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新しい年度の始まりにあたって/見留知弘


鼓童のウェブサイト並びにブログをご覧の皆様、日頃から鼓童を応援くださいまして、誠にありがとうございます。太鼓芸能集団鼓童代表の見留知弘です。

この度、鼓童の近況をお知らせできるように、月の初めにこのブログに、メッセージを書かせて頂くことになりました。今月は新しい研修生と準メンバーを迎えて感じたことをお話しします。

近年、私は佐渡で研修生の指導に精力的に取り組んでいますが、先月6日には、鼓童文化財団研修所での入所式に出席しました。

Photo: Taro Nishita

鼓童のメンバーを目指す人のための「メンバー養成コース」の研修期間は現在2年間で、カリキュラムもより多様となり、芸能はもちろん、農作業や礼儀作法等を学び、総合的な舞台人養成を目指すものとなっています。私が研修生だった頃の研修期間は1年間で、ひたすら体力作りと太鼓の稽古に打ち込む日々だったことを思うと、長い時間の経過を感じます。

しかしながら研修生の、鼓童の舞台に立ちたい、メンバーになりたいと言う志は、昔も今も変わりありません。入所式での初顔合わせの目の輝きは、私自身にも毎年初心を思い起こさせ、新しい年度の始まりを感じさせてくれます。

 

Photo: Taro Nishitaさて、研修生になる前と、研修所に入所してからとでは、生活スタイルが真逆になった人がかなり多いと聞きます。研修所で1年間を過ごして先輩となった2年生が、新入生にかけた「ようこそ!非現実の世界へ!!」という歓迎の言葉が強く心に残りました。

私が新人の頃、ツアー制作スタッフから、鼓童の舞台には現実と非現実があり、お客様に非現実を見せることが夢や感動を与えることに繋がると聞きました。その舞台に立つために、現実と非現実を行き来する研修所の2年間の生活の中で、色々な事を学び、経験を積んで、舞台人として成長できることを期待しています。


そしてそんな2年間の研修所生活を経て、晴れて準メンバーとなった5人の若者は、今、先輩メンバーに混じって、その鼓童の舞台に立つために、必死に食らいつくように頑張っています。

舞台に上がればベテランも新人も関係なく、表現者として同等です。技術も経験も浅い一方で、若さという武器を持っています。彼らなりの新しい感性を持って、演奏者そして表現者として、お客様の心に残る舞台を務められるように頑張ってほしいと思います。

tomohiro_s

 

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