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Tag ‘坂東玉三郎’

夏の終わりに…/船橋裕一郎


夏の終わりに…

Photo: Maiko Miyagawa

本拠地、小木の港祭りも終わり、夏も終わりを告げようとしています。

Photo: Takashi Okamoto
この8月、私達は二つの大きな挑戦をやり遂げることができました。35周年記念コンサートでは、玉三郎さんのもと『出逢い』『螺旋』『飛翔』と3日間で全く異なるプログラムに挑み、素晴らしい音響のサントリーホールに、身体の躍動とともに繊細にして大胆、多彩な太鼓の音が響きわたりました。

Photo: Takashi OkamotoPhoto: Takashi Okamoto

これまでの鼓童35年の歴史、そして深い愛情を注ぎ続けてくださる玉三郎さんとの16年に及ぶ歩みとの融合となり、次の一歩を踏み出すにふさわしい公演でした。

Photo: Maiko Miyagawa
そして新たな試みによるアース・セレブレーションは、佐渡全島のフェスティバルへとなるべく、多くの皆さんのご協力を得て様々な企画に挑戦しました。

Photo: Erika UedaPhoto: Takashi Okamoto

象徴ともいうべき城山コンサートは今回ありませんでしたが、鼓童村コンサート(中込健太演出)、ECシアター(坂本雅幸演出、石塚充演出)、鼓童フリンジ(内田依利、草洋介、住吉佑太)、様々な企画へのメンバーの参加など自分達も島内外の皆様とともに、このフェスティバルを楽しむという思いを胸にそれぞれが自発的に取り組み、挑みました。

Photo: Takashi OkamotoPhoto: Maiko Miyagawa

なにぶん大きな変化だったこともあり、多々課題はありましたが、メンバーそれぞれの才能の開花、芽吹きを見る事ができ、佐渡全島に祝祭の輪を広げる一歩になった実感を持ちました。

Photo: Erika Ueda

両企画とも、稽古段階からとても大変な時間と労力ではありましたが、演奏者の充実した顔、そして蓄え得たものは大きいものとなりました。現在の鼓童には、稽古時間と場所、出したい音を探せる楽器の数々があります。それは我々演奏者には、かけがえのない財産でありそれは一重にこれまで支援やご指導を頂いた方々、お客様そしてスタッフのおかげであるということを改めて思います。

Photo: Erika Ueda

休む間もなく交流公演班、ワン・アース・ツアー「螺旋」班は始動いたしました。各小編成やソロ活動も含め、この夏得たものを全国各地、世界各地で音にのせ、そしてまた旅の中で得たものを持ち帰りたいと思います。

太鼓芸能集団 鼓童 代表 船橋裕一郎

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鼓童ワン・アース・ツアー2016〜螺旋
http://www.kodo.or.jp/news/20160900oet_ja.html


「鼓童創立35周年記念コンサート」記者発表より


「鼓童創立35周年記念コンサート」記者発表より

Photo: Takashi Okamoto

5月31日、都内で8月開催の「鼓童創立35周年記念コンサート」に向けての記者発表を行いました。坂東玉三郎芸術監督、鼓童メンバー(船橋、石塚、坂本、住吉)4名、社長の青木が登壇し、それぞれ35周年への想いを語りましたので、コメントの一部をご紹介します。

Photo: Takashi Okamoto

◆坂東玉三郎コメント
鼓童とは2001年から一緒にお仕事をさせて頂きました。25周年の時には「アマテラス」という大きな公演で共演しました。2012年からは芸術監督を努めさせていただき、今回の35周年記念公演の演出もさせて頂きます。8月の記念公演では、第一夜「出逢い」は、オーケストラとの共演の集大成となり、第二夜「螺旋」は鼓童のみで、古典的なものと、将来に向かっての新作が回転しながら進んで行くイメージの演目に致しました。第三夜「飛翔」では、ダンサーと共演する公演となります。これまで創り上げてきた様々な作品が3日間に集約されています。また各公演で、鼓童のメンバーや、私が作曲した演目もあります。皆様にお楽しみ頂ければ幸いです。


Photo: Takashi Okamoto

◆船橋裕一郎コメント
素晴しい芸術監督のもとで35周年を迎えられるのが嬉しいです。玉三郎さんからは生き様全て、普段の食事や振る舞いなどの行動全てが舞台に繋がっているという覚悟やこだわり、突き詰め方など、演奏者としての心構えを教えて頂きました。8月の公演は、鼓童のこれまでとこれからが凝縮された内容で、太鼓、鼓童の可能性を十分にお見せ出来る3日間になると思います。太鼓の音色を無限に広げている最中ですので、より多くの皆様にご覧頂けたらと思います。

