくれました。

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すぐさま皆んなでパシャり♫

私達は年間の3分の2を旅して回っていますが、まだまだ知らないことばかり、色んなモノ・人・価値観に触れ、出会い、経験して自身がどんどん変わっていく。当たり前のことですが改めて考えさせられました。

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「旅っていいな」今日そんなことを考えさせてくれた、きみぴょんとの出会いに感謝ですね。

さぁ、永遠ツアーも中盤に差し掛かって参りましたが、梅雨をも吹き飛ばす勢いで頑張っていきます!

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「永遠」6〜7月、9〜10月国内ツアー
http://www.kodo.or.jp/news/20150606oet_ja.html

【6〜7月】新潟・神奈川・埼玉・群馬・千葉・大阪・長野・京都・愛媛・広島
【9〜10月】千葉・茨城・宮城・山形・岩手・秋田・静岡・愛知・兵庫・鳥取・山口・福岡・鹿児島

ディスコグラフィー | 永遠
http://www.kodo.or.jp/discography/od013014_ja.html


そんな体験をしてもらいたくて…/花岡哲海


交流学校公演

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交流学校公演の「踊りのてっちゃん」こと、花岡哲海です。長野県は松本市の全ての小学校を回り、小公演などを経て6月の交流公演は無事に終了しました。

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交流公演では、子どもたちが体育館へ入場する時、メンバーみんなでお出迎えをします。体育館の扉が開くと子どもたちの列が待っているのですが、子どもたちは一瞬、まず驚きます。それもそのはず、パッチ・腹掛け・足袋・ハチマキ、半被を着たお兄さんお姉さんが目の前にいて、その奥には見た事もないような種類の太鼓が、整然と並べられています。いつも自分たちが使っている体育館のはずなのに、そこには普段は目にする事のない、非日常の世界が広がっているのです。

何が始まるんだろうというドキドキと、何が見れるんだろうというワクワクした想いが溢れる子どもたちの表情を見ていると、僕はどうしても、自分の地元の祭りの日を思い出します。

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普段、何気なく通る神社には提灯が並び、町内の駐車場の広場は神輿が納まる神酒所になり、町には祭り囃子が流れ、各町会の半纏を着た大人たちが通りを闊歩します。いつも生活していた空間が、年に一度だけ特別な空間になる「祭り」の日というのは、子ども心にドキドキ・ワクワクが鮮明に記憶されます。でも、細かい事を覚えているわけではなく、夜の大人の提灯神輿がよかったなーとか、とにかく神輿の掛け声や囃しがすごかったなーとか、実は、ちゃんと覚えているわけではありません。しかし、漠然とした感覚だけど、なぜか頭から離れない、忘れる事のない、何度も思い出す「モノ」が記憶に刻まれていました。

Photo: Takashi Okamoto

なにかすごかった。よく分かんないけど楽しかった。それはやっぱり、非日常の世界を感覚だけで感じることができて、理屈ぬきで楽しいと思える時間や空間だったからだと思います。僕は同じような体験を、この交流公演を通して、子どもたちにしてもらいたんです。

帰宅した子どもたちが家族に…
「ねー!ねー!今日、太鼓の人たちが学校に来たんだよ!」

Photo: Takashi Okamoto
「大っきな太鼓があってね、大っきな音が出たんだよ!」

Photo: Takashi Okamoto
「背中に白い変なのささってた人がね、すごかったんだよ!」

支離滅裂で良いんです、ちゃんと説明できなくてもいいんです。
その子にとって、鮮烈で、感動で、楽しくて、面白かったという思い出が残ってくれさえすれば。

Photo: Takashi Okamoto

さて、まだまだ交流公演は折り返し地点、7月も全力疾走で頑張ってまいります。またどこかの町で、みなさんとお会いできる日を楽しみにしております!

