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11月、秋から冬への移ろいの中で/見留知弘


11月、秋から冬への移ろいの中で

皆様いかがお過ごしでしょうか。太鼓芸能集団鼓童代表の見留知弘です。11月に入り、めっきり寒くなってまいりました。

Photo: Takashi Okamoto
10月18日の鹿児島公演で、2014年の11月から始まりました、坂東玉三郎芸術監督の演出第3弾「鼓童ワン・アース・ツアー〜永遠」が、1年間の国内ツアーを終えました。今回は「永遠」という深い意味を持ったタイトルで、すべてが新しい曲での舞台、鼓童にとって、新しい表現にまた一歩踏み込んだ作品となりました。

提供:Les Grands Ballets Canadiens de Montreal

提供:Les Grands Ballets Canadiens de Montreal

時を同じくしてカナダでは、現代バレエ作品「輝夜姫」が上演されました。お陰様で公演は毎回盛況で、ダンサーや、西洋打楽器、雅楽奏者の皆様とも、とても良い関係を育みながら公演が行われました。

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公演の合間には、海外で初めてとなる学校公演が行われ、初めて日本の太鼓の響きに触れるモントリオールの子どもたちに、メンバー達もフランス語での自己紹介に挑戦するなど、とてもよい交流の時間となったとのことです。

海外での公演はさらに、10月の末には「打男」が香港で、11月には小編成でのバリ島公演が続き、ともに29年ぶりの訪問となります。いずれの公演にも、前回の経験者はおらず、演奏者にとっては初めての体験。きっと大きな刺激を受けて来る事でしょう。公演のご報告やお土産話はこのブログ等でご紹介してまいります。どうぞお楽しみに。

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2014年の「神恩感謝 日本太鼓祭」の様子

また、私は2014年に引き続き、伊勢神宮の「おかげ横丁」で行われます「第13回 神恩感謝 日本太鼓祭」に出演致します。この催しには国内各地から素晴らしい演奏団体が集結し、2日間にわたり熱演が繰り広げられます。

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2014年「収穫祭」の様子

そして本年は、研修所が、柿野浦地区の旧岩首中学校に移転して20周年を迎えました。例年11月の初旬に行われている、研修生自身が企画・運営して行うイベント「収穫祭」も今年は「大収穫祭」と銘打ち、研修所を修了したメンバーが研修生とともに演奏させていただくなど、大きな会になる予定です。この「収穫祭」は、日頃お世話になっている、柿野浦や岩首地区周辺の皆様、研修所や鼓童としてお世話になっている方々と、鼓童のメンバー、スタッフそして研修所の修了生との、再会の場でもあり、同窓の場でもあります。20周年の節目にふさわしい収穫祭になる事、楽しみにしております。

Photo: Takashi Okamoto

そして、いよいよ11月23日には、坂東玉三郎芸術監督の演出最新作、「鼓童ワン・アース・ツアー〜混沌」が、佐渡で初演を迎えます。

今回の作品では、これまで以上に大胆で自由な発想のもとに、西洋の音、東洋の音、そして日本の音が、入り混じり、そしてまた分かれていくという、そんな混沌や調和の世界が、繰り広げられてまいります。

Photo: Takashi OkamotoPhoto: Takashi Okamoto

11月の鼓童は、新しい作品と共に、新しいツアーが始まる、胸躍るスタートの月です。
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「混沌」キャスト発表!


鼓童ワン・アース・ツアー2015〜混沌

新作「混沌」のキャストを公開!

■演出:坂東玉三郎
■ドラム監修:梶原徹也(元THE BLUE HEARTS)
■音楽アドバイザー:齊藤栄一
■出演:船橋裕一郎石塚充小田洋介坂本雅幸中込健太内田依利蓑輪真弥安藤明子住吉佑太地代純神谷俊一郎渡辺健吾、稲田亮輔、池永レオ遼太郎、大塚勇渡、北林玲央、小池将也

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11月〜12月、全国11都市を巡ります。劇場でお待ちしております!

