鼓童ブログ Kodo Blog

鼓童初!国外での交流学校公演/内田依利


鼓童初!国外での交流学校公演(カナダ)

Photo: Takashi Okamoto

2014年12月より日本の学校公演を演出してきて、子どもは周りの大人や環境に、良くも悪くもすぐに染まってしまうことを実感しました。

彼らは本当によくみています。というか肌で感じているのかな。今の大人や社会の鏡だと思いました。興味を持つもの、面白いと思うもの、笑いのツボ、集中できる時間、態度。子どもはいつの時代もまっさらで、可能性に満ちています。江戸時代だって、戦時中だって、今の子ども達だって、心と体は同じ造りです。インターネットで世界は繋がっていても、彼らにとってリアルな世界はまだ学校と家庭と、自分の足で歩ける範囲。それがその土地であり、国であり、この時代のような気がして。

そんなことを考えていたら、ふと、海外でも学校公演をしてみたくなりました。

鼓童は海外公演は毎年あります。すべて大きな劇場で、鼓童を見たくて、お金を払うことのできるお客様が来て下さっています。もちろん、そのようなお客様に満足して頂くのは簡単なことではないし、本当に有難いことです。

Photo: Yui Kawamoto

しかし学校で面白いのは、興味や意思と関係なく見せられていること、みんな授業の一環。そして色んな子が集まってます。家庭事情も様々、いま太鼓をみる気分じゃないという子も、きっといます。特にカナダは多民族国家。世界中からの移民で成り立っている国。特にモントリオールのあるケベック州はフランス語が主体なので、北米の他の地域ともまた違ったりもします。日本という島国で生まれ育った私には、想像できないような家庭環境や将来が待ち受けている人だっているでしょう。そんな中、日本や太鼓の紹介で終わるのでなく、この響きを生で感じたらどんな反応をするのだろう。

60分公演で、無謀にも言葉も話せないのに客席からつれてきて太鼓体験コーナーまで作ってしまいました。7人全員フランス語の自己紹介を時差ぼけのさなか丸暗記して。

Photo: Yui KawamotoPhoto: Yui Kawamoto

短大2校(ケベック州独特のシステム)と中学校1校。場所もカフェテリア、劇場、体育館とバラバラです。

Photo: Yui Kawamoto

中学校は対象が10歳〜13歳で響きすぎる体育館での公演でした。

始まった途端、子ども達のリアクションの大きさと言ったら! 担ぎ桶で入場してきたら、ノリノリで踊りだしそうな子、開いた口が塞がらないという子、床が振動してることに気がついて話しかけまくっている子。とにかく楽しんでいるようです。

終止”がやがや”と興奮覚めやらない様子でしたが、自己紹介が始まるとみんな静かに一生懸命聞いてくれました。鬼剣舞で刀を抜くと本気で怖がっている子がいたり、手が速く動くのが面白いのかずっと真似をしている子がいたり。

Photo: Yui Kawamoto

体験コーナーで、「太鼓やりたい人!」と聞くと、ほぼ全員かと思うくらい手を上げてくれて、選ばれた子は嬉しくて興奮しすぎて「オーマイガっ」を連発。「やまびこゲーム(※)」をやりましたが、まあリズム感のいいこと。

※やまびこゲーム…山彦のように、先導者の真似をするリズムゲーム

Photo: Yui Kawamoto

大太鼓では最初の一発は地震が起きたかと思うくらい、みんなで飛び上がって悲鳴を上げていましたが、一番集中して聞いていたように思います。

Photo: Yui Kawamoto

最後アンコールの帆柱起こし音頭では「よよーい!」と音頭をかけたら、子ども達みんなで返してくれて、唄っている最中しばらく「ヨヨーイ」とバックコーラスが入っていました。搬出では手伝ってくれる子どもまででてきて、なんだか感動してしまいました。

家に帰って(今日のことを)ご両親に何て言うのだろう。

でもまずは何かが伝わったこと。そしてこれを創る中で、やっぱり日本だろうが別の国だろうが、伝えることは変わらないこと。企画からブッキングから、ゼロからモノを創る大変さ、自分の甘さ。お手伝い頂いた嵐太鼓の皆さん、具体的に物事を進めてくれたスタッフの皆さん、そして素晴らしい音を届けてくれた演奏者に感謝です!

