鼓童ブログ Kodo Blog

鼓童特別公演2017「道」の稽古始動!/松田菜瑠美


鼓童特別公演2017「道」の稽古始動!

Photo: Narumi Matsuda

いよいよ一ヶ月後に迫った「道」公演の全体稽古が鼓童村で始まりました。

Photo: Narumi Matsuda

2015年の横浜公演以来、演出や楽曲も新たにしての再演です。鼓童と言えばコレ! の人気のあの曲この曲から、今回に向けて作った新しい曲もお披露目予定。演出担当の石塚充が得意とする、お客様も演奏者も楽しめるプログラムです。

Photo: Narumi Matsuda

ツアーでは東京は福生・小平・大田と3公演、大阪では新歌舞伎座で2日間3公演行ないます。3月、是非お越しください。

演出:石塚充
出演:山口幹文、齊藤栄一、見留知弘、船橋裕一郎、石塚充、中込健太、前田剛史、蓑輪真弥、小松崎正吾、三浦康暉、三浦友恵、米山水木


番組放映:2月25日(土)「佐渡から世界へ!~太鼓芸能集団 鼓童を目指す若者たち~」


NST新潟総合テレビ 制作番組
佐渡から世界へ!~太鼓芸能集団 鼓童を目指す若者たち~
2月25日(土)放映のお知らせ

1_DSCN6510-fs

鼓童文化財団研修所 稽古場にて
庄司智春さん(写真中央)、見留知弘(右)、研修生6名と研修所所長の石原(左)

お笑いコンビ品川庄司庄司智春さんが鼓童研修所を訪れ、研修生と生活を共にし、稽古も体験した特別番組が2月25日(土)に放映されます。見留知弘による稽古指導の成果はいかに。新潟県内で放映です、ぜひご覧ください !

NST新潟総合テレビ 制作番組
「佐渡から世界へ!~太鼓芸能集団 鼓童を目指す若者たち~」

■放送日時:2017年2月25日(土)14:00〜14:55(55分)
■放送局:NST新潟総合テレビ(新潟県内のみ)
■番組サイト:https://www.nsttv.com/tv/nst/kodo2017
■番組概要:
佐渡を拠点に太鼓を中心とした伝統的な音楽芸能に無限の可能性を見いだし、現代への再創造を試みる太鼓芸能集団「鼓童」。世界でも評価される鼓童の正規メンバーを目指し、研修所で共同生活を送る若者たちがいる。廃校になった築60年の校舎を利用した研修所での生活は過酷だ。早朝から夜までほとんど自由時間はない日々。しかも、携帯禁止、恋愛禁止が絶対の掟。豊かな佐渡の自然の中、彼らは太鼓の稽古にだけ情熱を傾ける。そんな研修所生活を体験するために、お笑いコンビ品川庄司の庄司智春が佐渡を訪問。夢に向かってひたむきに努力する研修生たちと生活を共に過ごし、彼は何を感じるのか?

5_IMG_1729-fs

研修生との稽古の様子

放映をお楽しみに!!


初音ミク来島リハーサル!/石塚充


初音ミク来島リハーサル!

miku

2月6日、7日の2日間、初音ミクさんが鼓童村にやってきました!

スクリーンショット 2017-02-13 17.13.58

IMG_6987

1か月後に迫ったスペシャルライブに向けて、ミクさん、バンドメンバー、そして大勢のスタッフのみなさんが来島されて、稽古場で大がかりな全体リハーサルを行いました。

スクリーンショット 2017-02-13 17.26.54

バンドメンバーの皆さん@佐渡汽船両津港
Guitar:Takahiro Misawa /Bass:Tsuguhito Konno /Keyboard:MEG.ME /Drum:Kosuke Kamata

初顔合わせとなる今回、どうなることかと思いきや‥‥?意外にも??