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2015年6月27日(土)岡山県津山市「鼓童交流公演」
http://www.kodo.or.jp/news/20150627koryu_ja.html

2015年7月20日(月)新潟県柏崎市「はじめてのKODO」小編成公演
http://www.kodo.or.jp/news/20150720hajimete_ja.html


【鼓童コメント掲載】文京シビックホール提携団体・コメントリレー


文京アカデミーWEBサイト「文京シビックホール提携団体・コメントリレー」に鼓童・見留知弘、石塚充、住吉佑太の記事が掲載されています。国内・海外公演についてや、ハプニングエピソードなど内容盛り沢山。是非ご覧ください。

文京シビックホール提携団体・コメントリレー

文京区、公益財団法人文京アカデミーでは、『東京フィルハーモニー交響楽団』、『シエナ・ウインド・オーケストラ』、『鼓童』、『牧阿佐美バレヱ団』との事業提携により地域の芸術文化振興と文化交流の促進を図っています。このコメントリレーでは、提携団体のメンバーが団体の垣根を越えて、他のメンバーへ質問を投げかけ、それぞれの「想い」や「夢」、プライベート等、普段はなかなか知ることのできない“素顔”に迫ります。

(1)シエナ・ウインド・オーケストラ コンサートミストレス中村めぐみさん(クラリネット)から鼓童代表・見留知弘への質問

tomohiromitome_sQ1. 見留さんの夢を、おきかせください。

Q2. 海外でも多くの素晴らしいパフォーマンスをされていることと思います。シエナはまだまだ海外に進出できずにいて、憧れています。海外での、日本では想像もつかなかったハプニングが知りたいです!

▼回答【コメントリレー#3 見留知弘】
http://bunkyocivichall.jp/special_mail_magazine/1308/004/


(2)シエナ・ウインド・オーケストラパーカッション奏者、パーカッション奏者 東 佳樹(ひがし よしき)さんから鼓童・住吉佑太への質問

yutasumiyoshi_sQ1. 海外でのコンサートで、日本のお客さんの反応との違いを感じることはありますか?

Q2. 演奏していて『気持ちいい!』と感じる瞬間はどんな時ですか?

▼回答【コメントリレー#6 住吉佑太】
http://bunkyocivichall.jp/special_mail_magazine/1405/004/ 


(3)シエナ・ウインド・オーケストラ、サクソフォーン奏者 榮村正吾(さかえむら しょうご)さんから鼓童・石塚充への質問

mitsuruishizuka_sQ1. 「鼓童」は日本のみならず世界中で演奏活動をしていますが、日本と海外では聴衆の受け取り方に違いはありますか?また印象に残った国やエピソードを教えてください。

Q2. 西洋楽器には譜面があってそれをもとにして練習を進めていくのですが、鼓童の方々はどのようにリハーサルを進めていくのでしょうか?古典とオリジナルで違うのでしょうか、動きや演出のすばらしさにも興味があります。

▼回答【コメントリレー#9 石塚充】
http://bunkyocivichall.jp/special_mail_magazine/1505/004/



船橋裕一郎@「永遠」ブルーレイ・DVD/鼓童オンラインストア


Photo: Narumi Matsuda

エピソード紹介 その1
「永遠」3曲目の「午睡 Gosui」でセンターの船橋裕一郎が奏でている楽器は、アース・セレブレーションのゲストに今年もお招きしている「スアール・アグン」の方から、昔にいただいたもの。永遠の稽古が始まるまでは玄関に飾ってあり、「これを鳴らしてみよう」から曲はつくられていきました。

Photo: Erika UedaPhoto: Takashi Okamoto

鼓童ディスコグラフィー
http://www.kodo.or.jp/discography/index_ja.html

「鼓童ワン・アース・ツアー~永遠」ライブ収録
ブルーレイ:6,000円(税込)http://www.kodo.or.jp/store/162_1469.html
DVD:5,000円(税込)http://www.kodo.or.jp/store/14_1470.html

kodo2鼓童オンラインストア
http://www.kodo.or.jp/store/index.html

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「永遠」6〜7月、9〜10月国内ツアー
http://www.kodo.or.jp/news/20150606oet_ja.html

【6〜7月】新潟・神奈川・埼玉・群馬・千葉・大阪・長野・京都・愛媛・広島
【9〜10月】千葉・茨城・宮城・山形・岩手・秋田・静岡・愛知・兵庫・鳥取・山口・福岡・鹿児島

ディスコグラフィー | 永遠
http://www.kodo.or.jp/discography/od013014_ja.html


「永遠」「神秘」ハイレゾ音源配信スタート


「永遠」「神秘」ハイレゾ音源配信スタート

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本日より「永遠」「神秘」のハイレゾ音源配信がスタートいたしました。
e-onkyo music「永遠」 http://www.e-onkyo.com/music/album/od015/
e-onkyo music「神秘」 http://www.e-onkyo.com/music/album/od016/