Photo: Yui Kawamoto

国が違っても、人種やしゃべる言葉が違っても、身体の造りはそう変わらないし、ハートビートは一緒!って言葉では分かっているけど、なんかどこか実感できていなかったような。そう言う時にやっぱり子どもたちの素直な反応が真実を教えてくれました。またこのエネルギー、音、愛、この先に繋げて、まずは残りの「輝夜姫」を楽しんできます。

Photo: Takashi Okamoto

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news20151015kaguyahime012015年10月15日(木)〜10月30日(金)
バレエ公演『輝夜姫 Kaguyahime: The Moon Princess』に鼓童が参加
(カナダ・モントリオール)
http://www.kodo.or.jp/news/20151015kaguyahime_ja.html

鼓童出演者:辻勝、 中込健太、 内田依利、 蓑輪真弥、 住吉佑太、 花岡哲海、 稲田亮輔

(Photo: Damian Siqueiros / Dancers: Jerimy Rivera & Edi Blloshmi)


DADAN香港到着! 鼓童15年ぶりの中国大陸/石塚充


「打男DADAN」メンバー香港到着!
鼓童15年ぶりの中国大陸

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「DADAN」出演組、無事に香港に到着しました! 鼓童のツアーが中国へやってくるのは、2000年のツアー以来、実に15年ぶりです。個人的にも初めての香港で、非常に楽しみにやってまいりました。

Photo: Mitsuru Ishizuka

とはいうもののかなりタイトな日程で、明日からは楽器準備、劇場仕込み、記者会見にリハーサル、そして本番、本番‥‥香港を満喫するには、今日の残りわずかしかありません‥‥

Photo: Mitsuru IshizukaPhoto: Mitsuru Ishizuka

というわけで、空港からバスに揺られてホテルに到着しチェックインするやいなや、地下鉄に飛び乗って繰り出しました! ネイザンロードの南の端からスタートして、北上しながらジグザグに散策していきます。

Photo: Mitsuru Ishizuka

猛烈なおっちゃんたちのいる飲み屋街、表参道のようなショッピング街、路上にズラ〜っと露店が立ち並ぶ市場通り、ものすごい電飾の看板たち。街にも、人にも、凄いエネルギーを感じました。

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短い時間ではありましたが、アジア熱いぜっ!と噛み締めた夜でございました。明日から頑張ろう!

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news20151030dadan
2015年10月30日(金)、31日(土)
鼓童「打男 DADAN 2015」香港公演
http://www.kodo.or.jp/news/20151030dadan_ja.html


大江山酒呑童子祭り/藤本吉利


Photo: Yoshikazu Fujimoto

京都・京丹波わちの実家に帰っている私は10月25日、京都府福知山市の「大江山酒呑童子祭り」に行ってきました。新潟、燕市の「分水太鼓」の皆さんが出演されることを、知らせていただいたからです。

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分水太鼓代表の小林常夫さん(左)と古澤徹さんと

分水地区は酒呑童子の出生地として数々の童子伝説があり、分水太鼓はその酒呑童子を題材に創作太鼓として25年前に結成されたとのこと。今回は、酒呑童子繋がりで出演されました。

Photo: Yoshikazu Fujimoto

分水太鼓、初めて拝見しましたが、楽しめて、表現力も素晴らしいと思いました。太鼓打ちの心を感じました。

太鼓の出演がもう一組、オープニングで演奏した、福知山の淑徳高校和太鼓部の皆さん。統一感があり、みんな一生懸命、爽やか笑顔、表情が素晴らしかったです。他にも、梅花女子大学チアリーディング部 RAIDERS、大江高校ブラスバンド部、京都橘高校吹奏楽部など、若さあふれる素晴らしい演技、演奏に会場のお客さんは眼を奪われる感じでありました。私もそうでした。感動しました。

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演奏終了後、淑徳高校和太鼓部の皆さんと記念写真

天気も良くて気持ちのいい一日でした。今回で34回目を迎えた『大江山酒呑童子祭り』これからも、益々のご発展をお祈りしています。

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いざ、香港へ!/北林玲央


鼓童「打男 DADAN 2015」香港公演へ出発

Photo: Erika Uedaimage2

本日、中国の香港に向けて「打男 DADAN」メンバー、出発致しました。僕は、人生初の海外! 10月30、31日の2日間、全力で打ち込んできます!

