Tag ‘打男’
アメリカ打男ツアー千穐楽!!/河本唯
アメリカ打男ツアー千穐楽!!
アメリカ「打男」ツアー2017、昨夜はラスベガスにて、めでたく千穐楽を迎えることができました!
2ヶ月間、全米でご来場下さいました皆様、ありがとうございました! これからANAのフライトで日本に帰ります!
2017年1月〜3月
鼓童35周年記念「打男 DADAN 2017」アメリカツアー
http://www.kodo.or.jp/news/20170126dadan_ja.html
アメリカはまだまだ寒い…しかし打男は熱い!!/宮城紘司
アメリカはまだまだ寒い…しかし打男は熱い!!
私たち「打男」アメリカツアー班はただいま首都ワシントンD.C.の隣、バージニア州のリッチモンドというところに来ております。
一ヶ月前に西海岸から始まったこのツアーは気がつけば大陸を4500キロ以上東へと横断し、ツアーも終盤へと向かっております。季節は春に近づくのかと思いきや、今年は異常気象により3月中旬の今でも真冬並みの寒波が到来しております。
Greencastleの劇場前の様子
私事ですが東京の大学へ進学する以前、高校を卒業するまでの10年間をアメリカで生活しておりました。アメリカに帰るのは3年ぶり、ちょうど鼓童の研修所へ入所する前でした。NYでは高校の時にお世話になった音楽の教師や友人とも8年ぶりに再会を果たすことができ、終演後は小さな同窓会のような感覚でもありました。
旅する先々では懐かしく感じる街並みもあれば、初めて訪れる地域もたくさんあります。アメリカという一つの国ではありますが、地域によって気候、街並み、人種や治安などそれぞれ特徴があり決して一言では語れません。
私たちは今回のツアーでは劇場での公演だけでなく、訪れる地域の太鼓グループや学校との交流・ワークショップも行なってきました。日本とは異なる風習や文化、外見や言語が違えど太鼓に対する愛情は地球の反対側でも変わらないようです。
サンノゼ太鼓さん、KASA、北米太鼓コミュニティーの鼓童のお友達との35周年記念交流会
太鼓を通じたコミュニケーションだからこそ政治や文化の枠組みを超えた交流が今、改めてとても新鮮に感じます。新しい発見と出会いの毎日、とても同じ国での出来事とは思えないほど充実しております。
トラックドライバーのドニーさんとNY公演にて
打男アメリカツアーの公演も残り片手で数える程となりましたが、まだまだ熱く、、男らしく、、、鼓童の太鼓をアメリカの皆様に届けてまいります!!
鼓童35周年記念「打男 DADAN 2017」アメリカツアー
- 2017年3月11日(土)20:00 フロリダ州、ジャクソンビル Florida Theatre
- 2017年3月13日(月)19:30 ノースキャロライナ州、シャーロット Belk Theater at Blumenthal Performing Arts Center
- 2017年3月15日(水)20:00 メリーランド州、ベセスダ Music Center at Strathmore
- 2017年3月17日(金)19:30 バージニア州、リッチモンド Altria Theatre at the Modlin Center for the Arts
- 2017年3月19日(日)17:00 マサチューセッツ州、ボストン Symphony Hall
- 2017年3月23日(木)19:30 ニューメキシコ州、サンタフェ The Lensic Performing Arts Center
- 2017年3月25日(土)19:30 ネバダ州、ラスベガス The Smith Center for the Performing Arts
USA Tour Opening Night in Yakima/大塚勇渡
道中のスキー場
日本からの飛行機移動を経てYakimaに降り立った瞬間、氷点下の世界に洗礼を受け心身共に縮こまってしまいそうでした。
ヤキマの街並み
凍えそうな気温の中でしたが、現地の方々はとても親切で、交流を通して人の温かさを感じました。
太鼓準備の様子
住む国や文化は違えど伝える気持ちがあれば心は通い合う、それは舞台でも実感したことでした。
実際に本番中、気持ちの高揚を盛大な拍手や歓声、口笛で伝えて下さる事に対し、私たちも一音一音に対して熱くならずにはいられませんでした!
