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自芯/漆久保晃佑


自芯(じしん)

Photo: Takashi Okamoto

皆さまいかがお過ごしでしょうか。最近は暑さも厳しくなってきまして早くも蝉が鳴き始めました。私たち「交流学校公演」班は予定されていた学校での公演を終え、私自身残すところ「35周年記念コンサート」と「アース・セレブレーション」のみとなりました。

Photo: Ryoko Iwamoto

今回の交流学校公演班は主に熊本県、岩手県、新潟県、兵庫県の学生さんたちに演奏を聴いていただきました。初めて太鼓を見た生徒さん、普段太鼓をやっている生徒さん、太鼓をやりたくなった生徒さん…様々な生徒さんに演奏をすることができました。

Photo: Takashi Okamoto

次々と近代化をしていく世の中において新しいものだけ、便利なものだけを嗜むのではなく、古典的なものも見た上で様々なものを精査していって欲しい。生徒さんに対しそんな想いで演奏をしておりました。

鼓動(全体)

公演が終わり生徒代表の挨拶をしてくれた子達が「初めて聞いたけれども面白かった」とか「今後は日本の音楽にも目を向けていきたい」と話してくれて本当に嬉しかったです。汗に紛れて目から涙が出た時もあったほどでした…(笑)

さて今回の旅は上記の四県を主に周ったというように書きました。この四県に共通するのは「地震」です。過去に大きな地震を経験した四県でした。地元の方々がお話ししてくださった内容は、とても信じがたく想像もつかないようなものばかりでした。そして太鼓グループの中には、お稽古場が崩れてしまったグループや楽器が破損してしまったグループなど様々…心が痛かったです。

Photo: Ryoko Iwamoto

しかし、現地の方々は常に笑顔を絶やさず、中には「俺たちゃ乗り越えられると神様がいってんだな」と仰る方々もいました。そんな方々に演奏をさせていただく機会もあり、演奏後「明日から頑張れるわ」「なんか自信が出てきたな」といってくださる方々もいました。自分にとって最後の交流学校公演は不思議な縁に恵まれて様々な方々とお逢いすることができましたし、私の微力が人の役に立てて嬉しく思います。

Photo: Ryoko Iwamoto

一刻も早い復興を心からお祈りしております、また交流学校公演がずっと続いていくように願っています。旅中お世話になった皆さま、ありがとうございました。

Photo: Takashi Okamoto

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鼓童ゲスト出演「いわて三陸鎮魂復興祭」/齊藤栄一


2015年9月13日(日)岩手宮古市
鼓童ゲスト出演「いわて三陸鎮魂復興祭」

Photo: Yuki Nakagawa

青い海に白い岩肌と松の緑をバックにしての太鼓演奏。三陸を代表する景勝地・浄土ヶ浜。のどかに見えるこの場所でも、レストハウスよりも大きな岩を乗り越えて津波が押し寄せたとお聞きしました。東日本大震災から4年半。瓦礫は取り除かれたとは云え受け入れ先も決まらず、町を行けば更地が沢山ありました。やはり現地に足を運ばないと見えない事だらけで、正直復興への思いが薄らいでいた自分を反省。

Photo: Yuki NakagawaPhoto: Yuki Nakagawa

本番は生憎の雨となってしまいましたが、最後まで拍手を送って下さった皆様、本当にありがとうございました。震災の記憶を風化させないお手伝い。これからも続けていきます。

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関連記事:岩手日報WebNews「復興の鼓動、浜に響く 宮古で三陸鎮魂祭」
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20150915_P


盛岡市での交流学校公演/稲田亮輔


盛岡市での交流学校公演

7月6日に岩手県盛岡市の手代森(てしろもり)小学校と乙部(おとべ)中学校で交流公演を行わせて頂きました。今回の交流公演は、鼓童が古くからお付き合いさせて頂いています「黒川さんさ」の松本敏邦さんとの繋がりで実現する事が出来ました。

添付メッセージ部

黒川さんさの皆さんと

子どもたちは学校の授業の一環で色んな芸能を習っており、私たちが公演を行った次の日から、さんさを習い始めるという事でした。その事もあり、反応はすごく良く、太鼓の音に動じる事もなくレスポンスも豊かで、自然と集中して演奏を観てくれていました。やっぱり、芸能が根付いている地域というのは子どもたちもすごく生き生きしているように感じました。