Photo: Takashi Okamoto

◆石塚充コメント
以前は、いかに力強い音を出せるかにこだわっていたのですが、玉三郎さんからは音色の違いが分かるくらいに、大きな太鼓でも「小さい音や優しい音、弱い音を大事にしなさい」と教えて頂きました。8月の公演は35周年の集大成ではありますが、これからの鼓童を担って行く20代、30代のメンバーが中心となっており、ここからスタートという意味も込めた公演でもあります。長年やってきた曲にも新しい解釈・切り口などを加え、新曲も上演しますので、これからの鼓童、太鼓の可能性を感じて頂けると思います。

Photo: Takashi Okamoto

◆坂本雅幸コメント
玉三郎さんの言葉で芸術に対する指針になる2つの言葉がありまして、「自信過剰とうぬぼれは芸の妨げになる」と「舞台上では、大きく、正しく、エレガントに」という言葉が、演奏者としての私の道しるべとなっています。8月の公演の第一夜「出逢い」は、これまでも演奏してきた石井眞木さん作曲の「モノプリズム」、冨田勲さん作曲の「宇宙の歌」に加え、世界初演となる猿谷紀郎さん作曲で拍子が複雑で挑戦しがいのある「紺碧の彼方」や、伊左治直さんとともに佐渡で音を出しながら作った動きのある、視覚的にも考えられた「浮島神楽」など、4曲全て印象が違う曲となっているので楽しんで頂ければと思います。

Photo: Takashi Okamoto

◆住吉佑太コメント
私は2012年に玉三郎さんが芸術監督になられた年に正メンバーになりまして、研修生の時から様々な価値観や技術を教えて頂き、当たり前のように考えていた固定概念に対して改めて考えるきっかけを頂きました。8月の公演でも作曲をさせて頂いたのですが、作曲する際に太鼓打ちでは思いつかないようなアイディアを頂きながら、固定概念に捕らわれない曲づくりが出来たと思いますので楽しんで頂ければと思います。

Photo: Takashi Okamoto

◆青木孝夫コメント
30年前にサントリーホールのオープニングシリーズで石井眞木さん作曲の「モノプリズム」という演目を小澤征爾さんの指揮で演奏させて頂き、今年鼓童創立35周年の記念の年にまたサントリーホールで公演させて頂ける事がとても感慨深いです。3日間それぞれ異なった演目を上演させて頂きます。これからも柔軟性と多様性を持って新しいものを創り上げていきたいと思います。

撮影:岡本隆史

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多くのメディアに取り上げられました

◆新聞
・読売新聞水曜夕刊「Pop Style」
・スポーツニッポン
・東京中日スポーツ
・デイリースポーツ
・日刊スポーツ
・サンケイスポーツ
・スポーツ報知
・公明新聞
ほか

◆雑誌
・「シアターガイド」8月号:7月2日発売
・「演劇界」:7月5日掲載
・「家庭画報」8月号
・「ミセス」
・「音楽現代」
ほか

◆WEBサイト
OZmall:熱い男たちの大地を揺らす音色に感動!太鼓芸能集団「鼓童」35周年記念コンサート開催http://www.ozmall.co.jp/oznews/06204/

デイリースポーツ:玉三郎「鼓童」演出へのこだわり
http://www.daily.co.jp/newsflash/gossip/2016/05/30/0009135193.shtml

デイリースポーツ②:坂東玉三郎「鼓童」演出にこだわり
http://www.daily.co.jp/gossip/2016/05/31/0009136220.shtml

テレ朝芸能特報:玉三郎&鼓童が35周年公演!
http://www.tv-asahi.co.jp/smt/f/geinou_tokuho/hot/?id=hot_20160530_100&

映画.com:坂東玉三郎、芸術監督務める「鼓童」35周年公演に自信「連綿と続けてきたもの詰まっている」
http://eiga.com/news/20160530/17/

日刊スポーツ:太鼓集団「鼓童」が35周年公演、演出は坂東玉三郎
http://www.nikkansports.com/entertainment/news/1655603.html

SPICE:坂東玉三郎が芸術監督を務める「鼓童」の35周年記念コンサート、今夏開幕
http://spice.eplus.jp/articles/58815

サンケイスポーツ:鼓童、35周年公演で集大成!坂東玉三郎も激励「素敵な太鼓を」
http://www.sanspo.com/geino/news/20160531/geo16053105010011-n1.html

スポーツニッポン:玉三郎が演出“太鼓判”公演「大太鼓抜きの歌舞伎は考えられない」
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2016/05/31/kiji/K20160531012691620.html

