Tag ‘アース・セレブレーション’
アース・セレブレーションに向けて/石塚充
アース・セレブレーションに向けて
目前に迫ったアース・セレブレーションに向けて、がっつりみっちり稽古中です。
普段は各地に散り散りになっているメンバー達が、夏のこのひとときだけは全員が同じ稽古場で音を出し、汗を流して、ひとつの舞台に勢揃いする、私たちにとっても貴重な機会。城山コンサートを中心とした形態が、今年で一区切りとなるのは非常に残念ではありますが、だからこそ全力で盛り上げて、皆様に楽しんでいただき、未来への大切なステップにしたいと思っております!
みなさま、城山公園でお会いしましょう!
EC稽古始まりました/蓑輪真弥
8日よりアース・セレブレーションの稽古がスタートしています。今日は初日(21日)「鼓童ナイト」の稽古です。
メンバーが稽古場に大集合、早くも盛り上がっております。どうぞお楽しみに!
「ゆきあひ~清姫」への誘い/小島千絵子
アース・セレブレーション2015 ECシアター
小島千絵子「ゆきあひ〜清姫」
ECシアター 「ゆきあひ 清姫」は最終日8月23日の14時からあゆす会館で開催します。今年は写真集も発売になり、DVD「清姫物語」も準備中です。なかなかお目に掛けることが叶わなかった清姫の世界へ、皆様をご案内したいと思います。
まず、これまでのオリジナルメンバーのご紹介から。笛、三味線の木村俊介さん、箏の池上眞吾さん、バイオリンの西田ひろみさん、パーカッションの池田安友子さんです。
ECでは特別編成でお箏にかわり、韓国の琴、伽耶琴カヤグムの音色が清姫の心情に寄り添って奏でられ、一層深く皆様の心に沁みてゆくものと思います。奏者は、朴順雅(パク・スナ)さん。
さらに、さらに、二日目にフリンジに登場して下さいます、島根県温泉津・石見神楽の小林泰三さんの「蛇舞」参加も決まり、一期一会の舞台が見逃せません。
先日、島根・温泉津町の小林さんの神楽面工房を訪ね、打ち合わせと稽古をしました。着々と佐渡への準備が進んでいました。
そして、花八丈は物語のクライマックスに登場します。道成寺の梵鐘と見立て、清姫の思いを打ち鳴らします。皆様のご来場をお待ちしております。
清姫あらすじ
なお、アース・セレブレーション期間中、小木町の「てぬぐいとコーヒー~日和山~」にて宮川舞子写真展「佐渡の清姫物語」を開催します。佐渡の四季を借景に撮り下ろした美しい写真の数々も、どうぞ合わせてお楽しみ下さい。
写真展詳細 http://www.kodo.or.jp/ec/event/others/kiyohime/
小島千絵子「ゆきあひ~清姫」
http://www.kodo.or.jp/ec/event/ectheatre/yukiahi/
『炎』ー三人でのライブに至るまでー/中込健太
アース・セレブレーション2015特別フリンジ
黒田征太郎×中村達也×中込健太ライブペインティング『炎』
昨年の夏、大阪で行われた黒田征太郎さんと、中村達也さんのLIVEをみた。即興で自由奔放に描き、叩き続ける二人。
狭いライブハウス中に音と、色とが飛び散って、二人の「気」が高速で走り抜けていった。
心が震えた。体中に力がみなぎってくるようだった。
黒田征太郎さんが鼓童と昔関わりがあったことを知っていたので一言ご挨拶したくて、興奮冷めやらず、楽屋にいれてもらった。黒田さんに、佐渡から来ました。と話した。黒田さんは、「佐渡」、「鼓童」についてとても懐かしがってくれた。一時間以上の時間を、たった一人で叩き切った、汗だくの中村達也さんも気さくに話してくれた。さっきまで、凄まじい音をだしていた達也さん。目の前にして、僕は興奮で自分の足がふるえた。
ー中村達也さんー
高校生だったころ、達也さんのドラムを初めて聴いた。
腹の底から、なにかが沸騰してくるような、叩くという、衝動。力強い響きに、それ以来、魅了された。佐渡にわたり、研修所での修行の日々でも、体のなかにどこか、達也さんのドラムの響きと一心不乱に叩く姿が、残っていた。そうして、自分はいつしか太鼓打ちになっていった。演奏の旅をする暮らしを始めてからもその感覚はあり続けた。大太鼓に向かっている時でも。楽器は違えど、叩くことへの獰猛な欲望を駆り立ててくれる感覚。
