鼓童ブログ Kodo Blog

鼓童と佐渡/見留知弘


皆さん、こんにちは。太鼓芸能集団鼓童代表の見留知弘です。
6月の上旬には、関東地方まで梅雨入りしましたので、佐渡も中旬には入るかと思っておりましたが、偏西風の蛇行等もあるようで、対岸の新潟県内は雨でも、佐渡では曇りで最高気温が24度前後の日が多く、朝晩は肌寒いくらいでした。

さて今月は、「鼓童と佐渡の繋がり」という事で、お話をさせて頂きます。

鼓童文化財団研修所(佐渡市柿野浦)2/DSC05486

鼓童文化財団研修所(佐渡市柿野浦)

前身の鬼太鼓座時代を含めますと、鼓童が佐渡に拠点を構えてから、40年以上の歳月が過ぎました。佐渡市に合併前の10市町村の時代には、初期には畑野町を活動拠点とし、次に真野町を経て、現在の小木町へ移ったのが26年前のことです。研修所は相川町での6年間の後、真野町で4年、現在の柿野浦地区に移転して来年で20年になります。

いま鼓童の舞台に立っているメンバーは、ほぼ全員がこの柿野浦の研修所の修了生であり、振り返るとこれまで200人近くの若者が、佐渡に渡ってきたという事になります。研修所を修了して、そのまま佐渡に定住した方々も何人もおりますし、もちろん私達鼓童のメンバーやスタッフも、佐渡で家族を持ち、暮らして行く中での繋がりが生まれ、子ども達が地域の学校に通う事で、さらに繋がりが広がっています。

なぜ佐渡に拠点を置いたのか、という話になりますと、なかなか説明に時間を要します。詳しくは、鼓童の30周年記念誌「いのちもやして、たたけよ。」をお読み頂きますと、色々な事が分かって、私達の根っこの部分をお知りいただけると思います。

「鼓童ワン・アース・ツアー〜伝説」より「鬼太鼓」(Photo: Simon Jay Price)

「鼓童ワン・アース・ツアー〜伝説」より「鬼太鼓」(Photo: Simon Jay Price)

さて、佐渡にはたくさんの芸能や、祭りがあり、芸能を生業に活動している私達の舞台でもそのいくつかをアレンジし、演目に上げさせて頂いております。佐渡の祭りには、一軒一軒への門付け芸が多く、訪ねた各家々で氏子さん達に振る舞われ、祭りを見学している私達も、お家の中に招いて頂き、ご馳走を頂く事があります。1988年に小木地区に鼓童村が開村してから、地区での祭りの際にはお声がけを頂き、数軒のお家を続けてまわり、振る舞って頂く事があります。

岩首まつりの様子

佐渡・岩首まつりの様子

そこで私達も、日頃お世話になっている佐渡の方々に、地元の祭りのように自分たちの家ともいえる鼓童村で感謝を表したいと、鼓童村祭りとして振る舞いを行う事もあります。歴史がある祭りのように、日程も定着しているものではないのですが、自分達が出来る範囲で、感謝の気持ちをお伝えできたらと考えております。

そして鼓童文化財団では、地域振興のための様々な取り組みを行っており、その1つには、佐渡太鼓体験交流館(たたこう館)があります。主には島外からの修学旅行生の体験プログラムとして定着し、佐渡の娯楽施設として、地域に根ざした活動を行っております。

太鼓体験の様子

7月に入り、鼓童の演奏活動は、国内の神秘ツアー、ヨーロッパの打男ツアー、小編成やソロ活動等、多岐にわたって行われます。佐渡が誇れる金銀山・朱鷺などには及ばないかもしれませんが、佐渡の皆さんからは、「佐渡には鼓童がある」とおっしゃって頂けるよう、また舞台をご覧になった皆さんには、演奏と共に、佐渡もアピール出来るように努めてまいります。まだまだ力不足ではありますが、少しでも佐渡にご恩返しが出来ればと考えております。

Photo: Maiko Miyagawa

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