鼓童代表交代のご挨拶

このたび鼓童代表任期の4年を満了するにあたり、12月末日をもって代表の役職を退任いたしますことを謹んで皆様にご報告申し上げます。在任中、関係者並びに応援してくださった皆様に心より御礼申し上げます。

振り返れば、私も40代になったばかりで、鼓童を支えてこられてきた先輩方もおられる中、代表という大役を受けるべきなのか、自分で務まるのか、正直とても悩みましたが、メンバーからの推薦を頂き、覚悟を決めて引き受けさせて頂きました。実際、鼓童グループとしても大きな組織改変の中で、前例のないことも多く、慣れない私は手探りの連続でした。至らない点や知らず知らずにご迷惑をお掛けしてきた点がございましたら、どうかご容赦いただければと思っております。

これからの鼓童は、後任の船橋が中心となり、若いメンバー達と共に新しい時代を作っていくことになります。私も、今まで以上に、演奏活動は勿論、舞台を目指す若者が、基礎をしっかり身につけるための指導や育成にも力を注いでまいります。

時代と共に表現が変わっていっても、鼓童というグループの真ん中に常に太鼓があり続けていることには揺るぎはありません。今後ともどうぞご支援とご声援をいただけますよう、宜しくお願い申し上げます。有難うございました。

現代表 見留知弘

2016年1月より代表に就任することとなりました。

鼓童は来年、創立35周年を迎えます。我々はこれまでの理念と歴史を引き継ぎ、次代に向け更に大きな飛躍をとげようと様々な挑戦を続けております。

坂東玉三郎芸術監督のもと、長い年月をかけ熟成されつつある関係性により、年々作品は深みをましております。途方もなく大きな世界をみておられる芸術監督の要望に応えることは演奏者のみならずスタッフも大変な作業ではありますが、鼓童のこれからに向けて通るべき道であり、太鼓芸能集団として最高に贅沢な時間を体感しております。

そのような中、私がこの大役を仰せつかるとは思いもよりませんでしたが、20才から65才という年齢の幅広いグループになった現在、中間にあたる年齢の今しかできないことがあると思い、微力ながらお引き受けすることといたしました。

私は、大先輩である名誉団員の4名そして齊藤、現代表の見留は鼓童の宝であり、それは同時に日本の太鼓界の宝であると思っております。また年間を通して舞台に立ち続け、様々な挑戦をしている後輩の一人一人もまた、鼓童の大切な宝であり、団員それぞれが鼓童を代表する演奏者です。私の責務はこの尊敬すべき団員の皆が、心身ともに更に充実して活動が続けられる環境を作り、そして、グループの各法人、先輩と後輩、介在する多くの人と人とを繋いでいくことであると思っております。

未来像の見えにくい日本の社会、混迷の世界情勢において、我々の世界もまた、その道のりは平坦ではありませんが、歴史を振り返れば不安の全くない社会などはなく、明るい未来は自分達で切り拓いていく気概が必要なのだと思います。

私自身はさらに太鼓と向き合い、創造活動を充実させ、引き続き楽しんで舞台に励み、私の大好きな鼓童が増々良いグループになるよう精進してまいります。

鼓童グループを応援して下さる皆様には今後もより一層のご指導、ご鞭撻を賜ります様、お願い申し上げます。

新代表 船橋裕一郎

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