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鼓童49カ国目達成!ベトナム公演の旅/河本唯


鼓童49カ国目達成!ベトナム公演の旅

Photo: Ryotaro Leo Ikenaga

鼓童としての公演は、49ヶ国目となるベトナム。国民の平均年齢が約30歳という、経済成長も目覚ましい活気のある国です。

Photo: Yui Kawamoto

アース・セレブレーションでの共演から2ヶ月、ミンチーさんはじめ来日してくださったバックハーの皆さんとの嬉しい再会となりました。

Photo: Yui Kawamoto
ベトナムでの初めての公演は、ミンチーさんが教えている国立ハノイ舞台映画学院の伝統音楽学部の学生さんへの授業の一環として行われました。

Photo: Ryotaro Leo Ikenaga

ミンチーさん

Photo: Yui Kawamoto

レクチャー&デモンストレーションの形で自らお話頂き、演奏前に鼓童ことを伝えることができました。

写真:国立ハノイ舞台映画学院提供

ベトナムのお客様の反応は、欧米以上に歓声が上がる頻度が高く感じるのですが、次の演目が始まりそうになるとピッタリ止みます。「JANG-GWARA」などはシーンが変わるごとに歓声が上がり、笑い転げている学生さんもいらっしゃいました。「族」の前の紹介で船橋が「この後、太鼓を少し体験して頂くので良くみて学んでくださいね」というと、皆真剣に手を動かしたりお隣のクラスメートと相談しながら見てくれていました。

写真:国立ハノイ舞台映画学院提供

ミンチーさんは学院でも人気の高い講師ですので、バックハーの皆さんの演奏も真剣なまなざしで見ておられました。

Photo: Yui Kawamoto

14日には、ハノイ最大の観光地である旧市街の真ん中に位置するオールド・クォーター・センターで「Dong Kinh Co Nhac」(演奏グループ)の公演にゲスト出演させていただきました。

Photo: Ryotaro Leo Ikenaga

「Dong Kinh Co Nhac」は、今年2月にベトナムを訪ねた際にお会いしたハノイマスターズの一員で、この会場で定期的に公演を行っていらっしゃいます。

Photo: Ryotaro Leo Ikenaga

Dong Kinh Co Nhacの方と、船橋裕一郎

バックハーの皆さんよりもうひとまわり上の世代で、一人一人が国宝級といっても過言ではない熟練されたベトナム伝統音楽の才能をお持ちの団体です。

Photo: Yui Kawamoto

ご来場のお客様のほとんどが、ベトナムの伝統音楽を継承する彼らの演奏を目当てに来場されていらっしゃいましたが、お客様との距離が近い分、とても温かい空気の中で、鼓童も演奏をさせていただきました。共演した皆さんとは本番はもとより、オフステージでも多くの交流を持つことが出来ました。地元のメディアも多く取材に来られていました。

Photo: Yui Kawamoto

17日はハノイから90分離れたヴィンフックで行われる「アジア─ヨーロッパニューミュージックフェスティバル」及び「アジア作曲者協会」のイベントでの公演となりました。最初はヴィンフックのウェルカムパフォーマンス、続いてラオスとカンボジアのパフォーマンスがありました。

Photo: Yui Kawamoto

年齢制限がない無料公演だったので子どもたちも大勢いて、会場は賑やかです。少し退屈して騒いでいた子どもたちも、鼓童の演奏が始まると席に座り、立てノリでしっかり聞いてくれました。ヴィンフック・シアターは新しい劇場で客席・舞台は完成していましたが、楽屋はまだ未完成という段階で使用が始まっていてるという(ベトナムではよくあることとか…)、あまり経験のない体験もしました。

今回は国際交流基金アジアセンターの皆さんに大変お世話になりました。心より感謝申し上げます。

Photo: Ryotaro Leo Ikenaga

【▼鼓童映像】ベトナムテレビ(VTV)で鼓童紹介/10月14日にOld Quarter Centerで開催されたハノイマスターズ Dong Kinh Co Nhacさんの公演に鼓童がゲスト出演させて頂いた際の映像と、船橋裕一郎のインタビューです。内容は日本語です、ぜひご覧ください。


初めて尽くしの感動旅/小平一誠


初めて尽くしの感動旅

皆様、初めまして。今年から準団員として活動しております、小平一誠と申します。宜しくお願い致します。

さて、私、5月10日〜15日まで東南アジアに位置する国、シンガポールへ行って参りました。

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私にとって、鼓童として初めての海外公演! 個人的に言えば、人生初の海外渡航でもありました!