達也さんの音に、僕は、無条件に血が騒ぐ。
ー黒田征太郎さんー
一年の間で佐渡にいる間、僕らは毎日、黒田征太郎さんの絵を目にしている。
佐渡の道端、民家に描かれた絵がいまでも残っている。80年代に描かれた、鳥、犬、花、様々な絵たち。長い長い時が過ぎ、これらの絵は、佐渡の風雨にさらされ、生命みなぎる夏、凍てついた冷たく厳しい冬、幾つもの季節とともにそこにあり続けた。自然の木々や、草花、人々が暮らす家屋、野山にすむ獣たちと同化して、今、そのものになろうとし、重厚な存在感を放っている。佐渡の自然の中の、当たり前の風景になっている。太陽から、光を、雨雲から水をいただくように、そこに佇む絵からも、僕たちは、なにか力を得て日々を暮らし、太鼓を叩いている。
ー三人でのライブに至るまでー
大阪でのライブをみて数ヶ月後、「COYOTE(コヨーテ)」という雑誌で黒田さんとの対談企画に参加させていただくことになった。とにかく、ライブで受けた興奮を伝えたかった。そこでの黒田さんの話に触発され、自分の中にあった、情念のカタマリのようなものが一気に噴き出した。二人で興奮し、時をわすれて話しつづけた。『三人で、何かを、やりたい。』その取材の場で黒田さんは達也さんに、電話をかけた。そこから、『三人で何かをやる』ということがスタートした。
三人とも、移動し続ける日々をおくる旅人でもあり、一緒になにかをやる場所、時期を探り続けた。
冬の佐渡、東京、新宮…
様々な場所を考え、トライしてきた結果、今回、夏の佐渡がその場となった。
黒田さんは、ここまでいつも「すべてのことを面白がってやろうぜ。俺たちが面白がっていれば、いろんなことは後から付いてくるよ。」といってくれた。電話や、Fax、メール、手紙をつかってお互いにコンタクトを取り合いながら、ある時は、お互い旅の途中の大阪のbarでの集合。そういうことが、なんだかとても面白い。
左から中村達也さん、黒田征太郎さん、北村道子さん(衣裳デザイナー)と下北沢にて。
今回のタイトル『炎』は達也さんの突然のひらめきでついた。『とにかくなにかやりたい』という思いだけで少しづつ、育ってきたこの、小さな芽が、いま小さな小さな花を咲かせようとしている。目に見えない、「縁」や、大きな力。引き寄せあう力。言葉にはならない気持ちが、なにかを動かしている。
お二人に、会うたび、その素直な、人間に触れるたびに、僕はとてもおおらかな気持ちにさせられてきた。太鼓への向き合い方が、潔くなってきたきがしている。
お二人への大きな感謝と、夏の佐渡にお招きできる喜び。
いろんなことを書いたが、とにかく感じて、叩きたい。この夏に三人で佐渡で過ごす短い時間が、自分たちにとって、大事な大事な時となることをねがって。
佐渡の海にて黒田さんとの対談で描いた絵と。
【EC2015】黒田征太郎×中村達也×中込健太ライブペインティング『炎』おたのしみに!
http://www.kodo.or.jp/blog/pub/20150802_7108.html
EC特別フリンジにつき、なんと入場無料です。佐渡島に集合!
風雨に打たれた絵たち/中込健太
アース・セレブレーション2015特別フリンジ
黒田征太郎×中村達也×中込健太ライブペインティング『炎』に向けて
今年のアース・セレブレーションにて黒田征太郎さんを約27年ぶりにお迎えします。黒田さんは80年代、佐渡にたびたび来られた時期がありました。今の鼓童村の近くの廃校舎を借りて「画童(がどう)」と名付けたアトリエで絵を描いておられたそうです。
今でも、当時描いた民家や貯水池の壁の絵が残っています。時が経って自然の風にさらされた作品たちを目の当たりにすると、そのエネルギーに心の中で何かが奮い立ってきます。
▼貯水池にて
▼鼓童村の表札も黒田さんが描かれたものです。
【EC2015】黒田征太郎×中村達也×中込健太ライブペインティング『炎』おたのしみに!