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「混沌」作品紹介

スケジュール(2015年11月佐渡初演〜12月)

「混沌」ブログ


カオスの中で/伊達なつめ


「鼓童ワン・アース・ツアー〜混沌」稽古場より

国内外で活躍されている演劇ジャーナリスト・伊達なつめさんに8月、鼓童村での「混沌」稽古をご覧いただきました。

カオスの中で

文●伊達なつめ 写真●岡本隆史

Photo: Takashi Okamoto

タイヤがコロコロと舞台を横切る。太い竹の筒(トンガトンというインドネシアの楽器)が、床に置いたコンクリートブロックに打ちつけられる。ドラムのソロが炸裂する。昆劇で使われる楊琴が哀切なメロディーを奏でる。カップ麺の器にバネを付けた手作り楽器が、不思議な音を発する……。うむ、確かにこれは「混沌」だ。

Photo: Takashi Okamoto

8月上旬に訪ねた「ワン・アース・ツアー」の稽古場には、いつも以上に多種多様な楽器、あるいは「叩くと音がするモノ」が溢れていた。

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タイヤは本来の機能である「転がる」ことを終えて平らに置かれると、女性パフォーマーたち(内田依利・安藤明子・蓑輪真弥)に力の限りメッタ打ちにされて、低く硬質なゴムの音を響かせる。この女子三人は、見たところちょっとやんちゃ系で、タイヤやドラムといった、邦楽器世界にとっては「異物」となるものを持ち込む役割だ。

スネア(スタンドで腰の高さに設置したドラム)やタムタム(ドラムセットでは上部に設置される2つ並んだドラム)といったドラム類が、長胴や平胴太鼓に互して存在感を主張するだけでなく、完全なドラムセットによる演奏も行われる。特に後半、小田洋介、坂本雅幸、住吉佑太の三人がみせるドラム・ソロは圧巻だ。

Photo: Takashi Okamoto

これは約三年間にわたって彼らにドラム演奏の指導をしてきた元ブルーハーツのドラマー梶原徹也さんが、各自のキャラクターに合わせて構成したオリジナルで、三人三様の、まったく異なる個性がしのぎを削り、鳥肌が立つほどの興奮を呼び起こす。

Photo: Takashi Okamoto

それは理屈抜きに突き動かされるパワーを浴びる体験であると同時に、鼓童の技術とセンスを駆使してドラムに対峙すると、どんな音楽と空間が醸成されるのか。そんな飽くなき好奇心と創造性に富んだ実験と挑戦の場に遭遇している、という知的興奮でもある気がする。鼓童におけるドラムは、和太鼓と西洋楽器のセッションのためにあるわけではないのだ。

Photo: Takashi Okamoto

さまざまな音が行き交う『混沌』だけれど、そういえば、ワン・アース・ツアーの作品としては久々に、大太鼓(※)が登場している。といっても、そこにすべてが収斂される絶対的エースとしてではなく、さまざまな成り立ちの音が錯綜するカオスの中のひとつとして、輝きを放つというあり方だ。こういうところにも、表現としての成熟が感じられる。

※平桶大太鼓による「大太鼓」スタイルの演奏

Photo: Takashi Okamoto

「この短期間で、よくここまで出来ました。これで十一月の稽古に安心して来られます」

通し稽古を終えた演出家は、手応えを十分に感じた様子。こちら見学者としても、これまでの最高傑作を期待してしまうひとときだった。

Photo: Takashi Okamoto

伊達なつめ(だて・なつめ)
演劇ジャーナリスト 演劇、ダンス、ミュージカルなど、国内外のパフォーミングアーツを追いかけ、女性誌『InRed』、『CREA』、新聞”The Japan Times” などへ寄稿。”The Japan Times” に英訳掲載された日本語のオリジナル原稿は http://natsumedate.at.webry.info/ で公開中。著書『歌舞伎にアクセス』(淡交社)ほか。

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「混沌」作品紹介

スケジュール(2015年11月佐渡初演〜12月)

「混沌」稽古場より(月刊鼓童より)

新作「混沌」稽古/住吉佑太


「鼓童ワン・アース・ツアー〜混沌」作品紹介映像(4分バージョン)公開!


「鼓童ワン・アース・ツアー〜混沌」作品紹介映像(4分バージョン)を公開しました。演出・坂東玉三郎さんとドラム監修・梶原徹也さんのコメントほか、ドラムと平桶大太鼓の演奏シーンもあります。

芸術監督・坂東玉三郎演出、2015年11月初演の「鼓童ワン・アース・ツアー〜混沌­­」。ドラムセットや、タイヤでできた太鼓など、さらに自由で大胆な発想で、かつてない太鼓­­音楽の舞台をお届けします。2015年のツアーは、佐渡・福井・富山・新潟・大阪・広島・福岡・岡山・愛知・神奈­­川・東京。詳細は鼓童のウェブサイトで。

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「混沌」作品紹介

スケジュール(2015年11月佐渡初演〜12月)

「混沌」稽古場より(月刊鼓童より)