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私たちの活動も色んな地域に行って少しでも太鼓という芸能の素晴らしさを伝えて、その地域や子どもたちの力になることが出来ればと思います。

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「浦浜民俗芸能伝承館」完成しました!/千田倫子


鼓童は2014年、岩手県大船渡市三陸町越喜来(おきらい)地区の「浦浜獅子躍」と「浦浜念仏剣舞」の活動拠点となる『浦浜民俗芸能伝承館』設立基金の呼びかけに協力してまいりました。この度、全国の方々の支援を得て、3月末に無事完成したとのこと。目出たく、2015年5月10日に落成式が行われました。

私達の呼びかけは、昨年6月の浅草公会堂の「神秘」公演プログラムへのチラシ挟み込みと、会場ロビーでの募金が皮切りだったので、ちょうど1年後にこのようなニュースをお知らせできること、大変嬉しい思いでいっぱいです。

浅草公会堂の後は、8月佐渡でのアース・セレブレーションでの募金、11月の長岡での復興祈願コンサートプログラムへのチラシ挟み込み、8月~12月にかけては、佐渡太鼓体験交流館に募金箱を設置するといった活動を続けてまいりました。募金箱による寄付金総額は20,406円。また挟み込みのチラシの案内で直接送金してくださったり、ブログ記事から関心を寄せてくださった方も多くいらっしゃると思います。改めて、皆様のご協力に感謝いたします。どうもありがとうございました。

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落成式。10年以上も前から浦浜念仏剣舞を習われ、震災直後から浦浜を応援し続けてきた東京の民族歌舞団「荒馬座」さん始め、全国から沢山の方々がお祝いにかけつけていました。

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落成式の懇親会。牡蠣やホタテ焼き、お土産のワカメなどなどご自分達の誇る、美味しい地の物でおもてなしいただきました。浦浜の踊り手たち自らが衣装をつけたまま、ふるまいのスタッフとなり変わる、手作り感いっぱいの、気持ちの温かくなる素敵な会でした。手前は、浦浜の念仏剣舞をしっかりと担っている子供達。

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稽古風景のお披露目。ササラをつけていくら跳んでも大丈夫な天井の高さ。鹿たち、念願の稽古場です。

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稽古場の一角には、建設基金支援者のお名前が掲げられています。

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建物のすぐ傍らには東日本大震災犠牲者供養塔、側面は獅子躍の唄でしょうか。浦浜の2つの芸能には供養の心が貫かれています。

浦浜の2つの芸能は、震災で甚大な被害を受け、念仏剣舞の道具一切と拠点を失いましたが、被災に負けることなく、これまで先人が育んできた素晴らしい芸能を未来へ必ず伝承するという誓いのもと、伝承館の建設に向かいました。郷土芸能の持つ力に大いなる確信を持ち、自分達に続け、と他所の被災芸能の方々もリードする心意気で頑張ってこられました。その気持ちに全国の方々の支援の気持ちが寄せられ、残り1千万の目標を達成し、完成の運びとなったのです。この伝承館は、浦浜の芸能を未来に繋いで行く拠点、そして震災を経て多くの気持ちが通じ合った、外の仲間との新しい交流の拠点なる施設です。今後、鼓童もこの伝承館を訪れて、浦浜の方々、其処に集う皆さんと出会っていきたいと思っています。ぜひ、皆さんも沿岸の芸能を見にいらしてください。

※落成式で披露された「浦浜獅子躍」と「浦浜念仏剣舞」、荒馬座さんによる「獅子舞」の様子が、東北文化財映像研究所ライブラリーで公開されています。


▶YouTubeで再生 https://www.youtube.com/watch?v=GHTbBVo_Jro


▶YouTubeで再生 https://www.youtube.com/watch?v=LFN5qJ4hSWw


▶YouTubeで再生 https://www.youtube.com/watch?v=ceXDdYRMP8I


「奈奈子祭」にツアー参加しませんか?/千田倫子


「奈奈子祭」にツアー参加しませんか?
鼓童は沿岸各地域を元気にしようというイベント『奈奈子祭』を応援します

先月の26日にもご紹介した、被災地の復興を郷土芸能でサポートする『奈奈子祭』。12月21日(日)の本番を観覧するだけでも素晴らしいですが、更に更に素晴らしいのは、20日~21日の東京駅・花巻駅・花巻空港発着のツアー参加です!

