「神秘」ヨーロッパツアーにむけて/三浦康暉
「神秘」ヨーロッパツアーにむけて
来年1月〜3月、「神秘」のヨーロッパツアーを開催します。私にとって2回目となるヨーロッパ。同じ場所へまた旅へ行くというものは面白く、全く同じ場所なのに以前と異なって見えます。それは自身の受け取り方の変化なのでしょうか。
前回のヨーロッパツアーは正団員なりたて、さらに海外初体験だったので、右も左もわからぬままの旅でしたが、それでも全てが面白く、新鮮で輝いて見えました。今年は北米ツアーも経験し全国も沢山まわっての(先輩たちには到底敵いませんが…)ヨーロッパの国々が自分にどう写るかとても楽しみです。
一番楽しみなのは、やはりこの神秘という作品をヨーロッパのお客様がどういった反応をするのかということです。
「神秘」北米ツアーでは、自分たちの思わぬところで笑いがおきたり、ここだ!と思うところでは無反応であったり(笑)日本では考えられない反応がとても面白かったです。やはり価値観の違いがあり、興味深い。
この「神秘」ツアーは2年前の2013年12月に始まり、国内での春・秋ツアー、北米ツアー、そして今回のヨーロッパ・ツアー。もう100回以上は公演されていてプレイヤー自身も成長し、熟成されてきた舞台です。今回、ヨーロッパでも開催できることを本当幸せに思います。
また、この作品はわかりやすく視覚的にも楽しめ、ジョーク的要素も多い。鼓童の代表曲である「三宅」「屋台囃子」は普段とは違う構成で行い、また「獅子舞」や「蛇舞」など日本の伝統芸能を元にした演目が組み込まれてはいるが、土臭さは無くとても美しく感じるものになっていると思います。
「伝統的な音楽芸能に無限の可能性を見いだし、現代への再創造を試みる集団」とあるがまさにこのことだと私は思っています。伝統芸能というのは各地にあり、その土地に根付き、住んでる人たちのもの。それを舞台に上げ、お客さまにみてもらうにはやはりある程度、舞台化・標準化しなければならないと思っています。でもその芸能の持っているパワー・良さというものをどうやって表現するか。今回の神秘はそれを体現していると私は思います。
既にヨーロッパツアーが楽しみな自分でありますが、いい音・いい舞台をお届けするため精進してまいります!
待ってろヨーロッパ!
2016年1月〜3月「鼓童ワン・アース・ツアー2016〜神秘」
(ヨーロッパ)
http://www.kodo.or.jp/news/20160130oet_ja.html