ご購入には、e-onkyo musicにて会員登録が必要です。また音楽をお聴き頂くために、コンピュータまたはスマートフォンにソフトウェアをインストールする必要な場合がございます。
メンバー登録について http://www.e-onkyo.com/support/guide.aspx
再生環境について http://www.e-onkyo.com/support/listen.aspx

ハイレゾ配信は、CDや通常のダウンロード音源より多くの情報を持つ音楽データです。演奏の奥行き感、伸びやかなダイナミックレンジがお楽しみ頂けると考えております。是非お楽しみ下さい。

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「永遠」6〜7月、9〜10月国内ツアー
http://www.kodo.or.jp/news/20150606oet_ja.html

【6〜7月】新潟・神奈川・埼玉・群馬・千葉・大阪・長野・京都・愛媛・広島
【9〜10月】千葉・茨城・宮城・山形・岩手・秋田・静岡・愛知・兵庫・鳥取・山口・福岡・鹿児島

ディスコグラフィー | 永遠
http://www.kodo.or.jp/discography/od013014_ja.html


石塚充インタビュー by ジョニ・ウェルズ


ジョニ・ウェルズ氏が、石塚充にインタビューを行いました。英語のブログに掲載されているインタビューを和訳して、皆さまにお届けします。

石塚充インタビュー by ジョニ・ウェルズ

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鼓童村にて(写真:ジョニ・ウェルズ)

石塚充の父親は太鼓界で先駆的存在である助六太鼓の結成メンバー、兄と妹はプロの太鼓奏者、弟は太鼓職人の見習いである。充は5歳の時に舞台デビュー。しかし、鼓童研修所2年生のとき、太鼓についてそれまでに学んできたことを全て忘れ、ゼロからのスタートを切ることを決意した。

Photo: Takashi Okamoto

石塚充は、1979年8月6日に東京で太鼓の世界に生まれた。4歳のとき、両親が子どもを育てるのに良い環境だろうと考え、埼玉の山の中腹に一家で引っ越した。父と兄はプロの長唄のの囃子方の打楽器奏者だ。母は太鼓奏者で、弟は東京で太鼓づくりの修行をしている。そして、妹は横浜で太鼓を教えている。

一番古い記憶は、父の部屋から聞こえてくる鼓の音だ。充が初めて舞台で太鼓を演奏したのは5歳のとき。小学生の時は父親が指導していた地元の太鼓グループに参加していたが、当初は親やまわりの大人のすすめではじめただけで、特別自分がやりたいとか、楽しいという気持ちはなかった。
充が中学生になり、学校の民族芸能クラブに入ってその心境が変わった。そこでは、三宅や屋台囃子、鬼剣舞などを稽古した。これまでと違う環境で太鼓を演奏することで自立心が生まれ、太鼓を心から楽しむようになった。中学、高校時代はほぼ毎日太鼓を打っていた。学校の太鼓部だけではなく、家に帰ってからも兄や友達と一緒に太鼓に興じていた。まさに、太鼓漬けの日々を送っていた。音楽の好みは幅広く、学校でアコースティックギターのライブをすることもあった。

父や兄の姿を見て来た自分にとって、太鼓や舞台の世界へ飛び込むことは自然な選択だった。高校2年か3年の時、他の鼓童メンバーと同様、東京の新宿にあったシアターアプルで鼓童の舞台を初めて観た。

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屋台囃子(石塚充は前列左)

鼓童の舞台やそのグループの背景は、太鼓という人生を選んだ自分にとって、挑むべき道であると感じた。そして、充は鼓童について調べはじめた。鼓童の研修プログラムに応募することを決意したが、その年の応募期限は過ぎてしまっていた。そのため、他の太鼓関係の仕事を探した。父親の知り合いがフリーの太鼓奏者として活動していたので、付いて回り、裏方として、また演奏者として1年間を過ごした。時々報酬も得た。今振り返ってみると、一年間旅をして良かったと思っている。高校を出てすぐ何も知らないまま鼓童に入るよりも、人生についての視野が広がった。