ローチケHMV 「鼓童創立35周年記念コンサート コメント動画が到着!」

news20160818kodo35th鼓童創立35周年記念コンサート
http://www.kodo.or.jp/news/20150917kodo35th_ja.html

2016年8月18日(木)、19日(金)、20日(土)サントリーホール
8月18日(木) 第一夜 〜出逢い〜
出演:鼓童、新日本フィルハーモニー交響楽団/指揮:下野竜也
8月19日(金) 第二夜 〜螺旋〜
演出:坂東玉三郎/出演:鼓童
8月20日(土) 第三夜 〜飛翔〜
演出:坂東玉三郎/出演:鼓童、ゲスト:BLUE TOKYO、DAZZLE

プレイガイド
・チケットスペース Tel. 03-3234-9999(オペレーター) WEB「チケットスペースオンライン」検索
・サントリーホールチケットセンター Tel. 0570-55-0017
・チケットぴあ Tel. 0570-02-9999 [Pコード:286-898] http://pia.jp/
・イープラスhttp://eplus.jp/
・ローソンチケット Tel. 0570-000-407(オペレーター 10:00〜20:00)Tel. 0570-084-003 [Lコード:30118] http://l-tike.com/
・セブンチケット http://7ticket.jp/ 全国のセブン-イレブン店頭マルチコピー機
・東京文化会館チケットサービス Tel. 03-5685-0650


東京藝術大学公演 ご来場ありがとうございました/池永レオ遼太郎


「坂東玉三郎がいざなう鼓童の世界」東京藝術大学公演
ご来場ありがとうございました

Photo: Takashi OkamotoPhoto: Takashi Okamoto

日本や世界の芸術シーンの最前線で活躍する多くのアーティストを輩出してきた東京藝術大学。同校の奏楽堂ホールにて鼓童プレミアムコンサート「坂東玉三郎がいざなう鼓童の世界」、おかげさまで大盛況の中、無事3公演の幕を降ろす事が出来ました。

Photo: Takashi Okamoto

玉三郎さんの解説付きの本公演。鼓童との16年に渡る関わりや、演出に対する思い。我々演奏者も知らない秘話からジョークまで、終始和やかな芸術監督のトークを僕たち演奏者も楽しみながら舞台に臨みました。

Photo: Takashi Okamoto

本公演にお越しいただいた皆様も楽しんで頂けましたら嬉しく思います。

Photo: Takashi Okamoto

鼓童プレミアムコンサート「坂東玉三郎が誘う鼓童の世界」、次は京都にて上演です。沢山のご来場お待ちしております。

Photo: Takashi OkamotoPhoto: Takashi Okamoto

Photos: Takashi Okamoto

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鼓童35周年特別企画 鼓童プレミアムコンサート「坂東玉三郎がいざなう鼓童の世界」
2016年6月1日(水)~3日(金)京都府京都市
http://www.kodo.or.jp/oet/20160601-03b_ja.html


「坂東玉三郎がいざなう鼓童の世界」佐渡公演/井戸こはる


「坂東玉三郎がいざなう鼓童の世界」佐渡公演

Photo: Takashi Okamoto

今月19日、アミューズメント佐渡で「坂東玉三郎がいざなう鼓童の世界」の初演が行われました。

Photo: Takashi OkamotoPhoto: Takashi Okamoto
今までの公演では初となる玉三郎さんの解説付きの公演、鼓童と出会ってからこれまでの出来事など赤裸々に語って下さり、とても新鮮な公演になりました。

Photo: Takashi Okamoto
過去から未来へと螺旋を描きながら進化していく鼓童の舞台に携われて、私自身とても勉強になりました。

Photo: Takashi Okamoto

今回の佐渡公演は新作舞台「螺旋」の演目も登場しましたが※、35周年記念コンサート2日目の「螺旋」や秋からの「螺旋」ツアーでも演目が進化するなど見所がたくさんあります。是非会場に足をお運びください!

※東京・京都・香川・熊本で開催の「坂東玉三郎がいざなう鼓童の世界」の演目は佐渡公演の内容と異なります。

Photo: Takashi Okamoto

皆さんのご来場、心よりお待ちしております。

Photos: Takashi Okamoto
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鼓童ワン・アース・ツアー2016~螺旋
http://www.kodo.or.jp/news/20160900oet_ja.html

「坂東玉三郎がいざなう鼓童の世界」
http://www.kodo.or.jp/news/20160519kodopremiumconcert_ja.html


【新潟・番組放映】「坂東玉三郎がいざなう鼓童の世界」玉三郎氏&メンバーインタビュー


鼓童35周年特別企画 鼓童プレミアムコンサート
「坂東玉三郎がいざなう鼓童の世界」

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鼓童プレミアムコンサート「坂東玉三郎がいざなう鼓童の世界」佐渡初演に向けて、鼓童村での稽古の様子や玉三郎さんインタビュー、鼓童メンバーのインタビューが以下の番組で放映予定です。新潟にお住まいの皆様、ぜひご覧ください。