そんな熱気に包まれ、「打男」北米ツアーも無事に初日を終えました。
そして、また次の地へ…。今日はどんな出会いがあるのでしょうか。最終日まで学び続け、精進致します。
主催のCapitol Theatre様より差し入れ
2017年1月~3月
鼓童35周年記念「打男 DADAN 2017」アメリカツアー
http://www.kodo.or.jp/news/20170126dadan_ja.html
ラストツアー/神谷俊一郎
ラストツアー
私にとって鼓童でのラストツアーになる「打男 アメリカツアー」に行ってまいります。アメリカの方々と太鼓を通して、舞台を通して交流出来るのがとても楽しみです!
沢山吸収して帰ってまいります。行ってきます!
2017年1月~3月
鼓童35周年記念「打男 DADAN 2017」アメリカツアー
http://www.kodo.or.jp/news/20170126dadan_ja.html
アメリカ「打男」出発!/池永レオ遼太郎
アメリカ「打男」出発!
本日!アメリカ「打男」メンバーが村を出発しました!
送り太鼓は入りたてホヤホヤの新準団員達。春にまた会えるのが楽しみです。僕にとっては約4年ぶりの故郷です。男だらけのアメリカ「打男」、いざ!
「打男 DADAN 2017」アメリカツアー
http://www.kodo.or.jp/news/20170126dadan_ja.html
出演(予定):坂本雅幸、草洋介、住吉佑太、地代純、神谷俊一郎、鶴見龍馬、渡辺健吾、池永レオ遼太郎、大塚勇渡、北林玲央、小平一誠、前田順康、宮城紘司、吉田航大
※DADANイメージ写真:今回のアメリカツアーには渡辺健吾、池永レオ遼太郎、大塚勇渡、北林玲央がまいります!
2017年1月~3月
鼓童35周年記念「打男 DADAN 2017」アメリカツアー
http://www.kodo.or.jp/news/20170126dadan_ja.html
弾け続ける「玉三郎・鼓童」 ─鼓童と玉三郎の十六年─/文・伊達なつめ
弾け続ける「玉三郎・鼓童」
─鼓童と玉三郎の十六年─
文●伊達なつめ
ー鼓童創立35周年記念コンサートパンフレットより
玉三郎と鼓童の出会いは16年前。青木代表から鼓童との共演の申し出を受け、まずは演出という形でかかわることを引き受けた玉三郎は、機会を見つけては佐渡の稽古場を訪れ、グループの体制やメンバーひとりひとりの個性を把握しながら、約2年後に『ワン・アース・ツアー スペシャル』(’03)を創り上げた。
鼓童のダイナミックな打法に、繊細で柔和な表現力が加わった舞台は好評を博し、続く’06年の鼓童結成25周年には、ついに青木の念願だった両者の共演『アマテラス』が実現。
’09年には、佐渡の稽古場で自主稽古するメンバーたちの姿を見て玉三郎が思いついたという、小編成でスタイリッシュな演出の『打男 DADAN』が評判となるなど、玉三郎は着実に、鼓童のポテンシャルを引き出していった。
’12年、その手腕に鼓童のさらなる進化を託されて、玉三郎が芸術監督に就任( ※2012年より4年間)。演出家として作品単位で芸術的クオリティの責任を負うだけでなく、鼓童という集団を基盤から整備し、方向性を定めて総体的にプロフェッショナルとして向上させていく立場をも担うこととなった。こうして、本格的な玉三郎による新体制がスタートした。
食事等の体調管理や稽古場の空調といった環境面まで、実際の玉三郎の指導は多岐に及ぶが、舞台表現の姿勢においてもっとも強く表れているのは、「演奏技術の向上」と「自由な発想」による、バリエーションの広がりだ。たとえば前者については、就任時にこう語っている。
「技術がなければニュアンスを出すことはできないので、芸術監督になることが決まってから、太い撥を持つ前に、細いドラムスティックで太鼓を叩くことを取り入れました。太い撥で叩いていると、太鼓の面に撥が触れている時間が長くなるけれど、細いスティックだと、一瞬、面に触れることで強い音が出たり、叩いた弾みを利用して叩くことができる。面に長くいるのと一瞬しかいないのとの音色の違いを、打ち手には自分でわかるようになってほしかったですし、実際に細い撥で大きい太鼓を叩くと、最初は違和感があっても、そのうちどんどん音が出るようになって、太い撥がいらなくなるほどになるんです。打ち方のバリエーションもグッと増えるのですよ」
