鼓童ブログ Kodo Blog

カナダ・モントリオール/花岡哲海


カナダ モントリオール

IMG_0348IMG_0346

日本から飛行機を乗り継ぎ14時間弱、私たち「輝夜姫」公演班はカナダのモントリオールにいます。

Photo: Tetsumi HanaokaPhoto: Tetsumi Hanaoka

モントリオールは「北米のパリ」と呼ばれているらしく、確かに街のいたる所に古風な趣のある建物が見受けられます。

Photo: Tetsumi Hanaoka

しかし、道路には自転車専用レーンが敷かれているなど、日本よりも先にいっているなぁと先進的な面も感じました。

さて、私たちが今一番悩まされていることがあります。それは「時差ボケ」であります(笑)。
それもそのはず。日本とカナダのモントリオールでは時差が13時間あり、まさに昼夜逆転の状態です。こちらで朝食を食べているのに、なんだか夕食を食べているような感覚になります(笑)。そんな時差ボケを解消すべく、私は毎朝ホテル近くの「モンロワイヤル公園」へ向かいます。

Photo: Tetsumi HanaokaPhoto: Tetsumi Hanaoka

モンロワイヤル公園はモントリオールの中でも大きな公園で、散歩をする人、サイクリングする人、読書をする人、ジョギングをする人など、市民の憩いの場になっています。

Photo: Tetsumi Hanaoka

公園に入ってすぐ目の前に広がる丘を抜けると、今度は森の中にいるような、緑のドームのような空間が広がります。

Photo: Tetsumi Hanaoka

ゆるい上り坂が延々続いていて、軽い運動にはもってこいの環境です。公園内の木々は、場所によっては秋が色付きはじめていて、カナダを代表する楓の葉も少しずつ赤く染まっていました。

Photo: Tetsumi Hanaoka

秋を海外で過ごすのは生まれて初めてですし、秋の訪れをカナダで感じた事はすごく新鮮でした。暦だけでは季節を感じるのが難しくなった昨今、寒くなったなぁとか、風の香りが変わったなぁとか、自分の肌や感覚や記憶から季節の移り変わりを感じる事が大切だと思います。また、そういう物を敏感に察知できる感性を養うことが、舞台や公演の内容を、より充実させてくれるのだと感じています。

オーケストラと雅楽とバレエとの共演「輝夜姫」 そんな気持ちを胸に、初日に向け日々精進しております。
tetsumihanaoka_s

Photo: Tetsumi Hanaoka

news20151015kaguyahime012015年10月15日(木)〜10月30日(金)
バレエ公演『輝夜姫 Kaguyahime: The Moon Princess』に鼓童が参加
(カナダ・モントリオール)
http://www.kodo.or.jp/news/20151015kaguyahime_ja.html

鼓童出演者:辻勝、 中込健太、 内田依利、 蓑輪真弥、 住吉佑太、 花岡哲海、 稲田亮輔

(Photo: Damian Siqueiros Dancers: Jerimy Rivera & Edi Blloshmi)


「輝夜姫」だけの鼓童衣装/河本唯


「輝夜姫」公演に向けて鼓童の衣装合わせを行いました。一人一人細かな寸法を取って作って頂いた衣装は家に持って帰りたい程の着心地。

DSC_0839

その衣装には素敵なタグが!

DSC_0842

「輝夜姫」でしか見れない鼓童の衣装です。

news20151015kaguyahime012015年10月15日(木)〜10月30日(金)
バレエ公演『輝夜姫 Kaguyahime: The Moon Princess』に鼓童が参加
(カナダ・モントリオール)
http://www.kodo.or.jp/news/20151015kaguyahime_ja.html

鼓童出演者:辻勝、 中込健太、 内田依利、 蓑輪真弥、 住吉佑太、 花岡哲海、 稲田亮輔

(Photo: Damian Siqueiros Dancers: Jerimy Rivera & Edi Blloshmi)


カオスの中で/伊達なつめ


「鼓童ワン・アース・ツアー〜混沌」稽古場より

国内外で活躍されている演劇ジャーナリスト・伊達なつめさんに8月、鼓童村での「混沌」稽古をご覧いただきました。

カオスの中で

文●伊達なつめ 写真●岡本隆史

Photo: Takashi Okamoto

タイヤがコロコロと舞台を横切る。太い竹の筒(トンガトンというインドネシアの楽器)が、床に置いたコンクリートブロックに打ちつけられる。ドラムのソロが炸裂する。昆劇で使われる楊琴が哀切なメロディーを奏でる。カップ麺の器にバネを付けた手作り楽器が、不思議な音を発する……。うむ、確かにこれは「混沌」だ。

