鼓童ブログ Kodo Blog

研修生・実習生

小木港祭り!/石塚充


8月29日 小木祭り太鼓

Photo: Mariko OmiPhoto: Mariko Omi

毎年アース・セレブレーションが終わると、夏の締めくくりとして「小木港祭り」があります。
お祭りでは鼓童でも1台山車を引いてメンバーと研修生総出で小木町中を巡り、日頃お世話になっている感謝の気持ちを込めて太鼓を叩いて家々を門付して歩きます。

Photo: Yui KawamotoPhoto: Yuki Nakagawa

若手寮を出て小木町で一人暮らしを始めてからは、毎年私の家にも鼓童の山車が門付しにきてくれるようになりました。鼓童が叩く太鼓の凄まじい轟音が、我が家に少しずつ近づいてくるのは、心躍るようでもあり、そして、恐怖でもありますね…

Photo: Eri UchidaPhoto: Yuki Nakagawa

何はともあれ、お世話になっている皆様のお陰で、今年も無事に夏を締めくくることが出来ました。有難うございました!!

Photo: Yuki NakagawaPhoto: Eri Uchida

mitsuru_s


道具作りから学ぶ演奏者の心/見留知弘


Photo: Erika Ueda

皆さんこんにちは。太鼓芸能集団鼓童代表の見留知弘です。

9月になり、佐渡では秋の気配を少しずつ感じられるようになりました。アース・セレブレーション、そして小木祭り…。小木町界隈は、祭りの賑わいが終わると、静けさにつつまれ、毎年一気に秋を感じさせる時期となります。

さて、今月はバチ作り、道具作りへの思いという事で、お話しさせて頂きます。

Photo: Erika Ueda

太鼓を打たれる方から、しばしば「バチはご自分で作られるのですか?」という質問を受ける事があります。全てのバチではありませんが、自分のバチは自分で作ります。これは鼓童の活動理念の一つである、「つくる」の部分にも繋がっているところです。

研修所に入所したら、まず自分の箸を作り、それからバチ作りへと。角材から鋸でバチの長さを切り出し、そして鉋で四角から丸に削っていきます。

IMG_6581

最初は上手く作れませんが、どんなにでこぼこでも楕円形でも、自分が手を掛けて作ったバチは、気持ちが籠もっていて、愛着があります。そして、そのバチが折れてしまったショックというのは大きいもので、折れたバチは、まとめておいて小正月の「とうどや」でバチ供養をする所まで、大切にしています。

バチは同じ材から一組を作るのですが、大体同じ重さでなければ左右で同じ音色にならないので、音にこだわる私達にとってバチ作りはとても重要です。

つまり[バチを作る = 音を作る]ということになる訳です。

Photo: Taro Nishita

さて、私は研修生へのバチ作りを指導していますが、彼らに必ず伝える言葉があります。

「太鼓・バチ・道具など、大切にしない者は上達しない!!」

それはどんな事にも通じると思いますが、太鼓の扱いが悪ければ、その扱いと同じ反応しか太鼓はしてくれません。手間をかければ、手間をかけた分だけ、太鼓は音で返してくれます。

Photo: Maiko Miyagawa

バチも同じです。

バチがなければ、太鼓打ちは太鼓が叩けません。太鼓と人の間に存在し、人の思いを太鼓に伝えてくれるのがバチであり、だから「相棒」という言葉があるのだと、かつて先輩から教えて頂きました。

そして、バチを作るためには、鉋(かんな)が必要です。おろしたての時には、切れ味も適度に良いのですが、使えば刃先がなくなり、切れなくなります。

IMG_0120

良いバチを作るためには、鉋の手入れが必要で、鉋の構造を知る事と、刃を砥ぐ事が、綺麗なバチを作る上では、常に必要不可欠で、道具の手入れにも繋がってきます。

こうしたお話でいつも思い浮かべるのは、私達鼓童の太鼓の台や、屋台など、数々の舞台に関わる品を作って下さった、指物師の故・西須殉治さんのことです。

DSC00089

西須さんの仕事は見事で、当時はほとんどの道具をお願いしていましたが、いつも私達からの無理難題な注文を、期待以上の「作品」として、作って下さいました(*月刊「鼓童」2012年12月号vol.321参照 ▶PDFをみる)。

