「鼓道」/前田剛史
鼓童特別公演2015「道」
3月19、20日にKAAT神奈川芸術劇場で開催の「鼓童特別公演『道』」の稽古が2月より始まった。内容的にはいわゆる「クラシック鼓童」。数十年の間、鼓童が培ってきた演目や構成を今いるメンバーで再構築してみる。
ここ数年の舞台は、とにかく新しい事に挑戦し、楽曲や衣装なども今まで基本にあった物から一旦離れてみた。離れる事で、今まで気にも掛けていなかった事が見えてきたり、鼓童とは何なのだろうと改めて考えさせられる時間にもなっている。
そしてこのタイミングでの『道』。
千里馬やモノクローム、三宅に大太鼓、屋台囃子。改めてそれぞれの楽曲に向き合ってみる。今まで鼓童という集団から滲み出ていた空気がここにあったのかと痛感した。
この稽古の中で諸先輩方から構え方、リズムのニュアンスや、太鼓に向かう気持ちなど久しぶりに伝えて貰い、そして一緒に演奏する。その中で改めて自分の甘さを感じ、先輩の壁の高さを感じた。
今は一筋縄では乗り越えられない壁にぶち当たり、自己嫌悪の日々だが、何故か逆にメラメラとやる気が湧いてくる。とにかく日々勉強になる時間だ。
「温故知新」という言葉があるが、鼓童として失ってはならないものをこの「道」公演で改めて学び、新たな舞台作りにも活かしていきたいと思う。
▶YouTubeで再生 https://www.youtube.com/watch?v=r1N2ME9rH4E
鼓童特別公演2015「道」
http://www.kodo.or.jp/news/20150319michi_ja.html