Photo: Takashi Okamoto

8月上旬に訪ねた「ワン・アース・ツアー」の稽古場には、いつも以上に多種多様な楽器、あるいは「叩くと音がするモノ」が溢れていた。

混沌稽古_2852-ss

タイヤは本来の機能である「転がる」ことを終えて平らに置かれると、女性パフォーマーたち(内田依利・安藤明子・蓑輪真弥)に力の限りメッタ打ちにされて、低く硬質なゴムの音を響かせる。この女子三人は、見たところちょっとやんちゃ系で、タイヤやドラムといった、邦楽器世界にとっては「異物」となるものを持ち込む役割だ。

スネア(スタンドで腰の高さに設置したドラム)やタムタム(ドラムセットでは上部に設置される2つ並んだドラム)といったドラム類が、長胴や平胴太鼓に互して存在感を主張するだけでなく、完全なドラムセットによる演奏も行われる。特に後半、小田洋介、坂本雅幸、住吉佑太の三人がみせるドラム・ソロは圧巻だ。

Photo: Takashi Okamoto

これは約三年間にわたって彼らにドラム演奏の指導をしてきた元ブルーハーツのドラマー梶原徹也さんが、各自のキャラクターに合わせて構成したオリジナルで、三人三様の、まったく異なる個性がしのぎを削り、鳥肌が立つほどの興奮を呼び起こす。

Photo: Takashi Okamoto

それは理屈抜きに突き動かされるパワーを浴びる体験であると同時に、鼓童の技術とセンスを駆使してドラムに対峙すると、どんな音楽と空間が醸成されるのか。そんな飽くなき好奇心と創造性に富んだ実験と挑戦の場に遭遇している、という知的興奮でもある気がする。鼓童におけるドラムは、和太鼓と西洋楽器のセッションのためにあるわけではないのだ。

Photo: Takashi Okamoto

さまざまな音が行き交う『混沌』だけれど、そういえば、ワン・アース・ツアーの作品としては久々に、大太鼓(※)が登場している。といっても、そこにすべてが収斂される絶対的エースとしてではなく、さまざまな成り立ちの音が錯綜するカオスの中のひとつとして、輝きを放つというあり方だ。こういうところにも、表現としての成熟が感じられる。

※平桶大太鼓による「大太鼓」スタイルの演奏

Photo: Takashi Okamoto

「この短期間で、よくここまで出来ました。これで十一月の稽古に安心して来られます」

通し稽古を終えた演出家は、手応えを十分に感じた様子。こちら見学者としても、これまでの最高傑作を期待してしまうひとときだった。

Photo: Takashi Okamoto

伊達なつめ(だて・なつめ)
演劇ジャーナリスト 演劇、ダンス、ミュージカルなど、国内外のパフォーミングアーツを追いかけ、女性誌『InRed』、『CREA』、新聞”The Japan Times” などへ寄稿。”The Japan Times” に英訳掲載された日本語のオリジナル原稿は http://natsumedate.at.webry.info/ で公開中。著書『歌舞伎にアクセス』(淡交社)ほか。

ILL-OET混沌-A4-150526

「混沌」作品紹介

スケジュール(2015年11月佐渡初演〜12月)

「混沌」稽古場より(月刊鼓童より)

新作「混沌」稽古/住吉佑太


佐渡島・八珍柿をお届けします(通販)


八珍柿の通販

PA175009.JPG_111017_taro

鼓童から、お世話になっている皆様へ、毎年佐渡の秋の味覚としてお届けしている八珍柿。今年はご希望の方に販売させていただきます。種無しでとろりとした果肉が好評です。渋柿をアルコールでさわして(渋を抜いて)お届けします。

(A)60サイズ(約12玉入り) 2,100円(送料・税込)
(B)80サイズ(約24玉入り) 3,200円(送料・税込)

干し柿用などに、渋抜きしていないものもご用意できます(80サイズ2,000円)。

お申込締切:10月20日(火)
お届け時期:10月下旬頃

お申込み方法:メール、ファクス、または電話でご連絡ください。A、Bのいずれかをお選びいただき、箱数とお届け先のお名前、ご住所、電話番号をお知らせください。
贈答をご希望の場合は、ご依頼人様とお届け先を分けてお知らせください。ご依頼人様に請求書と郵便振替用紙をお送りいたします。