新作「混沌」稽古/住吉佑太


鼓童メンバーからの質問/「混沌」ドラム監修・梶原徹也Q&A


ドラマー梶原徹也さんへ質問
鼓童×「混沌」ドラム監修・梶原徹也

2015年4月30日大阪にて 聞き手●上田恵里花 写真●岡本隆史

Photo: Takashi Okamoto

新作「混沌」のドラム監修・梶原徹也さん(元ザ・ブルーハーツ)に鼓童メンバーからの質問に答えていただきました。


Photo: Takashi Okamoto

◎まずはドラム経験者、坂本雅幸より質問です。
「いつも演奏されているライブハウスでのパフォーマンスと、今回のような劇場空間を対象に曲を創作する上での違いはどんなことですか。」

梶原氏(以下、K): ライブハウスは空間が狭いので、熱が伝わるんですよ。もう死ぬ気でやって、死ぬ気で汗かいたら、それがそのままボーンって伝わるんで、それがいいところですよね。だから今、鼓童と玉三郎さんが目指している舞台芸術、ほんとにもう細かい所まで計算しつくして、計算より更に上のものがくるように目指していると思うんですけれども、ライブハウスでは直接伝わる熱気のようなエネルギーの方をまず考えます。

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◎やっぱり一番は勢い、魂ですか

K: そうそうそうそう。それで、通じちゃうみたいなことはありますね。だけど、ブルーハーツはライブハウスから武道館の1万人にってなった時に、どうだったかというと、やっぱりその熱が伝わりにくくなるというんですかね。

◎距離がありますもんね

K: そうですね。伝わらないってことじゃないんですけど。その時どうするかっていうことで。この熱、想いを音に乗せて伝えるにはどうしたらいいか。武道館の一番後ろで聴いてる子達に、自分たちの演奏とともにエネルギーを伝えるには、例えばテクニック的な細かいことをやっても、何やってるかわかんないじゃないですか(笑)音も会場中に回っちゃってるし。かと言って、勢いだけで伝わる距離ではない…ていうときに、シンプルな演奏で、力強くひとつひとつの音をはっきり出して。それに乗せて、武道館の一番後ろまで自分の気持ちと音を届けようってことになって。で、自分のスタイルがね、出来ていった気がしますね。別にその細かいこととか、テクニカルなことを否定してることではなくて、自分がどうしようかっていったときにそういう方法を選んだってことですね。


Photo: Takashi Okamoto

◎副代表の船橋裕一郎より質問です。
「梶原さんのパワフルな演奏に圧倒されます。その元気の秘訣、パワーの源は何ですか。」

K: それはオンとオフがハッキリしてるってことです。三年寝太郎的な、蓄えてる時と、カッとスイッチはいる時と。


Photo: Takashi Okamoto

◎続いて、パワーヒッター中込健太からの質問、
「今までに最高の爆音がでた瞬間とは、どんな時でしたか。」

K: うーん、どんな時だったかなー。三十歳前後で腰を痛めて、その時にそうる透さんというドラムの大先輩に、脱力奏法を 教えていただき、カラダの中心を使ったグルーブの出し方、力ではなくスピードとキレで、音楽的に打楽器を鳴らすということを学んで。それ以来、音が変わった!より一打一打に想いをのせて演奏することということも含めて。日々、いい意味での爆音が出ているっていう。

◎日々爆音更新中ということですか?

K: そうですね。脱力奏法をやるようになってからは、逆にデカい音が出る様になったというのもありますし、爆音に深みが出てきました!健太と爆音対決したいなー。やってみたいなー。


Photo: Takashi Okamoto

◎「混沌」稽古でタイヤドラムを打ち鳴らしていた女性奏者、内田依利より質問です。
「ドラムが持つ力とは何でしょうか。『たたく』という行為や音が及ぼすパワーについてどう感じていますか。」

K: 叩くという行為に対してはドラムも太鼓もパーカッションもどれも同じだと思うんですけれども。あとは民族性ですかね。ロックももともとは民族音楽って感じがするんですよね。何で2・4のバックビートでリズムをとるようになったかというと、アメリカでロックが生まれた時に、黒人の人たちがもっているビート感がちゃんとそこに入っていたからだと思いますね。

Photo: Takashi Okamoto

それから大事なことは、叩くという単純な行為で、バイブレーションが生まれること。そのバイブレーションには、民族、伝統、人々の、もちろん個人の想いが宿っているということです。スタイルとしては、世界中の民族音楽がそれぞれ持っている特有のビートが、ドラムを通して世界共通の打楽器言語に翻訳されると思うんです。だから、コピーもしやすくなるし世界中に広まっていく。そこを取っかかりに、その音楽を作り上げた世界中の人々の生活、民族性、考え方に想いを巡らすことができたらいいなぁ、って。

例えば、鼓童でいうと「屋台囃子」という演目がある。これは、埼玉県の秩父神社の夜祭で演奏される太鼓を伝授していただいた、と聞いています。ここから、秩父の神様、自然、人々の生活や想いにまでつながっていける、これはスゴイ!素晴らしいことです!