充は研修所に入ったとき、徹底的な鍛錬を求めていた。厳しさと痛みを予想していたし、もしかしたらそれを望んでさえいたかもしれない。しかし、本物のプロとして舞台に立てるようになるための、世界中の人々にメッセージを伝えられるようになるためのトレーニングと稽古は想像以上に厳しかった。一年目は、できる限り一所懸命に取り組んだ。体力とスタミナを付けるためにトレーニングをし、テクニックを磨き、音楽の曲想をよりよく伝え、演奏でニュアンスを付けられるように稽古に励んだ。そして、プロの舞台人として、また、人として何よりも大切なこと、精神的に強くなるために必要な厳しいトレーニングにも堪えて努力しつづけた。その時まで充は、ただ楽しくて、自分の楽しみのために演奏していた。しかし、それまでのやり方を続けていれば、自分の能力に対して本当に成功できるという自信を持てないと感じた。

それを克服して本当に良い演奏者、“プロ”になるために、そのときまでの自分を全て捨ててしまわなければならない。ゼロからのスタート。二年生の一年間は、そのような意気込みで研修に取り組んだ。

その瞬間から、研修所での経験は全く変わった。きついと思っていた稽古は面白く感じるようになり、自分の太鼓が大幅に上達したと感じた。そして、鼓童の準メンバーとして認められ、すぐに交流学校公演ツアーに参加した。佐渡の辺鄙な場所で凍えながらも汗を流した2年半の後、再び観客の前で太鼓を演奏し、聴いてもらうことは、とても気持ちが良かった。

鼓童メンバーとしての14年間に、充は、手首を使う桶胴太鼓よりも、体全体を使って演奏する平胴太鼓のような大きな太鼓を得意とするようになった。鬼剣舞のような踊りや佐渡の鬼太鼓も好きだし、何曲か作曲もしている。その内最もよく演奏されるのが、「あじゃら」と「また明日」の2曲だ。また、26歳の時から、「鼓童ワン・アース・ツアー」、「鼓童12月公演」、「アース・セレブレーション」等、沢山の舞台の演出を担当してきた。そして、「アマテラス」では坂東玉三郎氏のもと、音楽監督を務めた。

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(写真:宮川舞子(左)、岡本隆史(中央・右))

Photos: Takashi Okamoto

芸術監督・坂東玉三郎氏との作品作りについては、充は、生み出される作品そのものだけではなく、むしろ作品の作り方がこれまでと異なると言う。玉三郎氏は太鼓奏者ではなく、また作曲者でもない立場で、観客としての視点から作品を見ている。そして、決して「こんな音をください」とは言わない。それよりも、「このようにしたら、もっと気持ち良い音になりますよ」という言い方をする。芸術監督は歌舞伎俳優なので、舞台上での感覚や気持ちをどのように表現するかということに関心がある。特別難しい曲を演奏した後に、玉三郎氏は、「こう動きなさい、ああ動きなさい」とは言わず、「今こんな気持ちだったら、その時に自分が自然と気持ちよいと思えるように動きなさい」と言う。それはテクニックの問題ではなく、どのように感情を表現するのか、ということだ。

また、玉三郎氏は鼓童にとって新しいことに挑戦すること、今まで誰も舞台に乗せようと思ったことがないアイディアに対し、抵抗がない。しかし、このように自由がある反面、新しい作品を創造する責任は大きくなっている。玉三郎氏の演出のもと、鼓童は従来の「鼓童ワン・アース・ツアー」を主体とした公演から、「アマテラス」、「伝説」、「神秘」、「永遠」など、作品の幅を広げてきた。そして、これからまだまだ生まれる予定だ。

また、充が何度も出演している「打男」という公演もある。打男のアイデアは、何もない、装飾もない舞台に全くシンプルな衣装、太鼓以外の楽器はほぼ使わないというもので、観客はまるでプライベートな太鼓セッションに聞き耳をたてているような感じがする。ひたすらに太鼓を打って打って打ちまくりその喜びを伝える舞台で、90分の後には観客は演奏者と一緒に走っていたかのような疲労感を感じるに違いない。それは心地よい疲労感だ。充は、「打男」という作品に関わって以来、通常の鼓童公演を難しいと感じなくなった。

演奏者として、充は自分の周りの人々の期待にきちんと応えることを楽しみにしている。そして、演出では、玉三郎氏から学んだことを少しでも舞台上で実践できるようになることを望んでいる。