ミクさんの透明感のある楽曲と、深く広がる太鼓の響きがとても相性が良く、すごく気持ちの良い音楽が繰り広げられていきました。

スクリーンショット 2017-02-13 17.13.47

バーチャル・シンガーという、鼓童にとって未知の領域でしたが、ポップでキャッチャーな楽曲の数々にノックアウトされ‥‥私たち‥‥すでに‥‥だいぶ好きになっております‥‥

IMG_6984

ドラマーの鎌田紘輔さんと三浦康暉

柔らかく清々しいバンドメンバーのみなさん、本当に素晴らしいプロフェッショナルなスタッフ陣のみなさんに刺激をいただき、とても充実した、濃い2日間になりました。3月、NHKホールで再会するのが楽しみです!

IMG_6983

演出の山田さんと蓑輪真弥

これまでに類をみない、見応え、聴き応えのある素敵なコンサートになっております。皆様、この機会にぜひご覧くださいませ!

スクリーンショット 2017-02-13 17.14.17

鼓童メンバー@稽古場

mitsuruishizuka_s

kodo-miku

2017年3月4日(土)、3月5日(日)「初音ミク×鼓童 スペシャルライブ」(東京・渋谷区)
公式サイト:http://kodo-miku.com/

鼓童サイト:http://www.kodo.or.jp/news/20170304miku_ja.html


「やまいもくん」10年ぶりに生誕の地へ/本間康子


「やまいもくん」10年ぶりに生誕の地へ

昨年より当ブログで「やまいもくん募金」へのご支援をお願いして参りました。
http://www.kodo.or.jp/blog/staff/20161126_11493.html

これまで多くの皆様にご支援を賜り、誠にありがとうございます。佐渡太鼓体験交流館(たたこう館)で、この10年間「やまいもくん」が皆様に愛されてきた事を改めて実感しております。

1月下旬、石川県の浅野太鼓楽器店へ向けて「やまいもくん」は出発しました。

大きな「やまいもくん」をたたこう館の台から下ろし、トラックに積むだけでも一仕事でした。鼓童メンバー、スタッフ、研修生など20名以上の男手により、ようやくトラックに積み込むことができました。

Photo: Minami Watanabe

①台から下ろす

Photo: Minami Watanabe②立てる

Photo: Minami Watanabe③移動させる

Photo: Minami Watanabe④トラックへ搬入

浅野太鼓楽器店では、クレーンを使用し、宙に浮いての搬出です。数人の職人さんにより慣れた手つきでトラックから下されました。

Photo: Yasuko Honma

上越で生まれ育ち、石川で命が吹き込まれ、佐渡で長年活躍してきた「やまいもくん」が、生まれ変わりこれからも皆様をお迎えできるよう再び石川へ旅立ちました。たたこう館に戻るのは3月中の予定です。

革の張替のご支援として、「やまいもくん募金」へのご協力を、引き続き広くよびかけさせていただきます。直接来館いただく以外で、ご寄付を送金、またはオンラインでご決済いただく際には「やまいもくん募金」とお書き添えください。

ご送金先、オンライン決済の方法等については、鼓童サイト「ご支援のお願い」のページをご覧ください。
http://www.kodo.or.jp/foundation/support_ja.html

一定額以上の募金をいただいた方へのお礼のグッズも近日中にご紹介予定ですので、どうぞ楽しみにお待ち下さい。

Photo: Minami Watanabe

おまけ
「台」は肩の荷が下りてしばしお休み中


2月19日(日)鼓童文化財団共催「佐渡めぐり塾 第5回 島の木を知る、触れる、奏でる編」参加者募集中!


2月19日(日)鼓童文化財団共催
「佐渡めぐり塾 第5回 島の木を知る、触れる、奏でる編」
参加者募集中!