Photo: Takashi Okamoto

◎最後に鼓童のサウンドメーカー住吉佑太からの質問です。
「ドラムを叩いていて最高に気持ちがいい!と思った瞬間はどんな時でしたか」

K: うーん、そうだなー。最近、ドラムソロで ちょっと新しい要素を加えて皆さんとコール&レスポンスをするようになって、「おーい!」っていい合うお客さんとのやりとり、あれ気持ちいいですね。あとは、自然の中での演奏!大自然のエネルギーの動きの一部に自分の音もある。どちらも音を通して自然や人とつながっている!この共鳴というか、共振、一体感に勝るものはないです!!


梶原さん、ご回答有難うございました。11月の稽古もよろしくお願いいたします。

▼梶原徹也さんコメント動画

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「混沌」作品紹介

スケジュール(2015年11月佐渡初演〜12月)

「混沌」稽古場より(月刊鼓童より)

新作「混沌」稽古/住吉佑太


MBSラジオ「ありがとう浜村淳です」に小田洋介&坂本雅幸 生出演!


小田洋介&坂本雅幸 生出演!
MBSラジオ「ありがとう浜村淳です」

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浜村淳さんがパーソナリティを務める関西ローカルの生ワイド番組、MBSラジオ「ありがとう浜村淳です」に鼓童の小田洋介、坂本雅幸が生出演いたします。9月29日(火)10時ごろです、お聴き逃しなく!

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MBSラジオ「ありがとう浜村淳です」
放送局:MBSラジオ
日時:9月29日(火)10時ごろの出演
出演:小田洋介、坂本雅幸
番組サイト:http://www.mbs1179.com/arigato/

出演しました!(10/6更新)

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浜村淳さん、佐々木りつ子さんと小田洋介、坂本雅幸


「鼓童ワン・アース・ツアー〜混沌」ドラム監修・梶原徹也さんコメント公開


「鼓童ワン・アース・ツアー〜混沌 Kodo Chaos」
ドラム監修・梶原徹也さんコメント

▶︎Youtubeで再生 https://www.youtube.com/watch?v=WcXCfIz-AQA

芸術監督・坂東玉三郎演出の最新作「混沌」について、ドラムの監修をしていただいた元「ザ・ブルーハーツ」ドラマーの梶原徹也さんが語りま­す。2015年8月のインタビューです。

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「混沌」作品紹介

スケジュール(2015年11月佐渡初演〜12月)

「混沌」稽古場より(月刊鼓童より)

新作「混沌」稽古/住吉佑太


「太鼓芸能集団 鼓童 創立35周年記念コンサート、記念ツアー」開催決定!


「鼓童」は2016年、創立35周年を迎えます。

鼓童の活動におきまして、お客様そして関係者の皆様にはご声援とご協力をいただき、誠に有難うございます。2016年、鼓童創立35周年を迎えます。

http://www.kodo.or.jp/news/20150917kodo35th_ja.html

「鼓童」の創立35周年を記念し、この度、記念コンサートおよび記念ツアーの開催が決定致しました。2016年8月には東京・サントリーホールの30周年記念公演に参加し、3日間の特別コンサートを行います。

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また、2015年11月から2017年6月にかけて、芸術監督・坂東玉三郎演出作のうち新作含む5作品(「混沌」「神秘」「打男」「螺旋」「幽玄」)を国内・海外でツアー上演致します。「記念コンサート、記念ツアー」詳細は鼓童サイトをご覧ください。

http://www.kodo.or.jp/news/20150917kodo35th_ja.html

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▼▼「記念コンサート、記念ツアー」詳細
http://www.kodo.or.jp/news/20150917kodo35th_ja.html

鼓童創立35周年記念コンサートは以下の企業のご協賛をいただいています。

 


「鼓童ワン・アース・ツアー2015~混沌」プロモーション映像、本日公開


鼓童創立35周年記念作品第一弾
「鼓童ワン・アース・ツアー2015~混沌」PV公開

YouTubeで再生▶https://youtu.be/qGCmnpbdRHo

芸術監督・坂東玉三郎演出、2015年11月初演の「鼓童ワン・アース・ツアー〜混沌­」。ドラムセットや、タイヤでできた太鼓など、さらに自由で大胆な発想で、かつてない太鼓­音楽の舞台をお届けします。