Photos: Takashi Okamoto


石塚充は、「鼓童ワン・アース・ツアー2015〜永遠」ツアーに参加中。6月10日(水)から15日(金)まで、浅草公会堂での鼓童「打男DADAN2015」公演にも出演いたしました。

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「永遠」6〜7月、9〜10月国内ツアー
http://www.kodo.or.jp/news/20150606oet_ja.html

【6〜7月】新潟・神奈川・埼玉・群馬・千葉・大阪・長野・京都・愛媛・広島
【9〜10月】千葉・茨城・宮城・山形・岩手・秋田・静岡・愛知・兵庫・鳥取・山口・福岡・鹿児島


ジョニ・ウェルズ(Johnny Wales)

1953年、カナダ・トロント生まれ。トロント大学卒業(学士号取得)。1975年に初めて日本を旅行、その際、鼓童の前身である「佐渡の國 鬼太鼓座」に出会う。また文弥人形の師匠である浜田守太郎氏にも出会う。1976年カナダに帰国、鬼太鼓座の初めてのカナダツアーの制作を担当。1977~78年、佐渡に住み文弥人形を学ぶ。それ以来、鬼太鼓座、そして鼓童の仕事にたびたび関わりながら、文弥人形の指導、通訳、翻訳、また舞台照明の仕事に従事。その後、文弥人形の指導、活動をしながら木彫師として鼓童の舞台で使用する面を作成。1987年には The Kodo Beat(英文ニュースレター、2011年春に終刊)の最初の編集者として活躍。写真家、イラストレーター、そして Kodo eNews(英文電子ニュースレター、2013年12月に終刊)やブログ作成にも関わる。現在、ジョニ・ウェルズはフリーランス・イラストレータ、アニメーター、木彫師、人形遣い、そして作家としての肩書を持つ。カナダでは7冊の児童向け作品の挿絵を描き、その中の一冊『Gruntle Piggle Takes Off』(Viking Childrens Books出版)において、1996年、カナダの文学作品賞であるThe Governor General’s Awardの候補となる。1995年より、読売新聞にて、東京についてのイラストによるコラムを連載。現在、佐渡にて妻・智恵子と秋田犬のKyla (カイラ)とともに暮らす。

Website: www.johnny-wales.com (英語・日本語)


フリーマガジン「R25」に鼓童・坂本雅幸記事掲載!


「R25」に鼓童記事掲載!

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本日6月25日発行のフリーマガジン「R25」『COOL! JAPANESE』コーナーに坂本雅幸のインタビュー記事が掲載されました。WEBでは坂本作曲の「霹靂」R25版映像も公開!ぜひFacebook、Twitter等でシェアをお願いいたします!

世界が認める和太鼓集団のエース :WEB R25(動画あり)
http://r25.yahoo.co.jp/fushigi/wxr_detail/?id=20150625-00043028-r25

「R25」リクルートホールディングスが発行している25才以上の男性ビジネスマン向けのフリーマガジン。

配布場所:東京、神奈川、埼玉、千葉など http://r25.jp/haifu_list/


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「永遠」6〜7月、9〜10月国内ツアー
http://www.kodo.or.jp/news/20150606oet_ja.html

【6〜7月】新潟・神奈川・埼玉・群馬・千葉・大阪・長野・京都・愛媛・広島
【9〜10月】千葉・茨城・宮城・山形・岩手・秋田・静岡・愛知・兵庫・鳥取・山口・福岡・鹿児島

ディスコグラフィー | 永遠
http://www.kodo.or.jp/discography/od013014_ja.html


フォトギャラリー/アマテラス


アマテラス
2015年5月大阪・松竹座

アマテラス(坂東玉三郎)、スサノオ(小田洋介)/Photo: Takashi Okamoto
スサノオ(石塚充)/Photo: Takashi Okamotoスサノオ(小田洋介)/Photo: Takashi Okamoto
アマテラス(坂東玉三郎)、スサノオ(小田洋介)/Photo: Takashi Okamoto
坂本雅幸/Photo: Takashi Okamoto三浦康暉/Photo: Takashi Okamoto
アメノウズメ(愛音羽麗)/Photo: Takashi Okamoto「巫女舞」元OSK日本歌劇団(森野木乃香、珂逢こころ、鈴峯ゆい、実桜くらら)、鼓童(内田依利、小見麻梨子)/Photo: Takashi Okamoto
左より、中込健太、坂本雅幸/Photo: Takashi Okamoto
左より、中込健太、坂本雅幸、前田剛史、蓑輪真弥、住吉佑太、船橋裕一郎/Photo: Takashi Okamoto中込健太/Photo: Takashi Okamoto
Photo: Takashi Okamoto アマテラス(坂東玉三郎)、アメノウズメ(愛音羽麗)/Photo: Takashi OkamotoPhoto: Takashi Okamoto
Photo: Takashi Okamoto