佐渡めぐり塾_森と芸能

チラシPDF

「佐渡めぐり塾」とは、身近にある自然や島の暮らしに息づくGIAHS(ジアス/世界農業遺産)について、親子で楽しみながら学べる体験プログラムで、佐渡市と(一社)佐渡生きもの語り研究所が主催し、これまで島内各地で4回実施されています。

第5回となる今回のテーマは「島の木を知る、触れる、奏でる」

まずは鼓童の森を散策し、佐渡の木アテビやバチ材にも使われている木を知ることにより、「森」と「芸能」の結びつきを実感いただけると思います。そして実際に、参加者の皆さんでバチを作り、自分で作ったバチを使って太鼓を叩いていただきます。

参加対象は佐渡島内の小中学生とその親御さんです。たくさんのご参加をお待ちしております!

※屋外プログラムもあります。寒い季節ですので、参加される皆さんは暖かい格好でお越し下さい。

お申し込み&お問い合わせ:
(一社)佐渡生きもの語り研究所
Email: ikimono@sado-ikimonoken.jp
Tel. & Fax. 0259-22-2658
http://sado-ikimonoken.jp/sub/
締切り:2月13日(月)


足あと/本間康子


足あと

Photo: Yasuko Honma

1月31日、久しぶりに研修所に宿直しました。朝の体操と掃除の後、研修生はトレーニングです。
うっすらと積もった雪の上に、ランニングに出た研修生の足あとが残っていました。朝食の時に話したら、歩幅の広い人やちょこちょこっと走る人など、それぞれに特徴があって、誰のものかわかるそうです。

Photo: Yasuko Honma

今は修了式を終え、準メンバーとなった者はすでに鼓童村へ引っ越して、新2年生のみの共同生活の期間です。足あとが見分けられるほど人数も絞られた分、気持ちも集中して、この冬を乗り切っていきます。


2月3日14:25ごろ~藤本吉利・齊藤栄一生出演「大竹まこと ゴールデンラジオ」文化放送


2月3日14:25ごろ~藤本吉利・齊藤栄一生出演
「大竹まこと ゴールデンラジオ」文化放送

radio

大竹まことさんのラジオ番組「大竹まこと ゴールデンラジオ」の『大竹メインディッシュ』コーナーに、鼓童・藤本吉利、齊藤栄一が生出演します! 生演奏あり、これまでの鼓童の活動の裏話(?)など、大竹さんとのトークがたっぷりあります。お楽しみに!

▶︎【リアルタイム】WEB「radiko.jp」より、全国各地で聴くことができます
http://radiko.jp/#!/live/QRR

▶︎【放送後】番組の公式ポッドキャストからも聴けます
http://www.joqr.co.jp/blog/main/

文化放送「大竹まこと ゴールデンラジオ」

スクリーンショット 2017-02-02 23.10.45

2017年2月3日(金)13:00〜15:30
(鼓童は14:25~14:50ごろの出演)

MC:大竹まことさん、室井佑月さん
ゲスト出演(鼓童):藤本吉利齊藤栄一
番組WEBサイト:http://www.joqr.co.jp/golden/

鼓童「道」&「幽玄」の情報はこちら▼

鼓童特別公演2017「道」

坂東玉三郎×鼓童特別公演「幽玄」

【ラジオ出演しました】鼓童・藤本吉利、齊藤栄一出演「大竹まこと ゴールデンラジオ」(文化放送)

大竹まことさんのラジオ番組「大竹まこと ゴールデンラジオ」の『大竹メインディッシュ』コーナーに、鼓童・藤本吉利、齊藤栄一が出演、生演奏しました…

鼓童 Kodoさんの投稿 2017年2月2日

【まもなく出演です!】2/3 14:25ごろ~鼓童・藤本吉利、齊藤栄一出演「大竹まこと ゴールデンラジオ」(文化放送)

大竹まことさんのラジオ番組「大竹まこと ゴールデンラジオ」の『大竹メインディッシュ』コーナーに、鼓童・藤本吉利、齊藤栄…

鼓童 Kodoさんの投稿 2017年2月2日


1月29日(日)船橋裕一郎WSアメリカ・バークレーで開催しました!/河本唯


1月29日(日)船橋裕一郎WS「鼓童講座〜血沸き肉躍る!」
アメリカ・バークレーで開催

Photo: Yui Kawamoto

アメリカ・バークレーにて1月29日に鼓童代表・船橋裕一郎による太鼓のワークショップを行いました。スポンサーして下さったANAさんはじめ、主催のUC Berkeley Raijin Taikoさん、参加者の皆さん、ありがとうございました!