Photo: Takashi Okamoto

 

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2015年10月30日(金)、31日(土)
鼓童「打男 DADAN 2015」香港公演
http://www.kodo.or.jp/news/20151030dadan_ja.html


「輝夜姫」の空気/河本唯


「輝夜姫」

カナダ・モントリオールにて再演のバレエ作品「輝夜姫」の演奏で、再び鼓童をお招きいただきました。イリ・キリアンさん振り付け、石井眞木さん作曲の「輝夜姫」はコンテンポラリーバレエ、雅楽、西洋打楽器と我々鼓童の和太鼓が美しく入り混じったとても特別な作品です。

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モントリオール市内では至る所に沢山のポスターが貼られており、まさに町中が「輝夜姫」一色。演奏者も頑張って日々英語とフランス語で共演者とコミュニケーションをとっております。

Photo: Yui Kawamoto

毎晩、開演前はお互いを励まし合い、テンションを高め、終演後はまるで千秋楽の様に「Bravo!」「Thank you!」とバックステージでは盛り上がっております。同じ劇場での連続公演ですが毎度この様に声を掛けあい、新鮮なエネルギーに満ちています。

Photo: Yui Kawamoto

news20151015kaguyahime012015年10月15日(木)〜10月30日(金)
バレエ公演『輝夜姫 Kaguyahime: The Moon Princess』に鼓童が参加
(カナダ・モントリオール)
http://www.kodo.or.jp/news/20151015kaguyahime_ja.html

鼓童出演者:辻勝、 中込健太、 内田依利、 蓑輪真弥、 住吉佑太、 花岡哲海、 稲田亮輔

(Photo: Damian Siqueiros / Dancers: Jerimy Rivera & Edi Blloshmi)


東西の交流/花岡哲海


Photo: Yui Kawamoto

こちらカナダは先週よりも天気が回復して、秋晴れな日が続いています。「輝夜姫」の公演も中日を過ぎ、公演回数も残りわずかになってきました。

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さて、オーケストラピットの下手側は西洋パーカッションのみなさん、そして上手側は鼓童の楽器が所狭しと並んでいます。本番中はマエストロのローさんの指揮を見つつ、お互いの音が合わさるように集中して演奏を行います。

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そんな中、空いている時間を見つけては、西洋パーカッションのメンバーの1人であるバンさんと、佑太がセッションをして楽しんでいます。

Photo: Tetsumi Hanaoka

また、ボブさんはジャンガラに興味津々で「どうやって音を出してるの?」「こうやって当てるの?」と質問攻めです(笑)

Photo: Tetsumi Hanaoka

ミシェルさんとは「エッグタルト」なるこちらの名物を買って、一緒に食べたりもしました。最近では「コンバンハ!」「お疲れサマデシタ!」と、日本語の挨拶も覚えてくれました。

東洋と西洋…。楽器は違えど、お互いに「打楽器奏者」であることには変わりません。そして私たちは「打楽器」を通して心通わせ、交流することができています。もちろん打楽器ではなくても、音楽でも、芸術でも、お互いの共通する何かを媒体にして国や文化や言葉の違う世界の人々とつながる事ができるのだと強く感じました。

残りの公演も抜群のコミュニケーションで、全力で走り抜けたいと思います!
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news20151015kaguyahime012015年10月15日(木)〜10月30日(金)
バレエ公演『輝夜姫 Kaguyahime: The Moon Princess』に鼓童が参加
(カナダ・モントリオール)
http://www.kodo.or.jp/news/20151015kaguyahime_ja.html

鼓童出演者:辻勝、 中込健太、 内田依利、 蓑輪真弥、 住吉佑太、 花岡哲海、 稲田亮輔

(Photo: Damian Siqueiros / Dancers: Jerimy Rivera & Edi Blloshmi)


愛媛へ出発!/小見麻梨子


秋晴れの爽やかな天候の中、「愛媛総合フェスティバル」に出演する為出発します。

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丸いフォルムと翼の動きが可愛らしいサドッキーが港でお見送り。

行ってきます!

平成27年度愛媛県県民総合文化祭「愛媛総合フェスティバル2015」
http://www.kodo.or.jp/news/20151025ehime_ja.html

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「永遠」大千秋楽!/石塚充


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2014年冬にスタートした「永遠」ツアーが、10月18日鹿児島市にて無事に千秋楽をむかえました。各地でご来場くださった皆様、ありがとうございました!