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少し不安もありつつ、日本を発ち、飛ぶこと約6時間。降り立った瞬間、蒸せ返るような暑さとともに、不安をかき消すシンガポールの陽気な世界が私を包み込んでくれました。

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シンガポールに到着してすぐに、今回お呼び頂いた、シンガポールの太鼓チーム「響屋」さんのスタジオにお邪魔させて頂き、公演会場へ。

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会場である「Esplanade」は背景にシンガポールの観光の目玉である、マーライオンやマリーナ・ベイ・サンズが望める野外ステージです。また、モールにもなっており、食事やショッピングで賑わっている、いるだけで楽しくなる所でした。

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今回、共演をさせて頂いた、響屋さんはメンバーも非常に多く、そして何より、太鼓に熱心に取り組まれていました。他にも、笛に三味線と演奏も幅広く、毎年日本から講師の方をお呼びしてワークショップを受講しており、太鼓に対する思いに心を打たれました。

本番の演奏も裏で観させて頂いていました。舞台で本当に活き活きと演奏されている姿を見て、ああ、本当に皆さんは太鼓が好きなんだなと、真っ直ぐに自分の心に届いて、込み上げるものがありました。

Photo: Yui Kawamoto

一方、私の出番としては、まだまだ未熟で反省点も多く、名誉団員の方々や諸大先輩方に付いていく事で必死でした。が、その姿、一挙手一投足が勉強になり、また支えにもなり、今の自分の全力で臨むことができました。

初めての海外公演で、今の自分の立ち位置を知ることができ、
初めての海外で日本を、太鼓を愛する人達と出会い、
そして初めての海外で、太鼓が持つチカラ、たった4日ほどの滞在でもこんなにも強くキズナを繋ぐことができる、ということを知りました。

Photo: Yui Kawamoto

今回得たキズナを絶やさないように…またどこかで会えることを祈って…
今回の旅の帰路についている所です。

そんな初めて尽くしな経験を自分の糧として、少しでも成長していきたいです。

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次はもうすぐ行われる「ワン・アース・ツアー〜混沌」に出演いたします。今度は自身初めての国内ツアー! 最若手として、全力で各地の舞台を努めさせて頂きます。

やるぞー!!!

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今月のご挨拶/船橋裕一郎


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皆様いかがお過ごしでしょうか。

1月下旬より若いメンバーを中心に17名が、「神秘」欧州ツアーにて各地を廻っております。ツアーを経るごとに内容も練り込まれ、大きな反響を頂いております。

写真:ゆふいん源流太鼓提供
1月29日 iichiko総合文化センター・グランシアタにて。ゆふいん源流太鼓と鼓童メンバーとで記念撮影。

私自身は1月末に大分県由布市に拠点をもつ、豊の国ゆふいん源流太鼓さんとの共演「日本太鼓 PREMIUM CONCERT 2016『打つ』」に出演してまいりました。本業を持ちながら、日々の鍛錬に裏打ちされた、源流太鼓の皆様の音や情熱に多くの学びを得ました。そして、リハーサルから打ち上げまで濃密でなにより楽しい時間を過ごさせて頂き、アマチュアとプロとの垣根を超えた、素晴らしい公演となりました。合わせて、名誉団員全員との共演にもなった公演でもあり、あらためて大先輩の存在感、続けることの大切さを体感した貴重な時間となりました。

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そして、2月中旬の約1週間ほど、ベトナムのハノイに芸能調査に行ってまいりました。まもなく人口1億人を超え、急速な発展を遂げつつある国の景色は、日本の高度経済成長期を彷彿とさせるものがあるとも言われていますが、人々の熱気、平均年齢が20代という若さと熱気を犇々と感じることができました。

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今回、新たな「アース・セレブレーション(EC)」に向けて模索するなか、多くの素晴らしい出会いを得ました。政治や経済、歴史が複雑に絡み合い、おそらく我々に計り知れない困難な問題を抱えながら、自身の芸能に対する誇りと愛情をもち、逞しく生きる音楽家の皆様に大変な感銘をうけました。私はこれまでベトナム音楽に触れる機会はありませんでしたが、短い期間ながら多様で多彩な音色と音楽、そして温かな人柄に魅了されました。

この夏、皆様にもご紹介する機会となるべく、ECにお招きするゲストやその内容についても決まりつつあります。随時皆様に発信してまいりますので、皆様ととともにこれからのアース・セレブレーションを作り上げていければと思っております。昨年のスアール・アグンさんに続き、アジアの皆様との交流は、今後の我々にとって、大きな収穫となることかと思います。

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▲ブラジル、劇場仕込みの様子

そして、この3月には「打男」ツアーでブラジルに来ております。鼓童を通して、国内外で素晴らしい出会いがあることに改めて感謝しております。

東日本大震災から5年という月日が経ちました。私たちができうることは当時も今も僅かではありますが、芸能者として、太鼓打ちとして、果たすべき使命とはなにかということをそれぞれが考え、思い続け、全国各地、世界各地を巡ってまいります。

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