http://www.kodo.or.jp/blog/pub/20150802_7108.html
【EC2015】黒田征太郎×中村達也×中込健太ライブペインティング『炎』
アース・セレブレーション2015特別フリンジ
黒田征太郎×中村達也×中込健太
ライブペインティング『炎』
2015年8月23日12:15~ 新潟・佐渡市小木体育館
2014年12月、中込健太(鼓童)が憧れの画家 黒田征太郎さんと雑誌「Coyote」での対談をきっかけに実現した今回の企画。EC初期には城山コンサートでのライブペインティングもされた黒田征太郎さんと、カリスマ的な人気を誇る元Blankey Jet Cityのドラマー中村達也さんに中込健太が挑みます。本邦初公開、3人でのセッションです!
黒田征太郎×中村達也×中込健太メッセージ
自然が絵を描かせてくれることを
教えてもらいました。
鼓童さま。
音に身体が動かされることを
教えてもらいました。
黒田征太郎
————————————-
神サマと人が、分離精製される前からある大地、風、海。
永遠に生きていたい。そんなような、心。気持ち。炎。
旅姿三羽烏故郷に帰る。
中村達也
————————————-
今、思うこと
結果をもとめず、
お互いを感じあって
全身でぶつかってみたい。
黒田さんの、色、線。達也さんのドラムの響き。自分の叩く太鼓の音に導かれ、己の肉体は何をしでかすのだろうか。三人で、どこにたどりつくのだろう。
この場に導いてくださった、多くの人たち、天と地に、感謝し、
たたいて、たたいて、たたきつくしたい。
中込健太
出演者紹介
黒田征太郎(くろだ せいたろう)
1939年大阪生まれ。米軍軍用線乗組員など多くの職を経て、1969年長友啓典とK2設立。1994年「野坂昭如/戦争童話集」12話映像化プロジェクト開始。2004年よりPIKADONプロジェクトを展開し、国内外でライブペインティング・壁画制作/絵画教室等幅広く活動中。2011年震災後、神戸・大阪・盛岡・南三陸町においてポスターライブ(売上金全額寄付)。仮設住宅の壁画作成を現在も進行中。「怒る犬MAD DOGS」(岩波書店)「火の話」「水の話」「土の話」(石風社)「教えてください。野坂さん」(スイッチ・パブリッシング)出版。
(写真:Fu)
中村達也(なかむら たつや)
ex. BLANKEY JET CITY
稀代のドラマー。現在の活動はソロ演奏を筆頭に、斉藤和義(vo, g)との無頼派ユニット「MANNISH BOYS」や、チバユウスケ(g)、イマイアキノブ(g)と結成したバンド「The Golden Wet Fingers」。KenKen(b)とのバトル・ユニット「SPEEDER-X」。仲井戸麗市(g)、蔦谷好位置(key)らとの「the day」の他、FRICTION, TWIN TAIL、そして自身のプロジェクト「LOSALIOS」など。多くのバンドを担う傍らで、画家の黒田征太郎とのライブ・ペインティングや、舞踏家の田中泯との創作ライブも精力的に行っている。俳優としても活躍しており『BULLET BALLET バレット・バレエ』(00年/塚本晋也監督)、『涙そうそう』(06年/土井裕秦監督)に出演。 『蘇りの血』(09年/豊田利晃監督)では主演として特異な存在感を漂わせた。’10年にはNHK大河ドラマ「龍馬伝」にも登場。持ち前の野生を生かし、様々なフィールドで活躍している。
http://www.nakamuratatsuya.jp
中込健太(なかごめ けんた)
太鼓芸能集団 鼓童メンバー。
2004年研修所入所、2007年よりメンバーとして活動。舞台では主に太鼓を担当。「三宅」や「屋台囃子」など力強い太鼓を得意とし、パワフルでエネルギー漲る演奏が魅力。幅広いお客様に慕われている正統派の太鼓打ち。交流学校公演では子どもたちへの太鼓ワークショップ講師も務める。
http://www.kodo.or.jp/member/kenta_ja.html
(写真:岡本隆史)
EC特別フリンジ情報 http://www.kodo.or.jp/ec/topics/2054/
鼓童の夏、祭りの夏/見留知弘
皆様いかがお過ごしでしょうか。太鼓芸能集団鼓童代表の見留知弘です。