初めての土地にお祭りを見に行く時、細大漏らさず味わい尽くすなど出来ないものですが、このツアーでは岩手県の芸能に精通している、追手門学院大学の橋本裕之教授のご案内があり、それが叶います。花巻から大槌町に向うバスの中で震災以来の郷土芸能について解説があり、その後、復興途上の大槌町を巡ります。夜は、沿岸の生きた芸能の姿を体感できる、神楽や虎舞披露など芸能継承者の方々との宴席での交流が予定されており、その翌日が『奈奈子祭』本編です。

私は過去2回、小島千絵子・齊藤栄一・見留知弘の3名も、昨年の『奈奈子祭』出演時に、このツアープログラムに参加させていただき、それぞれの土地を見、暮らす方々の生の声を聞き、芸能の持つ底力を心に感じてきました。そこで得た、これが「絆」というものなのだという繋がりは、今も少しずつ枝分かれをして発展していて、それは無上の喜びです。

Photo: Michiko Chida

昨年、2013年12月『奈奈子祭』翌日のツアーにて、旧大槌町役場を訪ねる。

 

Photo: Michiko Chida

同、『奈奈子祭』翌日のツアーにて。山田町の「八木節」の皆さんの稽古場を訪ね、ミニワークショップなどで触れ合う。

 

今年は、どんな交流となりますか、とにもかくにも魅力満載のツアーです。
どうぞお早めにお申し込みください!
http://www.jtb.co.jp/tabeat/List.asp?Tourno=c94931bd7ced4f1db82e4af5

また、issue+design(イシュープラスデザイン)さんのホームページにも「奈奈子祭」の記事がまとめられています。どうぞご覧ください。
http://issueplusdesign.jp/project/nanako/

鼓童は沿岸各地域を元気にしようというイベント『奈奈子祭』を応援します。
現地を訪れて、人と触れ合い、芸能を楽しむことが支援になります。
東北沿岸に気持ちを寄せている皆様、ぜひこの機会に、郷土芸能の力を見にいきませんか。

※今回、鼓童の出演はございませんが、是非足をお運びください。

鼓童ブログ|『奈奈子祭』、今年も魅力いっぱい開催します!/千田倫子
鼓童サイト|ハートビート・プロジェクト Heartbeat Projectheartbeat_project_logo

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奈奈子祭チラシ


『奈奈子祭』、今年も魅力いっぱい開催します!/千田倫子


「奈奈子祭」開催のお知らせ

写真提供/民俗芸能STREAM代表:西嶋一泰氏

2013年12月『奈奈子祭~冬の陣』の様子(写真提供/民俗芸能STREAM代表:西嶋一泰氏)

2013年12月、鼓童小編成で参加させていただいた『奈奈子祭』。初めて見る沿岸の芸能の素晴らしさ、芸能者の皆さんの熱い気持ち、それを本当に心底楽しみに来られている地域の方々の姿。この手作りの祭りのあったかさに、心が洗われ、そして和んだ感覚をよく覚えています。

そんな『奈奈子祭~花の陣』、今年も12月21日(日)の11時より、岩手県大槌町の「三陸花ホテルはまぎく」で開催されます。今回、鼓童の出演はございませんが、是非足をお運びください。

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奈奈子祭チラシ

東北は、内陸も沿岸も郷土芸能の宝庫です。

「被災地の復興は、誰の心の中にもあるその郷土芸能から」と、ご実家が鵜鳥神楽の神楽宿である笹山奈奈子さんと笹山政幸さんご夫妻が、民俗芸能研究者で追手門学院大学教授の橋本裕之先生と共に企画・開催されているのがこの『奈奈子祭』。2013年の2月、7月、12月に続けて4回目を数えます。

Photo: Michiko Chida

この『奈奈子祭』の楽しみは、当日の素晴らしい芸能の数々は勿論ですがそれだけではありません。ツアーに参加すると、前後に企画されている芸能団体の方々との交流や、土地の皆さんが生活と共にある芸能を楽しむ姿に触れ、自分もそれを体感することができるのです。今回は、前日の20日(土)に企画されています。

その土地に出かけ、芸能を見て人と触れ合うことが、被災地のサポートになります。どうぞ皆さん、あったか手作り、沿岸の心意気いっぱいの、この12月の『奈奈子祭』にお出かけください!