BSNラジオ「ゆうWAVE」
5月11日15:00〜17:30 ※鼓童・船橋の出演は15:10ごろを予定
電話出演:船橋裕一郎
http://www.ohbsn.com/radio/programs/wave/

TeNYテレビ新潟「新潟一番」
5月10日17:00〜19:00の間の数分
http://www.teny.co.jp/1ban/

UX新潟テレビ21「スーパーJにいがた」
5月9日18:15〜19:00の間の数分
http://www.uxtv.jp/super-j/

NST「みんなのニュース」
5月9日18:14〜18:56の間の数分
https://www.nsttv.com/tv/info/minnanonews.php

「坂東玉三郎がいざなう鼓童の世界」佐渡公演

2016年5月19日(木)18:30開演
新潟県佐渡市 アミューズメント佐渡
<チケット>
アミューズメント佐渡 Tel. 0259-52-2001
鼓童チケットサービス Tel. 0259-86-2330
鼓童チケット予約サイト(インターネット予約) https://piagettii.e-get.jp/


「坂東玉三郎がいざなう鼓童の世界」5月19日佐渡で幕開け!/石塚充


鼓童プレミアムコンサート
「坂東玉三郎がいざなう鼓童の世界」
5月19日佐渡で幕開け!

Photo: Takashi Okamoto

35周年特別企画として予定している鼓童プレミアムコンサート「坂東玉三郎がいざなう鼓童の世界」。その初日が佐渡にて、5月19日に幕開けです!

Photo: Takashi OkamotoPhoto: Takashi Okamoto

鼓童の演奏ももちろんたっぷりとお届けしますが、楽器の演奏家ではない玉三郎さんが鼓童の太鼓や音楽をどのように捉え、どのような発想で創作にあたっているのか、鼓童が玉三郎さんのイメージを受けてどのように曲作りにむかっているのか、これまでになかった切り口で玉三郎さんご本人に語っていただきながらの特別な舞台です。

Photo: Takashi Okamoto

「鼓童の舞台はよく観ているよ」という方でも、「玉三郎さんのことは舞台やテレビで拝見してますよ」という方でも、もちろんどちらもまったく初めてという方にも気軽に楽しんでいただけるスペシャルコンサートです。どうぞお見逃しなく〜!

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鼓童35周年特別企画 鼓童プレミアムコンサート
「坂東玉三郎がいざなう鼓童の世界」<佐渡公演>

2016年5月19日(木)18:30開演
新潟県佐渡市 アミューズメント佐渡

料金:SS席5,000円 S席4,500円
※学生(小学生~高校生)は当日2,000円返金

【問】鼓童チケットサービス Tel. 0259-86-2330

佐渡公演詳細
http://www.kodo.or.jp/oet/20160519b_ja.html

▼佐渡初演ほか、東京、京都、香川、熊本でも開催します!

「坂東玉三郎がいざなう鼓童の世界」公演スケジュール

 


BLUE TOKYO&DAZZLE&鼓童「飛翔」合同リハーサル/小松崎正吾


鼓童創立35周年記念コンサート
BLUE TOKYODAZZLE鼓童
「飛翔」合同リハーサル

Photo: Takashi Okamoto

35周年記念コンサート3日目「飛翔」の合同リハーサルを行いました。

Photo: Takashi Okamoto

「アース・セレブレーション2014」以来、2年振りの共演となります、DAZZLEさん、BLUE TOKYOさん。

Photo: Takashi Okamoto

久しぶりの再会に互いに胸高鳴らせながらの3日間…前回よりも確実に3者の関係も深まり、日に日に音と身体が溶け合って一つになっていく感覚はなんとも言えない心地良さがありました。

Photo: Takashi Okamoto

太鼓から踊りが見えて、踊りから太鼓が聞こえる。躍動する身体と太鼓の音が、サントリーホールの舞台でどんな化学反応を起こすのか、僕達もワクワクしています。

Photo: Takashi Okamoto

35周年記念公演最終日、勢いよく羽ばたき飛び出して行く新しいエネルギーを、是非体感しに来てください。


Photo: Takashi OkamotoPhoto: Takashi Okamoto

▲玉三郎さんによるお稽古の様子

8月20日、東京・サントリーホールでお待ちしております。

Photo: Takashi Okamoto

▲稽古後にDAZZLEさん、BLUE TOKYOさん、芸術監督・玉三郎さんと鼓童メンバーでの記念撮影

撮影:岡本隆史
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news20160818kodo35th鼓童創立35周年記念コンサート
http://www.kodo.or.jp/news/20150917kodo35th_ja.html