梅雨が明け、本当に厳しい暑さがやってまいりました。各地での猛暑日、高温注意情報、熱中症、そして九州地方での集中豪雨などのニュースを聞くにつけて、お世話になっている皆様の身を案じております。佐渡は30度を超える日もありますが、やはり海に浮かぶ島、朝夕は都会に比べれば過ごしやすく、扇風機だけで過ごせる日も、少なくはありません。日中はそんな厳しい暑さですが、私が指導を行なっております研修所は冷房がないので、熱中症にならないように、こまめに水分を補給し、休憩をとりながら、稽古を進めております。以前はここまで暑くなる事がなかったものですから、体調管理もより一層気をつけなければならないと気を配っております。
さて8月は、アース・セレブレーション、そして小木祭り(小木港祭り)と、鼓童にとって地元佐渡での祭りシーズンがやってまいりました。
アース・セレブレーション開催期には、海のイベント、山のイベントなども同時開催され、夜の城山コンサートはもちろん、日中のフリンジや各ワークショップ、セミナー、この時期でしか見られない小木界隈の賑やかさなど、ここでなければ体験できないイベントが目白押しです。
特に今年は長年続けてきた形態の一区切りとなりますので、来ようか悩んでいらっしゃる方、ぜひ思い切って佐渡まで足を運んで下さい。期間中には佐渡汽船のジェットフォイルの特別運航が決定したとのことです。(http://www.sadokisen.com/info/?cd=231)佐渡の方も小木まで足を伸ばしてみて下さい。独特な雰囲気や時間の流れは、この瞬間しか得られません。
アース・セレブレーションには都合が悪く、でも佐渡で夏を満喫したい! という方に、もう一つのおすすめとしては、地元のお祭り、小木祭り!!
私達鼓童のメンバーやスタッフも、8月29日には「小木祭り太鼓の会」として、太鼓を打ち鳴らしながら町を練り歩き小木祭りを盛り上げるべく、参加させて頂きます。その夜には、都会では見られない3尺玉が2発も上がる花火大会。身体に響く大音量と大きさは一見の価値有りです。
小木祭りが終わると、佐渡は秋へと様変わりして行きます。
9月のシルバーウィークには、宿根木公会堂にて、鼓童佐渡特別公演2015-秋-が行われます。本公演は、本拠地の佐渡で、しかも鼓童と昔から縁の深い宿根木公会堂で鼓童をご覧いただける絶好の機会ということはもちろん、宿根木の皆様と一緒に地域を盛り上げる「地域活性化」の取り組みだとも感じています。
そして、この宿根木公会堂での公演の魅力は、何と言っても客席と舞台の距離がとても近く、迫力ある演奏を間近で感じることができることです。
夏の祭りに秋の公演、皆様のお越しをお待ちしております。
好評発売中!アース・セレブレーション2015 トートバッグ
イラストレーターの黒田征太郎氏にデザインしていただいた「第1回ECロゴ」をプリント。カラーは全6色。便利なインナーポケット付き、とても使いやすい実用的なサイズです。(A4サーズのノート・ファイルもすっぽり入ります)
鼓童オンラインストア・メールオーダー、佐渡太鼓体験交流館にて販売中。
限定枚数のため、数に限りがございます。お決まりのものがございましたら、お買い求めはお早めに!
http://www.kodo.or.jp/store/171.html
鼓童オンラインストア
http://www.kodo.or.jp/store/index.html
バリ島訪問/EC総進行 菅野敦司
バリ島訪問
18年振りのアース・セレブレーション(EC)での共演と、今後の鼓童のバリ島公演の可能性を探る目的で、レナード衛藤さん、国際交流基金の渡邉きぬさん、鼓童文化財団の島崎信理事長と私の4人で、インドネシア・バリ島を訪問してきました。私とレナードさんにとって約20年振りとなるバリ島訪問でしたが、熱帯の暖かく湿った空気に触れた瞬間、懐かしい感覚が蘇って来て、すぐに馴染んでしまいました。
そして、スアール・アグンのリーダー、スウェントラさんとの再会も、時間の経過を忘れさせる程に自然で、思い出話、近況の交換と、今年のECでの共演について打ち解けた雰囲気で話が進みました。
翌日には、バリ島西部に彼らの本拠地ヌガラを訪ね、EC最終日に「祝祭」の演出を務める石塚充からの要望も踏まえながら、レナードさんがスアール・アグンとの稽古を進めてくださり、実り多い訪問になりました。