(注)今回、鼓童の出演はございません。

◆JTBツアー
http://www.jtb.co.jp/tabeat/List.asp?Tourno=c94931bd7ced4f1db82e4af5

鼓童サイト|ハートビート・プロジェクト Heartbeat Projectheartbeat_project_logo


「獅子躍」稽古に行ってきました/中込健太


岩手「金津流梁川獅子躍」稽古

Photo: Kenta NakagomePhoto: Kenta Nakagome

9月5日〜8日、勝、依利、佑太、哲海、亮輔、直弥と私の7名で岩手県・江刺へ行き「金津流梁川獅子躍(かなつりゅう・やながわ・ししおどり)」のみなさまに稽古をつけていただきました。

Photo: Kenta NakagomePhoto: Kenta Nakagome

ささらの組み方を教わりました/辻勝が衣裳をつけて踊らせて頂きました

地元の方々の厳しくも温かいご指導を受け、踊りに対する熱い思いを伝えていただきました。
鼓童の前身「佐渡の國 鬼太鼓座」から続くこのご縁を大切に、しっかりと踊り続けていきたいと思います。

Photo: Kenta Nakagome

「金津流梁川獅子躍」のみなさま、有難うございました!

(写真:中込健太)

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岩手で『ゆきあひ』舞台あります/小島千絵子


9月13日 千絵子ソロ
「五の会 みちのくへ『ゆきあひ』舞台」

Photo: Maiko Miyagawa

2013年に、上越の坂口記念館で好評だった「五の会」がみちのく盛岡の「南昌荘」にて行われます。5名の表現者による会に、千絵子がチェロ奏者との「ゆきあひ」のステージで参加します。

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東北にて初めての「ゆきあひ」公演です。お近くの方はもちろん、遠くの方も是非お越しください。

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ご来場をお待ちしております!

 

五の会 2014「みちのくへ」
http://gonokai013.exblog.jp
写真は会場展示の様子

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期間中は盛岡八幡宮のお祭りです、お祭りも楽しめます。この機会にみちのくの旅へお越し下さい。

盛岡秋まつり http://www.odette.or.jp/?p=829

五の会〜みちのくへ「ゆきあひ」

2014年9月13日(土)岩手県盛岡市清水町 南昌荘
出演:小島千絵子(鼓童/太鼓・踊り)、三浦祥子(チェロ)、中野亘(土笛)
開演:14:00
前売り:3,200円
当日:3,700円
客席:全席自由席
会場:南昌荘 http://www.iwate.coop/kankyou/nanshousou/
会場住所:岩手県盛岡市清水町13-46
問い合わせ:新潟「銀花」Tel. 025-222-4395/南昌荘 Tel. 019-604-6633(電話、ファックス)
備考:「五の会〜みちのくへ」のイベントは、9月12日(金)~14日(日)10:00〜17:00に開催(最終日14日は16:00まで)。尚、チケット代金には、南昌荘の入園料200円も含まれます。

五の会チラシ

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復興祈願祭り「綾里魂」に参加/千田倫子


Photo: Michiko Chida Photo: Michiko Chida

3月2日、岩手県大船渡市三陸町綾里地区の復興祈願祭り「綾里魂」(りょうりだましい)にお招きいただき、Heartbeat Projectとして、藤本吉利・藤本容子・山口幹文で、心を込めて演奏、参加してまいりました。この出演は、震災の土地を思う人からの紹介が数珠のように繋がって、1年前に実行委員会の方と知り合ったご縁で実現したものです。それぞれの地区は復興に向けて努力していますがまだ道半ば。震災から3年、皆さんの心の拠り所である、ふるさとを愛する気持ちを今改めて呼び起こそうと、実行委員会の方々が企画されました。 ▶続きを読む


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