浅草公演によせて/見留知弘
皆様こんにちは。太鼓芸能集団鼓童代表の見留知弘です。
5月の佐渡は、とても汗ばむ日もあれば、肌寒い日もありました。過ごしやすい時期から、だんだん夏に向かっているのを感じております。さて、今月は浅草公演についてお話しいたします。
昨年始まりました鼓童の浅草連続公演も、お陰様で二年目を迎えました。浅草といえば、当ブログでもご紹介しております三社祭をはじめ、一年中活気のあふれる下町です。古くから芝居小屋や映画館が立ち並び、江戸から伝わる文化が今なお継承されているお土地柄といえるでしょう。
浅草には舞台用の道具や衣装等のお店が多くあり、鼓童も日頃からお世話になっておりますが、さらに前身の鬼太鼓座の創立に関わってくださった永六輔さんのご出身地ということもあり、並ならぬご縁を感じています。永六輔さんとは、鼓童結成初期の1982年に浅草公会堂で開催した「『永六輔+鼓童』投げ銭興行」という公演でご一緒いたしました。これは永さんの企画・構成・演出で、全編何の筋書きもなく、舞台上で永さんのリクエストに応えてメンバーが太鼓や唄や踊りを披露していくというものでした。
それから時を経て2013年、鼓童は約30年振りに浅草公会堂で公演を行いました。一年以上続いた「鼓童ワン・アース・ツアー2013〜伝説」の国内の千秋楽を、浅草での4日連続の公演で迎えられたことで、私たちは大きな手応えをつかむことができました。
2013年6月「鼓童ワン・アース・ツアー〜伝説」浅草公演
さて浅草は、浅草寺、仲見世通り、雷門を中心に、世界から観光客が集まる日本を代表する観光地ですが、近年は東京スカイツリーの開業もあいまって、街づくりの新しい動きが広がっています。また同時にエンターテインメントの新しい発信地としても注目されています。
そんな魅力の尽きぬ浅草の歴史と文化を心ゆくまで楽しみ、そして過去から未来への時間の流れを感じながら、「鼓童ワン・アース・ツアー2014〜神秘」浅草公会堂公演にご来場いただきますと、また違った感覚で公演をお楽しみいただけることでしょう。
色々な芸能・芸能者が育まれ、また生まれつつある浅草の地で毎年連続公演を行うことにより、鼓童の取り組みに皆様からご指導ご鞭撻をいただき、末長く応援していただけるよう目指してまいりたいと考えております。また誠に僭越ながら、浅草文化の賑わいにわずかでも役立たせていただければと願っております。
浅草の鼓童、皆様のご来場をお待ちしております。