お申込み先:鼓童文化財団
Email: zaidan@kodo.or.jp(タイトルを「柿申込」としてください)
Fax. 0259-86-3631 Tel. 0259-81-4100(担当:大井)

京_IMG_1100健吾_IMG_1077晃佑_IMG_5272


伝説の地 養父/小見麻梨子


伝説の地 養父
10月3日 鼓童ワン・アース・ツアー〜永遠 

IMG_1185

養父市立ビバホール、ツアーの序盤から「養父の場合…」と幾度も先輩方が話題に出す伝説のホール。
「大太鼓を外の階段から転がして搬入したんだよ。」
「舞台に屋台を無理矢理セットした。」
「鼓童への愛が深い場所。」
一つのホールがこんなにも話題に挙がるものかと本番日が近づく程好奇心も増していきました。

Photo: Narumi Matsuda

リハーサルの様子

キャパ333名という客席も舞台もいつもより小さめのホール。そしてスタッフの皆様の心待ちにしてくださっていた様子もひしひし伝わってくる温かい場所でした。

IMG_1177

リハーサルの様子

どんな条件でも演出の世界観を損なわないようにお客様にお届けする対応力を求められます。リハーサル時も目線や音の出し方など細かなチェックが入ります。

本番は満員のお客様から温かい拍手を頂く事で出来、ほっとひと安心。

Photo: Takashi Okamoto

ひとりひとりが「永遠」という世界観を改めて考え、細やかな神経を使って動き・音を紡ぎ出す。こうして舞台は引き出しが増え磨かれていくのだと実感しました。

Photo: Takashi Okamoto

marikoomi_s

20150607oet

「永遠」9〜10月国内ツアー
http://www.kodo.or.jp/news/20150606oet_ja.html

【9〜10月】千葉・茨城・宮城・山形・岩手・秋田・静岡・大阪・愛知・兵庫・鳥取・山口・福岡・熊本・鹿児島

ディスコグラフィー | 永遠
http://www.kodo.or.jp/discography/od013014_ja.html


吉利「大太鼓合宿 in 京丹波わち」/藤本吉利


10.3 (2)

10月3日と4日の土日、私のふるさとである京都「京丹波わち」にて一泊二日の大太鼓合宿を行いました。参加者は24名、遠くはカナダ、そして東京、神奈川、群馬、岐阜、広島、岡山、三重、奈良、兵庫、大阪、福井、滋賀、京都から和知まで脚を運んでいただきました。合宿のサブタイトルの通り『故郷で、響き、つながる』凝縮の2日間でした。

10.4 (2)10.4 (4)

会場の和知太鼓練習場は元和知第二小学校の校舎を再利用して出来ています。

撮影:江本剛撮影:江本剛
秋晴れの晴天に恵まれ、外に出て芝生が張り巡らされた元校庭で、太鼓のリズムを口唱歌で歌いエア大太鼓での稽古も行いました。素足に芝生の感触がとても気持ちがよかったです。合宿を行うのに最高の環境です。宿泊はJR和知駅前の料理旅館 角屋、夕食交流会は呑んで、語って、唄って、踊ってこれまた、楽しく盛り上がりました。

10.4広野 (2)

4日の朝には、和知太鼓の発祥の地である広野で行われる地域の運動会に依頼を受け、藤森神社に参拝し、和知太鼓保存会メンバーと和知太鼓の奉納演奏を行いました。合宿参加者の皆さんにも観てもらうことが出来ました。

撮影:江本剛

ふるさと和知での大太鼓合宿は毎年開催する予定です。今回都合で参加されなかった皆様、次回は是非ご参加ください。主催の和知太鼓保存会のメンバーと共にお待ちしております。

写真:和知太鼓保存会の江本剛さん撮影

yoshikazufujimoto_s


「輝夜姫」出演メンバー、佐渡を出発/中込健太


本日、「輝夜姫」出演メンバー、佐渡を出発しました。

IMG_1951

佐渡は、快晴なり。カナダへ行ってきます!

151005_114434

kentanakagome_s

news20151015kaguyahime012015年10月15日(木)〜10月30日(金)
バレエ公演『輝夜姫 Kaguyahime: The Moon Princess』に鼓童が参加
(カナダ・モントリオール)
http://www.kodo.or.jp/news/20151015kaguyahime_ja.html

鼓童出演者:辻勝、 中込健太、 内田依利、 蓑輪真弥、 住吉佑太、 花岡哲海、 稲田亮輔


「鼓童ワン・アース・ツアー〜混沌」作品紹介映像(4分バージョン)公開!