それは日本古来からの職人技であり、職人さんの魂が籠もっていて、引き継いで行きたいものの一つだと思います。

ただ、現代社会においては、こうしたものは受け継ぐ人がおらず、途絶えてしまうことが多いようです。芸能も同じで、継続が危ぶまれたり、すでに出来なくなってしまった芸能のことを聞くにつけても、失われたものを惜しむと同時に、沢山の宝をなんとか後世に残していきたいと思います。

kodo

太鼓は牛と木の命を頂いている楽器です。気持ちを込めて打たなければ、心に響きません。

思う心・大切にする心が、自然と音に表れるよう、演奏者にとっての大事な心構えとして、これからも伝えていきたいと思います。

tomohiro_s


研修生発表会:琉球舞踊「群星」/千田倫子


8月1日 研修生発表会:琉球舞踊「群星」

Photo: Erika Ueda

研修生が2年次の暑い夏の一ヶ月をかけて学ぶ、琉球舞踊の「群星(むりぶし)」。今日は、舞台メンバーもスタッフも勢揃いした中でのその成果発表です。

佐渡在住の琉球舞踊家・太圭流華の会師範の金城光枝先生からの歴代研修生へのご指導は、数えてみれば20年になります。独特な沖縄の伝統舞踊を通して、ものごとを習う基本精神を身につけるという、その教えは、昔も今も変わりません。

「あなた方が目指している新しい創造も、まず何かを取り入れたり身体の中に吸収してから生まれます。根付いて、息づいているものから生まれるのであって、それは見せようとか、飾って創るものではありません」

研修生と共に、いや研修生以上に身体と声を使って、身体の芯から作り上げていく大切さを熱く熱く伝えてくださいます。

Photo: Erika Ueda

見ていた舞台メンバーも、研修所出身のスタッフも、研修生時代の身体と頭を駆使して必死でくらいついていった稽古を思い出していたことでしょう。

Photo: Erika Ueda

さて、今日の出来映えは?

「皆の気持ちが揃って、一つになれていたね。良く頑張ったわね。」

厳しい稽古の果ての、温かい先生の言葉が研修生の胸に響きます。一人よがりに陥らず、しっかりとした一人ひとりが、皆で気持ちを合わせることで大きな力を生み出す。研修生自身、「群星」という曲名の意味が理解できた今日の発表会だったかもしれません。


月刊「鼓童」の発送作業/千田倫子


DSC06953

機関誌・月刊「鼓童」6月号が、みなさまのお手元に無事にお届けできた頃でしょうか。毎月10日、鼓童村の食堂では機関誌発送作業が行われています。この作業は、研修生1年生の研修科目であり、今年からは地域づくりコースの実習生2名も加わりました。スタッフが事前に準備した宛名の書かれた封筒に、機関誌・地域ごとに様々なチラシ類を入れ、封をする。地域でまとめて総数のチェック。重いラックを玄関まで運んで、配送屋さんに託します。

Photo: Michiko Chida

今月のメインのセットはこちらの3点。
表紙は、鼓童交流学校公演で太鼓体験指導をしている中込健太。
そしてアース・セレブレーション2014のプログラムと、城山コンサートのゲストをご紹介した号外です。


Photo: Michiko Chida

「誰ですか、手より口が動いてるの。ついつい記事読んで、手が止まっているそこの君。素早く丁寧に! この1冊を、応援してくださる相手の方が手にされるんだよ。だからって、そんなゆっくりじゃ終わらないでしょ。キヨ子さんや直美さんや佐智子さんの熟練の技を観察してみなさい。」

封筒の束をもらいに行く研修生の「僕、九州いきます」「関西やります」の声。安心感というか、地元とほんの少し繋がっているちょっと嬉しい気持ちが分かります。研修所に来て2ヶ月。自分の地元にどんな思いを馳せる頃でしょう。「素早く丁寧にはかどったら、手を休めて宛名や住所を見てもいいよ。」

これからも毎月10日、33期研修生と地域づくりコース1期生、しっかり務めてまいります。

鼓童の会について
アーカイブ 月刊「鼓童」

<お詫び>
今回のアース・セレブレーションのプログラムに訂正箇所が出てしまいました。申し訳ございません。訂正の小さな紙を挟み込ませていただきましたので、何卒、ご確認くださいますようお願い申し上げます。

 


番組出演のお知らせ/BSフジ「夢の食卓」


BSフジ「夢の食卓」で鼓童文化財団研修所が特集されます。研修生の生活に密着し、日々の食事風景や「鬼太鼓」を通した地域との交流が紹介されます。

IMG_05396784_120607_taro8673_120801_taro

※写真はイメージです。

BSフジ「夢の食卓」 第162回「鼓童 心を打つ食卓」

放送日時
2014年5月17日(土)22:30~23:00
再放送:2014年5月24日(土)9:30~10:00
番組サイト
「夢の食卓」http://www.bsfuji.tv/table/