撮影:岡本隆史

アマテラス
http://www.kodo.or.jp/news/20150503amaterasu_ja.html

出演:坂東玉三郎、鼓童(辻勝、船橋裕一郎、石塚充、小田洋介、坂本雅幸、中込健太、前田剛史、内田依利、小見麻梨子、草洋介、蓑輪真弥、小松崎正吾、安藤明子、住吉佑太、花岡哲海、漆久保晃佑、地代純、三浦康暉、神谷俊一郎、鶴見龍馬、渡辺健吾)、元OSK日本歌劇団(森野木乃香、珂逢こころ、鈴峯ゆい、実桜くらら)
※スサノオは小田洋介と石塚充のダブルキャスト
特別出演:愛音羽麗

打男公演~番外編/井関直美


「打男」浅草連続公演に向けて、今年行った取り組みを簡単ですがご紹介いたします。

Photo: Naomi IsekiPhoto: Naomi IsekiPhoto: Naomi Iseki

地元の児童さんとの交流をはかろうと、浅草小学校で齊藤栄一と立石雷の太鼓ワークショップを行いました。「太鼓やったことある人!」という齊藤栄一の問いかけに半数以上の児童さんが手をあげてくれたことにびっくりしました。お囃子などで太鼓に触れることの多い、浅草ならではの光景でした。
太鼓25台を使用し、低学年・中学年・高学年とどんどん難しくなるリズムに笑顔で楽しんでくれる児童さん達と、本当に楽しい時間を過ごせました。

Photo: Naomi IsekiPhoto: Naomi IsekiPhoto: Naomi Iseki

また公演期間中には、浅草公会堂の皆さんとの共同企画として、バックステージツアーが行われました。公会堂の皆さんからの舞台機構・音響・照明の説明と共に、鼓童からは1曲の演奏と太鼓についての説明を行いました。締め太鼓の締め上げ風景を見て頂いたり、平胴太鼓を打っていただいたり。より鼓童を深く知っていただけたのではないかなと思います。

Photo: Erika UedaPhoto: Erika Ueda
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毎年、展示ホールでは鼓童のパネル展示を行っていますが、今年は新たに演奏者の直筆コメントと手形を押した写真を飾った「打男」コーナーが登場。直筆コメントのテーマは「太鼓を始めたきっかけ」。実はあまり聞いたことがないけれど、それぞれにきっかけがあり、数ある選択肢の中から鼓童に進むことを決め、「打男」の舞台を共に作り上げている演奏者たち。そんな彼らをお客様にもっと知っていただきたいなと思いました。また、演奏者を身近に感じてほしいという思いと、スターの広場との連動ということで、演奏者一人一人に手形を押してもらいました。会場では手形に自分の手を添えて大きさを確認してくださる方やポートレートと共に写真を撮ってくださる方がたくさんいらっしゃり、とても嬉しく思いました。

Photo: Takuro SusakiPhoto: Takuro Susaki

13日・14日と研修所説明会が行われました。鼓童の演奏者は全員、研修所での生活を経て舞台に上がっています。彼らの根幹となる研修所での生活などを、演奏者のインタビューも入った映像を交えて紹介させていただきました。

Photo: Takuro Susaki

当日は鼓童代表の見留知弘も駆けつけてくれました。説明を聞いてくれた方の中に、未来の鼓童メンバーがいたかもしれませんね。

Photo: Erika UedaPhoto: Erika Ueda

そしてなんといっても浅草のみなさんのご協力で、仲見世商店街に鼓童の旗を飾っていただけたこと、そして公会堂前にのぼり旗が立ったこと。浅草の皆さんが年を重ねる毎に応援してくださることが本当に嬉しく、この地で連続公演が行えることに感謝申し上げます。


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