「鼓童ワン・アース・ツアー〜混沌」作品紹介映像(4分バージョン)を公開しました。演出・坂東玉三郎さんとドラム監修・梶原徹也さんのコメントほか、ドラムと平桶大太鼓の演奏シーンもあります。

芸術監督・坂東玉三郎演出、2015年11月初演の「鼓童ワン・アース・ツアー〜混沌­­」。ドラムセットや、タイヤでできた太鼓など、さらに自由で大胆な発想で、かつてない太鼓­­音楽の舞台をお届けします。2015年のツアーは、佐渡・福井・富山・新潟・大阪・広島・福岡・岡山・愛知・神奈­­川・東京。詳細は鼓童のウェブサイトで。

ILL-OET混沌-A4-150526

「混沌」作品紹介

スケジュール(2015年11月佐渡初演〜12月)

「混沌」稽古場より(月刊鼓童より)

新作「混沌」稽古/住吉佑太


「輝夜姫」の佐渡稽古/河本唯


DSC07082
今週の稽古場はいつもと少し様子が違います。どこか上品で、心地よく、特別な音色が鳴り響いております。

その音の正体は・・・・?

DSC07075

佐渡で行われている「輝夜姫」稽古の音。

DSC07097

指揮者のミカエル・デ・ローさんと雅楽奏者の皆さまとで今月カナダ・モントリオールで行われるバレエ公演のリハーサルを行っております。
「輝夜姫」モントリオール公演の再演! カナダでお待ちしております!

2015年10月15日(木)~10月30日(金)
バレエ公演『輝夜姫 Kaguyahime: The Moon Princess』に鼓童が参加
(カナダ・モントリオール)
http://www.kodo.or.jp/news/20151015kaguyahime_ja.html


実りの秋に寄せて/見留知弘


皆様いかがお過ごしでしょうか。太鼓芸能集団鼓童代表の見留知弘です。10月に入り、陽気の中にもひんやりとした空気が感じられるようになってまいりました。十数年前には、10月でも雪まじりの雨が降る年もありましたが、近年は温暖化の影響もあり、佐渡の秋は少し長くなっているような気が致します。

写真:竹谷正純

さて、9月の鼓童は、ワン・アース・ツアー〜永遠、交流学校公演、特別公演編成など、北は北海道から四国まで、公演しておりました。各ツアーごとに、特別な企画があり、共演あり、ワークショップありと、多彩な活動を行っておりました。

3

私が参加している、佐渡特別公演は4年目を迎え、ベテランと準団員、そして初参加の蓑輪真弥と8名で、4日間で7公演を行いました。宿根木公会堂は築57年になるそうで、今年の秋から耐震工事が入っており、来春には少しのリニューアルをした公会堂でお目にかかる事になります。

news20151015kaguyahime01

Photo: Damian Siqueiros
Dancers: Jerimy Rivera & Edi Blloshmi

交流公演チームは、9月末にツアーが終了し、10月上旬より開催される、カナダのモントリオールで3年ぶりに上演されるバレエ作品「輝夜姫」公演に向けて、佐渡で稽古期間に入っております。本作は、「モノクローム」や「入破」の作曲をして下さった、故・石井眞木さんの作品で、オーケストラと雅楽、西洋パーカッションに和太鼓が加わった、バレエ音楽として演奏を致します。音楽としては、オーケストラピットの中で演奏する時間がほとんどですが、舞台に上がって演奏するシーンもあり、西洋打楽器と和太鼓が、戦いの場面を表して激しい打ち合いをするシーンなどもあります。

DSC05999-680x510

そして研修生もこの10月にはイベントが盛りだくさんで、稽古以外には、島内の中学校での交流公演、鼓童塾、そして実りの秋ですから、柿やお米などの収穫と、農作業も大事な経験です。9月末には東京と大阪にて、研修所の説明会が行われました。鼓童の舞台に立ちたいという気持ちがあっても、具体的にどのような研修を受けるのか、2年間をどのように過ごすのかなど、不安に思われることもあるでしょう。佐渡に来て、体験入所していただけるとよいのですが、遠方で難しいという方にも、できるだけ足を運んでいただきやすいように、島外での説明会を数年前から設けております。本日10月1日より応募受付が始まりました。一度きりしかない人生、若い力のチャレンジを心待ちにしております。

芸術の秋、ぜひお近くの鼓童公演会場で、皆様をお待ち致しております。

tomohiromitome_s


アーカイブ

カテゴリー

Top