鼓童ブログ Kodo Blog

地元香川での公演/住吉佑太


前回、ワン・アース・ツアーとして高松に来たとき、私はまだ準メンバーでした。ただただ必死に、先輩方の教えにしがみついて太鼓を打つ日々でした。約2年ぶりとなる香川での公演。自分はどれだけ成長できただろうか、常にその思いが胸にありました。

Photo: Takashi OkamotoPhoto: Takashi Okamoto

今回の「神秘」では、いくつか曲を書かせて頂きました。まだ香川に住んでいた頃に作った曲の断片や、佐渡に渡って新たに感じたインスピレーションを織り交ぜて、曲を書いています。そういった舞台を通じて、私自身がどれだけ成長できたか、どれだけ変われたかということと、逆に、昔から何一つ変わらない私の根本に流れ続けているものと、その両方を、少しでも感じてもらえたらと思って今回の舞台に臨みました。

Photo: Takashi Okamoto

佐渡に渡る前は幼なじみと一緒に、毎日、ああでもない、こうでもないと言いながら太鼓を叩いていました。そんな幼なじみと別れて、私は1人で佐渡に渡って、今こうしてプロとして太鼓を叩いています。

Photo: Takashi Okamoto

終演後、本当に幼い頃から太鼓を通じて私たちの成長を見守ってきて下さった先生に、「どんなにすごいプロの太鼓打ちになっても、お前の曲は、中学生のときと変わらん。メロディーやリズムが違っても、曲の端々に、お前自身のテイストが残っとる。でも、それがどれだけ懐かしくて、嬉しいことか。」との感想を頂きました。私自身の音楽性を10年以上に渡って磨いてくださった方からそんな言葉をかけてもらったときに、涙が出るくらい嬉しかったのと同時に、これからもっともっと高みを目指して、お世話になった皆々さんに誇りに思ってもらえるような存在にならなくてはと強く思いました。

地元の温もりに触れて、また自分の思いと志を見直す機会になった、そんな香川公演でした。

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住吉佑太作曲の「炯炯(けいけい)」
Photos: Takashi Okamoto

鼓童ワン・アース・ツアー〜神秘

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