Photo: Yui Kawamoto

2017年1月24日(火)、1月29日(日)船橋裕一郎WS 特別開講「鼓童講座〜血沸き肉躍る!」(Thrills in a Heartbeat!)(アメリカ・ワシントン州、カリフォルニア州)
http://www.kodo.or.jp/blog/pub/20170125_11868.html

ただいま、鼓童アメリカツアー中!

news20160317dadan

2017年1月〜3月
鼓童35周年記念「打男 DADAN 2017」アメリカツアー
http://www.kodo.or.jp/news/20170126dadan_ja.html

0_124_0610_B1poster_ENG


「坂東玉三郎×鼓童特別公演 幽玄」製作発表


「坂東玉三郎×鼓童特別公演 幽玄」製作発表

Photo: Takashi Okamoto

本日、都内にて「坂東玉三郎×鼓童特別公演 幽玄」製作発表を行い、坂東玉三郎さん、鼓童メンバーの石塚充、中込健太、北前船代表取締役社長の青木が登壇いたしました。会見でのコメントを写真とともにお届けいたします。

坂東玉三郎

Photo: Takashi Okamoto鼓童とは、2006年の「アマテラス」で共演し、その後、2012年から4、5作と様々な作品を創らせて頂きました。そして2017年「アマテラス」に続く共演作として「幽玄」を上演いたします。

これまで、色々な作品を創ってまいりましたが、他の作品のお稽古の中で、ここにいる石塚充さん、中込健太さん、そして本日はいらっしゃいませんが、代表の船橋裕一郎さんたちと、「あなたたちはどんな作品が創りたいの?」という話になったんです。そうしましたら、「“日本のもの”を創りたい」と答えたんです。ただ、日本の様式を創るのはとても大変難しいという話をしました。もちろん和太鼓は日本のものであります。和太鼓の世界であれば、それなりのものができますが、日本の様式をもった美しさのある舞台を創るのは、難しいと思っているからです。しかし、それから色々と考えまして一昨年から“日本のもの”に向かって創りはじめました。

 

“日本のもの”というと、これまでもやってきたじゃないかと言われそうですが、極端に日本的なものというと世阿弥の世界かなと思います。歌舞伎は、世阿弥よりも(年月が)もっと下りますからね。太鼓というのは太古からあります。日本の独特の芸能の世界、舞台芸術というと、「能楽」を題材にした方がいいと思いました。

私が歌舞伎的なものやればそれで済むのでしょうが、鼓童とやるからにはあえて「幽玄」という世界。鼓童(の作品)とも歌舞伎とも違った世界に行きたいと思います。

Photo: Takashi Okamoto

─内容について

第一幕で「羽衣」の物語をやらせて頂きます。第二幕は、はじめ「石橋」だけと考えていましたが、やはり私が歌舞伎の世界からやってきたということもあり、「道成寺」の世界です。私が着ております衣装あるいは様式は、歌舞伎的な雰囲気を持ち込みたいと考えています。

─玉三郎さんの演じる役は?

「羽衣」では、天女を演じます。「道成寺」では、花子を演じます。「石橋」は、獅子として登場します。他にも天女のワキツレ等、花柳流の家元さんやお弟子さん、そして鼓童のメンバーにも出て頂く予定です。

Photo: Takashi Okamoto

─稽古で苦労している点は?

