大太鼓裏打ち/地代純
「鼓童ワン・アース・ツアー〜伝説」大太鼓裏打ち
第二幕、三者連続大太鼓の最後を締めくくる小田洋介(以下、洋介さん)の大太鼓。
野性的で、開放的で、すべて本能のまま打ち込んでいるような。そんな大太鼓。今回、僕はその“裏打ち※”です。
大太鼓を挟んだあの場所の空気感と緊張感はすごいものがあります。最初は、頑張れば頑張るほどについていけなくなったり、衝突してしまったり、先走ってしまったりと、僕のエネルギーが洋介さんのエネルギーに上手いこと寄り添うことができないまま、それが悔しくてずっと悩んでいました。
ミラノ最終日、洋介さんと本番前の稽古で、「力抜いて、冷静になれ。」と言われ、ある種割り切ってものすごく冷静にやってみました。
そしたら、「そう、その感じや!冷静になったらいろんなもんが見えたやろ?俺と真逆の方向のエネルギーで向かうんや。ほんなら2人のエネルギーが丁度いいところで巡り会うからな。」と。
自分の感覚に確かな新たなものが芽生えた気がしました。こういうことか!と。2人がぴったり合うとこんなに気持ちが良いものなのだと。
大太鼓の裏打ちは勉強になります!
今日も大太鼓の裏側で頑張っております!
※大太鼓の裏で表打ちの人と一心同体となり、ベースを刻む人