2015年のツアーは、佐渡・福井・富山・新潟・大阪・広島・福岡・岡山・愛知・神奈­川・東京。
詳細は鼓童のウェブサイトで▼▼

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「混沌」作品紹介

スケジュール(2015年11月佐渡初演〜12月)

「混沌」稽古場より(月刊鼓童より)

新作「混沌」稽古/住吉佑太


「蜜月」を経て飛翔する9月/見留知弘


皆様いかがお過ごしでしょうか。太鼓芸能集団鼓童代表の見留知弘です。

8月は怒濤の稽古期間とアース・セレブレーション、そして地元小木祭りと、佐渡にてとても濃い時間を過ごしました。旅とはまた違った疲れも在りますが、拠点である佐渡に居る事で、自然に癒され、次のツアーに向けたリスタートを切る、大事な時間だと思います。

Photo: Takashi OkamotoPhoto: Takashi Okamoto

さて、8月上旬には、11月に発表する新作「鼓童ワン・アース・ツアー〜混沌」に向けた稽古を重ね、ドラマーの梶原徹也さんをお迎えし、芸術監督とメンバーとで作品を作っておりました。

Photo: Erika UedaPhoto: Erika Ueda

中旬からは、アース・セレブレーションの稽古。レナード衛藤さん(レオさん)をお迎えし、2日目の「蜜月」と最終日の「祝祭」の稽古、スアールアグンさんをお迎えする前の事前稽古、そして休日には若手メンバーへの稽古など、メンバーとの音作りから、楽器に向かう姿勢など、休む事なく教えて頂きました。そして、アース・セレブレーションの初期の様子や、「族」や「彩」という楽曲が出来た背景について、作曲者であるレオさんご自身から説明を受け、リズムのうねり、舞台の立ち位置、演出構成の事などをお伺いし、とにかく刺激的で、勉強になる濃い毎日でした。担ぎ桶太鼓を世に流行らせたのは、まぎれもなくレオさん。そして平胴太鼓を世に流行らせたのも、レオさんです。

Photo: Maiko Miyagawa

初日は雨に打たれながらでしたが、33名出演による、前田剛史演出、鼓童単独での「鼓童ナイト」公演が行われました。新人からベテランまでが一つの舞台に上がる、年に一度の貴重な舞台でした。

Photo: Takashi Okamoto

2日目には、レナード衛藤さん演出の「蜜月」。スアールアグンさんによる前半、レナード衛藤さんと鼓童による後半の2部構成。1部は竹楽器によるアンサンブルと、シンバルやクンダン(太鼓)の演奏など、やはり野外に合う音楽でした。

Photo: Maiko Miyagawa

2部は、私としては、レオさん演出の懐かしさを感じる舞台内容でした。舞台を清める演出から、1人で聴かせるソロ、アンサンブル、太鼓太鼓のてんこもりまで、お客さんを引きつけるライブ感、極めつけは赤い鼓童半纏!!でした。

Photo: Maiko Miyagawa

そして「祝祭」石塚充演出では、三者が一体となって、最終日を大変な盛り上がりで、無事に終える事が出来ました。

久しぶりの海外ゲストとの共演で、初めての経験となる若手メンバーも、コラボレーションとはどう言うものなのか、音の渦の中で、色々な経験が出来、刺激的だった事と思います。ご来場頂きました皆々様、誠に有難うございました!

城山公園でのコンサートを中心とする形態でのアース・セレブレーションは一旦一区切りでは在りますが、来年は形を変えて続けてまいります。時期は2016年8月26〜28日の3日間。どのような形になるかは未確定ですが、来年の5月には、概要が発表になります。2017年の、アース・セレブレーション30周年も視野に入れて、企画を練ってまいります。

Photo: Yuki Nakagawa
そして29日は地元の小木祭り。祭り太鼓の会として、小木の町中を山車でまわり、日頃お世話になっている感謝の気持ちを音に込めて、太鼓を叩きました。それ以外にも、地元の芸能に参加するなどして、住民としても、祭りに参加させて頂きました。

9月からは、またワンアースツアー永遠公演・学校交流公演の2班体制でツアーに戻り、皆様の所へと出掛けてまいります。そして名誉団員を中心とする、鼓童佐渡特別公演は、地元佐渡の旧小木町宿根木地区内の、宿根木公会堂にて、9月19日〜22日まで、全7回公演(19日を除く2回公演)を行います。

まだまだ暑さ厳しいですが、頑張ってまいります。

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