その成果がいかほどかは、本日の舞台に響く音色を耳にすれば、説明不要だと思う。
後者の「自由な発想」を求める点においては、撥を鈴に替えてみたり、北米を中心に練習用の太鼓として代替的に使われていることが多い自動車のタイヤを、敢えて持ち出したり、奏法も構造も似て非なる西洋のドラムについて基礎から学び、和太鼓奏者のプロにしかできない、独自のソロ演奏に昇華させたり……。あらゆる常識や固定観念から解き放たれた、遊び心と自由な精神を、何よりも尊ぶ。それが幅広く斬新な表現の開拓につながっているわけだけれど、玉三郎の意識の根底には、柔軟であるべき鼓童が、必要以上にスタイルを硬直化させたり、権威付けを行おうとする傾向への危惧があった。
「それまでの鼓童には、『大太鼓は神聖なものだから滅多に打ってはいけない』といった雰囲気ができ上がっていたんです。鼓童が誕生して、たかだか数十年しか経っていないというのにね。僕はそんなことぜんぜん気にする必要はないと思うから、『(大太鼓を)縦じゃなく横向きにしましょう』と躊躇せず言いましたし、年功序列もなくしました。『伝統が』とか、『先代が』とかいう話は、まだ若い鼓童では言わないでほしい、という気持ちですね」
伝統や様式、権威の功罪というものを、身をもって知る歌舞伎俳優だけに、説得力は抜群。これは内側からは是正しづらい硬直状態を、玉三郎という外からの刺激で打開してもらえれば、という青木代表の思惑とも一致する。
敢えて「伝統」になりかけていた鼓童のスタイルに執着しないことを選択した玉三郎は、鼓童のトレードマークとしてファンにもメンバーにも親しまれてきた鉢巻きと半纏の衣装を用いず、汗まみれ・力まかせの荒削りな演奏スタイルも封印。短い曲が多かったレパートリーを見直し、20分前後の長尺の新曲を次々に発表して、鑑賞する側へも意識の変革を促した。素朴で力強い太鼓打ちによる祝祭空間から、一編のドラマのように緩急と緊張感に満ちた芸術的世界へ。劇的な変化を遂げた主軸の「ワン・アース・ツアー」シリーズは、玉三郎の美意識に共鳴する観客には熱烈に歓迎され、往年の鼓童のスタイルを愛する観客には、少なからずショックを与えた。
第1弾の’12年初演『伝説』では、喧しいほどの賛否両論の嵐が起こり、「変革には痛みを伴う」ことを実感した気がした。それでも、『神秘』(’13)、『永遠』(’14)、『混沌』(’15)と、回を重ねるごとに、演じ手側にも受け手側にも戸惑いが消え、現在は新しい鼓童の世界を、積極的に享受する土壌が調いつつあるようだ。
周到な準備期間を設けて稽古に励み、自由度と完成度の高い、攻めの姿勢を貫く玉三郎・鼓童。まだまだ弾け続けて、世界のショービジネスの先頭に立って欲しいと思う。
ー鼓童創立35周年記念コンサートパンフレットより
「螺旋」公演紹介
http://www.kodo.or.jp/news/20160900oet_ja.html
12月17日、18日 大阪公演
http://www.kodo.or.jp/oet/20161217-18a_ja.html
12月21日〜25日 東京・文京公演
http://www.kodo.or.jp/oet/20161221-25a_ja.html
芽吹きの喜び/船橋裕一郎
芽吹きの喜び
この度、鼓童芸術監督・坂東玉三郎さんが「日本芸術院賞」さらに「恩賜賞」を受賞されました。心よりお祝い申し上げるとともに我々鼓童一同、大変貴重な時間を過ごさせて頂けていることに感謝している次第です。
さて、4月の佐渡はお祭りの季節です。各集落の鬼太鼓が祭り当日に向けて稽古に励み、夜遅くまで島中に太鼓の音が響き渡ります。また、長い冬を越えた佐渡の景色は一段と美しくそのような景色も楽しめる「佐渡宿根木公演」にも是非足をお運び頂ければと思います。
我々は今月と来月にかけては、この一年間のプログラムに向けて、稽古や創作にかかります。芸術監督をはじめ多くのゲストの方々がご来島され35周年作品はもちろん「螺旋」や「幽玄」もこの期間に作り上げてまいります。今後も続く新作の舞台にもご期待ください。