今回鼓童のメンバーは能楽の楽器を用いて、演奏する訳ではございません。その様式をもらって、翻訳していくわけです。ですので、その点は大変です。

歌舞伎にも能楽にも決まり事はあります。しかし、観阿弥、世阿弥の頃は違って、もっと自由だったと思うのです。ただ、決まり事を壊すだけ、自由で楽しければよいというものでもありません。その線引きをしていくのが稽古です。鼓童は、ちゃんとお稽古をしている人たちです。あまりにも芸能の幅が広くなってしまったために修行できる時間と場所が限られている。でも、佐渡というところに入って、ずっと稽古をし、自分たちを理解していくことができる。

この鼓童という素材でどれだけお客様が楽しんで頂けるものをできるか、というのが私の課題です。

Photo: Takashi Okamoto

石塚充(鼓童)

こんなにも早く、玉三郎さんと舞台の上でご一緒させて頂く機会を与えて頂き、さらにオーチャードホールをはじめ、全国各地の名だたる劇場で、上演をさせていただくことは、この上ない喜びであり、そして、身が引き締まる思いです。

今回は日本の伝統芸能を題材にしているということで、これまでよりも敷居が高く、難易度の高く、大変難しい作品にはなるかと思いますが、それをお客様にはシンプルに楽しんで頂けるように、皆さまの記憶に残るような素晴しい作品になるよう精一杯務めさせて頂きます。

能楽の稽古は、まず正座が大変ですね(笑) また、普段鼓童の作品は人間が生活をしている様や呼吸が通った音楽を演奏しますが、能楽は「人間じゃないところに行く」という印象です。先生方の呼吸等を見ていると、人間であるということを超えて行くという印象があります。

玉三郎さんがいらっしゃる前の鼓童は、しきたりのようなものがありました。そこへ玉三郎さんがいらして、何故そうしなきゃならないのかという疑問を投げかけられるんです。否定をするでも肯定をするでもなく、いつもニュートラルな状態で、発想として自分たちには無いことをおっしゃるんです。おかげで、今の鼓童は風通しがよくなり、明るく自由になったと思います。

Photo: Takashi Okamoto

中込健太(鼓童)

今まさに能楽の勉強を皆でしていますが、同じ太鼓でもこんなにも表現が違うものなのかと難しさを感じているところです。いつも玉三郎さんとご一緒するとき、玉三郎さんは今まで気付かなかったような太鼓の響きを気付かせてくださいます。今回もどんな新しい太鼓の響きが発見出来るのか楽しみです。

Photo: Takashi Okamoto

青木孝夫(株式会社北前船 代表取締役社長)

鼓童は2000年に坂東玉三郎さんと出会い、創立25周年の2006年に玉三郎さんとの共演の「アマテラス」という神話を題材にした作品を上演させて頂きました。玉三郎さんと共演ということは鼓童にとっては、夢のようなお話だったのですが、また今年このように実現することが出来ました。この17年間の玉三郎さんのご指導により鼓童が成長した姿をお見せできると思います。

テーマが「幽玄」ということなので、前作と比べ、さらに鼓童のメンバーたちに表現の緻密さと深さを求められることになると思います。一昨年から玉三郎さんのご指導に加え、主に能楽の先生方、花柳流の家元にもお力添えをいただき、とても充実した稽古をさせて頂いています。

世阿弥が言っている「珍しきが花」というように、鼓童の演奏によって、天地をつなぎ、宇宙にも届くような演奏をし、今までにないような作品が生み出せればと思っています。

Photo: Takashi Okamoto

撮影:岡本隆史

会見関連記事

[Astage]「アマテラス(2006年初演)」に続き共演第二弾!坂東玉三郎×鼓童 特別公演 幽玄〜製作発表会見
http://www.astage-ent.com/stage-musical/kodo-yugen-2.html

[RanRanEntertainment]坂東玉三郎、「鼓童」との共演第二弾『幽玄』の製作を発表!
http://ranran-entame.com/eventrepo/44730.html

[エントレ]坂東玉三郎「鼓童でも歌舞伎でもない、幽玄を作る」/「幽玄」製作発表レポート
http://entre-news.jp/2017/02/36204.html