2016年8月18日(木)、19日(金)、20日(土)サントリーホール
8月18日(木) 第一夜 〜出逢い〜
出演:鼓童、新日本フィルハーモニー交響楽団/指揮:下野竜也
8月19日(金) 第二夜 〜螺旋〜
演出:坂東玉三郎/出演:鼓童
8月20日(土) 第三夜 〜飛翔〜
演出:坂東玉三郎/出演:鼓童、ゲスト:BLUE TOKYO、DAZZLE

プレイガイド
・チケットスペース Tel. 03-3234-9999(オペレーター) WEB「チケットスペースオンライン」検索
・サントリーホールチケットセンター Tel. 0570-55-0017
・チケットぴあ Tel. 0570-02-9999 [Pコード:286-898] http://pia.jp/
・イープラスhttp://eplus.jp/
・ローソンチケット Tel. 0570-000-407(オペレーター 10:00〜20:00)Tel. 0570-084-003 [Lコード:30118] http://l-tike.com/
・セブンチケット http://7ticket.jp/ 全国のセブン-イレブン店頭マルチコピー機
・東京文化会館チケットサービス Tel. 03-5685-0650


「出逢い」リハーサル!/石塚充


鼓童創立35周年記念コンサート
「出逢い」リハーサル

Photo: Erika Ueda

8月に東京・サントリーホールで行う「鼓童創立35周年記念コンサート」に向けてのリハーサルが佐渡にて始まりました。

Photo: Erika UedaPhoto: Erika Ueda

▲猿谷紀郎さんと坂本雅幸/伊左治直さん

この数日間は作曲家の猿谷紀郎さんと伊左治直さん、そして指揮者の下野竜也さんをお迎えして、「第1夜〜出逢い〜」でのオーケストラとの共演作品の稽古です。

Photo: Erika Ueda

自分のリズムや音色にいつも以上に神経を使いつつ、緻密に計算された細かい指示が記載された楽譜を目で追いつつ、目の端で指揮を捉えつつ‥‥普段の舞台での演奏とはまったく違う神経を酷使し、とにかく必死で食らいついていくばかりでした。

Photo: Erika UedaPhoto: Erika Ueda

クラシック音楽の練習方法や表現方法、音の成り立ち等々細かく丁寧に指導をしていただき、音楽の世界の果てしない広大さ、底のない深さ、楽しさを改めて実感しました。

Photo: Erika Ueda

「モノプリズム」の初演から40年、また新たな作品が2曲誕生しました。8月のサントリーホールで、世界初演です。ここでしか聴けませんよ!

Photo: Shingo Kawamura

▲稽古後に作曲家の猿谷さん、伊左治さん、指揮者の下野さん、エレクトーン奏者の清水さん、松田さん、
芸術監督・玉三郎さんと鼓童メンバーでの記念撮影

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http://www.kodo.or.jp/news/20150917kodo35th_ja.html

2016年8月18日(木)、19日(金)、20日(土)サントリーホール
8月18日(木) 第一夜 〜出逢い〜
出演:鼓童、新日本フィルハーモニー交響楽団/指揮:下野竜也
8月19日(金) 第二夜 〜螺旋〜
演出:坂東玉三郎/出演:鼓童
8月20日(土) 第三夜 〜飛翔〜
演出:坂東玉三郎/出演:鼓童、ゲスト:BLUE TOKYO、DAZZLE

プレイガイド
・チケットスペース Tel. 03-3234-9999(オペレーター) WEB「チケットスペースオンライン」検索
・サントリーホールチケットセンター Tel. 0570-55-0017
・チケットぴあ Tel. 0570-02-9999 [Pコード:286-898] http://pia.jp/
・イープラスhttp://eplus.jp/
・ローソンチケット Tel. 0570-000-407(オペレーター 10:00~20:00)Tel. 0570-084-003 [Lコード:30118] http://l-tike.com/
・セブンチケット http://7ticket.jp/ 全国のセブン-イレブン店頭マルチコピー機
・東京文化会館チケットサービス Tel.03-5685-0650

<鼓童創立35周年記念コンサートは以下の企業のご協賛をいただいています>


芽吹きの喜び/船橋裕一郎


芽吹きの喜び

この度、鼓童芸術監督・坂東玉三郎さんが「日本芸術院賞」さらに「恩賜賞」を受賞されました。心よりお祝い申し上げるとともに我々鼓童一同、大変貴重な時間を過ごさせて頂けていることに感謝している次第です。