先月は、鼓童としては8年振りのブラジル公演に行ってまいりました。一昨年のサッカーワールドカップ、まもなくはじまる五輪に街も活気に満ちあふれていると予想しておりましたが、現在、経済状態は芳しくない様子で、大統領の不正問題なども重なり政治も大変混迷しておりました。現地にいる間には多くのサンバチームや日系太鼓コミュニティとの交流などの時間もあり、得難い経験をいたしました。
陽気でおおらかな性格の国民性に触れ、伝統的なサンバ会場で感じた熱気、演奏者と聴衆が一体となった雰囲気は忘れることができません。同時に数々のインタビューやディスカッションのなかであがる質問は、鼓童や太鼓のルーツや意味に対する探究心に溢れるものが多いというのも印象的でした。それは他民族で移民の多い国柄が国民に与える影響であるのかとも同時に感じ、我々自身のルーツやこれからの行く末に対して考える良い機会ともなりました。
日本との時差12時間、気温差はこの時20度から30度。地球の反対側での国での公演に、気温以上に熱いものを感じ、再訪を誓い彼の地を後にしました。
太鼓芸能集団 鼓童 代表 船橋裕一郎
ブラジル「打男」初日、リオ・デ・ジャネイロ小公演、サンパウロWS/蓑輪真弥
ブラジル「打男」初日、リオ・デ・ジャネイロ小公演、サンパウロWS
8年ぶりのブラジル公演、無事に打男、初日を迎えました。
サンパウロの「Teatlo Alfa」は8年前に私が観て、鼓童へ行くきっかけとなった公演と、まさに同じ劇場、そして同じ舞台。公演が始まると8年前にタイムスリップして、舞台に釘付けになっていました。
ブラジルのお客様の反応は前回と変わらず、フルスタンディングオベーションの大盛況でした。
そして、「打男」初日より一足先に、リオ・デ・ジャネイロで小公演を行いました。私を含め5人という少人数ではありましたが、鼓童を初めて観ていただくお客様にもわかりやすく、鼓童の紹介や研修所紹介、鬼太鼓を打ったり、日本の伝統文化も伝えてられる舞台となりました。
進行のMCでは、ポルトガル語にも挑戦! メンバー自己紹介もそれぞれ頑張ってポルトガル語で行い、観客との距離もグッと縮まり、あっという間の一時間公演となりました。
和太鼓が盛んなサンパウロでは太鼓経験向けのWSを行いました。参加者の無垢で貪欲な眼差しから、遠く離れたブラジルにも、和太鼓に熱き思いを持った方々がいるということを改めて実感しました。そんな彼らに伝えられること、一発一発の音を大切に、そして、その時空の中で作り上げるグルーヴの面白さを体感する。とても濃厚な4時間のワークショップとなりました。
8年振りのブラジルの和太鼓の音の中で、言葉の壁を超えた共通言語と深い間の重みを体感し、初心を思い出し、前進し続ける意義を感じました。
今回、私の後輩である29期の元研修生、サンパウロ在住の海藤洋平さんに、通訳のお手伝いをしていただき、このブラジル公演を行うにあたり、多大な尽力をいただいております。
これからはリオデジャネイロでの打男公演です。日本の裏側に鼓童の音を残せるよう、「打男」メンバー、一丸となって頑張っています。
2016年3月
鼓童「打男 DADAN 2016」ブラジルツアー
http://www.kodo.or.jp/news/20160317dadan_ja.html
ブラジルと言えばサンバ!/河本唯
ブラジル・リオデジャネイロよりお届けしております。ここ2日間はとても夢の様な時間でした。
地元サンバチームと2日間文化交流を行う場を頂きました。両日リオデジャネイロ中心部から離れた場所で行われ、とてもアットホームな感じで鼓童を迎え入れて下さいました。サンバ隊の皆さまと鼓童がお互いの演奏を披露し、その中で一緒に演奏をし、セッションを行いました。言葉は通じず、ジェスチャーとリズムでコミュニケーションを取っている皆の姿はとても愛と魅力溢れるものでした。
サンバ特有のリズムの刻み方と和太鼓のリズムが上手く混ざり合う様にお互い探りながらも、皆が笑顔を絶やさず真夏のブラジルでたっぷり良い汗をかきました!
