鼓童ブログ Kodo Blog

復興祈願祭り「綾里魂」に参加/千田倫子


Photo: Michiko Chida Photo: Michiko Chida

3月2日、岩手県大船渡市三陸町綾里地区の復興祈願祭り「綾里魂」(りょうりだましい)にお招きいただき、Heartbeat Projectとして、藤本吉利・藤本容子・山口幹文で、心を込めて演奏、参加してまいりました。この出演は、震災の土地を思う人からの紹介が数珠のように繋がって、1年前に実行委員会の方と知り合ったご縁で実現したものです。それぞれの地区は復興に向けて努力していますがまだ道半ば。震災から3年、皆さんの心の拠り所である、ふるさとを愛する気持ちを今改めて呼び起こそうと、実行委員会の方々が企画されました。防災の伝承・子供達の地域参加・郷土芸能伝承の姿・2年後の大祭「五年祭」実現へ向けての願い。子供からお年寄りまでへの、温かい眼差しが注がれた素晴らしい祭りでした。人口の5人に1人という、500人がご来場とのこと、実行委員の皆さんの思いが地域の方々に届いたということではないでしょうか。因みに「綾里魂」とは、震災後、綾里中学校の生徒さんが地域を思って運動会のテーマに掲げたもの。実行委員会の方がそれに賛同し、今回のタイトルにもなったそうです。

 

Photo: Michiko Chida

そしてもう一団体、佐渡からは「松ヶ崎地区若衆鬼太鼓」が招待されました。鼓童文化財団が、NPO佐渡芸能伝承機構(松田祐樹代表)と協同して実行委員会に紹介したものです。地域の3ヶ所で門付けをし、綾里の海や山に佐渡の鬼太鼓の太鼓や笛やかけ声を届けてきました。

Photo: Michiko Chida

この芸能を見て、綾里の若者の血が騒がない訳はありませんでした。打ち上げの席では綾里と佐渡の芸能合戦が繰り広げられ、刺激に満ちて、それは全集落上げての「五年祭」実現へ向けての大きなきっかけになると信じます。松ヶ崎地区の若衆も綾里地区の大祭実現まで応援する気持ちいっぱいになり、そして同時に佐渡の自分の集落(過疎問題を抱える土地柄)の祭りもしっかりやっていこうと思いを新たにしたと言います。今後も綾里と佐渡、芸能など地域生活文化を通した交流を繋げていけたらと思っています。


Photo: Michiko Chida

実行委員長の千葉幸男さんから、被災地区の神社にてお話を伺う、吉利と容子。波が及んだ神社の石段の高さを見つめる。後ろに見える鳥居は、以前のものが津波で流失し、千葉さんと、同じく実行委員の熊谷由也さんが、2013年のお正月に新しく寄進したもの。

鼓童サイト|ハートビート・プロジェクト Heartbeat Projectheartbeat_project_logo

アーカイブ

カテゴリー

Top