[シブヤ経済新聞]渋谷Bunkamuraで坂東玉三郎さんと太鼓集団「鼓童」再共演へ 能の演目題材に /東京
http://www.shibukei.com/headline/12107/

[ステージナタリー]渋谷Bunkamuraで坂東玉三郎さんと太鼓集団「鼓童」再共演へ 能の演目題材に /東京
http://natalie.mu/stage/news/219169

[スポーツ報知]坂東玉三郎、太鼓集団「鼓童」と「アマテラス」以来2度目共演
http://www.hochi.co.jp/entertainment/20170201-OHT1T50138.html

[スポニチアネックス]坂東玉三郎 太鼓集団「鼓童」と共演再び「魅せる舞台にしたい」
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2017/02/02/kiji/20170201s00041000328000c.html

[デイリースポーツ]坂東玉三郎、鼓童と2度目の共演「僕にとってもトライだった」
https://www.daily.co.jp/gossip/2017/02/01/0009878311.shtml

[テレ朝news]玉三郎、和太鼓集団と2度目共演!能を表現
http://news.tv-asahi.co.jp/news_geinou/articles/hot_20170201_160.html

[演劇キック]坂東玉三郎×鼓童の共演第二弾 『幽玄』!製作発表レポート
http://kangekiyoho.blog.jp/archives/52018710.html

[歌舞伎美人]玉三郎が演出・出演『幽玄』を語る
http://www.kabuki-bito.jp/news/3842

[東京中日スポーツ]玉三郎×鼓童 再コラボ 花柳流お家騒動「影響なし」
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/entertainment/news/CK2017020202000149.html

[日刊スポーツ]坂東玉三郎、太鼓集団・鼓童と再共演 能演目を表現
http://www.nikkansports.com/entertainment/news/1772990.html

[サンケイスポーツ]坂東玉三郎が密着カメラに苦笑「稽古はしにくいです。言いたいことが言えない」

http://www.sanspo.com/geino/news/20170201/geo17020119440039-n1.html


気魄の伝受 〜「幽玄」稽古場レポート〜/文・伊達なつめ


気魄の伝受
〜「幽玄」稽古場レポート〜

文●伊達なつめ 撮影●岡本隆史

Photo: Takashi Okamoto

葛野流家元・亀井広忠先生による能楽囃子の稽古の様子

2016年11月中旬、佐渡にある鼓童の稽古場を訪ねた。この日は、能楽囃子のうがくばやし大鼓方おおつづみかた葛野流家元かどのりゅういえもと亀井広忠かめいひろたださんが、能の囃子とうたいについて指導するために、また、舞の振付および立方たちかた(踊り手)として共演する日本舞踊・花柳流はなやぎりゅうの若き家元・壽輔じゅすけさん、達真たつまさん、源九郎げんくろうさんの三人も、稽古に参加していた。

Photo: Takashi Okamoto

玉三郎さん、花柳壽輔さん、達真さん、源九郎さんのお稽古の様子

今回の『幽玄ゆうげん』には謡曲ようきょく羽衣はごろも』、『道成寺どうじょうじ』、『石橋しゃっきょう』の一節を取り入れる予定で、準備が進められている。まずは亀井さんが、『羽衣』の場面で使われる「序ノ舞じょのまい」について、「いちばん品があって、位の高い舞」と、他の舞との比較を含めて解説。「羽衣伝説」に基づく『羽衣』は、松の枝に掛かった羽衣を持ち帰ろうとした漁師が、これがないと天に帰れないと嘆く天人に、羽衣を返す代わりに天上界の舞を所望するという話。天人が舞う天上界の優雅な舞の部分が「序ノ舞」にあたる。

Photo: Takashi Okamoto

亀井さんが、今回の公演のため約5分にまとめた『羽衣』の「序ノ舞」を披露した。両手におうぎを持ち、右手で大鼓おおつづみ、左手で小鼓こつづみの拍子を打ちながら、口元で「ヒウ ルィ ヒョー」と声を出して笛の音を表現する。この見事なひとり三役パフォーマンスは、囃子の稽古時のスタイルだ。