Photo: Taro Nishita

さて、4月の佐渡はお祭りの季節です。各集落の鬼太鼓が祭り当日に向けて稽古に励み、夜遅くまで島中に太鼓の音が響き渡ります。また、長い冬を越えた佐渡の景色は一段と美しくそのような景色も楽しめる「佐渡宿根木公演」にも是非足をお運び頂ければと思います。

Photo: Takashi Okamoto

我々は今月と来月にかけては、この一年間のプログラムに向けて、稽古や創作にかかります。芸術監督をはじめ多くのゲストの方々がご来島され35周年作品はもちろん「螺旋」や「幽玄」もこの期間に作り上げてまいります。今後も続く新作の舞台にもご期待ください。

Photo: Yui KawamotoPhoto: Takuro SusakiPhoto: Cidade das Artes

先月は、鼓童としては8年振りのブラジル公演に行ってまいりました。一昨年のサッカーワールドカップ、まもなくはじまる五輪に街も活気に満ちあふれていると予想しておりましたが、現在、経済状態は芳しくない様子で、大統領の不正問題なども重なり政治も大変混迷しておりました。現地にいる間には多くのサンバチームや日系太鼓コミュニティとの交流などの時間もあり、得難い経験をいたしました。

Photo: Yui Kawamoto

陽気でおおらかな性格の国民性に触れ、伝統的なサンバ会場で感じた熱気、演奏者と聴衆が一体となった雰囲気は忘れることができません。同時に数々のインタビューやディスカッションのなかであがる質問は、鼓童や太鼓のルーツや意味に対する探究心に溢れるものが多いというのも印象的でした。それは他民族で移民の多い国柄が国民に与える影響であるのかとも同時に感じ、我々自身のルーツやこれからの行く末に対して考える良い機会ともなりました。

Photo: Yui Kawamoto

日本との時差12時間、気温差はこの時20度から30度。地球の反対側での国での公演に、気温以上に熱いものを感じ、再訪を誓い彼の地を後にしました。

太鼓芸能集団 鼓童 代表 船橋裕一郎

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『タイヤ、揚琴、ドラム、そして太鼓』2015 真夏の「混沌」稽古場レポート/伊達なつめ


タイヤ、揚琴、ドラム、そして太鼓
2015 真夏の「混沌」稽古場レポート

文●伊達なつめ 写真●岡本隆史

Photo: Takashi Okamoto

「まだ、まとまらないんですけど」
「いいの、〝混沌〟だから」

「ちょっと、ごちゃごちゃしちゃって」
「まさに〝混沌〟じゃないか」

2015年8月上旬に訪ねた佐渡の稽古場では、何かにつけて今回のワン・アース・ツアーの新作タイトルが連呼されて、場をなごませていた。

Photo: Takashi Okamoto

〝混沌〟は、辞書には『ものごとが整っていないさま』とあるけれど、本来、世の中ってそういうものでしょう。システム化されて国だの政治だのになってはいても、人間は、整理整頓などされていませんからね。これまで『伝説』では各時代の作曲家の作品を並べ、『神秘』で闇というものに向き合い、『永遠』では曖昧な雰囲気が繰り返されるものを表現してきたので、今回は〝グチャグチャで楽しめる〟感じでいこうと思います。とにかく、いろいろな楽器が出てくることにしたいんです。ドラムも、タイヤも、揚琴も」

と、玉三郎芸術監督。そんなわけで今回は、つねにも増してユニークな楽器が登場している。まず、目を引くのは、冒頭にコロコロと転がってきて、その後、楽器と化すタイヤ。これは小田洋介さんのアイデアで取り入れられた。

Photo: Takashi Okamoto

「アメリカ・ツアーに演出補佐で参加していた際にワークショップをやったんですが、そこで、アメリカの人たちがタイヤを叩いているのを見たんです。あくまでも、高価で太鼓が買えないための代用品なんですが、タイヤを楽器として使ったら喜ばれるんじゃないかと、フッと玉三郎さんのことが頭に浮かびまして。提案したら『音が聞きたい』ということだったので、いくつか曲を作ってみたら、けっこう音が出たんです。皮の代わりに張ってあるのはビニールテープなので、耐久性を心配したんですけど、フルパワーで2時間叩いても、大丈夫だったんですよ。大きなバット撥で叩くと、意外といい音が出ます