※時間帯、日程などは予告なく変更になる場合があります。どうぞご了承ください。

新しい年度の始まりにあたって/見留知弘


鼓童のウェブサイト並びにブログをご覧の皆様、日頃から鼓童を応援くださいまして、誠にありがとうございます。太鼓芸能集団鼓童代表の見留知弘です。

この度、鼓童の近況をお知らせできるように、月の初めにこのブログに、メッセージを書かせて頂くことになりました。今月は新しい研修生と準メンバーを迎えて感じたことをお話しします。

近年、私は佐渡で研修生の指導に精力的に取り組んでいますが、先月6日には、鼓童文化財団研修所での入所式に出席しました。

Photo: Taro Nishita

鼓童のメンバーを目指す人のための「メンバー養成コース」の研修期間は現在2年間で、カリキュラムもより多様となり、芸能はもちろん、農作業や礼儀作法等を学び、総合的な舞台人養成を目指すものとなっています。私が研修生だった頃の研修期間は1年間で、ひたすら体力作りと太鼓の稽古に打ち込む日々だったことを思うと、長い時間の経過を感じます。

しかしながら研修生の、鼓童の舞台に立ちたい、メンバーになりたいと言う志は、昔も今も変わりありません。入所式での初顔合わせの目の輝きは、私自身にも毎年初心を思い起こさせ、新しい年度の始まりを感じさせてくれます。

 

Photo: Taro Nishitaさて、研修生になる前と、研修所に入所してからとでは、生活スタイルが真逆になった人がかなり多いと聞きます。研修所で1年間を過ごして先輩となった2年生が、新入生にかけた「ようこそ!非現実の世界へ!!」という歓迎の言葉が強く心に残りました。

私が新人の頃、ツアー制作スタッフから、鼓童の舞台には現実と非現実があり、お客様に非現実を見せることが夢や感動を与えることに繋がると聞きました。その舞台に立つために、現実と非現実を行き来する研修所の2年間の生活の中で、色々な事を学び、経験を積んで、舞台人として成長できることを期待しています。


そしてそんな2年間の研修所生活を経て、晴れて準メンバーとなった5人の若者は、今、先輩メンバーに混じって、その鼓童の舞台に立つために、必死に食らいつくように頑張っています。

舞台に上がればベテランも新人も関係なく、表現者として同等です。技術も経験も浅い一方で、若さという武器を持っています。彼らなりの新しい感性を持って、演奏者そして表現者として、お客様の心に残る舞台を務められるように頑張ってほしいと思います。

tomohiro_s

 


柿野浦の祭り/見留知弘


Photo: Tomohiro Mitome

4月15日、佐渡島内各所で祭りが行われました。鼓童文化財団研修所がある柿野浦地区では、今年も研修生が地元の方々に受け入れて頂き、祭り稽古を重ねてきました。

成果が認められると、衣装をまとい鬼を打つという大役を頂ける、ハレの1日です。

Photo: Tomohiro Mitome

tomohiro_s


研修生33期始動!/千田倫子


研修所33期生、4月6日の入所式から1週間経ちました。まだまだ馴れぬ生活に緊張感たっぷりではありましょうが、12名、皆元気でやっております。ということで、この1週間の初めてづくしを写真でご紹介します。

Photo: Michiko Chida

小島千絵子の踊りの稽古

Photo: Michiko Chida ▶続きを読む


鼓童村 森の作業日/中野聡


暖冬の冬が去り長閑な暖かい日が続く頃、各日散らばっていたメンバーが鼓童村に続々と集まりました。

Photo: Taro Nishita

今日は演奏者とスタッフの垣根を超え、皆で村作業をして新年度を迎えます。新研修生1年生は、ここではじめて鼓童グループの面々と対面いたします。 ▶続きを読む


【研修生】相川ひなまつりお茶会のお手伝い/千田倫子


3月9日、裏千家淡交会佐渡支部主催の「ひなまつりお茶会」が、相川の佐渡奉行所で開かれました。
今回のお茶会は、佐渡の小・中・高校生の学生の皆さんによるもの。鼓童研修生2年生も、お茶会の実践に関しては全くの初心者でしたが、そのお手伝いに入らせていただきました。

お客様の前でお点前をするのは初めて。口から心臓が飛び出そうな緊張感のもと。Photo: Michiko Chida

お客様の前でお点前をするのは初めて。口から心臓が飛び出そうな緊張感のもと。

▶続きを読む


アーカイブ

カテゴリー

Top