Photo: Takashi Okamoto

これに対して鼓童は、笛と銅鑼どらのほか、締太鼓しめだいこの奏者が十数人、横一列にズラッと並んでいる。歌舞伎舞踊にも『羽衣』はあるけれど、今回、漁師役の壽輔さんたちと天人役の玉三郎の立方とともに鼓童が創り出すのは、能版とも歌舞伎版とも異なる新たなオリジナル版。立方の動きはもちろん、音楽も能の『羽衣』の詞章ししょうや囃子に則りながら、鼓童的アレンジが施されている。

Photo: Takashi Okamoto

一声いっせい※1を拍子は楽譜のまま、(鼓童流に)翻訳してみたので、ちょっと聴いてみてください」

そう玉三郎が言い、『羽衣』の「一声」の演奏が始まった。ドラム・ロールのように細かく刻む太鼓たいこの音をベースに、鋭い笛の音と高低差のある締太鼓+インパクトある奏者たちのかけ声が響く。大鼓と小鼓のパートも、すべて太鼓で表現するという驚きのアイデアだ。

Photo: Takashi Okamoto

「新しいですね。まさに世阿弥ぜあみのいう『めずらしきが花』だ」※2

と亀井さん。続いて、鼓童は「クセ」と呼ばれる主要な部分の地謡じうたい※3を聴かせた。ここ数年、稽古始めに発声練習で謡を取り入れてきた成果か、非常に深く強く、伸びやかな重低音コーラスになっている。

Photo: Takashi Okamoto

「すごいですね。お世辞でなく、謡がうまい。みなさん耳がいいんでしょうね。たいしたものだ」

と亀井さんは感心しきり。能では囃子と地謡は完全に分業制だけれど、鼓童はこうして双方を兼ねるスタイルだ。

この「一声」の囃子と「クセ」の謡のプレゼンテーションで、鼓童と玉三郎が『幽玄』で何をしようとしているのか、さらに、鼓童の能の取り組み方の本気度を理解した亀井さんは、指導を具体的かつ個別化し、グイグイと熱を込め始めた。

Photo: Takashi Okamoto

本業である大鼓だけでなく、小鼓、太鼓、笛、謡、舞と、すべてを自ら実演してみせながら、技術とともに能楽師の気魄きはくを伝授する姿。鼓童の面々も、一瞬を惜しむように真剣に教えを仰ぐ。濃密でいて清々しい空気が、稽古場を満たしていた。

Photo: Takashi Okamoto

※1 一声=登場場面の囃子
※2 めずらしきが花=めずらしい(=新しい)ことは能の魅力の重要な要素のひとつ、といった意味
※3 地謡=謡曲の合唱部分

伊達なつめ
演劇ジャーナリスト。現代演劇、古典芸能、ダンス、ミュージカルなど、あらゆるジャンルのパフォーミングアーツを国内外で取材。著書『歌舞伎にアクセス』(淡交社)など。『InRed』『CREA』など雑誌での連載も。

坂東玉三郎×鼓童特別公演「幽玄」

yugen_pub_1219
http://www.kodo.or.jp/news/20170500yugen_ja.html

【東京】2017年5月16日(火)~20日(土)Bunkamuraオーチャードホール
(問)チケットスペース Tel. 03-3234-9999 http://www.ints.co.jp

【新潟】2017年5月26日(金)~28日(日)新潟県民会館
(問)TeNYチケット専用ダイヤル Tel. 025-281-8000

【愛知】2017年5月31日(水)~6月2日(金)愛知県芸術劇場 大ホール
(問)中日劇場 Tel. 052-263-7171

【福岡】2017年9月2日(土)~18日(月・祝)博多座
【京都】2017年9月21日(木)~23日(土・祝)ロームシアター京都メインホール


アーカイブ

カテゴリー

Top