これを実際に舞台で叩くのは、主に三人の女性たち。そのうちのひとり内田依利さんは、カナダに留学していた学生時代にも、タイヤを楽器として叩いた経験があるそう。

「わりと、日本より海外の方が多いかもしれないですね。タイヤとか、水道のパイプみたいなものにテープや皮を貼って、人前で演奏していました。そうやってふつうにやってはいましたけど、タイヤは、打ってもぜんぜん撥が跳ね返ってこないので、意外ときついんですよ。振動がまったくなくて、ニュアンスが出ないので、とにかくウワーッと力を込めて叩きます。ビート感はわりと出るので、細かいことはあまり考えずに、どんどんとノリをよくしながら、ただただ振り回す感じです(笑)」

女性たち3人は、第一幕は太鼓のコミュニティーにドラムやタイヤという異物を持ち込み混沌をもたらす、アウトサイダー的存在として登場。 バット撥を力任せに振り下ろす姿は、かなり迫力があってコワい。

Photo: Takashi Okamoto

荒っぽいタイヤに比べて、より繊細さが強調されるのが、中国の打弦楽器、揚琴(ようきん)。船橋裕一郎さんが、メロディアスな音色に挑戦している。

Photo: Takashi Okamoto「こういう音を入れてみたいという話は、最初から聞いていたんですけど、まさか自分がやることになるとは。たまたま、ほかのメンバーがほぼ全員出ているシーンを眺めていたら、玉三郎さんと目が合ってしまったんです(笑)。先日、揚琴の演奏家の先生に来ていただいたんですが、あまりにもすご過ぎて、汗が出ました。一弦叩くと、ひとつの音に三〜四本のワイヤーが触れて和音になるんですが、メロディー楽器をあまりしていなかったので、間違いなく決まった音階のある細い弦を叩くのが難しいです。叩くといっても打ち付けるのではなく、一瞬のタッチでないと鳴らないし。とはいえ、同じ打楽器の仲間ではありますから、共通点はあるはず。いちばんいいタッチのしかたを、見つけられればと思います

さて、混沌をもたらす3つ目の楽器は、ドラムだ。スネア(スタンドで腰の高さに設置したドラム)やタムタム(ドラムセットでは上部に設置される2つ並んだドラム)といった単体で使用されるほか、今回はドラムセットによる三人のソロ演奏まで披露される。そのうちのひとり坂本雅幸さんは、かつてプロのドラマーを目指した経験者。

Photo: Takashi Okamoto「学生のころずっとやっていたので、太鼓を始めたころは、『打ち方がドラムっぽい』と散々言われていました。ドラムは手首を使うんですが、和太鼓は肩と全身を使って打つものなので、同じ太鼓でもぜんぜん違うんですよ。昔から感じていたことですが、ドラムと和太鼓を合わせるのは、すごく難しいものなんです。まず、響きのタイミングが違う。ドラムはヒットした瞬間の音がすべてですけど、和太鼓は打った後の響きの方が、大きくなります。それから音色自体も、ドラムはガシャガシャしているように聞こえますが、実はかなり豊かで、洗練されている。これと比べると和太鼓は、だいぶ原始的なんです。
今までもいろいろな楽器を使ってきましたけど、ドラムは、和太鼓に対してもっとも違和感があって、手をつけにくかったんです。今回は、それに敢えて挑戦する、ということになるので、今は和太鼓の打ち方を変えて、合わせていこうとしています。いつものようにドスンと打ち込むと、深く響き過ぎてしまうので、表面の音を出そうと、探っている最中です。和太鼓とドラムのセッションはよくありますけど、想像できるようなものになってしまうと意味がないので、ぶっ飛ぶようなものにしたいんですよね。僕はドラマーとしては技術屋の方だったんですけど、小手先のドラマーって、あまりおもしろくないじゃないですか。すごいドラマーというのは、技術ではない、もっと別の次元のものを持っています。鼓童には〝別のもの〟だけはあるので(笑)、それが出せるようにならないと

住吉佑太さんは、作曲で大忙しのなか、ドラムにも挑戦して、坂本さんの言う「別のもの」ぶりを遺憾なく発揮している。

Photo: Takashi Okamoto「玉三郎さんは、『ドラムを力いっぱいぶっ叩け。クレイジーになりなさい』とおっしゃるんです。これは僕の認識ですけど、大太鼓を叩く場合は、その行為は音楽的な部分を超えて、精神的な部分が重要になってくるんですよ。手先でできるものではないので、体力をめっちゃ使って打ち込んで、しんど過ぎて何も考えられなくなってきて、若干トランス気味になるくらい。そんな状態であるために、叩く際にウォーッっという底力が自然と沸いてきて、太鼓に打ち付ける感じなんですけど、『それと同じことを、ドラムでやってみなさい』と言われている気がするんです。太鼓とドラムの、外側ではなく、内側にある共通項を見つける作業なんじゃないかと。だから、今はとにかく思いっきり叩いています。立ち上がって叩くは、シンバルのネジは飛ぶは、もうすごいです(笑)