今回は別でリオデジャネイロの音楽シーンにおいて絶大な人気を誇るストリート・パーカッション軍団・MONOBLOCO(モノブロコ)とも交流する場が頂けました。MONOBLOCOさんのスタジオはコパカバーナビーチから車で数分のところに有り、鼓童の演奏者と、少しだけ太鼓を持参してお邪魔させて頂きました。MONOBLOCOさんは「サンバの楽器を使い、新しい音楽の創造」をコンセプトにされており、和太鼓を使い新しい挑戦に挑み続ける鼓童と何か強く共通できる部分が感じられました。
ここでは具体的なサンバの楽器について教えて頂いたり、独特のリズムの刻み方、他のパートとの絡み方などを学びました。後半には鼓童からも演奏させて頂き、楽器やリズムを交換し合い、最後は世界に一つだけの和太鼓サンバリズムが生まれました。
地球の反対側に位置している日本とブラジルの音楽が言葉の壁を越えて会話以上の喜びを感じられる事となりました。
そろそろ「打男」をブラジルで披露する日が近づいてまいりました。「打男」では少しだけブラジルテイストの演目が含まれているかも(?)知れませんので! 本場ブラジルでパワーアップした「打男」をお楽しみに!
2016年3月
鼓童「打男 DADAN 2016」ブラジルツアー
http://www.kodo.or.jp/news/20160317dadan_ja.html
今月のご挨拶/船橋裕一郎
皆様いかがお過ごしでしょうか。
1月下旬より若いメンバーを中心に17名が、「神秘」欧州ツアーにて各地を廻っております。ツアーを経るごとに内容も練り込まれ、大きな反響を頂いております。
1月29日 iichiko総合文化センター・グランシアタにて。ゆふいん源流太鼓と鼓童メンバーとで記念撮影。
私自身は1月末に大分県由布市に拠点をもつ、豊の国ゆふいん源流太鼓さんとの共演「日本太鼓 PREMIUM CONCERT 2016『打つ』」に出演してまいりました。本業を持ちながら、日々の鍛錬に裏打ちされた、源流太鼓の皆様の音や情熱に多くの学びを得ました。そして、リハーサルから打ち上げまで濃密でなにより楽しい時間を過ごさせて頂き、アマチュアとプロとの垣根を超えた、素晴らしい公演となりました。合わせて、名誉団員全員との共演にもなった公演でもあり、あらためて大先輩の存在感、続けることの大切さを体感した貴重な時間となりました。
そして、2月中旬の約1週間ほど、ベトナムのハノイに芸能調査に行ってまいりました。まもなく人口1億人を超え、急速な発展を遂げつつある国の景色は、日本の高度経済成長期を彷彿とさせるものがあるとも言われていますが、人々の熱気、平均年齢が20代という若さと熱気を犇々と感じることができました。
今回、新たな「アース・セレブレーション(EC)」に向けて模索するなか、多くの素晴らしい出会いを得ました。政治や経済、歴史が複雑に絡み合い、おそらく我々に計り知れない困難な問題を抱えながら、自身の芸能に対する誇りと愛情をもち、逞しく生きる音楽家の皆様に大変な感銘をうけました。私はこれまでベトナム音楽に触れる機会はありませんでしたが、短い期間ながら多様で多彩な音色と音楽、そして温かな人柄に魅了されました。
この夏、皆様にもご紹介する機会となるべく、ECにお招きするゲストやその内容についても決まりつつあります。随時皆様に発信してまいりますので、皆様ととともにこれからのアース・セレブレーションを作り上げていければと思っております。昨年のスアール・アグンさんに続き、アジアの皆様との交流は、今後の我々にとって、大きな収穫となることかと思います。
▲ブラジル、劇場仕込みの様子
そして、この3月には「打男」ツアーでブラジルに来ております。鼓童を通して、国内外で素晴らしい出会いがあることに改めて感謝しております。
東日本大震災から5年という月日が経ちました。私たちができうることは当時も今も僅かではありますが、芸能者として、太鼓打ちとして、果たすべき使命とはなにかということをそれぞれが考え、思い続け、全国各地、世界各地を巡ってまいります。