鼓童ブログ Kodo Blog

竹取物語/花岡哲海


寒風吹きすさんでいたのに、数分後にはお日様が出てポカポカ陽気になる佐渡島。佐渡に渡って6年目ですが、いまだに理解できない面白い事が起こる今日この頃、みなさんはいかがお過ごしでしょうか?先日ブログにも書いた通り、僕は石見神楽の稽古で島根県に行っていました。

鼓童村に帰ってからも稽古は忙しく、久しぶりのOFFの日もある所に行っていました。住吉佑太の運転で向かったある所とは?

そう、島内にある岩首集落です。

Photo: Tetsumi HanaokaPhoto: Tetsumi Hanaoka

ご存知の方も多いと思いますが、9月になると研修生は全員ここ岩首集落の鬼太鼓を習うのです。しかし、なぜこの時期に岩首に向かったのか?

目的は「竹切り」です。

Photo: Takashi Okamoto

哲海、佑太、亮輔の3人は、交流公演で演目「LION」を任されています。岩手県江刺に伝わる「獅子躍り」がモデルのこの演目は、背中から伸びる2本の「ササラ」が印象的ですよね。実はこれ、竹でできていて鼓童メンバーの手作りなんです!

今年6月から始まる交流公演に向け、丈夫で長持ちするササラを作るべく、竹から選びます。

今回は「岩首里山協議会」のみなさんにご協力頂きました。村社 熊野神社の階段を上り作業の安全を祈願した後、裏手にある竹林に向かいました。

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岩首集落や研修所のある柿野浦集落では、昔から質の良い竹が取れる事で有名でして、ササラに適した肉厚で太い竹がたくさんあって、宝の山にいるような心地でした(笑)

Photo: Tetsumi HanaokaPhoto: Tetsumi Hanaoka

まず、竹を切ります。長さをそろえます。重いので2人がかりで運びます。トラックに乗せます。

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欲張って長く切ったので、トラックに入りません。また切ります。無事に入りました。

Photo: Tetsumi Hanaoka

竹切りのお手伝いをして下さったのが大石明秀さんです。研修生に鬼太鼓を教えて下さる方の1人で、僕の師匠であり、そして研修生の良き理解者です。この方なくして僕の研修生活は語れません!(笑)

Photo: Tetsumi Hanaoka

さて、トラックに積んだ竹を慎重に運び、鼓童村の軒下に並べて作業は終了です!あとは竹が自然に乾燥するのを待って、切って巻いて貼ってササラの完成となります。

やっぱり1から自分たちで作るというのは大変ですが、大切に使おうという気持ちが自然と湧いてきます。それに、研修生の時からの繋がりや縁というものが、舞台メンバーになってもしっかりと続いている。そして、そのおかげで舞台に立って演奏活動ができている。僕たちは、いろいろな方たちのサポートがあって、太鼓を叩いて、踊って、唄うことができているのだと改めて感じました。

Photo: Takashi Okamoto

北米での「神秘」、「アマテラス」、「交流公演」、「アース・セレブレーション」…今年もてんこ盛りですが、頑張ってまいります!

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