楽器としてのドラムと和太鼓の違いも、強く感じます。そもそもドラムセットは、人数が足りないからひとりで叩けるようにという、利便性でつくったものじゃないですか。すごく合理的なんですよね。それに引き替え和太鼓は、なんでこんな打ち方しなきゃいけないんだというほど、不合理で理不尽。屋台囃子なんて、腹筋しながら(無理な体勢で)打つわけですからね。この相反する二つをどう合わせていくかは、ただいま模索中です。ドラムの基礎は習ったんですが、ぜんぜんできてなくて、マイナスからのスタートですけど、『太鼓打ちのドラムを』と玉三郎さんに言われているので、なんとか新しい音を見つけたいと思っています」

Photo: Takashi Okamoto

ドラムのソロを披露する小田さん、坂本さん、住吉さんの三人は、三年前から元ザ・ブルーハーツのパワフルなドラマー、梶原徹也さんの指導を受けてきた。『混沌』における三人三様のまったく異なるソロは、タイトルにふさわしい見どころ・聴きどころのひとつとなっているが、そこには時間をかけて彼らと向き合ってきた、梶原さんの尽力がある。

Photo: Takashi Okamoto

「坂本雅幸くんは、プロのドラマー志望だっただけあって、最初からわりと何でもできたので、速いパンクなども含めたいわゆるロック・ドラムを。小田洋介さんは、僕と同じ猪突猛進型なので、『ブルーハーツ仕込みの伝家の宝刀を君に伝えよう!』と、まっすぐなエイトビートを伝授しました。住吉佑太くんは、エイトビートがうまくいかない代わりに、ワールドミュージック系のなまった感じのビートを出すのが得意なので、足を省略して手のニュアンスで攻めるようにしたら、いきなり伸び始めました。ふつうのロック・ドラムとはぜんぜん違う彼の持ち味が、そのままドラムに反映されています。彼らはみな超一流の打楽器奏者ですから、爆発していくシーンで、自分のエネルギーを楽器に託して表現する術を、知っているんですよね。先日の練習でそれが確認できたので、もう何も心配する必要はないと思っています。バッチリです!」

こうした新たな楽器へのチャレンジが続くなかにあって、中込健太さんは、ワン・アース・ツアーとしては久しぶりとなる大太鼓(※)に向き合っている。
※平桶大太鼓による「大太鼓」スタイルの演奏

Photo: Takashi Okamoto「これまで鼓童がやってきた、屋台の上に載せて打つ大太鼓のスタイルでは、ある形式ができあがっていて、先輩たちが創り上げたものに自分が乗っかっていき、そこから外れないようにしつつ、自分ならではの個性を出す、ということが求められていたんです。今回は、そうした今までの鼓童の大太鼓とは違う役割で、単にひとつの楽器として存在すればいいのかな、と思っています。でも、大太鼓には、どうしても楽器ではない存在感を感じてしまうんですよ。〝樹齢何百年という木に、生きていた牛の皮を張ったすごいもの〟に対峙するためには、それなりに自分の気持ちをととのえて向かわなければいけないので、音楽をやっているという意識が持てないんです。音楽として構成されているものの中に、そういう気分を持ち込んだら、どうなるのか。もしくは何か違うものが出てくるのか。そこがとても楽しみですね」

未知の楽器へのチャレンジと、西洋楽器ドラムの鼓童的解釈、そして、築かれた伝統を問い直す姿勢。どこまでもアグレッシブなアプローチが、〝混沌〟を生み出そうとしている。

Photo: Takashi Okamoto


【佐渡へ初演を観にいこう!】
23日、新作「混沌」佐渡初演!
http://www.kodo.or.jp/oet/20151123a_ja.html
11/22 17時まで受付:アミューズメント佐渡 Tel. 0259-52-2001、蔦谷書店佐渡佐和田店(窓口へ)
(鼓童チケットサービスでの受付は終了しました)
<当日券>23日14時より劇場で販売

ILL-OET混沌-A4-150526

「混沌」作品紹介

スケジュール(2015年11月佐渡初演〜12月)

「混沌」ブログ


伊達なつめ(だて・なつめ)
演劇ジャーナリスト 演劇、ダンス、ミュージカルなど、国内外のパフォーミングアーツを追いかけ、女性誌『InRed』、『CREA』、新聞”The Japan Times” などへ寄稿。”The Japan Times” に英訳掲載された日本語のオリジナル原稿は http://natsumedate.at.webry.info/ で公開中。著書『歌舞伎にアクセス』(淡交社)ほか。


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