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音楽的にも、身体的にも、パフォーマンスとしても新しい要素をたくさん取り込み全編新曲でのぞんだ「永遠」。この作品を通して、鼓童にとって、そして自分自身にとっても、新たな領域に突入したと実感できた、とても手応えのある旅でした。再演の予定はまだ決まっていませんが、もっともっと多くの方に体感していただきたい、味わい深い作品です。

 

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ここをまた新たなスタートに、鼓童はさらにさらに高みへ、深い深い世界を目指して、精進して参ります。まずは次回作「混沌」をお楽しみに!

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「永遠」9〜10月国内ツアー
http://www.kodo.or.jp/news/20150606oet_ja.html

【9〜10月】千葉・茨城・宮城・山形・岩手・秋田・静岡・大阪・愛知・兵庫・鳥取・山口・福岡・熊本・鹿児島

ディスコグラフィー | 永遠
http://www.kodo.or.jp/discography/od013014_ja.html


10月11日「太鼓フェスティバル in 青海」出演/三浦友恵


Photo: Yuki Nakagawa

新潟県糸魚川市の地元太鼓グループの「越後・親不知太鼓」が結成20周年を迎えられ、この記念すべき年に私たち鼓童をお招きいただきました。

Photo: Yuki Nakagawa

出演は、ジュニアチームの子不知太鼓も加わって、小学生から大人まで約50人程。出演者全員によるフィナーレ”祭り”は、私にとって初めて他の太鼓グループの方々と演奏する機会となり、お祝いの気持ちを込めて演奏させていただきました。会場が大きな拍手、たくさんの笑顔に包まれていました。

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小学生が精一杯演奏する姿、大人の皆さんの力のこもった演奏が印象的で、笑顔がすごく素敵でした。とても貴重な時間を一緒に過ごさせていただき、本当にありがとうございました。越後・親不知太鼓、子不知太鼓の皆様の、今後益々のご活躍をお祈りしています。

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「輝夜姫」開演!そして、ローさんの愛用品?/花岡哲海


Photo: Tetsumi Hanaoka

少しずつ秋が深まって来たかと思ったら、先日モントリオールでは雪が降りました。週末は気温がググッと下がって、日中でも1℃という冷え込みの今日この頃…。もちろん輝夜姫公演班は、そんな寒さに負けじと頑張っております!

Photo: Tetsumi Hanaoka

さて、佐渡の鼓童村での稽古、そしてモントリオールでの稽古やリハーサルを経て、先日「輝夜姫」が初日を迎えることができました! 連日、マエストロのローさんと音楽の細かな調節を行い、舞台上ではダンサーのみなさんが稽古を行っていました。

Photo: Tetsumi HanaokaPhoto: Tetsumi Hanaoka

稽古中は真剣そのものである振付け師のみなさんは、休憩に入るとちょっとお茶目な一面もみせてくれます!西洋パーカッションのみなさんはとても気さくな方たちばかりで、鼓童メンバーとの交流については、また後ほどご紹介をしたいと思います!

そんな中、マエストロのローさんは、譜面台である物を愛用しております。そのある物とは?

Photo: Tetsumi Hanaoka

なんと「北雪のメモ帳」!

「北雪」とは佐渡市赤泊にある蔵元で「北雪酒造」といいます。なんでもローさんは日本酒がお好きで、しかも佐渡の酒は特になんだとか…鼓童村での稽古期間に北雪酒造で酒蔵見学をされ、その時にもらったものなんだそうです!

ローさんご愛用の「北雪のメモ帳」、鼓童一同なんだかホッコリした気持ちになれたひと時でした。

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news20151015kaguyahime012015年10月15日(木)〜10月30日(金)
バレエ公演『輝夜姫 Kaguyahime: The Moon Princess』に鼓童が参加
(カナダ・モントリオール)
http://www.kodo.or.jp/news/20151015kaguyahime_ja.html

鼓童出演者:辻勝、 中込健太、 内田依利、 蓑輪真弥、 住吉佑太、 花岡哲海、 稲田亮輔

(Photo: Damian Siqueiros Dancers: Jerimy Rivera & Edi Blloshmi)


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